「かぼちゃの馬車事件」を起こしたスマートデイズ社長・菅澤聡さんですが、現在はアナウンサーと結婚し、苗字も変わっているようです。
今回は菅澤聡さんの経歴や起業した会社、事件詳細とその後、結婚した嫁や子供など現在を紹介します。
この記事の目次
- 菅澤聡はかぼちゃの馬車事件を起こしたスマートデイズ社長
- 菅澤聡の経歴① 父親は印刷会社社長で裕福な家庭に育つ
- 菅澤聡の経歴② 少年時代はサッカーに没頭
- 菅澤聡の経歴③ 慶応義塾大学に入学
- 菅澤聡の経歴④ 大学時代に「オーシャナイズ」を起業
- 菅澤聡の経歴⑤ 「スマートキャンパス」など次々に事業を成功させる
- 菅澤聡が買収したスマートデイズとは
- 菅澤聡が買収したスマートデイズはかぼちゃの馬車事業を2014年に開始
- 菅澤聡が買収したスマートデイズのかぼちゃの馬車事業の問題点
- 菅澤聡が買収したスマートデイズの「かぼちゃの馬車事件」の詳細
- 菅澤聡が買収したスマートデイズの「かぼちゃの馬車事件」のその後
- 菅澤聡の「かぼちゃの馬車事件」のその後
- 菅澤聡の結婚した嫁はフリーアナウンサー・子供はいない?
- 菅澤聡の現在
- 菅澤聡のまとめ
菅澤聡はかぼちゃの馬車事件を起こしたスマートデイズ社長
菅澤聡(すがさわ さとし)
生年:1984年
出身地:東京都大田区
菅澤聡さんは、マーケティング企画会社「オーシャナイズ」の創業者として有名な実業家です。
元々は、「タダコピ」事業などでヒットを飛ばしていた優良ベンチャー企業だったオーシャナイズですが、2017年に「スマートデイズ」を買収。
これをきっかけに、「かぼちゃの馬車事件」の当事者となり、今までの名声をすべて失っています。
この記事では、そんな菅澤聡さんのこれまでの経歴や「かぼちゃの馬車事件」の詳細の他、現在の動向について紹介します。
菅澤聡の経歴① 父親は印刷会社社長で裕福な家庭に育つ
出典:https://pixabay.com/
菅澤聡さんは、中小の印刷会社で働く父親と専業主婦の母親の間に生まれました。
菅澤聡さんが小学生の頃に、父親が印刷会社の雇われ社長になるなど出世したため、菅澤家は裕福な家庭だったと思われます。
そのため、菅澤聡さんは小学受験をして私立小学校に通うなど、かなり恵まれた教育環境にありました。
ちなみに、通っていた小学校の朝礼では、校長先生が「あなたたちは社会のリーダーになる人たちだ」と語っていたといいます。
そのため、菅澤聡さんも根拠のないエリート意識を持ってしまったそうで、自身の将来は「政治家のような日本のリーダーになる」と思い込んでいました。
菅澤聡の経歴② 少年時代はサッカーに没頭
小学校を卒業後の菅澤聡さんは、中学受験をし、神奈川県横浜市にある中高一貫の進学校、私立浅野中学校・高校に進学。
同校は、神奈川県における男子私立御三家であり、東大合格者が年間数十人も出るような秀才だらけの学校です。
・東京大学(合格者数36名)
・京都大学(合格者数4名)
・東京工業大学(合格者数24名)
・一橋大学(合格者数12名)
・北海道大学(合格者数7名)
・東北大学(合格者数6名)
・慶應義塾大学(合格者数132名)
・早稲田大学(合格者数96名)
そんな名門校ということもあり、歴代OBは政財界で活躍する人物が多くいます。
・大出俊(政治家:元郵政大臣)
・井上恵博(実業家:ケーユーホールディングス創業者)
・柴田博一(実業家:キーコーヒー元会長)
・鶴見尚也(実業家:セガサミーHD専務)
・堀威夫(実業家:ホリプロ創業者)
なお、中高時代の菅澤聡さんは、サッカー部に所属するスポーツ少年でした。
浅野中学校・高校のサッカー部は、進学校ということもあり強豪ではなかった一方で、時折全国レベルの強豪校に勝つ程度の実力があったようです。
そのため、レギュラーFWを務めていた菅澤聡さんも強いやりがいを感じていたらしく、青春の良い思い出になっているそうです。
菅澤聡の経歴③ 慶応義塾大学に入学
高校卒業後の菅澤聡さんは、慶應義塾大学の経済学部へ進学しています。
入学当初、サッカー部に入部して完全燃焼する予定でした。しかしながら、部の先輩たちがサッカーよりも就活に勤しむ姿を見て幻滅し、すぐにサッカー部を退部してしまったそうですね。
その後の菅澤聡さんは、将来の夢探しのために政治家や実業家に会いに行くなど行動を開始。
その結果、「タダコピ」のアイデアが、ビジネスコンテストで優勝を勝ち取っています。
タダコピとは、コピー用紙裏面を広告掲載スペースとすることで無料コピーができるものである。ユーザーが負担する費用を無くした情報配信メディアであるといえる。裏面の情報掲載スペースには、対象が大学生になるため、主にエンタメ関連情報や、アルバイト情報、若者向け商品情報、就職関連情報が掲載されている。
引用:タダコピ
菅澤聡の経歴④ 大学時代に「オーシャナイズ」を起業
「タダコピ」のアイデアがビジネスコンテストで優勝を勝ち取った後、菅澤聡さんは大学生協やコピーメーカー、広告代理店などに企画を売り込みに走ります。
しかしながら、営業先の反応はイマイチで、「法人でなければ取引できない」とにべもなく断られる毎日だったとか。
そのため、大学3年時に仲間と一緒に「オーシャナイズ」を起業し、学生実業家の道をスタートします。
ただし、オーシャナイズを起業後も営業先の反応は芳しくなかったそうで、「タダコピ」事業は大苦戦。
そんな菅澤聡さんたちにとって救いの神となったのが、母校の慶應義塾大学管財部の部長でした。
部長は「うちの学生がこんなに頑張っているのだから」といった教育的見地から、「タダコピ」のトライアル採用を決めてくれたそうです。
天下の慶應義塾大学が採用した反響は大きく、以降は「タダコピ」を採用してくれる大学が続出することになりました。
「タダコピ」の成功には天運もあった
大学に採用してもらえるまでには一苦労あった「タダコピ」事業ですが、好景気により就活市場が活性化しており、就活サイトや合同説明会関連の広告がどんどん集まります。
ちなみに、オーシャナイズを立ち上げた数年後には、リーマンショックによる大不況が到来しますから、まさに天運に恵まれた成功だったと言えます。
菅澤聡の経歴⑤ 「スマートキャンパス」など次々に事業を成功させる
「タダコピ」事業は、2013年時点で167大学201キャンパスが導入するというヒット企画に成長しています。
スポ身で提出するやつを原本ではなくコピーで出せと言われたのでタダコピを使う東大生の屑ですはい pic.twitter.com/VZVpdfOave
— アテルイ (@iwate_aterui) June 28, 2018
タダコピ気持ち良すぎだろ!!!
— ThomaS (@U_Qt0y4) June 3, 2022
計算用紙が無限に錬成できるぞ🙏 pic.twitter.com/TBWahOPowq
「オーシャナイズ」は、その後も大学生向けの会員制サービス「スマートキャンパス」を立ち上げ、登録者数が40万人を超える成功を収めています。
・キャンパスワークス(大学生向けお小遣い稼ぎサービス)
・スマートスクール(小中高生向け学習サポートサービス)
菅澤聡が買収したスマートデイズとは
ベンチャー企業として、大きな成功を掴んでいたかに見えたオーシャナイズと菅澤聡さんですが、2017年8月、不動産会社「スマートデイズ」の買収で、運命が暗転することになります。
スマートデイズは、2012年8月設立の不動産会社で、元々は「スマートライフ」との社名でした。
設立当初から「脱法シェアハウス(違法貸しルーム)」を展開するような問題企業だったようです。
なお、脱法シェアハウスとは、現代版のタコ部屋のような物件を、貧困層や上京して来たばかりの若者に貸し出す、現在の貧困ビジネスの1つと評されるブラックな商売です。
それぞれの個室に窓はなく、室内は隣室の寝台部分が大きくせり出す構造で圧迫感がある。居室として使えるのは2畳ほどという狭さで、備え付けのテレビやエアコンが無ければ、住環境は独居房とさほど変わらない。建築基準法が定める居室の基準は無視され、火災時の避難経路も確保されていない。家賃は月4万~5万円。これに水道光熱費が加わる。キッチンとトイレは共同で、シャワーは有料である。
脱法シェアハウスじゃん pic.twitter.com/27RMotqYkE
— yu (@yu1096) May 25, 2017
当然ながら、建築基準法違反なため、名義上は「24時間利用可能なレンタルオフィス」として貸し出すことが多いとか。
菅澤聡が買収したスマートデイズはかぼちゃの馬車事業を2014年に開始
グレーゾーンな商売をしていたスマートデイズが、「かぼちゃの馬車」事業を開始したのは、2014年5月からでした。
同社の成長を支えたのは、首都圏を中心とした「かぼちゃの馬車」というブランド名の女性向けシェアハウスでした。スマートデイズはこの女性向けシェアハウスを個人投資家に販売し、購入したオーナーにはサブリース契約を結んで月々の賃料を保証するというビジネスモデルを展開していたのです。
2014年7月期は売上8.5億円に過ぎなかったスマートデイズの売上は急伸。2017年3月期には、316億円もの売上を叩き出すような急成長を見せました。
スマートデイズは、「『家賃0円・空室有』でも儲かる不動産投資」とのキャッチフレーズで、個人投資家から投資を募っていました。
一見すると眉唾のような投資話ですが、多くの個人投資家たちが騙された背景には、当時はまだサブリース契約のリスクが社会的に共有されていなかった面も大きかったと言えるでしょう。
サブリースは、借り上げ期間中は一定の家賃保証を受けられるという仕組みで、個人投資家にとっては空室によって収入が変動するリスクを抑えられます。しかし、家賃保証といっても保証した会社の経営が苦しくなれば金額が一方的に引き下げられることもありますし、ましてや破綻してしまえばなんの意味もありません。
そんな事情もあり、営業マンの「家賃30年保証」や「入居率は9割以上」「利回りは8%」といったセールストークを、真に受けてしまった個人投資家が続出。
また、「人材紹介会社と業務提携しており、入居女性に対する就業支援サービスも展開している」とのセールストークも展開していたそうです。
さらに、入居女性が就業支援サービスを利用して就職なり転職なりした場合は、オーナーにも数万円の紹介料が入るとの事業モデルまであったと言われています。
ただし、このような就業支援サービスは、実際にはほとんど機能していなかったようです。
菅澤聡が買収したスマートデイズのかぼちゃの馬車事業の問題点
夢のようなセールストークで個人投資家たちを多く呼び込んだ「かぼちゃの馬車」事業でしたが、事業プラン自体に問題があったようです。
まず、「かぼちゃの馬車」の最大の問題点は、シェアハウスなのに、家賃が同じ地域のワンルームマンションよりも高かったことが挙げられます。
東京都品川区西大井に存在した「かぼちゃの馬車」ブランドのシェアハウスの場合、同地区のワンルームマンションよりも家賃が1万円以上高かったと言われています。
そのため、シェアハウスの実際の入居率は10~40%程度に過ぎなかったそう。
オーナーがその重大な問題点に気が付いたとしても、サブリース契約を結んだ時点で運営はスマートデイズに委託済みのため、オーナーはどうしようもありませんでした。
また、スマートデイズは、投資対象となったシェアハウス自体も相場よりも高い値段で個人投資家に販売していたと言われています。
菅澤聡が買収したスマートデイズの「かぼちゃの馬車事件」の詳細
異変の始まりは2017年10月だった
順調に事業を拡大していたかに見えたスマートデイズですが、「かぼちゃの馬車」事業の収益源は建築会社からのキックバックで、実際は自転車操業だったと言われています。
そのため、2017年10月には、オーナーに対して賃料の減額請求を実施。
もっとも、最初から破綻したビジネスモデルだったせいもあり、賃料を減額請求しても焼け石に水だったようで、2018年1月にはオーナーたちへの支払いが本格的に滞り始めました。
また、スマートデイズの業績も悪化の一途だったようで、2018年2月時点で、負債総額が60億円を突破しています。
スマートデイズ、2018年5月に破産手続きを開始
スマートデイズはその後、経営を立て直すことが不可能と判断され、2018年5月に破産手続きが開始されています。
ちなみに、破産手続き開始時点での負債総額は1053億円と言われています。
その後は、2021年5月に清算が終結し、法人格が消滅したスマートデイズですが、「かぼちゃの馬車事件」の被害者数は700人規模にも及んだようです。
菅澤聡が買収したスマートデイズの「かぼちゃの馬車事件」のその後
「かぼちゃの馬車事件」の被害者たちは、当然ながら被害者グループを結成し、弁護士の協力のもと、スマートデイズを相手取り、民事闘争を展開することになりました。
ただし、詐欺性の立証が難しく、スマートデイズへの損害賠償請求が困難という、苦しいスタートだったようです。
今週の全賃新聞によると、かぼちゃの馬車でスマートデイズへの損害賠償請求は、詐欺性の立証が困難なため、期待できない結論らしい。破産配当も債権者には1円も入らない可能性が高く、被害者同盟は、あとはスルガ銀行の旧経営人への賠償請求と、同銀行への代物弁済に賭けるらしいが、どれも厳しいな。
— kitamuki_oya (@KitamukiOya) September 24, 2019
そんな被害者グループにとって救いの糸となったのが、スマートデイズのメインバンクであったスルガ銀行の不正融資問題でした。
静岡県沼津市に本店がある地方銀行、スルガ銀行が、シェアハウスやアパートなどの投資用不動産への資金を必要とするオーナーに対して、不適切な融資を行っていた問題。本来なら自行の融資基準を満たさないケースでも、審査部門に提出する書類を基準に見合うように改ざん、偽装して融資を承認させるなどの不正が行われていた。
引用:スルガ銀行不正融資問題
スルガ銀行は、シェアハウスの価値を現実よりも高く見せかけるため、収益計画を改竄していた他、不正融資を黙認する見返りとして、スマートデイズ側から接待を受けていたといいます。
そのため、この問題が突破口となり、2020年になると、被害者グループとスルガ銀行の間で、「代物弁済」による和解が成立しました。
3月25日、スルガ銀行とシェアハウスオーナー247名から委任を受けた弁護団(以下、被害弁護団)は、不動産購入向けの融資と不動産の事実上の「相殺」で合意した。
スルガ銀行がオーナーに解決金を設定して融資の一部と相殺。スルガ銀行は融資残高を他社に譲渡する。オーナーは不動産を当該他社に代物弁済し、借入債務を解消する。対象オーナーは257名(連帯債務者含む)で、物件数は343棟。ローン残高は約440億円。
ただし、すべての被害者が救われたわけではなく、自己破産を選択した被害者や自殺してしまった被害者なども少なくなかったといいます。
僕に管理委託頂く方向で話進めてたかぼちゃの馬車オーナーから連絡あり。管理委託止めて、自己破産する方向で検討すると。確かに数億の借金と毎月キャッシュアウト抱えるより、自己破産して再スタート切った方がすっきりしていいかもしれない。高所得な方なので、すぐ復活できるはず。全力で応援します
— きょうへい / 不動産投資家 (@kmflow1) February 3, 2018
菅澤聡の「かぼちゃの馬車事件」のその後
2017年8月に「スマートデイズ」を買収して以降、まさに天国から地獄へ転落した立場となった菅澤聡さんですが、買収の理由を本人は語っていません。
ただし、事態を収拾するために、2018年1月にスマートデイズの社長に就任し、オーナー向けの説明会を開催した際は、「私も騙された」と号泣。
確かに、買収前のスマートデイズの業績だけを見ると、急成長中の企業だったことは確かです。
また、「スマートライフ」時代から、帝国データバンクとコンサルティング契約を結び、上場を目指していたとの情報もあります。
そのため、高学歴ではあるものの、学生起業家上りで実務経験の少なかった菅澤聡さんが、スマートデイズを優良企業と誤認して買収してしまった可能性は高いように思われます。
菅澤聡の結婚した嫁はフリーアナウンサー・子供はいない?
慶應義塾大学出身である実業家の菅澤聡さんだけに、結婚情報について気になるネットユーザーたちも多いようですね。
オーシャナイズの社長時代は、まだアラサー世代だったこともあり、独身でした。
その後、「かぼちゃの馬車事件」に巻き込まれ、オーシャナイズの社長を辞任して以降は、大手芸能事務所に所属するフリーアナと結婚。
菅澤聡さんの結婚相手の素性は明かされていませんが、結婚後の菅澤聡さんが松本姓に変わったとの情報があるため、嫁の本名は松本姓だと思われます。
ちなみに、菅澤聡さんと妻は、東京都港区にある超高級マンションに住んでいるようで、子供がいるとの情報はありませんでした。
菅澤聡の現在
菅澤聡さんは現在、2019年に学校法人山口松陰学園を買収した後、2021年より理事長の座に就いているようです。
学校法人山口松陰学園は、山口県岩国市にある通信制高校・松陰高校を運営する法人となります。
松陰高校は2010年開校。全国30カ所以上に教室を展開し、定員を900人まで増やしている。サッカー元日本代表の本田圭佑氏、2ちゃんねる創設者の西村博之氏らの特別授業など、ユニークな取り組みをしている
買収額は5億円と言われており、その資金は知人筋から集めたのではないかと言われています。
かぼちゃの馬車事件で一気にどん底に落ちた菅澤聡さんですが、現在は再び実業家として活躍されているようですね。
菅澤聡のまとめ
菅澤聡さんは、「かぼちゃの馬車事件」を起こしたスマートデイズを買収した人物で、事件後に失脚したももの、現在は学校法人山口松陰学園の理事長として再起を果たしています。
菅澤聡さんの今後より一層の活躍を祈りつつ、この記事のまとめを終了させていただきます。