日産自動車の前会長・社長のカルロス・ゴーンさんが、2018年11月に金融商品取引法違反容疑で逮捕されました。
カルロス・ゴーンさんのプロフィールや国籍、嫁や子供(娘・息子)などの家族、豪華な自宅、年収や資産、さらに逮捕についてまとめました。
この記事の目次
カルロス・ゴーンのプロフィール&経歴
名前:カルロス・ゴーン()
生年月日:1954年3月9日
出身地:ブラジル ポルト・ヴェーリョ
学歴:パリ国立高等鉱業学校
肩書き:日産自動車会長、三菱自動車工業会長、ルノー取締役会長兼CEO
カルロス・ゴーン、幼少期にブラジルからレバノンに移住
ブラジルのロンドニア州の州都であるポルト・ヴェーリョにおいて、レバノン系ブラジル人の両親の下に生まれたカルロス・ゴーンさん。
レバノン出身の彼の祖父ビシャラ・ゴーンさんは、レバノンの貧しい山岳地帯で生まれ、13歳の時に単身ブラジルに移住した人物です。
ブラジルに渡った祖父ビシャラ・ゴーンさんは、やがて仕事で成功しゴムの取引会社を立ち上げ、いくつもの会社の経営者になりました。
カルロス・ゴーンさんは幼少期にブラジルからレバノンに移りました。そのときのことを、カルロス・ゴーンさん自身が次のように語っています。
元気のいい赤ん坊だったが、2歳になったある日、事件が起きた。アマゾン川流域は高温多湿で蚊が多い。子供はみな煮沸した水を飲んでいたが、私は井戸の水をそのまま飲んでしまった。高い熱が続き、生死をさまよった。
医者から気候のいい場所に引っ越すようアドバイスされたカルロス・ゴーンさんの両親は、カルロス・ゴーンさんを連れてリオデジャネイロに移住。
しかし、体調が良くならなかったため祖父の出身地であるレバノンに住むことを決めたようです。
カルロス・ゴーンの最終学歴は工学系の超名門校・パリ国立高等鉱業学校
レバノンで、イエズス会が運営するフランス人学校「コレージュ・ノートルダム高校」に入学したカルロス・ゴーンさんは、高校生までここで学びました(上の画像が高校の卒業式の様子。カルロス・ゴーンさんは中央、後ろから2列目のメガネの男性です)。
この学校に入学した理由は、カルロス・ゴーンさんの両親がクリスチャンで、母親がフランス好きだったからだそうです。 この学校で11年間過ごしたカルロス・ゴーンさんは、パリの銀行で働く従兄弟の助けを借りてフランスにある大学準備校サン・ルイ校に通い始めます。
1974年に、フランスのエリート養成機関グランゼコールの一つ、エコール・ポリテクニーク(フランスの理工系トップ校)を卒業後、同じくグランゼコールの一つで工学系の超名門校として知られるパリ国立高等鉱業学校に進学し、工学博士を取得しました。
カルロス・ゴーン、35歳の若さで北米ミシュランCEOに就任
カルロス・ゴーンさんはパリ国立高等工業学校を卒業後、フランスの大手タイヤメーカー「ミシュラン」に入社。
ミシュラン史上最年少の26歳で工場長に抜擢され、入社7年目の1985年に南米ミシュランCOO(最高執行責任者)としてリオデジャネイロに赴任して、ブラジル事業の立て直しに成功します。さらに35歳の時に北米ミシュランCEOとなりました。
そして1996年には、ルノーの上席副社長にヘットハンティングされ、1999年にルノーと日産の資本経営が行われると、日産のCOOに就任したため、家族とともに日本に移住しています。
カルロス・ゴーンは三重国籍の持ち主…言語は5ヶ国語をマスター
出典:https://northernnatalcourier.co.za
カルロス・ゴーンはブラジル・レバノン・フランスの多重国籍
ブラジル出身のレバノン人・カルロス・ゴーンさんは、ブラジル、レバノン、そしてフランスの三重国籍です。
ブラジルは出生国主義で、ブラジルで生まれた時点で二重国籍。さらに、ルノー専務就任時にフランス国籍が必要で、フランス国籍を取得しています。
フランスは多重国籍を容認しており、ブラジルやレバノンの国籍を捨てる必要はなく、カルロス・ゴーンさんは三重国籍の持ち主となりました。
カルロス・ゴーンは5ヶ国語を操るマルチリンガル
カルロス・ゴーンさんはマルチリンガルであることも有名で、ポルトガル語やアラビア語、フランス語のほか、英語、スペイン語が話せるそうです。
ちなみに日本語も勉強しており、ペラペラとはいいがたいですが日本語での演説も行っています。
カルロス・ゴーンの結婚・離婚歴…現在の嫁とヴェルサイユ宮殿で挙式
カルロス・ゴーン、1984年にリタさんと結婚
カルロス・ゴーンさんは二度の結婚歴があり、最初の結婚は1984年で、相手はリタという女性でした。2006年にリタさんが著書『ゴーン家の家訓』を出版した際のインタビューでは、リタさんの経歴が次のように紹介されていました。
1965年レバノン、ベイルート生まれ。レバノン内戦の戦禍の中で少女時代を過ごし、84年に厳しい奨学生枠試験に合格。仏・リヨン大学薬学部への入学が決まり、初めてフランスを訪れたその日にカルロス・ゴーン氏に出会い、翌年結婚。
初めてフランスに行った日に出会うなんて運命的ですね。ちなみに当時リタさんは19歳で、カルロス・ゴーンさんは31歳だったそうですよ。
カルロス・ゴーン、2010年に自身の不倫が原因でリタさんと離婚
カルロス・ゴーンさんとリタさんは出会った翌年に結婚し、3人の女の子と1人の男の子、計4人の子供たちを育てました。しかし、カルロス・ゴーンさんとリタさんは約25年間の結婚生活を経て2010年に離婚しています。
リタさんは東京で友人とともにレバノン料理店「マイレバノン」「マイレバノンカフェ」を開き、本格的なレバノン料理が食べられる店として好評を集めていましたが、2008年に閉店しています。
今回取材したのは、あくまでも「マイレバノン」のオーナーであるリタ・ゴーンさん。他の取材でゴーン氏に関する質問は散々うけているとも思ったので、あえてその話には一切触れませんでしたが、リタさんの口から、「このチーズロールは夫が大好きなのよ。」などと、時折ゴーン氏の話にもなりました。オープンからいまに至るまで、ゴーン氏はよき理解者であり、よきアドバイザーでもあるようです。
このインタビューは2005年のもので、リタさんがカルロス・ゴーンさんと離婚する5年前。カルロス・ゴーンさんの好物について語るなど、長きにわたって支え合ってきたパートナーという感じがしますよね。
リタさんによると、カルロス・ゴーンさんとの離婚理由は、カルロス・ゴーンさんの不倫なのだとか。2018年11月発売の『週刊文春』に、離婚理由に関するリタさんのインタビューが掲載されました。
リタさんによれば、ゴーン氏に決定的な不信感を抱いたのは2010年1月のこと。ITが苦手なゴーン氏にかわって夫のパソコンを操作していたリタさんが、複数の女性とのメールを見つけたことがきっかけだった。
リタさんによると、これがきっかけで口論になって、カルロス・ゴーンさんは「いつでもお前を滅ぼすことができる」と言って、リタさんの首を絞めるDVを行なったといいます。
カルロス・ゴーンさんの不倫相手は複数いて、その中には現在の嫁であるキャロル・ナハスさんも含まれていたと言われています。
カルロス・ゴーンの元嫁・リタさんがDV被害を告白
カルロス・ゴーンさんの元嫁・リタさんは2018年に週刊文春にDVを受けていたと告発。しかし、『週刊文春』がカルロス・ゴーンさんの弁護士に事実確認したところ、リタさんは精神的に不安定になるとどんな作り話でもするという回答があったそうです。
また、このインタビューが掲載されると、カルロス・ゴーンさんは16億5000万円の損害賠償を請求したと言われています。さらに、「黙らないと、賠償命令を4500万ドル(約50億円)に上げるぞ」と脅されたとリタさんは語っています。
真相は不明ですが、カルロス・ゴーンさんが一方的に離婚を迫ったことは間違いないようです。
カルロス・ゴーン、2016年にキャロル・ナハスさんと再婚
2010年に離婚したカルロス・ゴーンさんは、2016年5月にアメリカ人のキャロル・ナハスさんと再婚をしています。
キャロル・ローンさんもカルロス・ゴーンさんと同じく再婚だそうで、タラという娘とダニエルという息子がいるそうです。
カルロス・ゴーン、キャロル・ナハスさんとヴェルサイユ宮殿で豪華挙式
出典:https://www.townandcountrymag.com
カルロス・ゴーンさんとキャロル・ナハスさんは、2016年10月、キャロル・ナハスさんの50歳の誕生日にヴェルサイユ宮殿の大トリアノン城で結婚パーティーを行いました。
「ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』にインスピレーションを得たそうで、俳優を雇って18世紀風のコスチュームを着せるなど、豪華絢爛なものでした。」
元嫁のリタさんと暮らしていたときは、100円均一で買い物したりペットボトルを花瓶として使ったりなど、質素な生活をしていました。
しかし、キャロル・ナハスさんとの結婚後にカルロス・ゴーンさんのお金遣いが荒くなっていったとの情報もあります。ちなみに、この挙式費用も日産に出させたとの報道もあり問題となっています。
カルロス・ゴーンの子供達4人は揃ってエリート【子供4人の画像あり】
ここでは、カルロス・ゴーンさんと前の嫁リタさんとの間に生まれた4人の子供たちについて、見ていきたいと思います。
カルロス・ゴーンさんの子供たちは、長女キャロラインさんがブラジル、次女のナディーンさんと三女のマヤさん、そして長男のアンソニーさんはアメリカで生まれました。
カルロス・ゴーンの長女・キャロライン
長女のキャロラインさんは1987年1月29日生まれで、2008年にスタンフォード大学を卒業しています。
マッキンゼー・アンド・カンパニーで働いた後、現在は自身で立ち上げた「Levo」というネットワーク会社のCEOをしているとか。4ヶ国語話せるそうです。
カルロス・ゴーンの次女・ナディーン
キャロラインさんと同じくスタンフォード大学卒業。エルメスにヘッドハンティングされて働いた後、2015年に「ナディーン・ゴーン」というジュエリーを設立しました。ナディーンさんは5ヶ国語話せるようです。
カルロス・ゴーンの三女・マヤ
一番左が三女のマヤ・ゴーンさん
三女のマヤさんもスタンフォード大学卒業しているようですが、現在の職業は不明でした。きっとお姉さんたちと同じように起業しているか、一流企業で働いているのでしょう。
カルロス・ゴーンの長男・アンソニー
アンソニーさんはスタンフォード大学卒業後、不動産メディアコンサルティング会社を設立し、現在CEOを務めています。
カルロス・ゴーンの日本の自宅・元麻布ヒルズの家賃は460万円
カルロス・ゴーンの日本の自宅は港区の超高級タワーマンション
カルロス・ゴーンさんの自宅と言われているのが、東京都港区にある超高級タワーマンション「元麻布ヒルズ」ペントハウスです。
嵐の二宮和也さんや、三浦翔平・桐谷美玲夫妻、渡部建・佐々木希夫妻も、このマンションで暮らしていると言われています。
元麻布ヒルズはフォレストタワー、フォレストテラスイースト、フォレストウエストの3棟から成っており、カルロス・ゴーンさんの自宅はこのうち高層棟であるフォレストタワーのペントハウス。
元麻布ヒルズの家賃の平均は60〜80万ほどで、上層階は100〜250万円だということですが、カルロス・ゴーンさんの自宅であるペントハウスの家賃は460万円/月だそうですよ。
ちなみにこのマンションの家賃も日産が全額負担しています。
カルロス・ゴーン、海外4ヶ国に高級住宅を所有
カルロス・ゴーンさんは海外で過ごすことが多く、リオデジャネイロ(ブラジル)、パリ(フランス)、ベイルート(レバノン)、アムステルダム(オランダ)、そしてニューヨーク(アメリカ)にも自宅を所有していることがわかっています。
これらの住居は日産子会社が購入し、カルロス・ゴーンさんに無償提供したものだという疑いがあります。
カルロス・ゴーンの年収と資産がスゴイ…総資産は驚愕の約2300億円
カルロス・ゴーン、2016円の年収は約30億円
カルロス・ゴーンさんの年収は、2016年度が日産自動車の役員報酬10億9800万円に、三菱自動車、そしてルノーからの報酬をあわせて、総額約30億円と言われています。
また、2017年度の報酬は、日産自動車 7億3000万円、三菱自動車 2億2700万円、ルノー 740万ユーロ(約9億5000万円)の総額19億円とのことでした。
そして、気になるカルロス・ゴーンさんの総資産は2300億円以上と報じられています。
カルロス・ゴーン金融商品取引法違反容疑で逮捕
カルロス・ゴーン、2018年11月19日に役員報酬の虚偽記載の疑いで逮捕
2018年11月19日、カルロス・ゴーンさんがグレッグ・ケリー代表取締役とともに、東京地検特捜部に逮捕され、日産と三菱の会長職を解任されました(グレッグ・ケリーさんも日産の代表取締役を解任)。
カルロス・ゴーンさんらが逮捕理由は、金融商品取引法に基づく有価証券報告書虚偽記載でした。
2010年の法改正で、役員報酬の報酬などを記載することが義務付けられ、1億円以上の報酬を受け取った役員については、役員ごとに記載することが求められるようになりました。
東京地検によれば、2011年3月期から2015年3月期の各連結会計年度におけるゴーンの金銭報酬が合計約99億9800万円であったにもかかわらず、合計約49億8700万円と記載した有価証券報告書を提出した疑いがもたれている。
カルロス・ゴーンさんは、約50億円少なく申告していた疑いがあるとして逮捕されたのです。
しかし、2018年11月25日にはカルロス・ゴーンさんもグレッグ・ケリーさんも、すでに受け取った報酬の「虚偽記載」ではなく、あくまで退任後に支払うことを約束された金額だと容疑を否認していると報じられました。
日産のカルロスゴーンが逮捕とかすごいニュースが来たぞこれ https://t.co/ePFN0qECZx pic.twitter.com/DAAf8LCYIn
— .ta (@ta_i7) 2018年11月19日
カルロス・ゴーンが2018年12月10日に再逮捕、同月21日に3度目の逮捕へ
2018年12月10日、2016年3月期〜18年3月期の3年間分の報酬を過少記載したとして、金融商品取引法違反の有価証券報告書虚偽記載容疑で、カルロス・ゴーンさんが再逮捕されました。
初回に逮捕された2011年3月期〜15年3月期の約50億円分とあわせ、計90億円の虚偽記載をしたと見られています。
この際の勾留期間が12月20日までで、特捜部は延長を請求していましたが、東京地裁はそれを却下。カルロス・ゴーンさんは保釈されると見られていましたが、12月21日に会社法違反の特別背任容疑で3度目の逮捕されています。
特別背任とは
組織の幹部など組織運営に重要な役割を果たしている者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は組織に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該組織に財産上の損害を加えたときに成立する。
もので、組織において重要な役割を担っている者の責任の重さを考慮し、通常の背任罪とは別の法律となっています。カルロス・ゴーンさんの特別背任容疑の内容については、次のように報じられました。
NHKによると、21日の再逮捕は、2008年のリーマン・ショックで生じた私的投資の損失18億円余りを日産に付け替えるなどしていた疑いに基づくものという。
カルロス・ゴーンさんがリーマン・ショックの際の私的な損失を、会社資金で補い、日産に損害を与えた疑いがあるのです。これに対して、カルロス・ゴーンさんは日産に損害を与えていないと否認しています。
3度目の逮捕によって、カルロス・ゴーンさんは2018年のクリスマスや、年越しを東京拘置所で過ごすことになりました。
今後、カルロス・ゴーンさんがいつ保釈されるかにも世間の注目が集まっています。
カルロス・ゴーンについて総まとめすると…
・カルロス・ゴーンの2016年の年収は総額約30億円、総資産は約2300億円といわれている。
・カルロス・ゴーンの日本の自宅は、家賃が460万円の東京港区の元麻布ヒルズのペントハウス。その他にも海外4ヶ国に日産子会社が購入し無償提供させた高級住宅がある。
・カルロス・ゴーンは最初の嫁・リタさんと2010年に離婚。2016年にキャロル・ナハスさんと再婚した。
・カルロス・ゴーンには子供が娘3人、息子1人の4人おり、全員がスタンフォード大学を卒業したエリートである。
・カルロス・ゴーンは2018年11月19日に金融商品取引法違反で逮捕。その後、追加容疑で再逮捕され東京拘置所で年越しをした。
金融商品取引法違反容疑、会社法違反で逮捕された、日産自動車元会長のカルロス・ゴーンさんのプロフィールや国籍、嫁、子供、自宅、年収、資産、そして逮捕についてまとめました。
数十億円の報酬を受け取って、日本や海外の高級住宅を会社から無償提供されていました。お金はいくらあっても足りないんでしょうか。
逮捕されたものの、どの容疑も否定しているカルロス・ゴーンさん、今後の動向を見守りたいと思います。