かつてライブドアグループを率い、ニッポン放送買収劇で世間の注目を集めた堀江貴文さん。
一連の買収劇を経て、逮捕という形で決着となった本件は後に「ライブドア事件」として人々に記憶されることとなりました。今回は堀江貴文さんがなぜライブドア事件で逮捕されるに至ったのか、そして黒幕や真相についてわかりやすくまとめてみました。
ホリエモン・堀江貴文のプロフィールや経歴~ライブドア事件で逮捕
堀江貴文のプロフィールや経歴
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名前:堀江貴文(ほりえ たかふみ)
出身地:福岡県八女市
生年月日:1972年10月29日
身長:173cm
体重:非公表
スリーサイズ:非公表
最終学歴:東京大学文学部中退
事務所:不明
東京大学4年次の1994年から、中学時代に培ったプログラム技術を活かすべくプログラマーのアルバイトを始めた堀江貴文さん。
最初のアルバイト先は東進ハイスクールの関連会社で、その後Apple関連のコンピュータベンチャー企業へ移籍。
1996年4月、有馬あきこさんらと共に有限会社オン・ザ・エッヂを設立。翌年、株式会社へ改組。ホームページ制作・管理運営会社として急速に成長。
2002年に経営破綻した旧ライブドア社から営業権を取得。
2004年、経営難に陥っていた大阪近鉄バッファローズ買収を申し出たことで一躍時の人として注目を集める存在に。しかし、その後楽天との競合の結果、ライブドアの参入は失敗に終わる。
翌2005年、ライブドアがニッポン放送株を35%取得。同社における最大株主に浮上。その後40.1%まで買い増しを行ったことにより報道機関が殺到する大騒動へと発展。
その後、ライブドアとフジテレビジョンとの間で和解が成立。
フジテレビジョン側がライブドアに支払った金額は1,400億円とされる。
フジテレビ出入り禁止は解除されたものの、その後もフジテレビジョン会長の日枝久氏との溝は深まったままであることが報じられる。
また、この年衆議院解散(郵政解散)に伴う総選挙において地元福岡からの立候補を打診されるも、自民党内部から批判が相次ぎ、最終的に亀井静香への対立候補として広島6区で立候補。しかし、選挙戦は苦戦を強いられ、亀井静香に26,000票の差を付けられ落選。
堀江貴文が逮捕されたライブドア事件の概要
出典:http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/
世間の注目を集めた本件
ライブドアグループの証券取引法違反事件で、東京地検特捜部は23日、同法違反容疑で堀江貴文容疑者(33)ら4人を逮捕した。株の時価総額拡大を目標に短期間に急成長した企業をめぐる疑惑は、トップの逮捕に発展した。
逮捕されたのは堀江容疑者のほか、宮内亮治取締役(38)岡本文人取締役(38)、子会社ライブドアファイナンスの中村長也社長(38)ら3人。
調べによると、関連会社のバリュークリックジャパン(現ライブドアマーケティング)は04年10月、既にライブドア出資の投資事業組合が100%株主となっていた出版社のマネーライフ社をグループ外から新たに買収するように見せ掛けて発表した偽計取引の疑いのほか、同年11月、売上高や利益を水増しした決算短信を発表した風説の流布の疑いを持たれている。
ライブドア本体も04年9月期決算で、実質的に傘下にあったロイヤル信販(現ライブドアクレジット)など2社との架空取引で、利益が上がったように偽装。10億円の赤字を14億円の黒字に粉飾した疑いが浮上している。
さらにライブドアは01年以降、株式分割を4回繰り返して株価を高騰させ、その前後に実施した株式交換による企業買収で、数十億円の株売却益をライブドア側に還流させたとされる。
2006/1/23/22:54
2006年1月16日、証券取引法違反容疑により、六本木ヒルズのライブドア本社や堀江貴文さんの自宅などに、東京地検特捜部の家宅捜索が入ったことが一斉にメディアで報じられる。
1月23日、証取法違反(風説の流布・偽計取引)容疑で、財務担当取締役の宮内亮治、ライブドアマーケティング社長岡本文人、ライブドアファイナンス社長中村長也(敬称略)らとともに逮捕される。
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2月22日、証取法違反(有価証券報告書虚偽記載)容疑で再逮捕。熊谷史人取締役も逮捕。3月16日・17日に、岡本、宮内、中村、熊谷氏らは保釈されるも、堀江氏のみ保釈請求が通らず。
4月26日に保釈が認められ、翌日には公の場に姿を表した堀江氏。6月20日、前年のニッポン放送経営権問題における、村上ファンド前代表・村上世彰氏とのインサイダー取引が疑われ、東京地検特捜部から参考人聴取を受ける。
9月4日、東京地裁で初公判。起訴事実を全面否定、無罪を主張し、全面対決の姿勢を見せる。その後26回もの公判を経て、12月22日に検察側から「一片も反省の意が感じられない」と批判を受け、裁判長によって懲役4年が求刑される。
2007年1月26日、最終弁論が開かれる。3月16日に懲役2年6ヶ月の実刑判決(求刑懲役4年)が言い渡されるも、即日控訴。2億円の保釈金を追加し再保釈される。
堀江貴文がライブドア事件で実刑判決~刑期満了から釈放まで
2011年4月26日、最高裁が上告を棄却。懲役2年6ヶ月の実刑判決が確定。
6月20日、堀江氏が東京高等検察庁に出頭し、東京拘置所へと収監される。このときの一部始終はニコニコ動画で生中継がなされた。
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2013年3月27日、長野刑務所から仮釈放。11月10日に刑期満了。7年もの月日を要した事件が幕を閉じることとなった。
ホリエモン・堀江貴文が逮捕されたライブドア事件をわかりやすく説明…黒幕や真相は闇の中?
出典:http://www.gachamaru.net/
複雑な事件内容
水面下の人物は数え切れないほど関わっており、事件の全容が見えない複雑なものとなっている。
最初の逮捕から10年が経過した現在になってもなお、法律や金融関係者以外にとっては今ひとつ理解が難しい堀江さんの一連の事件。
そもそも、一体なぜ彼は逮捕されることとなってしまったのか?について、わかりやすくまとめられた記事がありますので引用させていただきました。
堀江貴文の容疑1. 偽計及び風説の流布容疑
ライブドアがライブドアファイナンスを介して実質的支配下にあるVLMA2号投資事業組合名義ですでに買収していたマネーライフ社の企業価値をライブドアファイナンス従業員が過大に評価して、ライブドアマーケティングとの株式交換比率を決めたこと。ライブドアマーケティングの第3四半期決算発表時に、当期純損失であったにもかかわらず、架空売上を計上するなどして、前年同期比で増収増益を達成し前年中間期以来の完全黒字化を達成した旨の虚偽事実を公表したこと。堀江貴文の容疑2. 有価証券報告書虚偽記載容疑
ライブドアは2004年9月期の連結決算において、実態は3億1300万円の経常赤字であったにもかかわらず、業務の発注を装い架空の売上を計上するとともに、ライブドアが出資する投資事業組合がライブドア株式を売却する事で得た利益を投資利益として売上に計上、53億4700万円の利益を計上することによって50億3400万円の計上黒字であったとする、虚偽の有価証券報告書を関東財務局長に提出した疑いがあると指摘したもの
ヤフー知恵袋での回答でも、証券取引法違反容疑が逮捕理由であると説明されています。
粉飾に関して言うと、従来までの粉飾事件は業績の悪い企業が企業存続のために行われてきたのがほとんどでしたが、ライブドアがしたとされる粉飾は好業績の企業が株価を吊り上げるために行ったという点が特徴だと言われています。粉飾で捜査されるのは経営破綻した時がほとんどで、ライブドアのような生きている企業を捜査するのは前例がほとんどありませんでした。好業績の企業が粉飾をしたところで次の決算は粉飾以上の業績になるので意味が無いのです。
また、ライブドアがしたとされる粉飾の方法は投資事業組合を使ったやり方で、当時の会計基準では曖昧なものだったのです。
検察は株主からお金を騙し取るような粉飾は許されないと捜査理由を説明していますが、堀江貴文氏は当時の会計基準に照らし合わせれば無罪だと主張していました。
しかし、裁判所は脱法行為で作られた投資事業組合の存在は否定されるべきものだから有罪として堀江氏に実刑を言い渡しました。
検察は粉飾を足掛かりにライブドアのマネーロンダリング疑惑を解明しようとしていたと言われていますが、結局出ずじまいで、中途半端な捜査になってしまったのは否めません。
私はライブドア事件にすっきりしない感じを受けるのですよね。検察が捜査したことによりライブドアの粉飾でいずれ来たであろう破綻を回避できたと言う人もいますが、そんなことが来るのか定かでもないのに、強制捜査をしたことでかえって市場を混乱させてしまったという印象の方が強いです。
ライブドア事件の黒幕や真相について
事件の黒幕については、財務担当取締役を務めていた宮内亮治氏であるとの意見や、公認会計士の田中慎一氏であるとの意見もあり、また、これら以外にもロックフェラーによる陰謀説まで信憑性がどこまであるのかとも思える意見が混在している状況となっているようです。
堀江さんの後に逮捕された熊谷史人氏が昨年語った所によれば、メディアで報じられた「粉飾決算」について、堀江氏が一切認知していなかった可能性も示唆されています。
出典:http://netgeek.biz/archives/29782
熊谷史人氏のツイート
また、ライブドア事件に関して最も不可解とされるのが、野口英昭氏の自殺であると言われています。野口氏が(公には)自殺したと伝えられた後、堀江氏がインタビューで「自身の無実を証明できるただ一人の人物だった」旨を語ったことも自殺を疑わせる理由となりました。
142 名前:名無しさん@涙目です。(dion軍)[sage] 投稿日:2011/06/20(月) 20:27:43.51 ID:76T3DW4b0
野口副社長は18日午前11時20分ごろ、那覇市内のカプセルホテルに1人でチェックインした。
それから約3時間後の午後2時35分、室内の非常ブザーが鳴ったため ホテル従業員が合鍵で入ったら、ベッドの上であおむけに倒れていたという。
手首などに切り傷があり、刃渡り10センチほどの小型包丁が落ちていた。
こちらのブログでも野口氏の不可解な自殺について言及されています。
まとめ
■ライブドア事件の黒幕については財務担当取締役を務めていた宮内亮治氏であるとの意見や、公認会計士の田中慎一氏であるとの意見もあるが、真相は闇の中となっている。
元ライブドア社長の堀江貴文さんが逮捕されるに至った一連の「ライブドア事件」の真実や黒幕の存在に関する噂についてまとめてみました。
ライブドア事件に関するニュース記事やブログ等での考察に目を通してみたものの、あまりにも多くの人物が関与していることが窺える事件であり、ニュースで公開された情報は氷山の一角にすぎないということが容易に見て取れました。
当然、事件の黒幕も情報が混在しており、いずれも確証ある情報とは言えないものでした。関係者でさえ口を閉じている本件の真実は今後も闇に葬り去られる形で決着を迎えるのではないかと思われますね。