2017年3月に格安旅行会社「てるみくらぶ」が破産申請したことで約9万人の旅客者に損害を与える前代未聞の事件が起こりました。
また、11月には虚偽の書類により三井住友銀行より2億円を詐取した疑いで同社社長の山田千賀子容疑者と経理担当が逮捕されました。
この「てるみくらぶ詐欺事件」や山田千賀子容疑者の経歴・プロフィールについて詳しく総まとめしました。
この記事の目次
「てるみくらぶ」社長・山田千賀子のニュース総まとめ
確信犯の倒産で旅客者約9万人から100億円を詐取
格安を謳い人気を得ていた旅行会社・「てるみくらぶ」は2017年3月27日に負債総額約151億円を抱えて破産申請をし、旅行業界では戦後4番目に大きな倒産劇となりました。「てるみくらぶ」の女社長・山田千賀子容疑者は三井住友銀行から2億円を詐取して逮捕されましたが現在までの流れについて総まとめしました。
山田千賀子容疑者が代表を務めていた「てるみくらぶ」についてはこちら。
1973年に益永高吉により設立され、「さわやかツアー」のブランド名で旅行商品を販売していた「アイ・トランスポート」から、1998年に分社し設立した。 1982年には、アイ社の代表取締役社長に山田千賀子が就任している。
種類: 株式会社
本社所在地: 日本
150-0002
東京都渋谷区渋谷2-1-1 青山ファーストビル5F
設立: 2005年
業種: 旅行業
代表者: 破産管財人 土岐敦司
引用:Wikipedia – てるみくらぶ
2017年3月24日に「てるみくらぶ」は旅行を申し込んだ旅客者が航空券を発券できないことについて”発券システムの障害”と発表したものの、27日には破産申請をするという暴挙に出ました。
さらに同年11月8日には「てるみくらぶ」が旅客機をチャーターする資金と偽って三井住友銀行から2億円の融資金を詐取したことによる詐欺容疑で「てるみくらぶ」社長の山田千賀子容疑者と経理担当らを逮捕しました。
「てるみくらぶ」社長・山田千賀子容疑者は債権者集会では一貫して「詐欺の意識は無く一生懸命働いてきた」と言い訳をしていましたが、9万人にも登ると言われる旅客者から100億円あまりを詐取したばかりか、旅行先に旅客者を置き去りにして対応を放棄するなどしており、綱渡りの自転車操業の末に破産に繋がりました。
その背景には山田千賀子容疑者の素人レベルのワンマン経営による呆れるような金遣いがありましたので、現在までの経緯について総まとめしました。
てるみくらぶ社長・山田千賀子の学歴と経歴
スピード出世により31歳で社長に抜擢された山田千賀子容疑者
生年月日:1950年生まれ
年齢:67歳(2017年11月)
出身高校:不明(島根県立出雲高校?)
出身大学:神奈川県の私立大学(神奈川大学外国語学部?)
「てるみくらぶ」社長の山田千賀子容疑者の年齢は逮捕時点で67歳(2017年11月)ということです。
山田千賀子容疑者の生い立ちや出身大学の名前などは不明ですが、大学は神奈川県の私立大学を卒業したと報道されています。大学卒業後に「てるみくらぶ」の前身会社となるアイ・トランスポートに就職し、瞬く間に社長へのし上がっています。
山田容疑者は大学卒業後の1973年、海外旅行の代理店を始めて社長に就任。98年にはてるみくらぶを設立し、航空会社の空席を安く仕入れてインターネットで販売するビジネスモデルで急成長した。
なお一部では、「島根県立出雲高校卒業」「神奈川大学外国語学部卒業」と噂されているようです。
【詐欺・有印私文書偽造・同行使容疑】
— 成澤孝幸 (@narisawa_taka) 2017年11月8日
東京都町田市南成瀬・旅行会社「てるみくらぶ」社長
神奈川大学外国語学部卒業
県立出雲高校卒業
山田千賀子被疑者(67)
※債務超過に陥っているにも関わらず、粉飾した決算書類を見せ、三井住友銀行から融資金約2億円を詐取した pic.twitter.com/5ENZ2HrDuA
「てるみくらぶ」の前身会社であるアイ・トランスポートは大手航空会社の経歴を持つ益永高吉さんが1973年に設立した会社で、山田千賀子容疑者は大学を卒業して同年に入社しています。
創業メンバーとして山田千賀子容疑者は個人旅行部門において高い成績を挙げ、その会社への貢献度の高さから26歳の若さで同社の役員に抜擢されています。
そして、山田千賀子容疑者はその後も辣腕を振るって業績を上げ、31歳の若さで同社の社長にまで昇格しています。
同社内のオンライン事業部だった「てるみくらぶ」が1998年に分社化し、アイ・トランスポートを休眠させて山田千賀子容疑者は新しく立ち上げた「てるみくらぶ」の社長に就任しました。
しかし、アイ・トランスポートを立ち上げた益永高吉さんは「てるみくらぶ」の取締役を務めており事実上のトップだったため今回の「てるみくらぶ詐欺事件」の黒幕だと噂されています。
山田千賀子容疑者はワンマン経営で社員を顧みなかった
マンパワーで業績を伸ばし社長までに上り詰めた山田千賀子容疑者はその能力の高さから高慢になっていたようで、取引先でも社員を厳しく叱責し、会社後の交流を図るなどは一切していかなったようです。
山田千賀子容疑者はインターネットの普及をうまく利用して格安ツアーを大々的に売り出し「てるみくらぶ」の売上を飛躍的に伸ばしました。
その先見性の高さで「てるみくらぶ」の会社規模は準大手までに成長したものの、山田千賀子容疑者のワンマン経営だったことから社員との信頼関係は築けていなかったのかもしれません。
そのため「てるみくらぶ」と取り引きをしていた企業の幹部の話では、山田千賀子容疑者だけが事業を把握して社員は把握していなかったため、経営体制の異変に気づいても進言できない雰囲気が社内に蔓延していたと言われています。
山田千賀子容疑者も根っからの敏腕経営者というわけではなく、たまたまインターネットを駆使した格安ツアーが当時としては新しかったため「てるみくらぶ」を大きく成長させたものの、競合他社が増える中で舵取りに失敗していったようです。
山田千賀子容疑者が若くして「てるみくらぶ」の社長に抜擢されたのも創業者の益永高吉さんのお気に入りだったという側面もあるようです。
「できる女というより“イイ女”かな。今でも美人でしょ。益永さんは豪快で気のいい男ですよ。彼は(経営には)無関係と言ってるけど、山田さんをかわいがっていたことは確か。阿吽の呼吸でいいんじゃないの」
山田千賀子容疑者が呆れた自転車操業で「てるみくらぶ」を破産させて9万人もの旅行客を欺くことになったのは、こうしたワンマン経営の体質が大きく影響していたようです。
てるみくらぶ社長・山田千賀子の年収と現在の生活
経営難に陥っても優雅な生活をしていた山田千賀子容疑者
今回の「てるみくらぶ詐欺事件」で被害に遭った旅行客ら債権者が怒りの声を挙げている中に、経営が厳しい状況にありながらも山田千賀子容疑者が年収3,300~3,400万円程度受け取っていたこともあるようです。
「てるみくらぶ」は格安ツアーを販売する競合他社との価格競争に陥り、ほとんど採算が取れないようなパッケージを大量に販売して薄利多売状態で経営していたようです。
そのため「てるみくらぶ」は2014年にはすでに債務超過に陥っていましたが、それでも当時山田千賀子容疑者は年収3,360万円の役員報酬を受け取っていたと言われています。
しかも、会社のお金でJR原宿駅付近の家賃35万円の高級マンションに住んでおり、旅客者にトラブル続きで満足の行くサービスを提供せずに自身は優雅な生活をしていたようです。
ちなみに山田千賀子容疑者は「てるみくらぶ」が破産した前後あたりから現在までは東京・町田にある家賃9万円の公団住宅に隠れ住んでいるということです。
てるみくらぶ社長・山田千賀子の逮捕から現在まで総まとめ
人気の旅行会社「てるみくらぶ」が破産に陥った経緯
格安ツアーが魅力である「てるみくらぶ」には愛用者が多く、格安旅行の代名詞というイメージもありました。そんな「てるみくらぶ」がなぜ突如として破産してしまったのか詳しく総まとめしましたのでご紹介していきます。
前述の通り「てるみくらぶ」はインターネットの普及に伴い、オンライン販売を売りにして格安ツアー会社の急先鋒となりました。
「てるみくらぶ」は2011年には売上が130億円を達成し、2015年まではほぼ横ばいだったものの2016年にはグループ会社の事業移管を進めたことで過去最高となる195億円を売り上げて一見順調に見えていました。
しかし、「てるみくらぶ」はこの頃は売上の数字に反してすでに債務超過に陥っており、採算の取れない格安ツアーを大量に販売して薄利多売の自転車操業に陥っていました。
時代の流れに追い込まれた「てるみくらぶ」
「てるみくらぶ」が倒産した背景を見ると航空機の発達と航空会社の体制変化、スマホアプリを活用した自由度の高い競合他社にメイン顧客層だった若い世代を奪われるなど、時代の流れは「てるみくらぶ」にとって非常に厳しいものとなっていったようです。
「てるみくらぶ」が破産した理由について山田千賀子容疑者は会見で「航空機の小型化による余剰席減少」と語っており、これは一理あると言われています。
なぜなら「てるみくらぶ」創業当時、各航空会社は金融危機の煽りを受けて”ジャンボジェット”の余剰席を「てるみくらぶ」のような小規模の企業にも率先して安く販売していたようですが、これらの航空会社が航空機の小型化やエコノミークラスの座席数の縮小を図ったことで格安ツアーが成り立たなくなっていったという背景があるようです。
そのため経営が著しく苦しくなった「てるみくらぶ」は何とか会社の運転資金を回収しようと”一括入金キャンペーン”を打ち出すなど、傍から見ても明らかに経営難に陥っている体を成していました。
「てるみくらぶ」シニア層取り込み戦略で失敗
「てるみくらぶ」の強みだった格安ツアーパッケージから若年層が離れて他社に顧客を奪い取られたことで新たにシニア層の獲得に乗り出した山田千賀子容疑者でしたが、新聞広告費が膨れ上がり経営をさらに圧迫し破産につながったようです。
お金を持っているシニア層を狙って「てるみくらぶ」は高額ツアーを打ち出したものの結果は惨敗、高い広告費も虚しく経営体制は倒産寸前に追い込まれたようです。
それでも山田千賀子容疑者は何とか会社を立て直すために犯罪に手を染め始めます。
完全に赤字であるにも関わらず銀行からの融資を打ち切られないために業績好調であるように粉飾決算し、三井住友銀行からは「旅客機のチャーター費用が必要」と嘘をついて2億円の融資を詐取し、格安になる”一括入金キャンペーン”で旅客者から現金を回収しながらサービスを放棄するという詐欺に手を染めています。
てるみくらぶ、2017年3月24日に発券不能に
「てるみくらぶ」山田千賀子容疑者の目論見が外れる
山田千賀子容疑者は約9万人の旅客者から集めた現金で会社の負債を返済する予定だったようですが到底それで支払いきれる額ではなかったようです。また当然手配すべき旅客者へのサービスが滞ったことで怒りが殺到していました。
2017年3月24日の朝、「てるみくらぶ」は本社玄関に”臨時休業”という張り紙を出していました。
理由は旅客機などの”発券システムのトラブル”というもので、札幌、大阪、名古屋、福岡の支店も同様に臨時休業となりました。
この頃すでに「てるみくらぶ」を利用した旅客者は渡航用のチケットを発券していても利用できなかったり、外国の旅先で支払ったはずのホテル代を現地で請求されたり、帰りの飛行機の航空券が手配されていないなど帰国できないトラブルが多発していました。
「てるみくらぶ」からは”緊急のお知らせとお詫び”というメールが配信されるだけで、当然9万人の旅行客に対しての対応はされませんでした。
てるみくらぶ、2017年3月27日に破産申請
「てるみくらぶ」山田千賀子容疑者が9万人の旅客者を無視して27日に破産申請
トラブルに見舞われている旅客者9万人あまりを放って「てるみくらぶ」の山田千賀子容疑者は3月27日に破産申請の手続きを行いました。
「てるみくらぶ」の山田千賀子容疑者は3月27日に東京地裁に破産申請をして開始決定を受けました。
「てるみくらぶ」が抱えた負債総額は旅行業界としては戦後4番目の規模となる151億円に上り、被害を受けた債権者数は3万6266件で、一般旅行者は3万6046件ということなのでほぼ10割の被害者が「てるみくらぶ」を利用した旅行者ということになります。
てるみくらぶ、破産申請は確信犯だった?
「てるみくらぶ」は破産の際まで悪あがきをしたのが悪かった
「てるみくらぶ」の山田千賀子容疑者は最後まで会社を倒産させないように頑張っていたのは確かだと思いますが、その方法は手段を選ばなくなった最悪の経営方法であり、三井住友銀行から融資金を詐取するなど傷を拡大するに至ったようです。
山田千賀子容疑者の人となりや経営手腕はどうあれ、最後まで「てるみくらぶ」を倒産させないように奮闘した形跡は確かに残っているようです。
「てるみくらぶ」は2014年から債務超過に陥りながらも銀行など融資先への信用を確保するために黒字として粉飾決算する一方で、”一括入金キャンペーン”という最終手段を用いてまで顧客から運転資金を回収してサービスの継続を強引に進めていました。
それでも採算の取れない格安ツアーパッケージを大量に販売したせいでコストだけが嵩み、倒産は免れない方向に進んでしまったようです。
山田千賀子容疑者は先見の明があったのはインターネット創成期に便乗したという部分だけで、ワンマン経営に陥ったところからも経営に関しての資質は高くなかったのかもしれません。
てるみくらぶ関連会社「自由自在」が営業停止
「てるみくらぶ」関連会社の「自由自在」も営業停止
「てるみくらぶ」と連携して運営されている山田千賀子容疑者が代表を務めていた格安旅行代理店「自由自在」は「てるみくらぶ」の破産に合わせて営業停止となりました。
山田千賀子容疑者が代表を務める「自由自在」はハワイ、韓国、グアムなどの格安ツアーや航空券を取り扱う会社で、2016年には16億円の売上を上げていました。
しかし「てるみくらぶ」が2017年3月27日に破産申請をしたことに連鎖して「自由自在」も営業停止となり、その負債額は7億円だということです。
てるみくらぶ、破産の予兆は起きていた
「てるみくらぶ」破産直前に旅行者のスケジュールも変更される
「てるみくらぶ」が運転資金を調達できなくなったことから現行で旅行中だったツアー客らのスケジュールも大幅に変更されるなど支払った金額に見合わないものになっていたようです。
「てるみくらぶ」は運転資金の枯渇から旅行中のツアー客へのサービスが満足に提供できなくなり、強引にスケジュールを変更するなどして批判が上がっていました。
「トルコ旅行ツアーを申し込んだら、出発1週間前になって、行き先が変わったと連絡があり、首都イスタンブールの観光もできない、おかしな日程になったんです。『内容が違うならキャンセルする』と伝えたら『キャンセル料がかかる』という返答。結局、トルコに行くのにイスタンブールに立ち寄らないという、バカげたツアーでした」(40代女性)
引用:exciteニュース – 資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していた“トンデモトラブル”
こうした事例はほんの氷山の一角であり、3万6千件すべてとはいかないまでも相当数の旅行客のスケジュールが変更されていたようです。
「ヨーロッパを列車で回るツアーに行ったところ、現地スタッフから『現在のスケジュールだと電車の乗り継ぎが間に合わないので、変更する』と言われ、事前に決まっていた予定とは違うコースになり、いくつか訪れるはずだった場所がスキップされた」(30代男性)
引用:exciteニュース – 資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していた“トンデモトラブル”
「てるみくらぶ」の社員もこうした会社の体制に不安を抱えていたと思いますし、倒産の危機も感じていた人も少なくないでしょう。
「電子チケットをメールで送るということだったのに、出発3日前になっても届かないので問い合わせたら『すでに送ったはずだ』と言われ、再送を求めても届かず、メールのトラブルかと思っていたら、直前に『当日、空港でスタッフが渡す予定になっている』と言われた」(30代女性)
引用:exciteニュース – 資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していた“トンデモトラブル”
「てるみくらぶ」は社内が相当混乱していたことから旅行客への対応ができない状態に陥っていたのだと思いますが、特に海外を旅行中のツアー客にしてみれば不安で仕方が無かったことでしょう。
てるみくらぶ破産による被害者の実態
「てるみくらぶ」被疑者へはほとんど返金はされない
「てるみくらぶ」が破産したことで弁済限度額の1億2千万円まで旅行者に返金されることが発表されましたが、上限1100円程度なのでとても返金したと言えるものではなく明らかに詐欺事件だと言えるでしょう。
「てるみくらぶ」が最終手段の”一括入金キャンペーン”を打ち出してもいよいよ会社の経営が立ちいかなくなる頃、利用した旅行客は航空券が発券できない、渡航先でのホテルから宿泊費を請求される、帰国のためのチケットは自腹で購入しなければならないなどトラブルが続出していました。
山田千賀子容疑者が2017年3月31日に開いた会見では、こうしたトラブルに見舞われている旅行客に対して「自力で対処してもらうしかない」と無責任なコメントをしたことで、国内のみならず中国国内のネットユーザーの間でも話題となっていました。
また、債権者集会では山田千賀子容疑者は被害を受けた旅行客らに質問を受けたようです。
債権者から『3000万円の役員報酬をもらって、どんな生活をしているのか』という質問には何も答えず、うつむいたまま。管財人から『社長個人も破産している。資産はない』と説明があった。『数億円の蓄財があるのでは』と聞かれると、『(報酬が)ゼロに近い時もあった。高額報酬がずっと続いていたわけではない』と答えていた。
旅行客9万人あまりから100億円以上のお金を詐取しておいて151億円の負債により倒産させるという前代未聞の事件を起こしておきながら、山田千賀子容疑者は始終言い訳に徹してさらに債権者らの怒りを買ったようです。
『ネットが苦手なシニア層を狙った詐欺ではないか』と問い詰められると、『シニアビジネスにシフトすればチャンスがあると思った。お客さまのためにやった』とか『IATA(国際航空運送協会)の資格を守るために粉飾をした』と終始、弁解ばかり。
山田千賀子容疑者がシニア層に対してビジネスチャンスを見出したのは事実かもしれませんが、「てるみくらぶ」が業績悪化しての苦肉の策でもあり、十分に採算が練られたプランではなかったのでしょう。
山田千賀子容疑者は言い訳をせずに「行き当たりばったりの自転車操業で会社を倒産させてしまった」とだけ述べて謝罪し続ければ債権者の怒りがここまで膨らむことも無かったのかもしれません。
てるみくらぶ従業員に被害も
ワンマン経営で社員をないがしろにしてきた山田千賀子容疑者は「てるみくらぶ」の経営悪化に伴い残業代を支払わないなど社内への対応も劣悪だったようです。
「てるみくらぶ」の元社員の話によれば倒産直前頃は残業代も支払われていなかったようで、社内の空気は最悪だったようです。
2年ほど前から旅行先で秘密裏に旅行客への両替で手数料を稼ぐ社員もいたそうで、違法行為も平然と行われていたということです。
山田千賀子容疑者が「てるみくらぶ」を倒産へと導いた最大の要因は社員を顧みなかったということに尽きるのかもしれませんね。
てるみくらぶ社長・山田千賀子が詐欺容疑で逮捕
山田千賀子は三井住友銀行からの2億円詐取で詐欺容疑で逮捕された
山田千賀子容疑者が逮捕された理由は融資先の三井住友銀行からの2億円詐取ですが、現在まで9万人の旅行客から100億円以上を詐取したことについて詐欺罪は成立していないようです。
法律によれば詐欺罪が成立すると「10年以下の懲役」が課されることになりますが、山田千賀子容疑者は2017年11月8日に詐欺罪により経理担当と共に逮捕されています。
「会社の現状からすれば、もはや顧客に対し旅行代金に見合う旅行サービス(航空券やホテルの手配・提供など)を提供することは不可能である」
という認識を持ちながら旅行代金を徴収していたわけなので、「金銭をだまし取る」ことにつき「故意」が認められ、詐欺罪(刑法246条)が成立する場合があります。
山田千賀子容疑者の罪状は三井住友銀行から融資金として2億円を詐取したことによる詐欺と有印私文書偽造で、「航空機をチャーターするための資金が必要」だと偽って数回に渡り融資を受けていました。
今後、もし山田千賀子容疑者は「てるみくらぶ」が倒産することが分かっていながら旅行客らから100億円を詐取したことが確定すれば相当な懲役刑となると予想されていました。
また、山田千賀子容疑者は倒産することが濃厚でありながら旅行客から詐取したことを考えると、刑期を終えた時のために数億円の隠し財産を海外口座に隠している可能性もあるでしょう。
てるみくらぶの旅行代金5,948円って、何代?w そして返金額209円って手続きにかかった費用のほうが大きいのでは、、
— ミズシ/人◕ ‿‿ ◕人\マックス (@mzsmx) 2017年11月16日
とくダネで古市憲寿氏が「てるみくらぶ」内定者を受け入れたアディーレが業務停止になったというスタジオトークで、もともと「てるみ」を選ぶ時点で会社を見る目がない旨の発言。
— 川松真一朗(東京都議会議員・墨田区) (@kawamatsushin16) 2017年11月9日
大人も粉飾決算を見抜くのは困難だったのは事実。
学生の就職活動に毎年携わってるが、企業の選び方も人それぞれ。
てるみくらぶ被害者への弁済率は3.5%に、最高額は約13万円程度、年内に還付へ -日本旅行業協会
— エコワークリサーチ&コンサルティング (@ecoworkresearch) 2017年11月16日
#探偵#企業調査員#の独り言
代取の隠し資産は調べているのか?
恐らく、隠し金は存在していると思うが・・
<a… https://t.co/8RYhtWUUH0
てるみくらぶ社長・山田千賀子に懲役6年の実刑判決~現在は刑務所に収監
山田千賀子容疑者は2018年2月7日に破産法違反(詐欺破産)の容疑で再逮捕されました。
2018年5月14日に、山田千賀子容疑者の初公判が東京地方裁判所で開かれ、東京地方検察庁は元社長に対して懲役8年を求刑。
東京地方裁判所は2018年7月20日に判決を言い渡し、河本雅也裁判長は「犯行の計画性や常習性は明白で、手口も巧妙だ」として、執行猶予がない懲役6年の実刑判決を下しました。
華やかな生活を続けてきていた山田千賀子容疑者は、60代後半という年齢で刑務所暮らしになることが決定した、現在は気持ちが沈みきっていると思われます。
てるみくらぶ詐欺事件についてまとめると・・・
2017年3月に発覚した格安旅行代理店「てるみくらぶ」の詐欺事件について総まとめしてきました。
「てるみくらぶ」を利用した旅行客9万人あまりの人の中で、発券トラブルやスケジュールの強制変更、滞在先で宿泊料を請求されるトラブルなどに見舞われており、怒りの声が噴出しています。
「てるみくらぶ」が倒産した理由は社長を務めていた山田千賀子容疑者のワンマン経営が最大の要因だと言われています。
山田千賀子容疑者は詐欺罪で逮捕され、2018年7月20日に執行猶予がない懲役6年の実刑判決となりました。出所するのは2024年以降となります。刑務所で罪を償ってほしいですね。