1998年7月25日に起きた「和歌山毒物カレー事件」の犯人で現在服役中の林真須美死刑囚。
林真須美の生い立ちと経歴、夫・林建治との結婚と子供(息子/娘・長女・次女・三女)、冤罪説と死刑執行されない理由、そして現在について総まとめしました。
この記事の目次
林真須美と和歌山毒物カレー事件
凶悪殺人犯・林真須美死刑囚とは何者だったのか
「和歌山毒物カレー事件」から20年以上が経ちましたが、ヒ素毒の犠牲者となった4名の遺族の心の傷は今後も癒えることはないでしょう。林真須美死刑囚の生い立ちを探っていくと本当に身勝手で同情の余地も無い人間だとわかりますが、一方で人の心を残している意外な側面も伺えます。
今回、「和歌山毒物カレー事件」の犯人・林真須美死刑囚について総まとめしました。
林真須美死刑囚が起こした「和歌山毒物カレー事件」の概要はこちらです。
場所: 和歌山県和歌山市
標的: 夏祭りに集まった園部地区の住民
日付: 1998年7月25日
攻撃手段: カレーライスに毒物を混入
攻撃側人数: 1名
武器: 亜ヒ酸
死亡者: 4名
負傷者: 67名
犯人: 林眞須美
動機: 不明
対処: 死刑
引用:Wikipedia – 和歌山毒物カレー事件
林真須美死刑囚は逮捕された当時は普通の主婦でしたが、度重なる保険金詐欺により大金をせしめており、その額は数億円に及んでいたと言われています。
そのターゲットには実母も含まれていたと言われており、お金のためなら肉親すら手にかける林真須美死刑囚の常軌を逸した残忍さが伺えます。
しかし、「和歌山毒物カレー事件」を起こした林真須美死刑囚の動機ははっきりしておらず、億単位のお金を持ちながら浅はかな事件を起こすはずが無いとして、「真犯人は別にいるのでは?」という噂も立ちました。
林真須美死刑囚は本当にヒ素を使って4名を殺害したのか、「和歌山毒物カレー事件」の真相について総まとめしましたのでご紹介していきましょう。
林真須美の生い立ちと経歴
林真須美の生い立ち&経歴
林真須美死刑囚は幼少期はかわいい子供だった
逮捕時の林真須美死刑囚の姿からは想像できませんが、幼少期は明るい性格で可愛い子だったと当時を知る人が語っているようです。
林真須美死刑囚は1961年7月22日に生まれ、「和歌山毒物カレー事件」を起こした当時は37歳でした。
林真須美死刑囚の生まれた場所は小さな漁村で、父親は大人しい地味な性格の人で、母親はまじめで外交的な性格をした保険外交員だったようです。
二人の兄がいる末っ子であり一人娘だった林真須美死刑囚は、どこにでもいるごく普通のかわいい女の子だったようです。
ただ、両親が共働きで家を不在にしがちだったためあまり遊んでもらえなかったことは、林真須美死刑囚の社会性の欠如に影響したのかもしれません。
林真須美死刑囚の幼少期の性格的問題は?
林真須美死刑囚の少女期を知る人の話では「負けず嫌いだった」という証言が多数あるようですが、性格的に大切なこの要素が林真須美死刑囚にとってねじ曲がった方向へ導いたようです。
家庭は経済的にそこそこ高い水準にあり安定していたため、林真須美死刑囚は当時のこの漁村では珍しいピアノを買ってもらい、お小遣いも同世代に比べて多く貰っていたといいます。
林真須美死刑囚は家の手伝いをよくする素直な子に育ったようで、当時の近所の住民などの証言では「明る子だった」という評判が多いようです。
しかし、一方で「とても負けず嫌いだった」という声も多く、この林真須美死刑囚の性格は成長するとともにエスカレートしていくことになります。
林真須美、学生時代に異常性が芽生え始める
林真須美死刑囚、思春期には性格に問題が出ていた
子供時代はある意味誰しもかわいい時代であり、林真須美死刑囚も例外ではなかったということですが、やはり思春期あたりから性格的弊害は出始めていたようです。
林真須美死刑囚は学生時代には性格的明るさはなりを潜めるようになり、いつも笑顔ながら内気で大人しい傍から見れば清純なイメージの少女だったようです。
しかし、その反面負けず嫌いの性格は異常なほど強くなっており、テストで悪い点を取ったり自分の意にそぐわない自体に遭遇するとヒステリックを起こし、その変貌ぶりに周囲が驚くほどだったといいます。
この頃から林真須美死刑囚は人より下であること、自由がないことへ過剰な不満を抱くようになっていったようです。
林真須美と夫・林建治の結婚と子供
林真須美、夫・建治被告との出会い
林真須美死刑囚、夫・建治被告と出会う
林真須美死刑囚が決定的に犯罪気質な人間になったきっかけは夫であり会社経営者でお金持ちだった建治被告との出会いでしょう。
林真須美死刑囚は高校卒業後に看護師になるために大学附属の看護学校へ進学しました。
看護学校の寮に入っていた林真須美死刑囚は、規則やしつけが厳し過ぎる寮生活にウンザリし、自由がない生活から抜け出したいと強く思っていたようです。
そして、看護学校2年生の19歳(18歳とも言われる)の頃に後に夫となる建治と出会います。
当時、建治被告はシロアリ駆除の会社を経営しており、35歳にして羽振りのよい会社社長で、林真須美死刑囚を学校まで派手な車で迎えに来たり、20万円もする高級ネックレスをプレゼントするなど猛烈なアタックをしていたようです。
林真須美死刑囚はモテていた?
当時既婚者だった建治被告の猛烈アピールからすると林真須美死刑囚はモテていたと伺えますが、この建治被告も男尊女卑的で身勝手な性格をした男だったようです。
当時、バブル期だったこともあり羽振りの良かった建治被告はギャンブラーで、一度に百万円単位のお金を儲けるなどしていたようで、当時19歳の林真須美死刑囚にとっては見たこともない大金が目の前でやり取りされ魅了されていったようです。
林真須美死刑囚は建治被告なら自分に自由な人生を与えてくれると感じるようになり結婚に発展しました。
昔、馴染みだった林真須美似の立ち飲み屋のママ、常連客に「あんたんとこの息子、〇〇高校だって?男がピアスして駅前、女と抱き合いながら歩いてるじゃない。人間のクズが通う学校だな」…こう言われてオッサン、怒るどころが寧ろ喜ぶ。荒くれ男を捌くにはこれ位の力量必要。林真須美タイプはモテる。
— 手羽餃子 (@chobikko0906) 2014年9月5日
林真須美、夫・健治被告と結婚
林真須美死刑囚は建治と結婚したことが誤算になる
林真須美死刑囚はお金持ちの建治被告と結婚したはずでしたが、結婚後に次々とトラブルが起こり理想の自由な生活は実現しませんでした。
林真須美死刑囚は看護学校を卒業して1983年に建治被告と結婚しましたが、建治被告にとっては3度目の結婚でした。
すぐに結婚式を挙げた二人は披露宴で林真須美死刑囚が行き違いを起こし夫の建治被告が激昂。
建治被告は激しく林真須美死刑囚を罵りながら恥をかかされたことを怒り、平手打ちで顔を殴ったそうです。
波乱の幕開けとなった二人の結婚生活でしたが、後に建治被告は結婚後にギャンブルで破産してしまい会社も倒産、働く意欲を無くした建治被告は自堕落な生活を送り始めたようです。
林真須美、夫・建治との子供(娘3人・息子1人)をもうける
夫・建治に幻滅しながらも働き続けた林真須美死刑囚
林真須美死刑囚は夫・建治被告との結婚当初はまだ真面目に働くようなちゃんとした精神を持っていたようですが自由のない生活にだんだんと蝕まれていきます。
林真須美死刑囚は結婚生活直後からお金のない生活が始まり、家賃3万円のボロアパートを借りていました。
旦那の建治被告も少しは働いていたようですが、林真須美死刑囚は生計を立てるためにウェイトレスや化粧品販売員などをして生活をしていました。
二人の稼ぎで3,500万円の新築一戸建てを結婚の翌年1984年に住宅ローンで購入し、慎ましいながらもこの頃はまだ林真須美死刑囚は幸せを感じていたのでしょう。
一戸建てを購入した年に長女が生まれ、翌85年に次女を出産しています。その後に長男と三女も誕生しています。
林真須美、夫・建治との出会いを呪う
結婚年数が経つにつれ夫・建治被告への不満が募った林真須美死刑囚
夫の建治被告はギャンブルにのめり込み仕事を次第にしなくなったようで、生計を立てていたのは林真須美死刑囚だけとなったようです。
林真須美死刑囚は働かなくなった夫・建治被告について下記のように語っています。
「あんなおっさん、早よ死んだらええんや」
「昨日、おやじとケンカして殴られたんや。ほんま腹立つ。あんなおやじいらん。早よ死んだらええのに」
「アタシは、カスをつかんで結婚してしもた。仕事も続けんと、競輪でスッてばっかりしくさって、早よ死にさらせ」
林真須美死刑囚は保険外交員だったため保険に対する知識があり、次第に保険金詐欺に手を染めていくことになります。
お金持ちだった夫・建治が無収入のダメ夫になり下がり、林真須美死刑囚は自由な生活を与えてくれると思っていたところ宛が外れお金を得るためには手段を選ばなくなっていったようです。
「(建治が)死ねば、保険金もぎょうさん入ってくるし、そしたら子どもと一緒に自由気ままに暮らすんや」
林真須美が保険金詐欺を働く
林真須美死刑囚に不審な大金が入り込む
それまでごく普通の家庭だと思われていた林真須美死刑囚の家庭にありえない金額のお金が舞い込むようになっていったようです。
林真須美死刑囚は保険外交員の知識を利用して夫・建治被告とさまざまな保険金詐欺を働いていきます。
1993年5月18日には夫がわざと転んで右膝を骨折し、バイク事故だと偽って後遺障害保険金を2052万円詐取しています。
林真須美死刑囚は1995年には園部地区にある120坪の家を7,000万円で購入しています。
今度は1996年2月13日に林真須美死刑囚がわざと両足に火傷を負い、バーベキューの炭火に自転車で突っ込んだと偽って入院給付金を459万円詐取しています。
1997年2月6日には夫・建治被告がわざと亜ヒ酸入り葛湯を飲んで保険金を詐取しようとして失敗しています。
また、この頃に林真須美死刑囚の実母が急性白血病による脳出血で死亡して保険金1億4,000万円を取得していますが、亜ヒ酸を飲ませて白血球増加によるものだと言われています。
1997年9月22日には知人男性に亜ヒ酸入り牛丼を食べさせて保険金1億2910万円を詐取しようとしましたが、死亡せずに入院給付金539万円を詐取しています。
1997年11~12月には亜ヒ酸を飲んで後遺障害で入院している夫の後遺症を重く見積もって高度障害保険金を1億3768万円詐取しています。
1998年3月28日には再び知人男性に保険金1億2910万円を詐取するために亜ヒ酸入りうどんを食べさせましたが再び失敗しています。
林真須美死刑囚は1998年2月には高級リゾートマンションの最上階を購入する契約をしています。
しかし、林真須美死刑囚と夫・建治被告は1998年10月4日に詐欺容疑で逮捕されています。
林真須美「和歌山毒物カレー事件」の逮捕と死刑判決
詐欺容疑で逮捕された時には「和歌山毒物カレー事件」を起こした後だった
林真須美死刑囚は詐欺容疑で逮捕される3ヶ月前である1998年7月25日に「和歌山毒物カレー事件」を実行していましたが、当初は集団食中毒として捜査されていました。
「和歌山毒物カレー事件」が起きたのは1998年7月25日のことですが、園部地区で開催された夏祭りで用意されたカレーを食べた67人が中毒症状を起こして病院に搬送され、その中で4名が死亡しました。
死亡した被害者は64歳男性、54歳男性、16歳女性、10歳男児と発表されています。
保健所が調査したところ食中毒だと判断されましたが、その後和歌山県警が吐しゃ物を調べたところ青酸が検出されたため青酸中毒だと発表しました。
しかし、被害者らの中毒症状と青酸の中毒症状が一致しないことからさらに警視庁の科学警察研究所で徹底的に調べたところ亜ヒ酸であることが判明しました。
3ヶ月前に逮捕した林真須美死刑囚と夫・建治被告が亜ヒ酸を使って保険金詐欺を働いていたこと、居住地が「和歌山毒物カレー事件」の起きた園部地区で、林真須美死刑囚がカレー作りに参加していたことが決めてとなり殺人容疑で再逮捕されました。
林真須美の逮捕と死刑判決
林真須美死刑囚の殺人動機不明のまま死刑判決が降りる
直接証拠がなく、状況証拠しかない状態で林真須美死刑囚に死刑判決が降りたことは問題だとして冤罪説も飛び出しましたが、数々の状況を考えると林真須美死刑囚しかいないと最高裁で判断されました。
林真須美死刑囚は「和歌山毒物カレー事件」前に起こしていた数々の詐欺事件で使用した亜ヒ酸と、カレー事件で使った亜ヒ酸は違うものだとして再審を請求しましたが棄却されています。
警察は入念に事件が起きた状況を再現して状況証拠だけで林真須美死刑囚の死刑判決を獲得しましたが、警察が示した状況証拠は以下のとおりです。
①カレー鍋に混入されていた亜ヒ酸と被告人の自宅等にあった亜ヒ酸が同一であること
②被告人が午後0時20分から午後1時までの間、1人でカレーを見張っており、カレー鍋に亜ヒ酸を混入する機会があったこと
③他の時間帯において、他の者が亜ヒ酸を混入する機会がなかったこと
④被告人およびその家族がカレーを食べていないこと
⑤くず湯事件をはじめとして、被告人が過去、飲食物に亜ヒ酸を混入して他人を殺害しようとしたという類似の犯罪を行っていること
林真須美死刑囚の殺人をする確かな動機が証明されないままこうした状況証拠だけで最高裁判所で死刑判決が降りたことにネット上では波紋を呼ぶことになります。
ちなみに、保険金詐欺事件で逮捕された夫・建治被告は3件の保険金詐欺で総額1億6,000万円を詐取したとして服役し、2005年6月7日に刑期満了で出所しています。
林真須美さんの一審死刑判決が出たときに、福島駅出たところで、テレビ局に街頭インタビューされたことがある(FTV?)。「法廷で彼女は何も答えていないのに、死刑っていうのは、釈然としない」的なことをしゃべったら、ほかの人と全然内容が違ったらしく、取り上げられてたとか。
— 高橋 準 (@myriel_june) 2017年9月15日
林真須美「和歌山毒物カレー事件」の犯行動機とは
林真須美死刑囚が犯行に及んだ動機
林真須美死刑囚は法廷で動機について一切語らなかったため真相は闇の中ですが、検察側が示した状況証拠も曖昧な点が多かったと言われています。
林真須美死刑囚がカレーに亜ヒ酸を混入した動機について最も有力だと言われたのは、カレーを調理していたガレージ内で他の主婦たちに疎外されたため腹を立てて犯行に及んだというものです。
しかし、それまで計画的に保険金詐欺により大金を詐取していた林真須美死刑囚が、一時の怒りに任せて一銭の得にもならないばかりか自らを追い詰めるような事件を起こすはずがないとということで死刑判決に異を唱える声が多かったようです。
最高裁では数々の状況証拠や林真須美死刑囚の頭髪から高濃度ヒ素が検出されたことから、「被告人の犯行動機が不明であることは犯人であるという認定を左右しない」と突っぱねています。
しかし、一説では林真須美死刑囚のほかにも近所に6人も亜ヒ酸を所有していたことがわかっていることから、林真須美死刑囚は冤罪である可能性が高いとする声もあります。
林真須美はさ、
— 明日安室ちゃんの誕生日 (@sznamrnme) 2017年4月30日
でもなんで近所にも毒入れなきゃいけなかったの?
保険金なら、がっぽり旦那でもらったじゃん、医者とグルになって。
なんで近所巻き込んだ???
そのままお金持ちのままでよかったのに。
林真須美の冤罪説と死刑執行されない理由…真犯人は次女?
林真須美、「和歌山毒物カレー事件」無罪の可能性
林真須美死刑囚は詐欺事件で恨みを買っていた?
林真須美死刑囚が冤罪である可能性があるとした場合に考えられるのは、林真須美死刑囚の詐欺事件の被害者により嵌められたというものです。
普通に考えれば、たった数ヶ月の内に園部地区という狭い範囲で亜ヒ酸を使った保険金詐欺事件と「和歌山毒物カレー事件」が起きるというのは考えられません。
誰もが林真須美死刑囚が犯人であることを疑わずに死刑が確定してしまったわけですが、事件が起きた当時の証言では曖昧な点がとても多いようで、本当に林真須美死刑囚が真犯人だと言えない状況のようです。
決定的な物証はなく状況証拠しかないこと。(混入されたヒ素の鑑定への疑問も出されています) 検察は、被告が「激高」してカレー鍋に毒を入れたとしていますが、激高した様子は確認されていないこと。 犯罪心理学的には、保険金詐欺のような知能犯罪と無差別殺人を狙った毒カレー事件のような粗暴犯罪を、同一の犯人が起こすことは珍しいこと。
事件の現場となったガレージで、林真須美死刑囚とカレーの見張りを交代した人の証言では、林真須美死刑囚は次女と一緒に来ていて交代後は座って和やかに話をしていたという。
さらに現場にいた女子高生の証言では、亜ヒ酸が混入されたカレー鍋を開けたのは”白いTシャツを着て首にタオルを巻いた長い髪の女性”ということでしたが、林真須美死刑囚は黒いTシャツを着ており、女子高生の証言の女性像に当てはまるのは次女であり林真須美死刑囚と見間違えたことになるようです。
その後、林真須美死刑囚は長女と三女を家に残してカラオケに行っていることから、カレー鍋に亜ヒ酸を入れるとしたら三女の目を盗んでということになります。
しかし、はなから亜ヒ酸混入を考えていたなら三女を連れて来なかったと考えられ、林真須美死刑囚がカレー鍋に亜ヒ酸を入れたと考えるのは難しいとされています。
林真須美、ワイは昔からこの人犯人と違うと思ってる。
— 俵☆信之 (@tawara_nobuyuki) 2017年3月25日
林真須美無罪なんじゃない?と思っている。
— me-chi (@vw_kochidori) 2017年3月29日
これね何が問題ってもし本当にやっていないなら林真須美に罪をかぶせた真犯人がのうのうと生きていること。
林真須美の死刑執行日は?
林真須美死刑囚が冤罪の可能性があるから死刑は執行されない?
林真須美死刑囚に死刑が確定してから15年以上が経過しましたが、まだ死刑が執行されないのは冤罪の可能性があるからだと噂されています。
林真須美死刑囚が冤罪である可能性については死刑確定後からネット上で何度も言及されてきたようで、警察側も真犯人の追求はやめていないようですが当然捜査状況は開示されていません。
あくまでネット上での「噂話」ですが「真犯人は別にいる」という話が流れています。弁護側も、何か「手掛かり」のようなものを掴んではいるようですが、裁判ではまだ、明らかになっていません。
警察が本腰入れて「和歌山毒物カレー事件」の真犯人を追っているとは思い難いため、冤罪が証明されて林真須美死刑囚が出所する確率は低いでしょう。
林真須美、創価学会?顕正会?
大きな事件が起きるとネットで創価学会と顕正会が出てくる?
林真須美死刑囚が創価学会や顕正会に入会していたという情報はないものの、凶悪犯罪者が出るとこれらのカルト教信者に仕立てる動きがあるようです。
いつから林真須美死刑囚が創価学会員や顕正会員だと言われ始めたのかは不明ですが、極悪犯罪者は北朝鮮系の人間にしたいという動きがあるようです。
●顕正会
— よっちゃん (@noda8839) 2017年9月5日
教祖:浅井昭衛(北朝鮮出身)
本名:呉 萬洪 父「呉 尹鴻」母「金 孟耶」が両親。共に北朝鮮人。 顕正会の信者には大阪小学生殺害事件「宅間守」和歌山カレー事件「林真須美」も名を連ねている。 度重なる拉致監禁や殺人等の事件で、日本の公安より「カルト」指定されている。
マスコミでは林真須美死刑囚が創価学会や顕正会と関わりがあったことは報じられていないため、これらの情報はデマだと言われています。
林真須美「和歌山毒物カレー事件」の事件現場のその後と現在
「和歌山毒物カレー事件」のその後と現在
「和歌山毒物カレー事件」は園部地区に暗い影を落とした
林真須美死刑囚がカレー鍋に亜ヒ酸を混入して4名を殺害した「和歌山毒物カレー事件」を受けて、園部地区では現在まで影響を出しています。
「和歌山毒物カレー事件」の後に林真須美死刑囚の自宅の壁には誹謗中傷の落書きで埋め尽くされ、何者かにより放火されて全焼したことで解体され公園に変わっています。
そして、社会でもカレーのCMを自粛した他、事件のあった園部地区を中心とした地域では現在でも学校の給食にカレーを出していないようです。
林真須美の息子(長男)の現在
林真須美の息子が語る事件後の人生
林真須美死刑囚の長男が語る事件後の人生
殺人犯の家族は事件後の人生が一変すると言われており、勤めていた会社から解雇されたり、学校ではじめられたり、社会から除外されるようになるため改名してひっそりと生きていくことを余儀なくされると言われています。
林真須美死刑囚の長男は現在、和歌山市内の運送会社に勤務しているということですが、自身の特殊な生い立ちと「和歌山毒物カレー事件」の人生について語りました。
林真須美死刑囚の長男は物心ついたころには家の金庫には億単位の大金が入っており、おもちゃでも何でも欲しいものがあれば何でも買ってもらえ、札束を積み木替わりにして遊んでいたと語っています。
成金の子供でもやらないようなことをしていたようですが、当然それらのお金は保険金詐欺で林真須美死刑囚と夫・建治被告が荒稼ぎしてきたもので、多い時で最大5億円ほど金庫に入っていたといいます。
「和歌山毒物カレー事件」直後は家族で揉めた
事件が起きた当時、林真須美死刑囚をマスコミが疑って探りを入れに来ていたそうです。
林真須美死刑囚の長男の話では毎晩のように建治被告が「和歌山毒物カレー事件」への関与について林真須美死刑囚に問いただしていたといいます。
口論が続き、子供たちからも「ママがやったん?」と追求が行くようになったようですが、林真須美死刑囚は断固として関与を否定していたようです。
この2ヶ月後に林真須美死刑囚と建治被告は保険金詐欺容疑で逮捕されることになりますが、長男は逮捕される前日に運動会があり出席してくれるか尋ねたといいます。
結局それは叶わず、林真須美死刑囚が「絶対行ってやる」と答えたことが最後の会話となってしまいました。
林真須美死刑囚の死刑が確定し長男は地獄の日々が始まる
姉妹たちの事件後の経緯は不明ですが、長男は林真須美死刑囚が「和歌山毒物カレー事件」の犯人だと報じられると社会から疎外され始めます。
林真須美死刑囚と建治被告が拘留されてしまったため当時小学生だった長男はその後養護施設に預けられたようですが、同じ施設にいた少年らからいじめられるようになったそうです。
長男は毎日のように暴力を受けており、いじめっ子らは顔に傷ができれば一発で職員にばれるため体の目立たない場所を狙って攻撃したため生傷が絶えなかったという。
長男は事件にちなんで「ポイズン(毒)」というあだ名で呼ばれ、給食のカレーライスに乾燥剤を混入されて食べてしまい嘔吐したこともあったそうです。
林真須美死刑囚の長男は施設を出ても地獄だった
長男はようやく施設から出ることができて社会で働く年齢になっても殺人犯の息子というレッテルは消せずに苦しんだようです。
養護施設を出た林真須美死刑囚の長男は生計を立てるためにアルバイトを始めたそうですが、素性がバレてしまうと「衛生的に良くない」と皮肉を言われて解雇されたという。
長男はようやく運送会社に落ち着いた
現在、林真須美死刑囚の長男は地元の運送会社に雇ってもらうことができて真面目に働いているようです。
長男は働きながらも1年に一回程度は林真須美死刑囚に接見に行っているそうです。
2016年6月に会った時には歯が全て抜け落ちてしまっていたようですが、性格は相変わらず強気なままで「早めに老人ホームに入ったと思っている」と軽口を叩いていたという。
しかし、強がってみせるのは子供たちの前だけであり、夫の建治被告が会いに来た時には死刑台に連れて行かれる夢をよく見ることを語り弱音を吐くこともあるそうです。
長男を含め子供たちは現在でも母親の無実を信じており、次女は法律関係の勉強をしているというので母親の無実を晴らす手段を探すためだったのかもしれません。
昔の知人に「林真須美」という名前の人がいて、毒カレー事件以降、日常生活でえらく苦労したそうで。ありふれた名前での偶然はどうしようもないですけど、珍しい名前は避けた方が良いのでは。
— トファナ水@小説家になろう@カクヨム (@69fighter) 2017年4月2日
林真須美の長男がツイッターを開始
出典:https://twitter.com/
Twitterで母親からの手紙などを公開
林真須美死刑囚の長男は、2019年に「和歌山カレー事件 長男」というアカウント名でTwitterを開設。母親から届いた手紙などを公開しています。
林真須美死刑囚の長男はテレビ番組などに出演することもあり、「事件を風化させたくない」「本当の母親像を伝えたい」という思いから、メディアやTwitterで情報や気持ちを発信しているとのこと。
これまで父親がメインで取材を受けていたが、体力や記憶力の面から、代わりに男性が受けるように。関西のテレビ番組に出たのをきっかけに、相次いでオファーが来るようになった。
テレビに出た時は、「被害者面するな」という声もあった。男性は、「本当の被害者は、遺族や亡くなった方。それは至極当然の話で、はがゆい思いをずっとしていたんですけど、何か伝えたいという思いもあった」と葛藤を明かしたうえで「(事件を)風化させちゃいけないのが一番」と強調する。
保険金詐欺については一切擁護できないとしながらも、カレー事件に関しては現在も冤罪であることを信じているようです。
男性は、「保険金詐欺については本人も一部認めている。そこに関して擁護するのは一切なく、ちゃんと刑は受けてほしい」としつつも、「カレー事件に関しては認めていない。手紙でむちゃくちゃなことは書いてないんです」と強調する。
林真須美の娘(長女・次女・三女)の現在
林真須美死刑囚の娘は3人いますが、まとめると以下のようになっています。
・次女:情報がなく不明。
・三女:高校時代は法律関係の勉強をしており、現在は法律関係の仕事に就いているとの噂がある。
後述しますが、林真須美死刑囚の長女は自殺をしています。次女と三女についてははっきりした情報が少ない状態です。
林真須美の現在① 再審請求を申し立て
出典:https://www.yomiuri.co.jp/
再審請求申し立て
2021年6月9日、林真須美死刑囚の弁護人が和歌山地裁に新たに再審請求を申し立てたことを明らかにしました。
林真須美死刑囚は2009年に死刑確定後、再審請求しましたが認められず、大阪高裁決定を不服として最高裁に特別抗告中でした。
林死刑囚は死刑確定後の09年7月に既に再審請求をしており、再審を認めなかった20年3月の大阪高裁決定を不服として最高裁に特別抗告中。生田弁護士は「異なる申し立ての理由があれば、さらに再審請求できる」と説明している。
弁護人は、「第三者による犯行は明白で、林死刑囚は無罪」「無罪とするべき明らかな新証拠を発見した」と主張しています。
事件の記録を検討したり、各新聞記事を読んだりしました。和歌山地裁の判決文に目を通し、証拠や添付書類を一つ一つ丹念に調べたところ、3人の医師の供述調書などから(少なくとも)3か所において、「第三者の犯行(である可能性)」との結論に至りました。とにかく(証拠調べなどが)酷いとの感想です。
この事件をめぐっては、当時から「物証に乏しく、動機も曖昧」などと言われてきた。
林真須美の現在② 娘(長女)が自殺・孫2人も死亡
関空連絡橋で親子が無理心中
出典:https://news.yahoo.co.jp/
関空連絡橋付近の海で母子の遺体が発見される
林真須美死刑囚の再審申し立てが明らかになったのと同日、関空連絡橋付近で成人女性と幼い女の子が意識不明の状態で海に浮かんでいるのが発見されました。2人は病院で死亡が確認されています。
女性は橋から飛び降りる前、自宅で16歳の長女が倒れているのを発見し、通報していました。長女は救急車で搬送されましたが、取り乱した女性は4歳の次女とともに行方が分からなくなり、その後飛び降り自殺をはかったものと見られています。
長女も病院で死亡が確認されています。長女の死因は全身打撲による外傷性ショックとのことで、虐待を受けていた可能性があるとみて調べが進められることになりました。
父親とみられる男性はその日の夜に和歌山市の路上で座り込んでいるところを発見され、「精神的につらいことがあり、カフェインを服用して首をつろうとしたが失敗した」と話していたといいます。
母親は、遺体で見つかる約2時間前に、「家に帰ったら娘が倒れていた。血の様な黒いものを吐いている」と消防に通報していました。 消防によると、16歳の娘は自宅にいたとみられる男性に付き添われて病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。 腹には打撲の痕のようなあざがあったということです。 警察は男性に事情を聴くなどして、3人が死亡した経緯を詳しく調べています。
※女性:林真須美死刑囚の長女
※長女と次女:林真須美死刑囚の長女の娘
無理心中したのは林真須美の長女と孫
出典:https://news.yahoo.co.jp/
健治氏も証言
この飛び降り自殺に関してはメディアでも報じられましたが、この母子は林眞須美死刑囚の長女と孫である可能性が浮上しました。林眞須美死刑囚の夫・健治氏も、自身の長女と孫であることを認める証言をしています。
健治氏によると、長女は一度離婚してシングルマザーになっていたとのこと。長女と共に亡くなった4歳の次女は、同居男性の連れ子だと説明しています。
実はこの母子が、今から23年前に和歌山市で起きた毒物カレー事件で死刑判決が確定した林真須美死刑囚(59)の長女と孫である可能性が出てきている。
真須美死刑囚の夫・健治氏(76)は、和歌山市内の自宅で本紙の取材に「残念ながらうちの孫ですね。これだけはどうしようもない」と証言。長女の名前が「鶴崎心桜(こころ)」であることとその年齢から、自分の長女と孫に起きた悲劇の可能性があると認識している。
林眞須美死刑囚は、面会した親族に長女のことを伝えられ「そんな暗い話はいらん」と一蹴したと報じられています。しかし、林眞須美死刑囚の長男はTwitterで「手紙が届くたび、面会に行くたび 子供に会いたい、子供に会いたい、と願うは母が今回の件を知って 『そんな暗い話はいらん』と、パーンと一蹴された となるはずがないのです。 母からすれば初めての娘にあたり溺愛していたのも覚えています」と反論しています。
終わりに
1998年7月25日に起きた4人の命が奪われた「和歌山毒物カレー事件」の犯人とされる林真須美死刑囚について総まとめしてきました。
林真須美死刑囚は相手を殺していたかもしれない保険金詐欺事件を複数起こして5億円に及ぶ大金をせしめた悪党でしたが、カレー事件は冤罪の可能性が指摘されています。
事件から20年以上が経過しましたが、今後新たな展開を迎えるのか注目されています。