2003年5月20日に大阪府熊取町で起きた吉川友梨ちゃん行方不明事件。
吉川友梨ちゃんの家族(父・母・兄)や二次被害、霊視の真相などについて詳しく総まとめしましたのでご紹介します。
この記事の目次
「吉川友梨ちゃん行方不明事件」の真相…10年後に不審車両の新証言
吉川友梨ちゃんの異変に気づいたのは兄だった
2003年5月20日に大阪府熊取町で起きた失踪事件
「吉川友梨ちゃん行方不明事件」は2003年5月20日に大阪府熊取町で起きた事件で、当時町立北小学校4年生だった9歳の吉川友梨ちゃんが下校中に行方不明になった事件です。
最初に異変に気づいたのは吉川友梨ちゃんの兄で、普段なら午後5時までには自宅に帰っていたものの、この日は同時刻を過ぎても帰ってくる様子がありませんでした。
父、母、兄と3人で近所の心当たりのある場所を探したものの吉川友梨ちゃんは見つからず、午後7時半頃に警察に通報しました。
吉川友梨ちゃんがまだ9歳と幼いことから警察は誘拐事件と踏んで、自宅で犯人からの電話に対応するために一晩張っていましたが電話はなく、翌日には失踪事件として公開捜査に乗り出しました。
事件当時、一般に公開された捜索ビラ
警察が公開捜査に乗り出したことで吉川友梨ちゃんの特徴を記したビラが撒かれて情報提供を待ちましたが、犯人特定に繋がる有力な情報は集まりませんでした。
地元周辺には七山区から看板が出された
吉川友梨ちゃんが住んでいた大阪府熊取町七山には犯人へ訴える看板が設置されました。
失踪から10年後に不審な白いクラウンの目撃情報が寄せられる
目的情報やNシステムにより白いクラウンに特定
事件当時に車両のナンバープレートを読み取るNシステムにより「白い車」が浮上し、吉川友梨ちゃんの自宅近くで不審な白いクラウンの目撃情報が事件から10年後に寄せられました。
吉川友梨ちゃんは失踪直前に学校の社会科見学で大阪市此花区にある下水道科学館を訪れており、学校に帰ってきて午後2時半頃に解散していました。
そして2時57分頃に吉川友梨ちゃんは友達3人と七山前の信号で別れており、その2分後には吉川友梨ちゃんを知る男児が自転車ですれ違ったという情報がありました。
この場所は自宅から400メートルしか離れていませんでしたが、吉川友梨ちゃんは自宅に帰るわずかな間にまるで神隠しのように失踪してしまいました。
周辺で少女の悲鳴を聞いたという証言もありませんでした。
大阪府警が吉川友梨ちゃんが失踪した七山周辺で聞き込みをし、車両のナンバープレートを記憶するNシステムの解析などから、周辺をうろついていた「黒色セダン」「赤色乗用車」「白色ワゴン」「白色ライトバン」の4台が不審車両として特定されましたが、これらの車の所有者を特定することができませんでした。
しかし、吉川友梨ちゃんの失踪事件から10年以上が経過した2014年11月20日に、新たに事件周辺で不審車両を目撃していた情報が寄せられました。
事件当日の午後3時頃、吉川友梨ちゃんの自宅300メートルほどの場所で白いクラウンが車道脇に斜めに停車しており、情報提供した運転手は徐行しながらやり過ごそうとしたところ白いクラウンの男から睨まれ、助手席にはうつむいている少女が乗っていました。
状況からしてほぼ100%この少女が吉川友梨ちゃんだと思いますが、それを裏付けるようにさらに2018年5月12日に新たな目撃情報が寄せられました。
捜査関係者によると、この目撃情報が寄せられたのは事件から10年後の25年5月。クラウンは、友梨さんの自宅から南西へ約300メートル離れた民家沿いの丁字路で、西向きに止まっていた。
目撃した女性も車を運転中で、クラウンの横を通り過ぎるときに車内を見たところ、男と目が合い、にらまれたという。男は運転席に座り、助手席に白い服を着た小学生くらいの女児がいた。女児は仰ぐような様子だった。
女性は男の印象について「顔の輪郭はほっそりとして、目尻がつりあがっていた。中年ぐらいに見えた」と証言した。
白いクラウンについては女性以外にも2人が目撃していることから、捜査本部は女性の証言について信憑(しんぴょう)性が高いと判断している。
事件当時の吉川友梨ちゃんの服装は白いブラウスに紺のスカートの学校制服で、サンリオ製の「コロコロクリリン」というハムスターのキャラクターがプリントされた黄色いリュックを背負っていました。
この白いクラウンについて大阪府警は対象車両を2300台に絞り特定を進めましたが、現在までに犯人特定に繋がる有力な情報は得られていません。
しかし、事件が起きた直後にこれらの情報が寄せられていたなら、犯人逮捕の有力な手がかりとなり吉川友梨ちゃんは助かっていた可能性もあるかもしれません。
吉川友梨ちゃんの両親や兄はこうした情報提供に有難いと思う反面、何故事件当時に教えてくれなかったのかと無念さが募っていることでしょう。
吉川友梨ちゃんは北朝鮮工作員に拉致された噂も浮上
「つり上がった目をした中年」の情報で北朝鮮の拉致が連想された
吉川友梨ちゃんを車に乗せていた「つり上がった目をした中年男性」という目撃情報が寄せられたことから、ネット上で「北朝鮮工作員の拉致?」と噂が立つようになりました。
Yahoo!知恵袋に吉川友梨ちゃんと同じ大阪府熊取町に住む少年から、北朝鮮工作員の仕業を心配する質問が投稿されていました。
Q.吉川友梨ちゃんって北朝鮮に拉致されたのですか?
僕は同じ熊取在住なのでとても心配です
A. 事件が起きたのは2003年ですからそのころはもう拉致は行われていません。
それ以前の拉致でも大人を連れて行くのが目的であり、中学生の横田めぐみさんは暗いので大人と間違えて拉致したと聞いています。小学4年生が拉致の対象になることはあり得ませんし、拉致が行われたのは日本海側であり大阪ではありません、人口密集地の大阪付近の海岸に上陸するのは無理でしょう。
あらゆる点からして拉致の可能性は皆無といえます。日本国内での誘拐事件と考えるべきです。
北朝鮮拉致問題の解決に向けて政府が交渉を続けている中で、現在もなお北朝鮮工作員による拉致を行っていることが分かれば深刻な国際問題に発展するでしょう。
日本では年間約8万人の行方不明者が出ていますが、9歳以下の子供の行方不明者は約1,000人を推移しています。
これはひとつの学校の生徒が丸々消えているということであり驚くべき数字ですが、吉川友梨ちゃんもその一人に入ってしまったということになります。
あまりに数が多すぎてすべてが報道されていないだけで、子供を持つ親としては日本は治安がいいという幻想を捨て去り、父兄の見守り隊がいない人目がつかない校区は完全に排除するように学校に相談するか、家から学校までの送迎をした方がいいでしょう。
子供をひとりで学校に送り出しているのは日本くらいのもので、基本的に治安が悪いという認識の海外では親が学校の送迎をするのは当たり前で、アメリカなどは州にもよりますが国から「子供を見守る義務」が課されており、破ると法的に罰されてしまいます。
吉川友梨ちゃんの家族が詐欺被害に…父親が事件15年経過で手記を発表
吉川友梨ちゃん家族が約470回にわたり7千万円騙し取られる
吉川友梨ちゃんの失踪事件が大々的に報じられた理由
9歳以下の自動の失踪事件が年間1,000件ほど起きている中で、特に吉川友梨ちゃんの事件が注目された理由の一つは家族が7,000万円をだまし取られる詐欺事件にも巻き込まれ二次被害を受けていたからでしょう。
当時、吉川友梨ちゃんの両親が藁にもすがる思いで精神的余裕が無かったことに漬け込んで、主犯格で堺市堺区の無職・中谷浩気(当時39歳)とその内縁の妻・川上佳代(38歳)が、卑劣な手段で4年間に渡って7,000万円をだまし取ったとして逮捕されました。
友梨さんが行方不明になった翌04年7月、川上容疑者がまず、友梨さんの父親に電話で持ちかけた。
「自分の弟も誘拐された。その時助けてくれた人がいる。あなたもプロに頼んだらど~や? その人を紹介する」
プロというのは中谷容疑者で、その日のうちに、「私はプロや、だいたい居場所は知っている。三重県にいる」とだまし、まず交通費として10万円を騙し取った。
その後2人は、「友梨さんが見つかった」「保護する際にカネがいる」「精神的に静養が必要で、生活費がいる」などといって騙し、指定した口座に振り込ませた。その額4年間で7000万円余りという。
両親が有力な情報を提供してくれた人に謝礼として懸賞金200万円を支払うことを発表した2週間後に、中谷浩気と川上佳代は「友梨ちゃんが見つかったが精神的な静養が必要」と両親を騙して、生活費として4年間で7,000万円ほどだまし取っていました。
犯人らは高級ホテルでギャンブル三昧の日々を過ごし、7,000万円で豪遊の日々を過ごしていました。
警察が両親を疑っているから信用しないようにと伝えており、時折吉川友梨ちゃんからと装ってメールするなどして時間稼ぎをしており、人の心の弱みに付け込んだ悪質過ぎる犯行で、中谷浩気に懲役9年の実刑判決、川上佳代に懲役2年(執行猶予4年)という軽すぎる判決が降りています。
吉川友梨ちゃん失踪から15年経過で父親が手記を発表
吉川友梨ちゃんの失踪事件から15年が経過した家族の心境
2018年5月17日に事件から15年が経過し、吉川友梨ちゃんの父親が事件から現在までの心境を手記によって発表しました。
以下、吉川友梨ちゃんの父親による家族の心境を綴った手記の全文になります。
15年という時間はすべての事柄を過去のものにしてしまう。
でも、私たち家族や当の本人の友梨にとっては、まったく過去どころか、たった今さっき事件がおこったような感覚です。その感覚のまま、何もできないまま、じりじりと時間だけが過ぎてきました。
なぜこんなことが起こったのか? しかもそれがなぜ、友梨なのか? まったく私には理解できません。
怒りを感じようにも、悲しいとかの感情を持つ前に、なぜ? どうしたらあの娘がかえってくるのか? いったい何がどうしたのか、どう気持ちを保っていたらいいのか、気持ちの悪い憂鬱(ゆううつ)な1日1日が積み重なって、ついに15年なんて、とんでもない時間が過ぎてしまいました。
こんな想像をしたってなんの意味もないですが、何もなければ、今頃友梨は24歳の普通の社会人。
でも、その成長した姿を想像することすらできなくて、頭の中では9歳の誕生日のバースデーケーキを目の前にして、嬉(うれ)しそうな満面の笑みで写真に収まっていた姿しか出てきません。
そしていつも最後は、私より誰より苦しい思いをしているのは、友梨本人なのだから、それを思うと私の気持ちなんか別にどうでもいいのだと
どうか、こんな理不尽なことが起こったまま、そのまま15年間もそのまま、というのを感じてみてください。あの子がどんな思いで15年間過ごしているのか、想像してみてください。そして、なにがしか、どんな些細(ささい)な情報であっても教えてください。なぜ、こんなことになってしまっているのか、教えてください。お願いします。
最愛の娘と7,000万円を失ったと考えると、人によっては自殺してもおかしくないような不幸でしょう。
鬼畜・中谷浩気と川上佳代の言われるままに吉川友梨ちゃんが帰ってくることだけを願って、自宅を売却して7,000万円を工面したかもしれません。
中谷浩気がすでに出所していることを考えれば、吉川友梨ちゃんの家族は本当にやり切れない思いでしょう。
吉川友梨ちゃんの母親が情報提供呼びかけビラ配り
吉川友梨ちゃんの失踪から15年半、2018年11月20日に母親の美和子さんやNPO法人「あいうえお」のスタッフと共に大阪・難波駅前でビラ配りを行い、情報提供を呼びかけました。
「あいうえお」のスタッフら10人は「友梨さんを捜しています。ご協力お願いします」と声をかけながら、駅利用者らに友梨さんの写真入りのビラを配布。大阪府警の捜査員十数人も参加し、府警が作成したチラシ約800枚を渡した。
大阪府警は管轄の泉佐野署に捜査本部を置き、吉川友梨ちゃんの発見につながる有力な情報提供者に最高300万円を支払う捜査特別報奨金制度を布いています。
情報提供について泉佐野署捜査本部への電話先は「072-464-1234」となります。
吉川友梨ちゃんの同級生は2014年1月に成人式を迎える
吉川友梨ちゃんの失踪事件から11年、同級生は成人へ
2014年1月12日に吉川友梨ちゃんの失踪事件から約11年が経過し、同級生たちは成人式を迎えました。
大阪府熊取町が開催した成人式には吉川友梨ちゃんの当時の同級生361人が出席し、無事に帰ってくることを祈って「窓の外には」を歌いました。
優しい心の大切さを伝える曲で、友梨さんの行方不明後、無事を祈るため町内の小中学校で手話を交えて歌われるようになった。生徒らに曲と手話を指導していた地元の手話サークルに所属する新成人のメンバーが合唱を提案した。
事件当日に友梨さんと一緒に下校した同級生の女性(20)は合唱が始まると涙があふれた。「ずっとあきらめずに一緒に成人式に出たいと思っていた。悔しいし、さみしい。ただただ帰りを待っている」と話した。
同級生たちの心にも大きな傷を残したと思われますが、事件は進展のないまま、2019年5月で16年が経過しようとしています。
「吉川友梨ちゃん行方不明事件」を霊視するという霊能者が話題に
吉川友梨ちゃんの失踪事件を霊視するという霊能者・松居泉典
「霊泉館」というブログやサイトで悩み相談を請負い、霊障が憑いていると適当なことを言って高い相談料を取っている松居泉典さんという霊能者が話題になっていました。
松居泉典さんは15分3.000円という異常に高い相談料で悩みを霊能力で解決すると謳っていますが、吉川友梨ちゃんの事件が報じられると現地に赴いて霊視したことをブログで綴っていました。
僕も師匠を一緒に友梨ちゃんの霊視に何回も行きました。
なんとなくわかるんですけどね…
決定的な所が出てこない…
悔しいですよね。
その他に現在行方不明になってる人はたくさんいますよね。
辻出紀子さん 北山結子さん 千田麻未さん…
以前室蘭に出張した際に千田麻未さんも霊視をしてきたり僕自身どの方もとっても気になっています。
霊視した結果を警察に言うと…「そこまでわかっているということはお前が犯人だな」と言われました。
下手なことは言えないですね。
松居泉典さんは”なんとなく”吉川友梨ちゃんがいる場所が霊視できたようですが、詳しくは語りたくなかったようです。霊視したことを詳しく語ると警察に捕まってしまうのでしょう。
世間で吉川友梨ちゃんの事件が注目されていることから、サイトへのアクセス稼ぎで便乗した感が否めないですが、松居泉典さんはこれ以上首を突っ込んでいないようです。
松居泉典さんが運営する「霊泉館」の被害者の会もあるようですね。
勝田州彦って2003年に泉大津に住んでたの…?じゃあ熊取の吉川友梨ちゃんの事件もこいつなんじゃ…。
— のこのこ(O_o) (@nocotti360) 2018年5月31日
今朝 駅周りに👮♀️👮♀️🚓沢山いてたので何かと思ったら行方不明になってる吉川友梨ちゃんのビラ配り…
— AKI☆MARI 暫く低浮上(*ᴗˬᴗ)❁.*・゚ (@AKIMARI6) 2018年7月2日
15年間いまだに安否確認が出来ていません これまでの親御さんの苦悩の日々 計り知れないものだと思います心が痛みます😌
おやすみなさい*・゚・*:.。.*.。.:(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾ pic.twitter.com/ILO22KSYkH
「吉川友梨ちゃん行方不明事件」について総まとめすると…
・吉川友梨ちゃんの発見につながる有力情報は現在までに分かっていない。
・吉川友梨ちゃんの家族は、約470回にわたり合計7千万円を騙し取られる2次被害を受けていた。
・吉川友梨ちゃんの居場所を霊視するという霊能者・松居泉典が現れ、ネット上で話題となった。
失踪から16年が経とうとしている「吉川友梨ちゃん行方不明事件」について総まとめしてきました。
ネット上では吉川友梨ちゃんはすでに亡くなっている可能性が高いと言われていますが、中には女児誘拐で9年間の監禁から保護されたケースもありますので、家族は希望を捨てきれないでしょう。