2019年9月、さいたま市で行方不明となっていた小学校4年の男子児童が遺体となって発見されました。そしてその後に逮捕された事件の犯人は、被害者の義父である進藤悠介でした。
ここでは進藤悠介の生い立ちから大学卒業後の経歴までと実家の母親など家族情報、そして事件の動機などについてまとめています。
この記事の目次
「さいたまの小4男児殺害事件」とは
さいたま市の小4男児殺害事件
事件詳細
事件発生日時:2019年9月17日(遺体発見:翌18日未明)
事件場所:さいたま市見沼区の教員集合住宅
被害者:小学校4年生の進藤遼佑くん(死因:窒息死)
加害者:事件当時32歳で無職の進藤悠介
二人の関係:義息子(被害者)と義父(加害者)
事件要約:2019年9月17日、小学校から帰宅した進藤遼佑くんが行方不明となりました。普段から下校後に一人でバスにのり大宮駅付近の英会話に通っていた遼佑くん、当時家にいて見送りした義父も「英会話にいった」等と説明。
しかし塾に行った様子がなかったため、心配した母親が同日の午後8時すぎに警察に通報し、警察沙汰に。そして捜索の結果、翌日18日未明に自宅のある集合住宅の階段近くにあるメーターボックス内で遺体となり発見されました。
その後、18日から任意で聴取を受けていた義父が犯行関与の供述を始め、翌19日に死体遺棄容疑で逮捕されました。犯行動機については「(遼佑くんが)紅白帽をなくしたため注意したところ言い合いとなり、「本当の親じゃないのに」と言われ腹が立ったため、首を締めた」等と説明しています。
【Facebookで判明】進藤悠介の生い立ちと実家~高校は中間一貫校
進藤悠介、広島城北中・高校卒業後に東洋大に進学
進藤悠介の生い立ち!
逮捕直後からFacebookのプロフィールなどから、その生い立ちが判明しています。
実家:広島県呉市
高校:地元の広島城北中・高等学校
大学:東洋大学社会福祉学科
その他、事件後に週刊文春が進藤悠介の学生時代等の話を報じています。それによると高校時代は陰キャグループに所属し、大学に入ってからは上京し大学生活を楽しんでいたようだとのことです。
進藤悠介についての、学生時代の同級生の話より。
「大人しくおっとりしていて、学校では決して目立つタイプではなかった。周りの友人も同じようなタイプが多く、イケてる人たちとは違う、いわゆる“陰(いん)キャラ”グループ。印象に残っているのは、ハンディのある同級生にも、分け隔てなく接していたこと。優しいイメージのある生徒でした」
進藤容疑者の高校時代の同級生を取材。「男子校でどんなタイプの人ともある程度仲良くできる感じの人。けっこうおしゃれに気を使っていて、芸能事務所みたいなところに入りたいっていう夢を語っていたこともありました」と証言した。
引用:さいたま小4男児殺害事件、「めざましどようび」で進藤容疑者の高校時代の同級生を取材…「芸能事務所みたいなところに入りたいっていう夢を語っていた」
進藤悠介、実家は代々続く資産家で両親は離婚していた
気になる進藤悠介の実家は広島県呉市で代々続く資産家で、父親の代になるとうどん屋経営などにも乗り出していました。
また、曾祖父はヤスリ業界団体の理事長を務めた人物だったそうです。ちなみに進藤悠介の両親は父親の不倫が原因で離婚しており、妹が1人います。
進藤悠介の経歴~元音楽関連の仕事を経て事件当時は無職だった
進藤悠介、年収600万の音楽関係会社の正社員だった時期も
進藤悠介の経歴
大学は社会福祉を専攻していた進藤悠介ですが、その後は違うジャンルに勤めていたこともあるようで、また事件発生時は無職だったと伝えられています。
まずFacebookのプロフィールによると「勤務先:音楽関係」とあります。
さらに進藤悠介が、かつて出会い系アプリで知り合い、やりとりをしていた女性によると…、
「婚活アプリで、報道で流れていた自撮り写真をプロフィールにしている男性と知り合いました。LINEを交換し、去年の4月頃まで3か月間くらいメッセージのやり取りをしていました。結婚前の彼の旧姓が『長島』だからと、婚活アプリで登録していた名前は『かんとく』でした。年収は600万円、東京の文京区で一人暮らし、音楽関係の会社の正社員だと説明していました」
その他、報道によると「介護関連の資格を持っていた」「広島の介護施設で働いていた」「結婚後、仕事を探していたようだ」という情報もあり、前職が介護士だったとも報道されています。
しかし事件発生当時は「無職」であることは間違いないようです。
進藤悠介と子連れ結婚した嫁は10歳年上の養護教諭
進藤悠介、出会い系サイトで出会った養護教諭と結婚
今回の事件で被害者となった進藤遼佑くんは、進藤悠介の義息子です。つまり、進藤悠介は結婚した嫁の連れ子を殺したということに…。
進藤悠介と再婚した嫁の時系列
嫁の職業:公立高校の養護教諭
嫁の年齢:42歳(事件当時)で、進藤悠介よりも約10歳年上
ふたりの出会い:2018年3月頃にSNSを通じて知り合う
同居開始:2018年12月末頃
再婚:2019年3月頃
事件発生:2019年9月17日
SNSを通じ知り合った進藤悠介と嫁
2019年3月に再婚しており、その際は悠介側が奥さんに婿入する形だったようです。
ただ婚姻期間中、進藤悠介は無職だったこともあり、いわゆるヒモだったようです。
ふたりは出会い系サイトで知り合ったというものも。
報道ではSNSを通じて悠介容疑者と知り合ったとありますが、あれは出会い系サイトのこと。2人は今年1月に同居を開始して、3月にスピード入籍しています。実は悠介容疑者と出会う前にも、母親は別の若い男性と同居していたそうです
進藤悠介の嫁に子供は2人いた
遼佑くんの母親は再婚で、子供は2人いた
進藤悠介と結婚した嫁は、前夫との間に子供が2人いたものの離婚。遼佑くんは母親側に引き取られ、兄の方は父親側に引き取られたそうです。
悠介容疑者と同居するまで、遼佑くんは、母親の手一つで育てられてきた。
「母親は高校の養護教諭で、以前は年上の剣道が得意な教師と結婚していた。その2人の子供が遼佑くんです。その後、埼玉県内に一戸建て住宅を購入して住んでいたものの、4、5年で離婚してしまった。以来、シングルマザーで育ててきただけに、遼佑くんは根っからのお母さん子。母親が大好きでした」(母親の知人)
遼佑くんの母親と前夫の離婚原因は不明ですが、離婚後もともに食事をするなど悪い関係ではなかったとされます。ただ離婚時、遼佑くんは「お兄ちゃんを連れて行かれてしまった」と悲しんだそうです。
進藤悠介の子供は義理の息子の進藤遼佑くん1人
進藤悠介が殺害した義理の息子・進藤遼佑くんの人物像
亡くなった遼佑くん
進藤遼佑くんの周囲の評判はとても良かったようです。
スクール関係者は「地道に練習に取り組み、クロールや平泳ぎを習得していた」と振り返った。息子が同級生という40代女性は「道ですれ違うと必ず挨拶をしてくれる明るい性格の子だった」と話した。
遼佑さんはテストでもよく満点をとっていた。走るのも速いし礼儀も正しい、本当にいいお子さんでしたよ
遼佑くんが通っていた学校校長の話より。
「明るく元気に1日も休まず登校していた。勉強にも意欲的で、友達もたくさんいてよく遊んでいた」といい、物をなくすことがあると母親から担任に相談されることもあったという。
引用:学校側「トラブル把握せず」=校長が会見-さいたま・小4男児遺体
遼亮くんのお祖父ちゃんより。
殺害された男児の祖父:「何か相手が嫌がることとか、そんなこと一切する子ではなかったですね。ともかく優しいです」
殺害された男児の祖父:「私から見れば男としては優し過ぎないかなというくらいでした。一番知りたいことは、犯人が見つかって何でそんなことをしたのかと」
進藤悠介と義理の息子・進藤遼佑くんとの関係は良好だった?
義父と義息子の関係は…?
仲が良いとする証言も、折り合いが悪いようだという証言もあります。
(悠介容疑者は)授業参観や保護者会にいつも来ていた。私も14日の公開授業で見かけた。親子で仲良く話しているのを見かけたこともある。直接話したことはないが、いい人そうだな、若いのに偉いなと思っていた。イケメンだった」
同居していた父親はふさぎ込むことも多く、ほぼ家にいて、遼佑くんとは折り合いがよくなかったという話は父兄の間でも出ていましたが……
進藤悠介は子供好きだったという話もありますが、一方で遼佑くんは義父に対し、さん付けで読んでいたという情報も…。
進藤悠介の現在~殺害動機は「本当の親じゃないと言われ…」と供述するも一転否認へ
進藤悠介の動機は
進藤悠介は、遼佑くんが行方不明になった当初に関係者とともに捜索するなどし無関係を装い、警察からの取り調べにも「他に犯人がいるでしょ」と否認。しかし、その後に「延長コードで首を締め殺してしまった、母親が帰ってくる時間になる前に、メーターボックス(遺体発見場所)に見つからないよう隠した」と説明しています。
しかし、その後再び容疑を否認へ…。
遼佑君が紅白帽をなくしたことを注意したところ、口論となり「『本当の親じゃない』といわれ、腹が立って首を絞めた」とも話していた。ところが21日付読売新聞によると、送検後のさいたま地検の調べに「誰がやったか分かりません」と容疑を否認するなど供述が変遷している。
母親は、ふたりの間に「トラブルは思い当たらない」と話しています。
居室には3人の家族写真が飾ってあり、撮影に使ったとみられるカメラもあった。母親は「2人の間にトラブルは思い当たらない」という趣旨の話をしているほか、周辺からもトラブルをうかがわせる情報は出ていないという。
この事件の背景について、心理的な分析もあります。
・連れ子再婚からくる、義父と義息子が母親を奪い合う構図
さいたま小4殺害、義父が逮捕…義父と息子、母親の愛情奪い合うライバル関係だった可能性
・進藤悠介(無職か)らくる劣等感
・「本当の親じゃない」と言われ、認められない自分や相手に対する激情
「突発的な犯行は“葛藤殺人”の典型例」小4男児殺害事件を臨床心理士が分析
「さいたまの小4男児殺害事件」進藤悠介についてまとめると…
・進藤悠介の嫁は出会い系サイトで出会った10歳年上の養護教諭で、子供は義理の息子である遼佑くん1人
・進藤悠介の実家は代々続く資産家で、両親は父親の不倫が原因で離婚している
・進藤悠介は私立の広島城北中・高校を卒業後に東洋大に進学、音楽関係の会社に勤務歴があるも事件当時は無職だった
・進藤悠介は一旦は犯行を自供するも、「誰がやったか分かりません」と容疑を否認するなど供述が変遷している
交際開始すぐから遼佑くんと会っていたとしても、その期間はわずか1年半足らずで、手をかけるほどの憎しみが生まれるとは思えないです。
突発的な犯行だったとも見られていますが、相手は自分よりもはるかに弱い小学生。亡くなった遼佑くんのことを考えるといたたまれませんね。