巨額の詐欺事件で逮捕された「ジャパンライフ」の創業者・山口隆祥ですが、韓国との関係や裁判の判決も話題です。
今回は山口隆祥の経歴と「ジャパンライフ事件」の経緯、韓国との関係、結婚した嫁や子供(息子と娘)、現在を紹介します。
この記事の目次
山口隆祥は「ジャパンライフ」創業者
山口隆祥は、代替医療機器製造販売会社「ジャパンライフ」の創業者であり、後に巨額の詐欺事件で逮捕された人物です。
ある没落した名家出身との話もある山口隆祥の経歴や詐欺事件、その後や現在について詳しく見ていきましょう。
山口隆祥の経歴① 実家は没落した名家だった
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当時の山口家は2階建ての豪邸に住み、お手伝いさんもいるような名家だったようです。
しかし、山口家も戦後の西洋化の流れには勝てず、着物の需要が落ち続けた結果、1956年に倒産に追い込まれてしまいます。
以降の山口家の家族は、それまで住んでいた家の2階の一室だけで暮らし、残りの部屋を借家として貸し出すことで生計を立てていました。
そんな実家の急激な没落は、山口隆祥にとって辛いことも多い状況でした。
仕事で山口家に食材を配達していた女性(84)は、山口がリヤカーを引いていた時のことを覚えている。親族宅に野菜をもらいに行くためだ。同級生に知られないためか、わざと狭い裏道を通っていたが見つかり、「『財閥くん』がリヤカー引いているや」と、いじめられていたという。「相当の屈辱だったと思う」と女性は語る。
山口隆祥、高校を卒業後は富士重工業に就職
中学を卒業後の山口隆祥は、就職せずに地元の工業高校へ進学をしています。
当時は、男子の高校進学率が50%台だったため、本当に貧しい家庭の子供は高校へ進学できないのが当たり前でした。
そのため、没落後して大金持ちではなくなった山口家ですが、世間一般の家庭と比べて特別貧しいわけではなかったようです。
高校卒業後は富士重工業(現SUBARU)に入社し、伊勢崎工場で働いていたと言われています。
山口隆祥の経歴② 若い頃からマルチまがい商法に手を出していた
富士重工業にいったんは就職した山口隆祥ですが、1年半程度で退職し、「ジェッカー・フランチャイズ・チェーン」という会社を設立しています。
ただ、「ジェッカー・フランチャイズ・チェーン」は真っ当な商売をする会社ではなく、「マルチまがい商法」目的に設立された会社でした。
山口は商品の売り上げからマージンを取り、末端の会員が払う加盟料を吸い上げることで、チェーン本部に札束が積み上がる仕組みを作り上げた。いわゆる「マルチまがい商法」だ。会員の中には、空気清浄機など大量の粗悪商品を押し付けられる一方、本部の営業指導を受けられず、転売できずに大量の在庫を抱え込む人たちが続出。やがて大きな損失を出して行き詰まり、自殺者まで出た。
そのため、すぐに社会問題化し銀行取引が中止されたため、1976年に倒産に追い込まれています。
しかし、転んでもただで起きる人間ではなかった山口隆祥は、新たな食い扶持となる会社「ジャパンライフ」を事前に設立していました。
「ジャパンライフ」は商材を磁気マットレスや羽毛ふとんに変えていたものの、基本的に「ジェッカー・フランチャイズ・チェーン」同様の「マルチまがい商法」をする会社だったようです。
山口隆祥の経歴③ 「ジャパンライフ」で儲けた金で政官界に取り入る
山口隆祥が1975年に立ち上げた「ジャパンライフ」は、1983年には売上が450億円に到達するなど、創業から10年も経たずに急成長を見せています。
そして1983年、山口隆祥は「健康産業政治連盟」を立ち上げ、与野党の大物政治家たちに年間総額1~2億円以上をばら撒く政界工作を開始します。
・中曽根康弘
・石原慎太郎
・山口敏夫
・山口鶴男
・阿部昭吾
ちなみに、献金先の大物政治家たちを自社パーティーに呼び、会員向けの広告塔にも利用していたと言われています。
同じ1983年、東京国税庁より法人税法違反で告発された山口隆祥でしたが、ヒラ取締役へ退いたものの、後任の社長に元警察官僚の相川孝さんを招聘。
この時期の「ジャパンライフ」は、その他にも多数の警察官僚を幹部に招いており、山口隆祥の裏工作活動が実った結果、1985年には売上が1500億円を突破することになりました。
ただ、1985年に起こった悪徳商法(現物まがい商法)を手口とする組織的詐欺事件「豊田商事事件」の余波により、「マルチ商法」に対する世間の風当たりが強くなります。
その結果、「ジャパンライフ」も国会でやり玉に挙げられ、いったん委託販売の取り止めを発表しました。
山口隆祥の経歴④ ジャパンライフ事件で逮捕される
1985年に国会で大バッシングを受けた後は大人しくしていた「ジャパンライフ」でしたが、売上の方はガタ落ちし、自転車操業状態でした。
そんな2003年頃より、磁気治療器の販売預託商法を開始しています。
ジャパンライフの営業は、消費者の自宅を訪ね契約する訪問販売だった。高額な磁気治療器を一般顧客に販売し、その商品はジャパンライフが3カ月以上の期間で預かる。預けた商品は第三者にレンタルし、得られるレンタル料を購入者に渡す預託等取引契約を締結する。会員になると商品販売を斡旋して資格別ボーナスを得られる連鎖販売取引もあった。
ただ、こちらの販売預託商法は、必ずしも上手くはいっていなかったらしく、2010年に「ジャパンライフ」は債務超過に陥っていたようです。
そのため、「ジャパンライフ」側が保有する磁気治療器は、顧客が預託していたはずの商品数よりも大幅に少ない状況で、その事実を隠すために、財務書類などを改ざんし悪用していました。
しかし、「ジャパンライフ」の販売預託商法については、早くから消費者庁に「約束されていた配当がもらえない」との苦情が多く寄せられていました。
そのため、消費者庁は2014年夏には、「ジャパンライフ」への立ち入り調査を計画します。
しかし、「ジャパンライフ」が1980年代から培っていた政治家たちへの人脈が物を言い、2014年内に立ち入り調査は実施されませんでした。
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それどころか、2015年4月には、安倍首相肝いりの「桜を見る会」に総理枠で山口隆祥が招待されています。
消費者庁から立ち入り調査が入る
必死の悪あがきを続けていた山口隆祥ですが、とうとう2015年9月、消費者庁から「ジャパンライフ」へ立ち入り検査が実施されます。
その後の2016年12月、業務停止命令が下った「ジャパンライフ」ですが、販売預託商法をモニター商法へとマイナーチェンジし、業務を継続。
なお、この時に導入されたモニター商法とは、磁気治療器を購入し周囲に宣伝することで、顧客が配当を得られる仕組みでした。
また、山口隆祥は政治家の加藤勝信さんと会食したり、政治家の二階俊博さんや大手メディアの論説委員たちと懇談会を実施したりと、さらなる政界工作に邁進していたとか。
ちなみに、それらの大物たちとの交流は「ジャパンライフ」の宣伝チラシでアピールされていたようです。
「ジャパンライフ」はその他にも、キャリア組・ノンキャリア組を問わず、有力な官僚を自社に天下りさせて、主要ポストにつかせる工作まで行っていたと言われています。
ただ、その後も消費者庁からの業務停止命令が続いたこともあり、2017年12月に「ジャパンライフ」は倒産しました。
2020年9月に逮捕される
「ジャパンライフ」倒産後の2019年4月、合同捜査本部より山口隆祥の自宅などの関係各所が家宅捜査を受けました。
そして2020年9月、山口隆祥ら「ジャパンライフ」の幹部が詐欺容疑で逮捕。
「ジャパンライフ」が販売預託商法を始めて以降の詐欺被害者は、全国に7000人以上いるとも言われており、その被害総額は2100億円にも及びました。
山口隆祥と韓国の関係は
山口隆祥を検索すると、関連ワードに「韓国」と出てくるため、韓国人ではないか?と推測する人もいます。
ただし、前述の経歴通り、山口隆祥は韓国に関係のある人間ではありません。
自転車操業状態に陥った「ジャパンライフ」が、韓国やベトナムにも進出した事実が、検索関連ワードに反映されただけではないかと思われます。
山口隆祥の年収や自宅 【ジャパンライフ倒産直前までがっつり年収を受け取っていた】
「ジャパンライフ」倒産前は、「ジャパンライフ」の会長職に復帰していた山口隆祥ですが、前述の通り自転車操業状態が続いていたため、月給は250~350万円程度だったようです。
ただ、ボーナスを年2回(総額1000~1400万円)受け取り、倒産直前の年収は5600万円もありました。
しかしながら、2019年4月に家宅捜査が入った際の自宅の画像を見ると、豪邸にはほど遠い一般的な一軒家に見えます。
ただし、山口隆祥の自宅は東京都文京区にあり、資産価値はそれ相応にあったのかもしれませんね。
また、「ジャパンライフ」は2400億円もの負債をかかえて倒産したため、以前住んでいた豪邸を処分して、こちらの家に引っ越した可能性もあります。
山口隆祥の結婚した嫁や子供(息子・娘)の情報
山口隆祥は、「ジャパンライフ」倒産前後に、妻名義の銀行口座に5000万円以上の送金を行い、資産隠しをしていた事実が判明しています。
そのため、離婚歴は不明ですが、既婚者であることは間違いありません。
また、次女のひろみさんが、2007年より「ジャパンライフ」の社長に就任していました。
ひろみさんは1972年生まれで、聖心女子大学を卒業後に慶應義塾大学大学院で博士号を取得した才女でしたが、山口隆祥らと共に詐欺の容疑で逮捕されています。
このため、娘が2人以上いるようですが、息子の存在は明らかになっていません。
山口隆祥の現在 【裁判で懲役8年の有罪判決】
逮捕後の山口隆祥は、当初は「警察やマスコミに邪魔されたから倒産に陥った」と容疑を否認していました。
ただ、公判が始まる頃になるとさすがに観念したのか、容疑を全面的に認めています。
そして2022年1月の裁判で、懲役8年の実刑判決が下りました。
こちらの判決に対しネット上では、被害規模に比べて量刑が軽すぎるのではないか?との意見が多い状況です。
35ニューノーマルの名無しさん2022/01/28(金) 14:55:40.79ID:+DqubCzx0
詐欺は量刑重いって聞いてたけど大したことないのね
やったモノ勝ちじゃね、これ
死刑でもいいような
45ニューノーマルの名無しさん2022/01/28(金) 15:05:55.84ID:6qosqk6G0
なんか残党みたいなのがジジババ集めてショッピングモールとかの空きスペースでバカ高い健康機器売ってるのたまに見かけるわ
しかしながら、山口隆祥にとっては不満の残る判決だったのか、即時控訴しています。
そのため、山口隆祥に対する量刑は現在も確定しておらず、服役も当分先の話のようです。
山口隆祥のまとめ
山口隆祥は没落した名家の出であり、半世紀もの間「マルチまがい商法」でお金を稼いで来た人物です。
「ジャパンライフ事件」の被害者が少しでも救済されることを祈りつつ、この記事のまとめを終了させて頂きます。