Jリーグ「鹿島アントラーズ」の中心選手としてチームを牽引し続けた小笠原満男さんが引退され話題です。
ここでは小笠原満男さんの一部からは批判も集めた性格や、当時の日本代表のドラマを生んだ中田英寿さんとの関係、嫁や子供について、引退試合や現在の活動などについてまとめました。
この記事の目次
小笠原満男のプロフィール
小笠原満男のプロフィール
生年月日:1979年4月5日
出身地 :岩手県盛岡市
身長 :173cm
血液型 :O型
小笠原満男さんは、Jリーグ所属のサッカークラブ「鹿島アントラーズ」を長年にわたって主将として引っ張り続けた元プロサッカー選手です。
寡黙で多くを語らない小笠原満男さんですが、その背中でチームを牽引する姿は、チームメイトやファンの心を掴み、絶大な信頼と人気を集めています。
ユース時代から「東北のファンタジスタ」と言われた天才タイプで、そのゲームメイク能力は世界でも屈指と評されました。
日本代表としても活躍し、2002年のトルシエジャパンの時代にフル代表デビューを果たし、2002年の日韓共催ワールドカップや、ジーコジャパンが挑んだ2006年のドイツワールドカップなどに主力選手として出場し、その闘志あふれるプレーで絶大なインパクトを残しました。
今回はそんな小笠原満男さんについて見ていきます。
小笠原満男には性格が悪いとの批判も
常勝軍団とも言われる鹿島アントラーズの象徴的存在として、引退後の現在も絶大な人気を集める小笠原満男さんですが、一部からは性格が悪いという批判もありました。
というのも、若手選手だった頃の小笠原満男さんはかなり無愛想なキャラクターでインタビューを受けてもほとんど笑顔を見せることもなく、納得のいかない質問を受ければ不機嫌な表情を全く隠さないようなところもあったので、そうした態度を見て悪い印象を受ける人も少なくなかったのです。
こうした小笠原満男さんの性格をよく表しているのが、2003年12月の天皇杯準決勝の試合後に受けた下の動画のインタビューです。
小笠原満男さんは「サポーターは再び(アントラーズが勝ち進んで)国立に戻ってくる事を期待していますが」というインタビュアーからの質問に「ハァ?意味わかんないすけど」とかなり不機嫌な様子で答えています。
このインタビューについては当時も色々と話題になり批判もあったのですが、これは嫌味などではなく「次の試合絶対に勝てる保証はないのに適当な事は言えない」という、小笠原満男さんのあまりに正直すぎる性格から出た反応だったのではないかと今となっては感じます。
このインタビュー時、小笠原満男さんは24歳で、鹿島アントラーズのキャプテンを秋田豊さんから受け継いだばかりでした。この若さでキャプテンに指名された事からもわかるように、小笠原満男さんはチームメイトから信頼を集めていました。
また、鹿島アントラーズの後輩にあたる内田篤人さんは、小笠原満男さんの事をとても慕っている事が知られていて、「神の域に入っている人」「ボスというかドン」と評するなど、強い尊敬の念を抱いています。
性格の悪い人間がこのようにチームメイトからの信頼を得られるはずがありません。ただ単に小笠原満男さんの性格はあまりにも真っ直ぐすぎるために誤解を受けやすいのだと思います。
2011年に「東日本大震災」が発生した時、小笠原満男さん即座に行動して被災地の救援にあたり、普段はメディア取材を好まないにも関わらず、積極的にメディアにも出演して支援を呼びかけています。こうした行動からも小笠原満男さんの本当の性格が見えてくるのではないでしょうか。
小笠原満男と中田英寿の関係
出典:http://syuukyuu.fc2web.com/
小笠原満男さんは20代半ば、日本代表の中では中堅選手といった位置付けだった頃、当時イタリアセリエAやイングランドプレミアリーグで活躍していたレジェンド選手、中田英寿さんの後継者とも評されていました。
そして、小笠原満男さんと中田英寿さんは、ボランチ、トップ下でポジションが被り、プレースタイルもよく似ているため、日本代表ではどちらが試合で起用されるかというライバル関係にありました。
そんな関係性がある中、ドイツワールドカップ出場をかけたアジア地区最終予選、2005年3月30日に行われた日本代表とバーレーン代表の試合、当時イタリアでプレーしていた中田英寿さんが招集されてボランチで起用され、それまでそのポジションで出場し、前の北朝鮮戦では得点もあげていた小笠原満男さんが控えに回されたのです。
そしてその試合後、スポーツ紙のインタビューを受けた小笠原満男さんは「いきなり来た人が出るのは残念」とコメントしました。
当然ながら、この小笠原満男さんの発言は、後から招集された中田英寿さんが海外組ということだけでレギュラーとして出場し、結果を出している自分が試合から外されるのは納得がいかないという意味の発言だと受け取られてしまいました。
そして、この小笠原満男さんの発言がスポーツ紙に掲載されたすぐ後、今度は中田英寿さんが自身の公式サイトのブログに「海外組だ国内組だっていう言い方も議論も本当に馬鹿らしい。そんな事を周りから煽る人にも問題はあると思うが、それを本人達が気にするのも良くない。」と書いたのです。
この中田英寿さんの発言は、当時盛んに選手同士の確執が噂されていた日本代表の結束を促す意味合いのものだったのでしょうが、結果として小笠原満男さんの上述のコメントに反応しての発言だと受け取られました。
結局、この2006年ドイツワールドカップで日本代表は予選突破は果たしたものの、ワールドカップ本戦では1勝もできずに敗退するという散々な結果に終わってしまいます。この惨敗に終わったグループリーグの全3試合に中田英寿さんはフル出場し、一方の小笠原満男さんは2試合の出場で内1試合は途中交代していますが、結果としては2人ともこの3試合で目立った活躍はできませんでした。
こうしたストーリーもあり、小笠原満男さんと中田英寿さんの関係は、当時の日本代表をめぐるドラマの1つとして当時のサッカーファンの記憶に現在でも残っているのです。
小笠原満男の嫁は高校時代の同級生でサッカー部のマネージャー
寡黙な性格の小笠原満男さんは、結婚した嫁についてはほとんど何も語らないのですが、2018年に、スポーツ紙サンスポが当時の同級生や高校時代の小笠原満男さんの恩師の斎藤重信監督から貴重な嫁の情報を聞き出す事に成功しています。
「サッカーの思い出しかない」と小笠原は話すが、そこは高校生。甘酸っぱい青春の記憶もいっぱいだ。00年8月に結婚した夫人のかおりさんは、当時のサッカー部マネジャー。電車で約1時間の隣町、陸前高田市から通学していた同級生だった。
これによれば、小笠原満男さんの嫁は、高校時代の同級生でサッカー部のマネージャー、名前は「かおり」さんとの事。ネット情報では小笠原満男さんの嫁の旧姓は「鳥羽」と言われていますが、こちらの情報ソースは不明でした。
さらに、小笠原満男さんと嫁の貴重な恋愛エピソードも明かされています。
部活に熱中していた2人にとってデート場所は学校だった。同僚の今野当(あたる)さん(38)は「よく2人でいましたね。もう時効だからいいますけど、部室で仲良く話していましたよ」と当時を懐かしむ。練習に真剣に打ち込み、終了後はかおりさんを最寄り駅まで送ると、下宿の門限に間に合うように帰宅。
さらに、小笠原満男さんの高校時代の恩師・斎藤重信監督も、小笠原満男さんと嫁のかおりさんのエピソードを明かしています。
「こそこそやっていたつもりだろうけれど、知っていたよ。送られてくる電話の明細をみるとマネジャー(かおりさん)の家の番号ばかりだった」
プロデビューしてからの寡黙な印象からは想像しづらいのですが、小笠原満男さんと嫁のかおりさんは、高校時代かなりラブラブな感じだったようですね。
続いて下は、小笠原満男さんが「東日本大震災」の支援活動を行っていた事について、朝日新聞の取材を受けた時の本人の発言です。
地震発生から4、5日後くらいに家族とレンタカーで、妻の実家がある岩手県陸前高田市へ向かいました。
自分たちの故郷の危機に夫婦ですぐに駆けつけられたようです。このエピソードからは小笠原満男さんと嫁のかおりさんが、現在も強い信頼関係で結ばれている事が感じられます。
小笠原満男の子供は娘が2人
ネット情報では、小笠原満男さんの子供は娘さんが2人と言われていて、名前は「美海(みか)」さんと「みなみ」さんだと言われていますが、年齢や学校などの詳しい情報は不明です。
そしてどうやら小笠原満男さんの子供には息子さんもいるようです。サッカー専門誌「サッカーダイジェスト」の小笠原満男さんの特集記事の中に以下の一文が書かれています。
小笠原の実息もサッカーをしている。「巧くなりたかったら努力しろ、やるなら最後までやれとは話した。俺が父親に言われたのと同じことだね」と、少し頬を緩ませながら、やりとりを明かしてくれた。
国内の代表的サッカー専門誌「サッカーダイジェスト」からの情報なのでこれは間違いないでしょう。
そして、その息子さんがサッカーをしているというのもファンとしては気になる情報です。この記事は2017年7月に書かれたものなので、2020年6月の現在も小笠原満男さんの息子さんがサッカーを続けている可能性は高そうです。今後、サッカー界で小笠原満男さんの子供が活躍する事にも期待が高まります。
小笠原満男の引退試合は本人の意向で行われていない
2018年12月27日、小笠原満男さんは現役引退を発表しました。
しかし、引退試合は行われていません。これほどのレジェンド選手の引退であれば、盛大な引退試合が催される事も多いのですが、小笠原満男さんは「引退試合とかはやりたくない」という意向だったようです。
会見では、引退試合についての質問も飛んだ。小笠原は「個人的に引退試合とかはやりたくなくて(笑)」と本音を明かした。「あまり人前に出て目立つのが嫌なんで。やるんだったら、自分は真剣勝負の試合がしたいんで、個人の思いとしてはそういうものは望んでいないです」。最後まで、“小笠原らしさ”を貫いた。
「やるなら自分は真剣勝負がしたい」という発言は本当に小笠原満男さんらしくてかっこいいです。最後の最後まで自分を貫いた姿にファンの心も震えたのではないでしょうか。
小笠原満男の現在
小笠原満男さんの現在についても見ていきます。
鹿島アントラーズは2019年3月、小笠原満男さんが新たに新設した「アカデミー・アドバイザー」という役職に就任し、スクールからユースまでの鹿島アントラーズの育成部門全てに対して実技や指導などのサポートを行っていくという事が発表されました。
さらに2020年からは「テクニカル・アドバイザー」というさらに具体的な役職に就任されています。現在は、鹿島アントラーズアカデミーのコーチングスタッフの中心的存在として後進の育成に力を注がれているようです。
まとめ
今回は、Jリーグ「鹿島アントラーズ」の中心選手として長年にわたって牽引した元プロサッカー選手・小笠原満男さんについてまとめてみました。
小笠原満男さんはその寡黙で正直すぎる性格から誤解され「性格が悪い」などと一部から批判されたこともありましたが、ひたすらにその背中でチームを引っ張り続ける姿から、ファンやチームメイトからは絶大な信頼を寄せられる存在でした。
現在は、現役を引退され、鹿島アントラーズの「テクニカル・アドバイザー」としてアカデミーで後進の育成に力を注がれています。
これからも、小笠原満男さんは鹿島アントラーズの大きな力となってくれる事でしょう。