広澤克実のプロフィール

 

 

広澤克実は茨城県出身の元プロ野球選手です。ヤクルトスワローズ、読売ジャイアンツ、阪神タイガースで活躍しました。

 

185cmという恵まれた体格を活かした長打が魅力の選手でした。

 

ヤクルト時代は、野村監督の下でID野球を学び、池山隆寛との「イケトラコンビ」としてヤクルトの黄金時代を支え、さらに日本球界で唯一、巨人と阪神で4番を打った選手でもあります。

 

 

広澤克実の経歴　【ヤクルト・巨人・阪神を経験】

広澤克実の経歴をアマチュア時代から、プロ入り後のヤクルト・巨人・阪神の時期を見ていきましょう。

 

アマチュア時代

 

広澤克実さんは茨城県出身ですが、高校は栃木県の小山高校に進学します。高校時代は甲子園に惜しくも出場できなかったものの、明治大学に進学し、野球を続けました。

 

明治大学ではあまりにも練習が辛く、何度も野球を辞めようとしたそうですが、長距離砲の才能が開花してメキメキと頭角を現し、東京六大学リーグでは2年連続の首位打者に輝いています。

 

さらに、1984年にはロサンゼルスオリンピックの野球代表チームに選出され、決勝でホームランを打つなど、金メダル獲得に貢献しています。

 

 

ヤクルト時代

 

1984年のドラフトではヤクルト・西武・日本ハムの3球団が競合となり、抽選の結果、ヤクルトスワローズにドラフト1位で入団します。

 

新人ながら6月からレギュラーとなり、1985年～1986年の土橋監督の下では一塁手として出場しました。

 

そして、関根監督が就任した1987年からはライトにコンバートされ、5番・6番で出場しました。

 

1990年になると、野村克也監督が就任します。1990年のシーズンはライトでの出場が多かったですが、1991年になると4番1塁手でほぼ固定されて出場します。

 

野村克也監督の下で、古田敦也や池山隆寛らと1992年にはリーグ優勝、1993年には日本一を経験しています。

 

 

巨人時代

 

1994年オフに待遇面でヤクルトの球団社長と対立し、巨人へFAで移籍しました。

 

巨人に移籍後は一塁手ではなく、レフトやライトでの出場となり、守備面で負担が増えることになり、ヤクルト時代のような成績を残すことができなくなります。

 

そして、ケガもあり、レギュラーをはく奪されて出場機会も激減していきました。

 

1998年からは完全に代打としての出場になり、1999年シーズンはスタメン出場は1試合もありませんでした。

 

 

阪神時代

 

巨人に移籍して出場機会を減らした広澤克実は、1999年オフに巨人を自由契約になります。簡単に言えば、クビですね。

 

そして、阪神タイガースへの移籍が発表されました。

 

この時の阪神タイガースの監督は、ヤクルト時代の恩師である野村克也監督です。広澤克実は阪神に移籍し、野村克也の下で再び野球をすることになったんです。

 

一時はレギュラーを獲得し、ファンへの公約だったお立ち台での六甲おろしを歌ったこともありましたが、代打での出場が多くなり、2003年で引退を発表しています。

 

 

広澤克実は在籍したヤクルト・巨人・阪神の3球団すべてで、優勝を経験しているので、ある意味幸せな野球人生だったのかもしれません。

 

優勝したくて移籍したのに、永遠に優勝できない相川選手みたいな人もいますから。

 

 

引退後

 

2003年に現役を引退した後は、解説者として一度外から野球を見て、2007年には阪神の打撃コーチに就任しました。

 

2008年オフにコーチを辞任した後は、再び解説者として活動しています。

 

 

広澤克実の成績・年俸

広澤克実の成績や年俸の推移を見ていきましょう。

 

広澤克実の成績

 

広澤克実の成績を、ヤクルト入団から引退までシーズンごとにまとめました。

 

 

	打率	本塁打	打点	OPS
1985年	.250	18本	52点	.760
1986年	.253	16本	45点	.728
1987年	.284	19本	60点	.813
1988年	.288	30本	80点	.867
1989年	.270	17本	59点	.759
1990年	.317	25本	72点	.914
1991年	.278	27本	99点	.851
1992年	.276	25本	85点	.826
1993年	.288	25本	94点	.826
1994年	.271	26本	73点	.823
1995年	.240	20本	72点	.758
1996年	.198	4本	13点	.644
1997年	.280	22本	67点	.818
1998年	.301	9本	25点	.914
1999年	.143	1本	1点	.607
2000年	.217	5本	16点	.637
2001年	.284	12本	46点	.798
2002年	.288	1本	11点	.748
2003年	.306	4本	15点	.916

 

個人タイトルを見てみましょう。

 

 

ベストナインには外野手部門で3回、一塁手部門で1回獲得しています。一塁手では1回しかベストナインに選出されていないというのは、ちょっと意外ですね。

 

 

広澤克実の年俸

 

次に、広澤克実の年俸の推移を見ていきましょう。

 

 

生涯獲得年俸は14億9430万円になります。

 

ヤクルトスワローズとの契約金は8000万円ですから、プロ野球選手として稼いだ額は15億円以上になります。

 

 

広澤克実のヤクルトから巨人への移籍は失敗だった？

 

広澤克実さんは前述のように、1994年オフに待遇面でヤクルトスワローズの球団社長と揉めて、FA権を行使、巨人に移籍します。

 

巨人時代の4年間はあまり良い成績を残すことはできなかったものの、ずっと年俸は1億円以上を貰っていましたので、年俸面では移籍は正解だったと言えます。

 

しかし、プロ野球選手としてはヤクルトから巨人への移籍は失敗だった、と広澤克実さんは語っています。

 

そもそも、野村克也監督からは「巨人の体質を考えたら、移籍しない方が良い」と巨人には行かない方が良いと忠告されていたそうです。

 

でも、移籍しないで後悔するなら、移籍して後悔した方が良いと考えて、1994年オフに巨人に移籍しました。

 

もしヤクルトに残っていれば、野村監督の野球理論をもっと身につけることができたでしょう。野村監督はよく「頭を使え」と言いますが、僕に限らず大半の選手は現役時代、“感覚”でやっていたと今になって思います。

 

引用：広澤克実氏、野村克也氏の「巨人に行くな」に従っていれば…｜NEWSポストセブン

 

ヤクルトから巨人に移籍したことで、年俸はしっかり稼ぐことができたけれども、出場機会に恵まれなかったのです。

 

これに関しては、どちらが良かったとは言えませんよね。ヤクルトに在籍していたら、そのまま出場機会に恵まれて、良い成績が残せたとは限りませんから。

 

「たられば」の世界になりますので、永遠に答えが出るものではありませんが、ヤクルトから巨人に移籍したことを少なからず後悔している広澤克実さん。

 

移籍当時、全盛期だった広澤克実さんですから、「ヤクルトにあのまま残っていたら、巨人に移籍していなければ」と思ってしまうのは仕方がなく、当然のことだと思います。

 

 

広澤克実の薬疑惑と真相

 

広澤克実さんには、薬物使用の噂がありました。もちろん、逮捕されたわけではありません。

 

ただ、2016年に清原和博さんが覚せい剤で逮捕されましたよね。

 

この清原和博さんの逮捕を受けて、タニマチが広澤克実さんもMDMAなどの違法薬物をやっていたと証言したんです。

 

「3人で銀座のクラブ『S』に繰り出したとき、清原が私にMDMAを出した。隣に広澤さんもいて、2人は私に『飲んでみろ』と言いました。その後、別のクラブに行ったときに、清原と広澤さんが、MDMAを飲む姿を見ました」

 

引用：清原和博被告と薬物を使用？ 疑惑の巨人OB広澤克実氏を直撃 – ライブドアニュース

 

これはあくまでも噂であり、捜査線上に広澤克実さんが上がったという情報もありませんし、実際に逮捕されたわけではないので、単なる噂であり、デマの可能性が高いでしょう。

 

 

広澤克実の現在

 

広澤克実さんは、現在も野球解説者として活躍しています。

 

そして、2018年には日本大学大学院・総合社会情報研究科（通信制）に合格したことを発表しています。2020年時点では「修了した」という発表はなく、まだ大学院生だと思われます。

 

小宮山悟さんや桑田真澄さんも大学院に進学していますが、2人はスポーツ関係の大学院です。

 

広澤克実さんは総合社会情報研究科で専攻は国際情報とのことで、野球やスポーツとは関係なく、グローバルな感性を身につけたいとのことです。

 

 

まとめ

広澤克実のプロフィールや経歴、成績や年俸の推移、ヤクルトから巨人への移籍、薬の噂、現在の活動などをまとめましたが、いかがでしたか？

 

 

広澤克実さんは大学院生ということは、もうコーチ業などはしないのかもしれませんが、もう一度ユニフォームを着ているところを見たいファンも多いのではないでしょうか。