2022年7月に銃撃により亡くなられた安倍晋三元首相ですが、長く難病を患っていることで知られていました。
この記事では、安倍晋三元首相が患っていた難病「潰瘍性大腸炎」について、安倍元首相の死去についてまとめています。
安倍晋三元首相のプロフィール
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名前:安倍晋三(あべ しんぞう)
出身地:東京都新宿区
生年月日:1954年9月21日
身長:175cm
体重:70kg
初当選:1993年
出身高校:成蹊高等学校
最終学歴:成蹊大学法学部政治学科
安倍晋三さんは、1954年9月21日に、毎日新聞記者の安倍晋太郎さんと妻の洋子さんの次男として誕生。父方の祖父に衆議院議員の安倍寛さんを、母方の祖父に元首相の岸信介さんを、大叔父に元首相の佐藤栄作さんを持つという政治家一族に生まれています。
成蹊大学を卒業後、カリフォルニア州ヘイワードの英語学校に留学。南カリフォルニア大学で政治学を学び、1979年に帰国後は、神戸製鋼に入社。ニューヨーク事務所や加古川製鉄所、東京本社などで勤務をされました。
神戸製鋼で3年間働いた後、外務大臣に就任していた父・晋太郎さんの下で秘書官などを務め、1987年に森永製菓社長令嬢であった松崎昭恵さんと結婚。1991年、父の急死に伴い、第40回衆議院議員総選挙に山口1区から出馬し、初当選を果たして政界入りをされています。
2001年以降、小泉内閣において内閣官房長官に就任。2003年には、閣僚未経験者にもかかわらず自民党幹事長に抜擢され「サプライズ人事」として注目を集めました。
2006年9月、小泉首相の任期満了に伴う総選挙で大差の勝利を収め、自民党総裁に選出。戦後最年少、戦後生まれ初の内閣総理大臣に就任。しかし、2007年夏頃に難病の「潰瘍性大腸炎」の症状が再発。在職約1年での突然の辞任となりました。
5年後の2012年12月16日、第46回衆議院議員総選挙で自民党が圧勝。第96代内閣総理大臣に選出され、第2次安倍政権が発足。首相再登板後は、大胆な金融緩和・機動的な財政出動・民間投資喚起の成長戦略(通称:アベノミクス)を掲げ、首相の職務を全うされてきました。しかし、潰瘍性大腸炎の再発を理由に2020年9月に退任。第2次安倍内閣発足以降の在任日数は2822日で史上最長となっています。
安倍晋三元首相の病気「潰瘍性大腸炎」とは?その症状
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文芸評論家の小川榮太郎さんによると、安倍晋三さんが潰瘍性大腸炎を発症したのは17歳のときだったと明かされています。
小川栄太郎によると、安倍は17歳のときに潰瘍性大腸炎を発症した。自民党国体副委員長となり、食事ができずに三ヶ月入院して点滴の日々で体重激減した頃が、最も症状が重かった。このとき、「癌でこの先長くない」という噂も流れる。妻の昭恵をはじめ、病名を公表すべきとの意見もあったが、安倍は、官房副長官時代の2000年に症状が出て以降は、幹事長・官房長官などの激務にも体調は万全だったため、2007年8月の段階までは病気を克服できたと判断していた。
安倍晋三元首相の病気・潰瘍性大腸炎とは?
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潰瘍性大腸炎患者の方々のコミュニティサイトでは、潰瘍性大腸炎について以下の説明がなされています。
潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に炎症が生じ、潰瘍やびらん(ただれ)ができ、下痢や粘血便(血液や粘液、ウミなどが混じった便)が起こる病気です。これまでは、根本治療のない難病で、一度かかると一生治らない病気と考えられてきました。しかし、徐々にその病態が明らかになり、様々な治療法が開発され、いまでは難病と考えられなくなりました。
原因は未だよく分かっていないとされています。ただ、人間の免疫機構の「免疫異常」による説が有力視されているとされているようです。
安倍晋三元首相の病気・潰瘍性大腸炎の症状
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同サイトでは、潰瘍性大腸炎の初期症状から進行後の症状まで詳しく解説されています。
初期の症状は下痢が続いたり、逆に便意を催しても便が出ないといった状態(しぶり)が続きます。症状が進むにつれて便に血や粘液が混ざるようになります。さらに進行すると、粘血便の量が増え、腹部に激しい痛みを伴うようになります。また、微熱が続き下がらなかったり、関節炎等の合併症が出る人います。
病気が進行し、最も悩まされるのが腹痛とトイレの問題です。症状が悪化すると一日に数十回も腹痛に襲われ、同時に強烈な便意を催すので、常にトイレを意識する必要に迫られ外出が困難になり、社会生活を送れなくなります。このような場合には医師に精査してもらい、入院等の適切な処置を受けましょう。
重傷度により、軽度~劇症まで4つの段階に分類されます。
軽症 下痢の回数が一日4回以下で血便の程度が軽く、全身症状がない 中等症 軽症と重症の中間 重症 下痢の回数が一日6回以上で血便の程度が強く、37.5℃以上の発熱、貧血などの症状がある 劇症 下痢の回数が一日15回以上の血性下痢、38℃以上の発熱、白血球数の異常をしめすもの
就労には問題がないとされていますが、仕事と切っても切れない関係である「ストレス」が原因で症状を悪化させる場合もあるため注意が必要であると喚起されています。
安倍晋三元首相「潰瘍性大腸炎」の病状の変化まとめ
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安倍晋三元首相の病状【2017年】
2017年1日の「安倍晋三首相×つんく♂さん新春対談」の中で、自身の現在の病状について語った安倍晋三さん。
政治家が難病を公言することは政治生命にかかわります。しかし、第1次政権で病気が悪化したこともあって辞めざるを得なくなり、正直にすべてを話しました。その後、良い薬が開発され、十分に病気を抑えることができています。ですから、そういう困難を持った人もしっかりと自分の夢を持てる社会を作りたいと思っているんです。
祖父の岸信介がよく言っていました。人間は大きな挫折をするか、大病をするか、刑務所に入るか、そういうつらい経験が人間として成長する上で大変大切だと。最後の表現が適切かどうかは分かりませんが。
引用:【安倍晋三首相×つんく♂さん新春対談】首相「ワクワクする日本作る」 つんく♂さん「声失っても音楽を世界へ」(2/10ページ) – 産経ニュース
第2次安倍政権から続く政権が3次(第2次改造)を迎え、4年目の長期政権に突入したところでしたが、潰瘍性大腸炎での退陣という大きな挫折が政権運営の成功に繋がっていることがご本人の口から語られています。
挫折を経験したことでしょうね。悔しさはずっと胸に刻まれています。「どうして失敗したんだろうか」「こうすればよかったのに」。そんなことをずっと考えてきました。それが新しく政権を運営していく上で大きな糧となりました。1回失敗していなければ今の安倍政権はないと思っています。
引用:【安倍晋三首相×つんく♂さん新春対談】首相「ワクワクする日本作る」 つんく♂さん「声失っても音楽を世界へ」(5/10ページ) – 産経ニュース
副作用の心配も
安倍晋三さんの薬の副作用を心配する声もありました。
潰瘍性大腸炎という完治しない難病を抱える安倍首相は、ステロイドを含む強いクスリを何種類も服用している。どうやら副作用が重いらしい。いつまで耐えられるのか、昭恵夫人は首相の体を心配しているのでしょう。質問中なのに、頻繁にトイレに駆け込んでいたことも気になります
安倍晋三元首相の病状【2018年】
しばらく病状は抑えられていたと思われていましたが、2018年になると持病が悪化したのではと噂される報道がありました。
「また体調が悪化したのではないか」――。案の定、安倍首相の体調悪化説が飛びかっている。見るからに顔色が悪いからだ。
テレビ画面を通すと分かりづらいが、近くで見ると顔はむくみ、目はくぼみ、完全に精気を失っている。13日は、歯科医に駆け込み、1時間以上、治療を受けている。よほど体調が悪いのか、12日、13日と2日続けて夕方6時すぎには帰宅。政界では「主治医を呼んで治療を受けているのではないか」と臆測が飛んでいる。
安倍晋三元首相の持病の悪化の原因はストレスと言われ、「昭恵夫人が森友問題の火種になっていること」「国会や支持率」の低下が主なストレスの原因と憶測されていました。
安倍晋三元首相の病状【2020年】
安倍晋三さんは2020年8月28日に内閣総理大臣の辞任を発表しました。
その際に、持病の再発や健康状態の悪化を明かしています。
「6月の定期検診で(潰瘍性大腸炎)再発の兆候が見られると指摘を受けた。薬を使いながら全力で職務に当たったが、7月中旬ごろから体調に異常が生じ、体力をかなり消耗する状況となった」
「8月上旬には潰瘍性大腸炎の再発が確認され、現在の薬に加えて新しい薬の投与を行うことにした。投薬の効果があると確認されたものの、継続的な処方が必要であり、予断は許さない」
「政治において最も重要なことは結果を出すことだ。病気と治療を抱え、体力が万全ではない中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない」として、辞任を決意したと述べた。
引用元:朝鮮日報(Yahooニュース)
安倍晋三元首相が銃撃され死去
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2度目の総理辞任後も、病気を抱えながら、安倍派の会長として経済や外交などにおいて積極的な発言を繰り返し、その影響力を発揮していた安倍晋三元首相。
2022年7月8日午前11時半頃、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選の自民党候補の応援演説をしている最中に銃撃を受けるという悲劇に見舞われました。
安倍元首相は心肺停止の状態で救急搬送され、約4時間半にわたり処置が行われましたが、同日午後5時3分に失血死による死亡が確認されました。
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安倍元首相を銃撃した奈良市内に住む元海上自衛隊員の山上徹也容疑者は、犯行直後にSPに取り押さえられ現行犯逮捕されています。
奈良市の近鉄大和西大寺駅付近で発砲音があり、駅前で街頭演説をしていた安倍晋三元首相が倒れ、救急搬送されましたが、死亡しました。警察関係者によると、安倍氏は背後から2発、散弾銃のようなもので撃たれたといいます。奈良市の山上徹也容疑者(41)が殺人未遂容疑で現行犯逮捕されています。
山上徹也容疑者は、自身の母親が入信する「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」に人生をめちゃくちゃにされたと激しい恨みを募らせていたようで、同団体と安倍元首相の関係を知り逆恨みし手製の銃で襲撃したものとみられています。
山上容疑者の伯父によると、母親は夫の自殺と、息子(山上容疑者の兄)が6歳の時に小児がんになったことを機に、統一教会に入信。その後、夫の死亡保険金などを含め、1億円以上を献金してきた。結果、「(山上容疑者は)大学は入学金や学費の問題があって、断念せなあかんかった」(山上容疑者の伯父)という。
高校卒業後、任期制自衛官として2002年に海上自衛隊の佐世保教育隊に入隊した山上容疑者は、05年1月、自殺未遂を起こしているが、
「統一教会が原因で兄と妹の生活まで困窮している。そこで、自分が自殺して保険金を渡そうと考えたというわけです。本人からそう聞きました」(同)
壮絶な人生を歩んできた山上徹也容疑者ですが、逆恨みし人の命を奪うことが許されるはずがありません。
このような形で67歳で命を落とされた安倍晋三元首相を思うと無念でなりません。
安倍元首相のご冥福をお祈り申し上げます。
まとめ
以上、安倍晋三さんが抱えていた病気である「潰瘍性大腸炎」や病状、安倍晋三さんの死去までについてまとめました。
安倍晋三さんは、持病で、難病にも指定されている潰瘍性大腸炎に苦しめられながらも、それを乗り越え、日本のトップとして八面六臂の活躍をされ歴代最長の政権を担われていました。
銃撃により命を落とされ、日本中が悲しみに包まれましたが、安倍晋三さんが残した功績は今後も引き継がれ、語り継がれていくことでしょう。