『キングオブコント』準優勝の経験を持つお笑いコンビ「2700」ですが、”ツネ”ことツッコミ担当の常道裕史さんの闇営業問題が2019年6月に話題になりました。
この記事では、「2700」のネタ紹介や消えた理由、闇営業を含現在の活動について詳しくまとめました。
この記事の目次
お笑いコンビ「2700」プロフィール
2700、結成8ヶ月でキングオブコント決勝進出の快挙
お笑いコンビ「2700」
ツネ(右)
本名: 常道 啓史(つねみち ひろし)
生年月日: 1982年10月15日
八十島(左)
本名: 八十島 弘行(やそしま ひろゆき)
生年月日: 1984年3月22日
「2700」は2008年2月に”八十島”こと八十島弘行さんと”ツネ”こと常道啓史さんにより結成され、コンビ名の由来は当時バイトで運んでいた鉄骨の長さが「2700mm」だったことに由来しています。
辛いバイトをしながらも芸人として成功を目指した、当時の初心を忘れないという思いからつけたのかもしれません。
「2700」はスピード出世をしたコンビであり、2008年に結成8ヶ月ながら出場した『キングオブコント(TBS系)』で決勝進出を果たし、結果は最下位の8位となり番組史上最低点をマークするものの、確かな爪痕を残しました。
2009年にはバラエティ番組『オールザッツ漫才(毎日放送)』の「Foot cut」のコーナーで準優勝し、翌2010年にも同コーナーで優勝を果たすなど、「2700」は瞬く間にブレークしました。
そして、2011年の『キングオブコント』では3年ぶりに決勝進出し、大会3連覇を果たした「ロバート」に次いで準優勝の成績を収め、「2700」は名実ともにトップ芸人の仲間入りを果たしました。
「2700」独特のリズムネタでブレイク~キレあるツネのダンスが話題に
2700、リズムネタで一気にブレイク
八十島宏行の曲に合わせて常道裕史が踊る
「2700」の持ち味は、八十島宏行さんの高い作詞・作曲能力が生み出すネタ歌と、鍛えこまれた常道裕史さんのキレのあるダンスの融合であり、「リズムネタ最強のコンビ」と呼ばれてきました。
以下のYouTube動画は「2700」の代表ネタのひとつ「このダンスをする」です。
以下のYouTube動画は「2700」の代表ネタのひとつ「ティリンティリン」です。
以下のYouTube動画は「2700」の代表ネタのひとつ「桃太郎」です。
以下のYouTube動画は「2700」の代表ネタのひとつで、八十島宏行さんと常道裕史さんが2人で歌いながらボケる「平成のブルースブラザース」です。
以下のYouTube動画は「2700」の八十島宏行さんが指揮者をし、常道裕史さんを始めとした芸人らが歌いながらボケる「やそしカンタービレ」シリーズです。
以下のYouTube動画は「2700」の一番の代表ネタと言える「右ひじ左ひじ交互に見て」です。
この「右ひじ左ひじ交互に見て」は、番組の企画で日本と同様にリズム芸が人気の韓国でも通用するかを検証するネタとして披露されました。
2700のリズムネタは韓国でもウケた
リズムネタ芸人日本代表として韓国に赴いた「2700」
2012年5月に韓国の人気お笑い番組『ギャグコンサート』に、「2700」の2人がリズムネタ芸人の日本代表としてバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした(フジテレビ系)』の企画で挑戦しました。
「2700」ネタが始まってすぐは懐疑的な眼差しを向けている観客も多くいましたが、どういうネタなのかがわかると会場中から大爆笑が湧き上がっていました。
「2700」のリズムネタは韓国でも通用することが分かりましたが、テンポが良いので全世界のどこの国でもウケる可能性が高いでしょう。
2700の代表ネタ「右ひじ左ひじ交互に見て」MV
「2700」の代表ネタがMVになった
韓国でも爆笑をさらった「右ひじ左ひじ交互に見て」は、編曲されて正式にMV(ミュージックビデオ)としてYouTubeで動画が公開されています。
この動画ページのコメント欄には、以下のように視聴者による絶賛するコメントがたくさん投稿されていました。
・毎日のように見てると面白く無くなるタイプの芸だけど、 たまにテレビで見ると腹抱えて笑う一方で、リズム芸人の中では格が違うって思い知らされる
・俺は2700を超えるリズムネタ芸人を見たことがない
・最後の 「アンコールないって!」 「頭おかしいんちゃう」 にクッソ吹いたwww
・曲無駄にかっこよさげですね。 歌詞は置いといて。 2700は二人でやってるときが面白いですね。
このコメントのように現在までに「2700」を超えるリズムネタ芸人はたくさん登場してきたものの、この2人を超えるインパクトを持つコンビはまだ現れていないようです。
しかし、面白いと絶賛される「2700」も、2011年頃を境にブームを過ぎるとテレビ出演がほとんど無くなり「消えた」「干された」と言われるようになっていきました。
「2700」が消えた理由~ブームが去りツネは不動産芸人として生活
ツネは不動産紹介業で生活をしていた
賃貸物件の仲介業をしていた常道裕史
「2700」のブームが過ぎて食べることも辛くなった常道裕史さんは、知人の紹介により「インベストメント プロパティ コンサルタンツ株式会社」に就職し、「ツネの賃貸」というコーナーを設けて賃貸物件の紹介業をしていました。
不動産と芸人との仕事は6:4の割合で週7日の休みなしのようで、常道裕史さんは5人の家族が食べて行くためなら頑張れると語っているようです。
なお、常道裕史さんは芸人と不動産の仕事を両立したことについて、以下のようにインタビューで語っていました。
やっぱり、芸人の収入って不安定なんですよ。 ブレイクしていた2011年ぐらいのころは月収が100万円を超える月もあったんですけど、ブームが過ぎたら、生活するのに厳しいぐらいになってしまって。
それで、2017年の秋ごろ、奥さんに「いつまで芸人続けるの?」って言われたんです。
実際、5人家族いてかなり苦しかったです。仕事は減る一方でしたし…
そんなときに、今働いている会社の社長に「芸人を続けながらでいいから、賃貸仲介の仕事をやってみない?」と言われて…
「賃貸の仲介」でフルタイムで働いている芸人ってこれまでいなかったですし、芸人としても幅を広げられそうだなってワクワクしたくらい!
「ぜひお願いします」といって、2017年の11月から働かせてもらうことになりました。
なお、常道裕史さんは芸人仲間の部屋も紹介していたようで、「とろサーモン」の久保田かずのぶさんや、「NON STYLE」の井上裕介さん、「EXIT」のりんたろー。さんなど他数名に部屋の紹介をしたことがあるようです。
「2700」がテレビで生き残れずに消えた理由について、常道裕史さんが同インタビューにて応えていました。
2700がテレビから消えた理由はトーク力のなさ
「2700」は下積み時代が短くトーク力が無かった
「2700」の八十島宏行さんと常道裕史さんがテレビで生き残れなかった理由について、すぐにブレークしてしまったため下積み時代が短く、本来なら多くの芸人が下積みで培うトーク力や空気を読む力を身につけていなかったためのようです。
たとえば、若手芸人って劇場でコントやネタだけでなく、大喜利やトークなどを披露することもあるんですね。そうやって、芸人としてのスキルを多面的に磨いているんですけど、“下積み”ができないままテレビに出てしまった僕たちは、その場数が圧倒的に少なかった。だから、バラエティー番組に出て、「ツネはどう?」って先輩にふられても、ボケることを忘れて普通に答えてしまって…。ネタ番組以外では、まったく爪痕を残せなかったんですよ。
まあ、すぐに呼ばれなくなりましたよね(笑)。
いくら「2700」のネタが面白くても、テレビで生き残っていくためにはお笑い番組以外のバラエティ番組で爪痕を残していく必要があるため、トーク力が無いとテレビ局に判断された「2700」の2人は起用されなくなっていったようです。
「2700」が闇営業問題と暴力団の会合出席で無期限謹慎処分に
2700、闇営業問題で金銭授受を認め謹慎処分に
芸人の闇営業問題に「2700」も関わっていた
2019年6月4日に振り込め詐欺グループに対する闇営業を斡旋していた「カラテカ」の入江慎也さんが吉本興業から解雇されました。
闇営業に参加していた「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんを始め、有名芸人ら総勢11人は金銭授受はなかったと発表していましたが、吉本興業の聞き取り調査により金銭授受があったことが発覚。2019年6月24日に2700の2人も吉本興業から謹慎処分を言い渡されました。
八十島宏行さんと常道裕史さんは同月24日に書面にて関係者やファンに向けて謝罪コメントを発表していました。
ツネ、闇営業問題発覚で副業の不動産会社を解雇される
また、常道裕史さんは副業として勤めていた不動産会社を解雇されており、同社はインスタグラムで「ツネの賃貸 解散について」と題したコメントを発表していました。
「ツネの賃貸をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。お客様に対して、より一層のサービス向上に努めてまいる所存でしたが、昨今メディアに取りざたされておりますツネ本人によるコンプライアンス違反が発覚したため、6/24で解雇する運びとなりました」とした。一連の騒動を受けて、処分が発表された今月24日に解雇したとみられる。
2700、暴力団の会合出席発覚で処分はさらに重い無期限謹慎に
スリムクラブとともに無期限謹慎処分に
謹慎処分が発表された3日後の2019年6月27日、スリムクラブが暴力団・稲川会幹部の誕生会に出席していたことが発覚。この場所には「2700」の2人も参加していたことも判明し、吉本興業は2人対して処分をさらに重い“無期限謹慎”としたことを発表しました。
吉本興業は27日、お笑いコンビ・2700(八十島宏行/35、常道裕史/36)の処分を無期限謹慎に変更することを書面を通じ発表した。2人は24日、反社会的勢力のイベントに闇営業で参加したことを受け、当面の間の活動停止処分が発表されていた。しかし、きょう無期限謹慎が発表されたスリムクラブと同じ反社会的勢力が出席する会合への参加が新たに発覚したため、より重い処分が下された。
この処分により「2700」がお笑い界に戻ってくる可能性はかなり低くなってしまいました。
「2700」の現在~吉本興業が無期限謹慎解除で2ヶ月ぶりに仕事復帰
無期限謹慎処分も2ヶ月で劇場復帰
入江慎也さん斡旋の闇営業の他に、スリムクラブと暴力団・稲川会幹部の誕生会出席が発覚し、他の芸人より重い“無期限謹慎処分”だった2700。
スリムクラブと2700の復帰は当分先と思われていましたが、謹慎期間2ヶ月での復帰が発表されました。
吉本興業は9日、一連の闇営業問題で無期限謹慎中の芸人のうち、宮迫博之と田村亮を除く、レイザーラモンHGら11人について、今月19日をもって謹慎処分を解くと発表した。
復帰するのは、HGをはじめ、ガリットチュウ福島善成、くまだまさし、ザ・パンチのパンチ浜崎、天津木村卓寛、ムーディ勝山、スリムクラブ、ストロベビー・ディエゴ、2700で、6月24日から無期限謹慎処分を受けていた。順次、同社の劇場で復帰するという。
同社は「それぞれが重大な問題として捉え猛省し、7月末からは、自らの意思により社会貢献活動を行ってきました。こうした状況を勘案し、活動再開の判断を致しました」などと説明。被害防止のための啓発活動等の社会貢献活動は今後も行っていくという。
この決定にネット上では、他の闇営業芸人と一緒に復帰するのはおかしいとの意見もあがっています。
スリムクラブと2700は今回の騒動と別問題なんだから同じ日に謹慎解除なんておかしくない?
— こはる🍊 (@koinokayo_bi) August 10, 2019
あれ?
— 名無し (三界無安) (@TXCM3SkfKkEWKwh) August 9, 2019
悪質の度合が強いがとして“無期”謹慎処分だった、 2700 と #スリムクラブ が一月そこそこで解かれちゃうの?#吉本興業 甘くね?#NHK#ニュースウオッチ9
「2700」についてまとめると…
・「2700」は闇営業問題で謹慎処分が発表された3日後に暴力団の会合出席が発覚、処分はさらに重い無期限謹慎となった
・「2700」は他の闇営業芸人と同様に2019年8月19日付で謹慎処分を解除された
リズムネタのキングとして人気のお笑いコンビ「2700」のネタや消えた理由、闇営業などについて総まとめしてきました。
人気を取り戻すのは難しいでしょうが、芸をさらに磨いてがんばってほしいものです。