鳥越俊太郎さんは、2016年7月に野党統一候補として、都知事選に出馬しました。
この記事では、鳥越俊太郎さんが出演したNHK番組「ファミリーヒストリー」の家系図問題や、彼のご家族(嫁・娘)についてまとめています。
鳥越俊太郎さんのプロフィール
名前:鳥越俊太郎(とりごえしゅんたろう)
出身地:福岡県うきは市
生年月日:1940年3月13日
鳥越俊太郎さんは、テレビの司会なども務めてきたジャーナリストです。実家は、福岡県の鳥越製粉の創業者一族。
ジャーナリストとして
鳥越俊太郎さんは、もともと毎日新聞社の記者で、1988年にサンデー毎日編集長に就任。サンデー毎日は、当時の宇野宗佑首相の愛人問題を報じるなどして、1989年の参院選で自民党大敗するなどのきっかけを作りました。
この愛人問題は、政治家の女性問題を報じるようになった先駆けとも言われています。
業界の大先輩のベテラン政治記者から「政治家とは天下国家を論じるもので、へその下のことは書くものではない」と教わった。女性関係の話は記事にするのではなく、政治家から相談されるくらいの信頼関係を築けという意味だった。
この業界の不文律というか、あえて言うと「掟」を破ったのが1989年、当時、鳥越俊太郎さんが編集長をしていたサンデー毎日だ。
引用:政治家の女性スキャンダル
また鳥越俊太郎さんは桶川ストーカー殺人事件にまつわる綿密な取材で、警察側の虚偽や捜査怠慢などを明るみに出し、2001年にはその姿勢を評価され日本記者クラブ賞を受賞しています。
しかし高市早苗議員にまつわる「経歴詐称」発言で、問題になったこともあります。
高市大臣は「鳥越さんは放送法に関する記者会見最後に、私に関して、コングレッショナル・フェローと言っているけれども、実際には無給のインターンと同様で、やっていた仕事がお茶くみやコピー取りと言っておられたと思う。私がいたアメリカ連邦議会のパトリシア・シュローダー事務所のパトリシア・シュローダー議員御自身が書いて下さった、私がやっていた仕事の内容の紙が残っていたので御本人が作られたサイン入りのものと、1月2000ドルの研究費の当時の送金記録を」内容証明で鳥越氏側に示した旨、語った。
癌サバイバーとして
鳥越俊太郎さんは、2005年に直腸癌であることを公表し手術。その間も「オーマイニュース」の編集長に就任するなど仕事をこなしていましたが、2007年には肺への癌転移を明らかにし、切除手術を受け、療養へ。がん治療に関しては、計4回の手術を受けていると言います。
その後、また復帰し、テレビ朝日系の番組を中心にメディア出演しています。
自身の癌経験からNPO法人がん患者団体支援機構の理事長(2009年3月~2010年5月)や、一般社団法人CSRプロジェクト会長(2016年7月現在も、同団体の会長職に名前有)などもつとめています。
2016年7月東京都知事選へ立候補
鳥越俊太郎さんは、野党の統一候補として、2016年7月東京都知事選に立候補しています。
2007年の東京都知事選でも民主党の推薦候補として出馬を打診されたそうですが、その時は「4年という任期に責任が持てない」として辞退しています。
鳥越俊太郎さんのNHK家系図問題とは?
NHKで放送されている「ファミリーヒストリー」という著名人の家系図をさかのぼって紹介する番組があります。
2015年7月10日に同番組で紹介されたのが、鳥越俊太郎さんの”ファミリーヒストリー”。
その内容は、とある戦国大名の家臣が鳥越俊太郎さんの祖先だというものでした。
「400年の歴史 鳥越家の真実」と題されたファミリーヒストリー。
同番組では、鳥越氏の親戚が提供した家系図に基づき「大友宗麟の家臣だった鳥越興膳」が鳥越氏の祖先であると紹介。
「関ヶ原で敗れた側」のルーツを持つと番組序盤に知らされた鳥越氏は、反権力を是とする自身と重ね合わせ「昔から権力側にはつかなかったんだな」と納得した様子だった。
自身の人生と重ね合わせて、その祖先にも反骨精神を見たという鳥越俊太郎さんでしたが……。
鳥越俊太郎さんの家系図問題が露呈
番組放送後、実際の鳥越興膳の子孫が名乗りでて、NHKに抗議しています。
この問題が明るみに出たのは、2016年5月に発売された週刊新潮の記事から。
鳥越家18代当主、鳥越光氏(78)は「興膳はうちの先祖です」と放送内容を否定。俊太郎氏の一家は近所の住民であり、偶然、姓が同じだっただけで、血縁関係はないという。
番組放送後に光氏はNHKに抗議し、プロデューサーらとの話し合いの場が持たれた。
「話をするうちに段々と旗色が悪いと思ったのか、帰り際には『穏便にしましょう。これで終わらせましょう』と言われました。ファミリーヒストリーは通常、再放送することになっています。ところが、7月27日か28日にプロデューサーから電話があり『再放送はしません』と言われたのです」(光氏)
その後、一旦はそこで話を終わらせた鳥越興膳の子孫 鳥越光氏でしたが、また問題が発生します。
今年2月に掲載された「朝日新聞」のインタビュー記事でも、俊太郎氏は自身の祖先が興膳である旨を発言していた。抗議内容が俊太郎氏に伝わっていないと再度NHKに抗議したが、連絡はまったくないという。
「天下のNHKさんともあろうものが、こんな態度で良いのでしょうか」(光氏の姉)
「週刊新潮」の取材に対し、NHKは「放送の内容については問題ないと考えています」(広報局)と答え、俊太郎氏は、「私は家系図については全く関与していません」と語った。
しっかりとした証拠を持っての再三の抗議にもかかわらず、NHK側の対応も含め、鳥越俊太郎さんに話が伝わっていなかったといいます。
しかし「私は家系図については全く関与していません」と言う鳥越俊太郎さんですが、その事実を自身で発言する以上はもう少し責任を持っても、という気がしますが・・・。
家系図問題は何故起こったのか?
まずNHK側は、ファミリーヒストリーを製作するにあたり、鳥越俊太郎さんの親戚である市治さんから鳥越家の家系図を提供を受けています。
カメラの前で家系図を示した鳥越市治氏はこう語る。
「昨年の5月くらいでしたか、NHKから取材協力の依頼がありました。それで繁喜さんから生前『もし、何かあったらこれを出してほしい』と託されていた家系図を出しました。どういうものか何も知りません。NHKの方が自分で調べたんじゃないでしょうか。まさかこんなことになろうとは」
※繁喜さんは、鳥越俊太郎さんの伯父で、鳥越製粉の元社長。
つまり鳥越俊太郎さん一族の家系図の鍵を握るのは、鳥越繁喜さんです。
そして本当の子孫である鳥越光氏のいうところでは、繁喜さんが過去に家系図にまつわる資料を集めていたと言います。
光氏も記憶を辿りながらこう話す。
「今から40年程前、俊太郎さんの伯父、繁喜さんの依頼で郷土史家の熊谷光雄さんという方がうちに来て、興膳などについて色々話したことがあります。『私が家系図を作ります』と言っていたので、その時調べたことが今回の家系図に繋がっていると思います。それから、30年位前、俊太郎さんの父親、俊雄さんと母親、綾子さんが、うちに『先祖が分からないので協力してほしい』と来たこともあったな。その時は、こちらの家系図を見せました。二人で指さしながら色々話し込んでいましたから、その時、うちの家系図をメモでもしたのかもしれません」
いずれにせよ、NHKで紹介された家系図は俊太郎氏の父親や伯父が調べ、作成したものと思われる
以上のことからも鳥越繁喜さんは、鳥越光氏側の家系図を含めた資料をもとに、鳥越俊太郎さん一族の家系図を作成したという可能性が高いと考えられます。
NHK「ファミリーヒストリー」内で放送された家系図。
なお、二つの鳥越家は血筋的にも全く関係はないとのことでした。
「元々、俊太郎の家は、江戸の末期くらいから米を脱穀する仕事をやっていたようです。その後、俊太郎の曾祖父がうちの斜め向かいに引っ越してきてね。50坪の場所で米を量り売りする米穀商店を始めたのです。こちらは、大地主で昭和の農地改革まで年4000から7000俵もの米が上納米として入ってきた。それをいくつかの米屋に卸していたわけだが、そのうちの一軒が俊太郎の曾祖父が始めた米穀商店だったと聞いています。偶然、姓が同じなだけで、俊太郎の家とうちは全く関係ありません」
※鳥越光さんを当主とする鳥越興膳の子孫は大地主で、かつ愛染・酒造事業でも成功を収め、明治時代が始まる頃には大富豪に。
鳥越俊一郎さんの家族について
鳥越俊太郎さんは、業務用の小麦粉・ライ麦粉、冷食などを販売する福岡に本部をおく鳥越製粉の創業者鳥越彦三郎の曾孫です。
博子夫人について
鳥越俊太郎さんは、1968年に現在の嫁と見合い結婚しています。妻の名は、博子さん。妻の博子夫人はほとんど表にでてくることもなく画像もありませんでしたが、内助の功で夫を支えていると言います。
「奥さんは目立たず、自己主張をあまりせず、夫を陰で支える美しい人。昔、内助の功のある良妻のことを“家庭夫人”と呼んだものですが、まさにそのとおりの女性です」
夫婦仲が良さを思わせるエピソードが報じられたこともありました。
夫婦ではどのように終末について話し合っているのか、奥さまの希望はないんですか?とたずねると、苦笑気味にこう返した。
「そうなんです。妻からは『私のほうが先に逝くかもしれないじゃないの』と不満そうにいわれました。だから、『お願いだからそれだけはやめてくれ。先に死んだら、20代の嫁さんをもらっちゃうぞ』って脅かしてますよ(笑い)。実際、妻の死は考えたくないものです。ただ、死は必ずやってくるものなので、夫婦で若いころからでも、話し合っておくことが必要だと思います」
今回の都知事選出馬にも最初は反対していた鳥越俊太郎さんの妻。しかし最終的には夫の意思を尊重しています。
「奥さんは立派な人。今回、夫の体を心配した奥さんは『出馬はやめて』と大反対したそうです。でも鳥越さんが出馬を決意すると、奥さんは『あなたが決めたのなら、全面的に応援します』と。鳥越さんの選挙戦は、奧さんとの“共同作業”なんですよ」
二人の子供について
鳥越俊太郎さんには、長女あすかさん、次女さやかさん(1972年2月生まれ)という二人の娘がいます。長女のあすかさんの情報はほとんどありませんでしたが、次女のさやかさんはラジオパーソナリティーや歌手などの芸能活動をしています。
さやかさんとは、父娘共演も果たしています。
2007年に肺がんを患ったり、09年に肝臓がんを患うなどしている俊太郎氏について、さやかが「今もがんで自分を取材して、娘として見ているだけじゃなくて、同じ仕事をする仲間として協力しますよ、みたいな感じでいて、小さいころから一緒にいるからっていい関係が続くかはわからないですよね」と、家族としての気持ちも交えて語ると、俊太郎氏は「素晴らしい娘とは言いませんよ」と、言いつつも、目を細めていた。
さすがの鳥越俊太郎さんも娘の前では、やはり父親になるようですね。
さやかさんはご結婚されていて、アコースティックデュオ「プティタプティ」を共に組むMoggy(廣嶋茂樹)さんが旦那さんです。
鳥越さやかさんと廣嶋茂樹さん夫妻。
二人の間には息子(鳥越さんにとっては孫)さんもいて、鳥越俊太郎さんもメロメロだそうです。
「鳥越さんの孫への耽溺ぶりはすごいんです。いつも自分から孫の話をしてきますよ」