保毛尾田保毛男とは1989年に「とんねるずのみなさんのおかげでした」で石橋貴明さんが演じたキャラクターです。
30周年に復活となりましたが、差別的と批判が集中する自体に…保毛尾田保毛男の姉・面白い口癖や名言と合わせてまとめてみました。
この記事の目次
保毛尾田保毛男のプロフィール
出典:http://barbersuganuma.eshizuoka.jp/
本名:保毛尾田 保毛男(ほもおだほもお)
生年月日:1989年初登場
出身地:新宿
最終学歴:不明
主な出演番組:とんねるずのみなさんのおかげです/とんねるずのみなさんのおかげでした
職業:自営業(店舗経営:職種不明)
保毛尾田保毛男の初登場を振り返る!
フジテレビの毎週木曜21時から放送した、「とんねるずのみなさんのおかげでした」という番組から、石橋貴明さんが演じたキャラクターで、当時はまだお笑い番組として人気だったので、ギャグの一つとして一般的には受け入れられていました。
1989年から1994年まで非常に高い高視聴率を受けたのも、お笑いコンビとして1989年代に人気を博したとんねるずが、数多いレギュラー番組を持っていたからです。
保毛尾田保毛男の初出演番組
大体の目安は1990年前後からです。それまでもコントやギャグシリーズは多かったのですが、基本的にはとんねるずは体をつかったギャグが多い漫才コンビだったので、1982年からデビューし、瞬く間に人気が出て、その後深夜番組を得て、ゴールデンタイムのレギュラーに出演しています。
その「とんねるずのみなさんのおかげです」は、自分たちが深夜番組からゴールデンタイムの冠番組に出演出来た意味合いもあり、バラエティ色を強め、漫才ではなくコントを中心とした番組となっていったのです。
これは、それまでのお笑い番組は、ステージを撮影したものがほとんどだったのに対し、毎週コントをスタジオで収録するといったスタイルになった典型例として、現在でも他番組で引き継がれています。
保毛尾田保毛男の登場の仕方とは
ちょっとお金のある物腰がねっとりとした独特のキャラクターで、コントの中に登場する人物でした。お店のコントで登場したり、不動産店で顧客として現れたり、ドラマ仕立てのコントに途中から登場したりとしていました。
岸田今日子演じる保毛尾田 保毛男の姉には、木梨憲武さんが演じる恋人辰巳作三がいるので、その高齢者の恋愛にも絡んでいく事が多かったですね。保毛尾田 保毛男の父親保毛佐ェ門が死去しており、保毛尾田 保毛男はその遺産相続人ということもあるようです。家庭が裕福な財閥という設定になっています。
保毛尾田保毛男が人気になった理由
単なるコントに終わらず、保毛尾田 保毛男が出演するコントが、すべてドラマ仕立てになってるのが人気最大の理由です。
その中で、時勢の流行を取り入れ、保毛尾田家の過去の歴史、保毛尾田 保毛男の幼少期などを描いているのが特徴です。特に姉の思い出話なども登場します。
保毛尾田保毛男の性格と趣味
まるで女性のようなというよりも、物腰が柔らかく、非常に気持ちの優しい男性として描かれています。石橋貴明さんは大柄な人なので、そのギャップもまた人気がありました。
設定された\性格
温和で物静か、加えて女性に対して恋愛感情を抱かないのですが、男性に対しては特別優しいだけで、恋愛に発展するほどではありません。ただ、セリフの中に男性向けにウケが良い話、少し性的なギャグも多いので、学校コントでは、保健体育の講師として性教育授業に登場しています。
設定された趣味
幼少期は女性のファッションに憧れていた様子が描かれていますが、大人になってからは服装は基本的にスーツで、コント用のメイクも女性よりも男性色が強いのが特徴です。これといった趣味はありませんが、下ネタ好きというのは、それを表すシーンが多いです。
保毛尾田保毛男の出生の秘密
番組の中では、ドラマ風コントや学園ものコントが非常に人気が高いのですが、設定を裏付ける背後も描いていました。当時は子役から人気が出ていた宮沢りえが売り出し中でもあったので、その清楚さと可愛さに対して、ギャップを感じさせるキャラクターをとんねるずが演じるということで、非常に視聴率も高かったのです。
保毛尾田保毛男の出生の秘密が明かされる
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番組のコントの中では姉が恋人に独白するという形で、保毛尾田 保毛男の出生の秘密が明かされます。何不自由なく財閥の御曹司として育ったために、姉である自分が母親の代わりに弟の面倒を見なかったのが原因とよく語られます。
特に保毛尾田 保毛男の幼少期の憧れは、姉の影響を強く受けているそうで、女性のような性格になったのが、キャラクターの原点として設定されています。
番組での扱いは?最も多く登場した場面
様々なコントに登場する保毛尾田 保毛男ですが、最も多く登場するのは学園コントです。保健体育の教師で、教頭という設定になっています。
石橋貴明さんは2つの教師のキャラクターに扮し、その一つが保毛尾田 保毛男となっています。非常に下ネタの話が多く、時々女子更衣室を覗いたり、性的な書籍を生徒から没収して持ち帰るなど、女性に対して興味もそれなりにあるのが特徴です。
当時は批判は無かったの?
当時はちょうどバブル経済の終わりに近づき、それでも非常に高い高水準経済を維持していました。
それほど格差も少なかった時代ですので、コントも当時よりは、当時の若い成人の中学、高校時代の生活をモデルに描いていたので、むしろ視聴者から共感する部分も多かったのです。従って、10代や40代以上よりも、1989年当時が20代、30代の世代に非常に高い人気があったのです。
モデルは井上陽水さんのCM
番組がスタートした時、自動車会社のCMで、シンガーソングライターの井上陽水さんを起用したことがあり、そのCMでのセリフが非常に独特だったので、この話し方を真似たのが、保毛尾田 保毛男のキャラクターの原点になっています。
やや女性的な物腰は、当時は他番組、ワイドショーなどで、中性的な歌手などが「ご意見番」として人気があり、その影響も含まれています。
保毛尾田保毛男の名言集
「ホモじゃないのあくまで噂なの」
あくまでも相手から言われる前に、自分から発言するパターンがほとんどです。これに眼球をくるくる回すようにしばらく間をあけるのが保毛尾田 保毛男のキャラクターのパターンでした。
とにかくねちっこく丁寧
会話が回りくどい、あるいは下ネタをちりばめるなど、成人向けのセリフが多く、それにし対して少女時代の宮沢りえが同時にどの学園コントでも出演するので、視聴者はこのペアリングを楽しみにしていました。
市役所勤めの姉(岸田今日子)
高齢者に近い恋人、木梨憲武が演じる辰巳作三が常に保毛尾田家を訪問し、プロポーズの機会を伺うといったコントがありました。しかし、必ず岸田今日子さんが演じる姉が、保毛尾田 保毛男の過去の逸話を話すので、いつも聞き役になることが大半です。恋人は姉の遺産目当てといった態度がコントの中で演じられています。姉の決め台詞は「私がもっとしっかり弟の面倒をみていれば….」で話が終わるようになっています。
学園コントが由来
番組では、「ざけんなよ!」とか、セリフの語尾に、「~どぅわよー!!」と、ですますを変調させたセリフが多用されます。これ木梨憲武さんが演じるキャラクター、木梨ノリ子が発端で、それを宮沢りえ演じる白鳥が真似る形で、番組内で流行りだしたものです。学園コントは、真面目さとはちゃめちゃさを合わせたもので、シニカルとギャグが混在したものでした。
時代が産んだ濃い眉毛の木梨ノリ子
当時バブル景気の残りが色濃い時代でしたので、女性は高級ブランド、男性とも収入で相手を選べるような時代で、女性の立場はそれなりに高い時代でした。
しかしながら、その世代の中学、高校時代はそれほど豊かとはいえず、田舎から上京したコンプレックスを、学園ドラマと言う形でその世代の時代を再現したともいえます。
三つ編みの女子中学生、純粋で素朴な女子と、恵まれた同級生の対立など、1960年代から1970年生まれの世代の、思春期時代を思い起こさせるコントが多いですね。木梨ノリ子もまた、学園コントの重要な要素でした。
保毛尾田保毛男が番組の30周年で復活のワケ
再登場した理由
再登場で話題となった保毛尾田 保毛男は、番組開始から30周年を迎えるにあたり、懐かしいキャラクターを、当時から見ていた特定の視聴者世代を楽しませる、そういった意図があったようです。
番組側の意向は?
特定の人に対して差別を増長する意図はなく、最も最高視聴率を稼ぎだした当時、多くの豊かさを共有した世代が、とんねるずの年齢と重なるため、共感となつかしさを感じてもらうといった意向が働いていたと考えられます。
保毛尾田保毛男、番組の30周年で久しぶりに登場も差別的だと炎上
なにが問題視されたの?
問題視されたのは、極端にデフォルメされた保毛尾田 保毛男自身が「ホモと思われているみたいだけど、それは噂なの。」という、性的コンプレックスや、障害は「隠すものだ。」と思われかねない部分です。
番組当初は、LGBTも知られておらず、「ホモ」や「オカマ」といった概念的な区別しか無く、また当時20代や30代の世代は、幼少期によくそうしたスタイルを真似て遊ぶ事も多かったんですね。従って、この世代からずれてしまうと、差別のように見えてしまったのです。
LGBTってなんですか?
性同一性障害を含む、幼少期から思春期までの間に、外部的影響や生まれつきの環境、あるいは障害によって異性を異性として受け入れられない、あるいは同性でなければ信頼できないようになった人たちのことです。レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トンランスジェンダーの頭文字をとった造語です。
騒動の結末は?
結局はキー局側、番組制作サイドが謝罪し騒動は決着しましたが、「社会的にLGBTは、結局受けられていない、からかわれる対象なんだ。」となり、現在でもわずかに論争が残っています。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/
まとめ
保毛尾田保毛男の再登場は、結局は豊かだった時代に対する郷愁を思い起こさせる、特定の世代にとってはリバイバルな存在でした。しかし、1990年以降、日本経済は不況が長期化し、格差が増えるなど社会は大きく後退しました。
その中で、少しでも現役労働者中心世代を楽しませようとした結果、意図に反して批判を受けてしまったということになります。時代が変われば、やはり感性も変化し、お笑いも時代に合わせたものでなければ、受け入れがたい時代となったんですね。