岸田文雄内閣の元で自民党幹事長に就任した大物政治家の甘利明さんが注目されています。
この記事では甘利明さんの若い頃や高校や大学などの学歴、先祖を武田信玄と自称している件や家系図、結婚した嫁や2人の子供、賄賂疑惑事件や不起訴になった顛末などについてまとめました。
この記事の目次
甘利明のプロフィール
甘利明のプロフィール
生年月日:1949年8月27日
出身地 :神奈川県厚木市
血液型 :A型
甘利明さんは、自由民主党に所属する大物衆議院議員で初当選以来連続12期当選されています。小渕内閣での労働大臣、第1次安倍内閣での経済産業大臣、麻生内閣での内閣府特命担当大臣(規制改革)、第2次安倍内閣からの内閣府特命担当大臣(経済財政政策)などを歴任されました。
2019年からは自由民主党税制調査会長を務め、2021年9月の総裁選では、岸田文雄さんの選挙対策本部顧問を務めて勝利に貢献し、その後同年10月に成立した岸田文雄内閣では、自民党幹事長に就任されています。
岸田内閣では「影の総理」とも目されており、現在の自民党において権力の中枢に君臨していると見られています。
今回の記事ではこの甘利明さんについてまとめていきます。
甘利明の若い頃の画像や経歴
甘利明さんは大学を卒業後の1972年4月に、ソニー株式会社に新卒で入社されています。上の画像は甘利明さんの公式ウェブサイトで紹介されていた若い頃の甘利明さんの写真です。ソニーに勤めていた頃の写真だという事なので、年齢は20代前半の頃のようです。
そんな若い頃の甘利明さんは、ソニーでは札幌営業所に赴任されていたという事ですが、当時神奈川県議会議員を務めていた父親の甘利正さんの秘書になるために1974年に退社されています。
また、下の画像も甘利明さんの公式ウェブサイトで紹介されていた甘利明さんの若い頃の写真です。
上の若い頃の画像については「アイドル時代?」と冗談でタイトルがつけられていました。”デビュー当時かな?『初心は忘れていません!』”とのコメントも書かれているので、政治の世界に入ったばかりの若い頃の画像ではないかと思います。
ちなみに、甘利明さんはTwitterも話題なのですが、2021年7月には、F-1レーサーのマゼピンに娘さんに似ていると言われたそうで、「若い頃はイケメンだったなぁ」とジョークでツイートされていました。
娘にF1レーサーのマゼピンに似てるって言われました。うん!若い頃はイケメンだったなぁ。😂 pic.twitter.com/8VVtBhtJfq
— 甘利 明 (@Akira_Amari) July 18, 2021
甘利明の学歴① 出身小学校は厚木市立依知小学校で厚木市長と同窓
甘利明さんの出身小学校は「厚木市立依知小学校」です。
厚木市長の小林常良さんの公式ウェブサイトの2016年1月16日のブログに甘利明さんと歓談したという記事が掲載されているのですが、その中で自分と甘利明さんが厚木市立依知小学校の同級生だった事を明かされているので間違いない情報です。6年3組だったそうです。
甘利明経済再生担当大臣が、私の後援会主催の新春のつどいに駆け付けてくれました。
写真は、開会前の控室での1枚です。私たちの母校である依知小学校の卒業アルバムを見つけたので、一緒にコピーを見て懐かしみました。ちなみに二人は6年3組。同じクラスに大臣と市長がいるのは、ちょっと珍しいのではないでしょうか。
甘利明の学歴② 出身中学は厚木市立依知中学校か
甘利明さんの出身中学校は公表されていませんが、上で触れたように出身小学校は厚木市立依知小学校なので、転居や中学受験などをされていなければ、同じ学区の公立中学校である「厚木市立依知中学校」に通われていた可能性が高いと思われます。
ただしこれについては確定情報ではありません。
甘利明の学歴③ 出身高校は神奈川県立厚木高校
甘利明さんの出身高校は「神奈川県立厚木高等学校」です。
これは甘利明さんの公式プロフィールにも公式ウェブサイトにも記載されている情報なので間違いありません。神奈川県立厚木高校の最新の偏差値は「69」と、かなり学力レベルの高い学校です。
甘利明さんは公式ウェブサイトに高校時代の思い出も書かれています。
それによれば、高校時代の甘利明さんは運動が苦手だったため開校記念マラソン大会が行われた時には、友人らと一計を案じて、なるべく目立たないように後方からスタートし、こっそりとショートカットして、余裕綽々でゴールしたのだそうです。
ところが、普段は運動が苦手な甘利明さんがあまりにも早くゴールしたためにインチキをした事がバレてしまい、友人共々職員室に呼び出されるハメになったのだそうです。
また、別の思い出として、高校の校舎が建て替えになったときに、一時的に近くの女子校厚木東高校の定時制が使っている校舎を使う事になったそうです。
甘利明さんの通っていた厚木高校は当時はほとんどが男子生徒で女子との関わりが少なく女性への免疫が少なかっため、自分の使っている机を使っているのはどんな女性なのだろうと、同級生ら共々気になってしまい、なんとかコミュニケーションを取ろうと、昼間の間に手紙を机の中に残し、返事をもらおうという作戦を立てられたそうです。
甘利明さんはジョークを交えた手紙を残したところ、女子生徒から「あなたって面白い人ね」と返事が来て、とても嬉しかったと書かれていました。ただ、実際にこの女生徒と会う事は叶わなかったそうです。
甘利明の学歴④ 出身大学は慶應義塾大学法学部政治学科
甘利明さんは高校を卒業後、「慶應義塾大学法学部政治学科」へと進学されています。
これも公式プロフィールや公式ウェブサイトに記載されている情報なので間違いありません。慶應義塾大学法学部政治学科の最新の偏差値は「67.5」と言わずもがな優秀な学力レベルの大学です。
甘利明さんの慶應大学時代のエピソードなどは特に公開されていないようです。
甘利明は先祖は武田信玄の重臣で親族の戦国武将・甘利虎泰であると自称
甘利明さんは自身の公式ウェブサイトに、”先祖は武田信玄の末裔です(本当)。”と書かれています。
甘利明さんによると、甘利家の先祖は武田信玄の親戚筋にあたる、甘利虎泰という戦国武将だという事です。甘利虎泰といえば戦国時代に詳しい人であれば知っている有名な武将で、若い頃の武田信玄の重臣の中でナンバー1の地位だった板垣信方の次いでナンバー2の立場にあったのがこの甘利虎泰という武将だったと見られています。
ただ、甘利一族は、武田信玄の庶流である甲斐源氏の流れを汲んでいる一族というのは間違いないのですが武田信玄につながる直流というわけではないです。なので、仮に甘利明さんの先祖が本当にこの甘利一族だったとしても、”武田信玄が先祖”というのは正確な表現ではなく、少し大雑把すぎるような印象を受けます。
そもそも、この甘利一族は武田家が滅亡した後の動向がよくわかっておらず、甘利明さんの先祖が本当に甘利虎泰であるかどうかも怪しいところです。(甘利明さんはそのように自称しているだけ)
ちなみに、2007年のNHK大河の「風林火山」では、この甘利明さんが先祖であると自称する甘利虎泰の役を大物俳優の竜雷太さんが演じています。竜雷太さんと甘利明さんは若干雰囲気が似ている(顔の輪郭的な意味で)気がするので、もしかすると甘利明さんが先祖を自称している事を意識したキャスティングだったのかも知れません。
甘利明の家系図
武田信玄や甘利虎泰が先祖と自称している事などから、甘利明さんの家系図にも注目が集まっているようです。
しかし、甘利明さんの家系は父親の甘利正さん(上の画像の男性)こそ、衆議院議員や神奈川県議会議員を務めた有力政治家でしたが、別に政治家一族というわけではなく、近年の先祖にも特に有名な方や大物実業家などの有力な方はいないようです。
また、父親の甘利正さんは、衆議院議員は2期務めただけで、大臣経験や党役職の経験などはなく、国会議員としてはそれほど力のある方ではありませんでした。
なので、甘利明さんは父親の地盤を継ぎこそしたものの、政治家として今ほどの力を手にしたのは、甘利明さん1代の力であると言っても良いかと思います。
甘利明さんには、他の大物政治家のように大層な家系図はありませんが、そうした家系の力を借りなくとも大物政治家としての地位を維持できるほどの実力者だという事は間違いありません。
甘利明の結婚と嫁
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甘利明さんは33歳だった1983年に、政界を引退した父親の元衆議院議員・甘利正さんの跡を継いで、第37回衆議院議員総選挙に旧神奈川3区から出馬されて当選を果たしています。
甘利明さんが結婚したのはちょうどこの初出馬の頃で、先輩の議員から「選挙に出るなら結婚していた方がいい」とアドバイスされ、慌てて知り合いの女性にプロポーズして結婚されています。
甘利明さんの結婚した嫁は安錦子(あきこ)さんという女性という事ですが、どのような女性なのか詳細はほとんど明らかにされていません。ただ、2013年に舌癌が見つかった甘利明さんは2017年に医療系メディアの取材を受けており、その中で嫁の安錦子さんが医者である事を明かされています。
私自身は、翌週紹介していただいた医師を訪ねるつもりだったんですが、家内にそのことを話したら、毎年人間ドックを受けている大学病院で、すぐに専門医に診てもらったほうがいいと強く言われたんです。家内は医者でして、私よりはるかに医学的な知識があるので、それに従うことにしました
引用:TPP担当閣僚在任中、舌がんが見つかった甘利 明さん(67歳) 自分が成し遂げるべきことを強く意識するようになりました
甘利明さんの嫁の安錦子さんについて、これ以外の情報は公表されておらず、どのような分野の医師なのか、どこの病院に勤務されているのかなどの詳しい情報は不明です。
甘利明の子供は娘が2人
甘利明さんの子供は娘さんが2人います。
甘利明さんの労働大臣時代の政府による公式プロフィールによると、2人の子供の名前は長女が奈多子(なおこ)さん、次女が朱(あや)さんというようです。
長女 奈多子(なおこ)、 次女 朱(あや)
甘利明の子供① 長女の奈多子(なおこ)さんは医者と噂されている
甘利明さんの子供さんのうち、長女の奈多子さんは母親の安錦子さんの跡を継いで医者になったと言われています。
この噂の根拠となっているのは、2012年に出版された医学書「呼吸と循環」の著者の1人に、東邦大学の医療センター大橋病院の循環器内科に勤務する医師として「甘利奈多子」さんが紹介されていた事でした。「甘利」も「奈多子」も両方とも珍しい名前なので、これが甘利明さんの子供の甘利奈多子さんと同一人物である可能性は十分に考えられます。
また、現在株式会社エリクシアで産業医として山下奈多子さんという方が勤務されています。この方は東邦大学医学部卒業後に東邦大学大橋病院にて膠原病内科に従事と紹介されており、経歴が一致する事から甘利明さんの子供の奈多子さんと同一人物ではないかと言われています。
これが事実であれば、甘利明さんの子供の奈多子さんは山下姓の男性と結婚された可能性がありそうです。
甘利明さんは孫が少なくとも1人いるようなので、もしかするとこの奈多子さんの子供なのかも知れません。
今孫とご飯を食べてます🍣
— 甘利 明 (@Akira_Amari) June 16, 2019
初めて自撮りをやってみました。
捨てたもんじゃないですね😆#甘利です pic.twitter.com/ChvCuLlZve
甘利明の子供② 次女の朱(あや)さんは慶應卒の噂
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甘利明さんの子供のうち次女の朱(あや)さんは、慶應義塾大学の経済学部を卒業したと噂されています。
この噂の根拠となっているのは、2015年に慶應義塾大学経済学部の経済学者竹山政直さんの研究室の研究成果が発表されたリリース記事に、研究会のメンバーとして甘利朱さんの名前が記載されている事です。
慶應義塾大学経済学部 武山政直研究会
荒井健太郎 矢部椋 足立尚史 甘利朱 塩月拓馬
また、一部のウェブサイトでは、甘利明さんの娘の朱さんが、2018年4月の株式会社グリーの「グリー新卒運動会」のレポート記事に新入社員として紹介されているので、慶應卒業後にグリーに就職したとの情報も出ているのですが、この元記事の内容を確認してみると、「甘利」ではなく「天利」という女性が出ているだけでした。
ところが、ウェイバックマシーンを使ってこの記事の過去の状態を確認してみたところ、確かに「甘利」という女性がインタビューを受けていたようです。どういった理由かは不明ですが、何らかの事情でこの「甘利」という女性のインタビューは全て消され、名前も「天利」に書き換えられていました。
あえて邪推をすれば、この女性が甘利明さんの子供だという噂が広まってしまったため、その対応策として「天利」という名前にわざわざ書き換えたという可能性も考えられそうです。ちなみに上の小見出しの下のメガネの女性がグリーの新入社員の「甘利(天利)」さんです。
甘利明は週刊文春がスクープした賄賂事件でも騒動に
岸田内閣成立に大きな働きをしたとして注目されている甘利明さんですが、その事で2016年1月に週刊文春オンラインが報じた、秘書が賄賂として不正に金銭を受け取ったとする通称「甘利事件」が再び取り沙汰されています。
2013年に、千葉県の「薩摩興業」という建設会社が、UR都市機構とのトラブル(URの道路建設の影響でこの建設会社の建物が歪んだため補償を求めていたが交渉が難航していた)の解決を当時の秘書通じて甘利明さんの事務所に依頼したところ、URからこの建設会社に2億2000万円の補償金が支払われたそうです。
これは甘利事務所の口利きによって問題が解決したという流れですが、この建設会社が甘利事務所に解決を依頼する際に、その見返りとして甘利明さんと秘書に接待費や現金などを合わせて、1200万円もの利益供与を行なっていた事を週刊文春オンラインがスクープしたのでした。
文春の記事によれば、建設会社「薩摩興業」の総務担当者が、この時のやり取りを隠して録音しており、それが動かぬ証拠とされました。
甘利明さんはこの事件について「事情を知らされていない、寝耳に水だった」と語るなど、あくまでも秘書が勝手にやった事だと説明しましたが、その後、2016年1月28日に、「秘書1人のせいにしたくない」と涙ながらの会見を開いて建設会社から現金を受け取った事を認め、この事件の責任を取って当時務めていた内閣府特命担当大臣(経済財政政策)からの辞任を表明しています。
甘利明さんはこの辞任会見時に「調査を進め然るべきタイミングで公表する機会を持たせて頂く」と発言されていますが、2021年10月の時点でまだ説明はされておらず、この件については批判の声が現在も多く出ています。
甘利明はあっせん利得処罰法違反で刑事告訴されるも不起訴
上で紹介したUR都市機構をめぐる賄賂事件では、2016年3月に弁護士グループ「社会文化法律センター」が、同年4月に「政治資金オンブズマン」が、それぞれ、甘利明さんと事件に関わった元公設第一秘書と政策秘書をあっせん利得処罰法違反容疑で、東京地検に刑事告訴しました。
これに対して、甘利明さんの事務所は容疑を否認し、東京地検特別捜査部は同年5月、被告全員を嫌疑不十分での不起訴処分とする事を決定しています。
原告側は不起訴処分を不服として検察審査会への申し立てを行いましたが、甘利明さんは「不起訴相当」、秘書2人については一部を「不起訴不当」と議決されました。この秘書2人による不当議決による特捜部による再捜査の結果も嫌疑不十分で不起訴処分となっています。
これによって一連の事件の不起訴処分が確定しています。
ただ、この事件についてはこの幕引きに納得していない人が多く、甘利明さんにこの件についての説明を求めるという声が現在も多く上がっています。
岸田内閣で、甘利明さんが自民党幹事長に就任した事を受けて、この事件が再炎上の様相を見せ始めています。
まとめ
今回は、2021年10月に成立した岸田文雄内閣で、自民党幹事長に就任した事で注目されている大物衆議院議員の甘利明さんについてまとめてみました。
甘利明さんは若い頃は、ソニー株式会社で2年働いたあと、当時神奈川県議会議員を務めていた父親の元衆議院議員の甘利正さんの秘書となって政治の世界に入り、33歳だった1983年に父の地盤を継いで衆議院議員に初当選しています。
甘利明さんの学歴については、地元の公立小・中学校を出たあと、地元の名門校「神奈川県立厚木高校」を経て、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業されています。
甘利明さんは武田信玄が先祖だと自称していますが、正確には武田信玄と祖を同じにする武田家重臣の甘利虎泰が先祖だという事です。ただこれについては正確な家系図が残されているわけでもなく本当かどうかは確認できませんでした。
そんな甘利明さんは議員選に出馬する前に先輩議員のアドバイスを受けて知り合いの女性と結婚されています。結婚した嫁は安錦子さんという方で医師だそうです。
また、甘利明さんには嫁との間に子供が2人おり、2人とも娘さんです。長女の奈多子さんは医者、次女の朱さんは慶應大学出身だと言われていますが、確証のある情報ではありません。
大物議員である甘利明さんですが、2016年には賄賂疑惑がスクープされその責任をとって大臣職を辞任した過去もあります。この事件は不起訴処分となりましたが、今回の幹事長就任を受けて再び炎上の様相を見せています。