ターナー症候群とは染色体異常の一つで、女性には低身長や第二次性徴の遅れがあらわれます。
矢口真里さんもターナー症候群ではないかと疑われていますが、ターナー症候群の人の特徴や芸能人をまとめてみました。
この記事の目次
ターナー症候群とは?
ターナー症候群とは、1938年にアメリカの内分泌学者ヘンリー・ターナー博士が報告した身体的特徴です。性染色体であるX染色体が丸ごと、または一部欠けている女性です。
一般的に男性の染色体は「XY」、女性の場合には「XX」です。これが「X」になるのがターナー症候群です。身体の細胞には通常46本の染色体があるのですが、丸ごと欠損している場合には45本の染色体しかありません。1000人に1人くらいの割合でみられる、比較的多い遺伝子異常です。
その後の研究で、X遺伝子の他にもY遺伝子にも異常があると定義づけられました。X遺伝子の異常があっても、症状がないこともあり、このような場合にはターナー症候群とは言わないそうです。受精前後に突然起こるものなので、兄弟や姉妹には影響がありません。
ターナー症候群の女性は赤ちゃんを授かりにくいという特徴がありますが、まれに自然に出産に至ることがあります。このような場合には、母娘で遺伝する可能性があります。ターナー症候群は知的障害などが起きることはなく、健常人として一生を終えることができるため、病気とは考えないと言う説もあります。
ターナー症候群の主な症状とは?
代表的な症状は以下のようなものがあります。
低身長
ターナー症候群の場合、ほぼ必ず起こると言って良い症状として低身長があります。染色体の不均衡によって起こります。
子供の頃から小柄だなと思われていて、だんだん生業な成長曲線から次第に離れていきます。思春期におこる成長スパートと呼ばれる身長がぐっと伸びる時期に背が伸びず、最終的に低身長な大人になります。
何も治療を行わなかった場合には、正常女性より約20cm身長が低くなると言われています。
無月経などの腺異型性
性染色体の異常のため、正常女性が持つ卵巣が未発達になることがあります。
また、乳房の発達や、女性らしい丸みのある体つきにならない、月経が来ないといった特徴がみられることがあります。
女性ホルモンは腎臓の上にある副腎という臓器でも作られるために、卵巣が未発達でも性的発達が見られることもあります。
多くのターナー症候群の女性の場合には、卵巣が不十分なために、卵子が貯蔵されず不妊になることが多いとされています。卵母細胞が早い段階で死滅してしまうために卵胞形成が不全になります。
卵母細胞は、思春期の前にほぼ消失してしまうことが多くなります。40歳前に消失した場合には続発性無月経となります。約20%の人が続発性無月経になると言われています。
ターナー症候群の5~10%ほどが自然に乳房の発達が見られ、月経があるのはわずか1%、妊娠できるのは1%未満と言われています。卵巣以外の卵管や子宮などは正常に機能します。
ターナー症候群におこる奇形特徴や顔の特徴とは?
染色体の異常により、リンパ管形成遺伝子の量が変化してしまったり、染色体の不均衡にが起きたりすることによって外見的な奇形や内臓奇形、発達障害などが起きることがあります。
特徴的とされているのは、翼状頚といって、首の周りに皮膚のたるみが生じているものです。昔の医学の教科書にはターナー症候群=翼状頚とされていたほど特徴的です。
また、産まれてすぐに手足がむくんでいることで気が付くこともあります。リンパ管形成がうまくいかないために、リンパ管浮腫が起きます。
それ以外には耳の突出や、顎が小さい小顎症、口蓋が狭い、髪の生え際が低い、外反肘などの特徴が出る場合があります。また、外性器に関わる遺伝子の異常がある場合、男性化することもあります。
ターナー症候群の診断方法
出典:https://www.diseasemaps.org/
染色体の異常なので、染色体分析検査を行うことで診断がつきます。
末梢血リンパ球染色体分析というのを行います。採血をして検査をするだけです。この検査で判断が付かなかった場合には皮膚の細胞などを使って検査をすることもあります。
モザイク型と言って、染色体が46本そろっている細胞と、染色体に異常がみられる細胞が混じっている人もいます。このような場合にはターナー症候群の特徴がそれほど現れないため、気が付かないままに成長することもあります。
ターナー症候群の治療方法
低身長の場合には、成長ホルモンを投与します。思春期になるころには、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンを投与して、子宮の発達を促したり、月経の誘導を行ったりします。
男性化に関係するY染色体の異常がある場合には性腺摘出をしたり、外科的な形成術を行ったりします。
ターナー症候群の噂がある有名人
ターナー症候群があっても、健康な人と同じように成長していくことができます。モザイク型の場合には気付かずに成長することも少なくありません。ターナー症候群のうわさがある有名人といえば矢口真里さんです。ターナー症候群ではないか?と言われています。
矢口真里さん
矢口 真里(やぐち まり)
生年月日 1983年1月20日
出身 神奈川県
モーニング娘。の2期メンバーとして加入し、「ミニモニ」などでも活躍されていた矢口さん。1990年代から2000年代くらいには絶大な人気がありました。
2011年には俳優の中村昌也さんと結婚されています。
中村昌也の現在の彼女・消えた理由&矢口真里との離婚真相まとめ
2013年5月に元モデルの梅田賢三さん(当時25歳)と自宅不倫が報じられ、大きな話題となりました。
矢口真里の浮気相手・梅田賢三の経歴と現在!益若つばさ元旦那の梅田直樹との関係は?
この時には夫である中村さんが帰宅し、不倫男性と鉢合わせしたと言いますから、なかなかの修羅場だったことでしょう。なんと5月30日には離婚してしまっています。
また、矢口さんはすべてのレギュラー番組を降板したり、所属事務所を変更したりするなど、大きな影響がありました。10月に無期限の芸能活動の休止を公表しています。
その後はバラエティなどに出演したり、元モーニング娘。のメンバーである辻希美、高橋愛とともに、新ユニット『脱毛娘。』を始めたり、OGメンバーとしてパフォーマンスされています。
矢口真里さんはターナー症候群なのか?
実は、矢口真里さんはターナー症候群なのではないかという噂があります。矢口さんの特徴などから、ターナー症候群の可能性を見ていきましょう。
低身長
ターナー症候群の女性は、ほぼ低身長になります。矢口さんといえば、ミニモニのメンバーであることからもわかるくらい小柄な女性ですよね。公表されている身長は144.8cm。
矢口さんと同世代の日本女性の平均身長は約158cmとされています。平均よりも14cmほど低いことになります。
ターナー症候群の女性で成長ホルモンの投与を受けずに成長すると、だいたい平均身長よりも20cmほど身長が低くなるとされています。モザイク型の場合には、そこまで低身長にならないと言われます。身長だけ見ると、ターナー症候群の可能性もありますね。
翼状頚
ターナー症候群の外見的な特徴とされる翼状頚ですが、矢口さんの場合には首元から肩周りにかけてすっきりとしています。
翼状頚のような徴候は見られないようです。2016年に美容整形外科医である高須先生との対談の時、デコルテが大きく開いている服を着ています。よーく見ると首の付け根から肩までのラインがゆるやかなように感じられなくもないですが、翼状頚とは言えなさそうです。
第4中手骨短縮
薬指が長い女性は男性ホルモンが多い、という話を聞いたことがないでしょうか。1988年にイギリスの心理学者ジョン・マニング博士が胎児の時に浴びる男性ホルモンの濃度で、人差し指と薬指のバランスが決まると発表しています。
実はターナー症候群の骨格的な異常の一つに第4中手骨の短縮というのがあります。これは薬指につながる中手骨と言う骨が、普通の人より短くなるというものです。
中手骨自体は手のひらにあります。ターナー症候群の異常の一つである遺伝子異常の中で、成長を司る染色体に異常があった場合に起きると言われています。
矢口さんの薬指はどうでしょうか?結婚指輪を披露したり、矢口さんの薬指が注目されている画像はいくつかあります。そのような画像を見ても、特に薬指が短い印象はありませんね。
不妊
ターナー症候群の女性は子供を授かりにくいのが特徴です。まれに自然に妊娠し、出産に至ることもありますが、多くは不妊症となってしまいます。
矢口さんの場合には、特に不妊で悩んだような情報はありません。しかし、矢口さんは2011年に結婚、2013年に離婚していますが、子どもはいません。
このことについて本人は「稼げるうちにお金を貯めてから子供を作りたい」と言っていました。夫である中村さんは子供が欲しいと言っていたそうですので、このあたりのすれ違いも離婚に至る理由だったのでしょうか。
ターナー症候群の女性は無月経となる人も多いのですが、矢口さんが無月経だったのかどうかはわかりません。不妊の定義としては、結婚して一般的な夫婦生活を送っているにもかかわらず1年以上赤ちゃんを授かることができない状態、とされています。
矢口さんの夫婦生活がどのようなものだったのかわかりませんが、結婚して2年間子供を授かっていないので、不妊の可能性は高いです。
外反肘(がいはんちゅう)
手のひらを正面に向けて腕をまっすぐに伸ばした時に、肘のところで角度がついています。普通の人は約170°程度外側に向いています。
この角度があるおかげで、肘を曲げたときに口元に食べ物を運びやすいとか、物の運搬がしやすいといった機能的なメリットがあります。
ターナー症候群の患者はこの角度が強く成る人がいます。やはり成長を司る遺伝子に異常がある場合に起こります。
矢口さんの場合には、どうでしょうか。どうも外反肘がはっきりとわかるような画像はないようです。外反肘の女性は多いので、仮に外反肘があってもターナー症候群ということはできなそうです。
むくみ
矢口さんが太った、と話題になっています。焼肉や家ですごす時間が長いからと言われていますが、劇太り画像を見ると、確かに顔がパンパンで、特に顎あたりがダブついているように見えます。
これはむくみの可能性もありますね。ターナー症候群の場合には、リンパ管の発達が悪く、むくみやすいのも特徴です。
矢口さんは、2016年に美容整形外科医である高須先生に脂肪吸引などを相談していました。この時に脂肪の揉みだしなどの効果について聞いています。高須先生はむくみの場所が変わるだけ、と答えていましたが、矢口さんはむくみやすい体質なのかもしれません。
矢口真里さんがターナー症候群であるかの結論
結論としては、矢口さんが低身長であることと、子どもを授かっていないことから、ターナー症候群の可能性は否定できない、と言えます。
ターナー症候群でも完全型とモザイク型がありますので、ごくわずかな染色体異常の場合には、判断するのが難しいのです。矢口さんの場合には、普通に小柄でかわいらしいタレントさん、と言うことで良いのではないでしょうか。
調べてみましたが、他にターナー症候群が疑われているような芸能人は見つけることができませんでした。ターナー症候群の場合には、低身長という特徴がありますが、アスリートの中では、このような染色体の異常がないかの調査が行われていたりします。
ターナー症候群は、男性のような特徴が出ることもありますが、どこから異常と判断するかは難しい所です。
まとめ
■ターナー症候群ではないか?と噂される芸能人には矢口真里がいる。身長だけ見ると、ターナー症候群の可能性はあるが、はっきりと断定はできない。
いかがでしょうか?ターナー症候群という染色体の異常、と聞くと怖い病気のように思います。しかし、実際のところ1000人から2000人に1人と、それほど珍しいものではありません。
赤ちゃんを授かりにくいという特徴があるものの、健常人として過ごす人がほとんどです。気づかないままに成長するケースも多く、実は自分もターナー症候群だった、と成人してから知ることもあります。
不妊に関しても、海外では卵移植などが行われており、日本でも試行され始めています。小さいときに診断が下りれば、成長ホルモンや女性ホルモンの投与などの適切な治療を受けることができ、より本人らしい人生をおくることができます。
ここでは矢口さんのターナー症候群の可能性について調べてみましたが、はっきりと断定することはできませんでした。参考になれば幸いです。