2016年7月に福岡県福岡市内において、警察官を装った4人の男らが貴金属店員が持っていた約7億5800万円相当の金塊約160キロを強奪した「博多7億円金塊強奪事件」が発生しました。
この記事では、野口和樹の事件の真相と逮捕、生い立ちから活動内容、宮迫博之さんや手越祐也さんなどをはじめとした芸能人との関係について現在までの情報を詳しくまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
【名古屋の半グレ】野口和樹のプロフィールと生い立ち
野口和樹は名古屋では有名な半グレ
野口和樹(当時42歳)は兄の野口直樹(当時45歳)とともに名古屋において有名な半グレとして知られていました。
自らを「パリピ」と称してシャンパン三昧の豪遊生活をしており、高級外車を乗り回すその姿に注目が集まり、暴力団関係者ともつながりがあったと言われています。
野口和樹が「博多7億円金塊強奪事件」の実行犯メンバーと知り合ったのも、名古屋の繁華街やクラブで幅をきかせていた「パリピ」関係の人脈つながりでした。
「野口兄弟は、名古屋の半グレ集団のリーダー格だった。弟の和樹容疑者は、指定暴力団の幹部と友人関係にあるほか、平成9年には高級車を狙った窃盗団の主犯格として逮捕。17年にも3億8千万円規模の大規模盗難事件に関わったとして検挙された名うてのワルだった」(暴力団関係者)
野口和樹の生い立ちについては不明ですが、名古屋市名東区の出身だと言われており、信憑性は無いもののネット上の情報では同地区にある香流中学校に通っていたようです。
この香流中学校は地元では有名な不良として知られていたようで、野口和樹と2人の兄は同地区で「野口三兄弟」として恐れられていたとか。
「博多7億円金塊強奪事件」には兄の野口直樹も加わっていて逮捕されましたが、もう1人の兄は関わっていなかったため名前は分かっていないようです。
野口和樹はバツイチ子持ちの女性と結婚していた
1997年10月31日に野口和樹と当時の嫁は高級車の窃盗グループの主犯格としてメンバー14人とともに逮捕されています。
野口和樹の嫁は見張り役だったため12月18日に釈放されましたが、25日に裁判で執行猶予付きの判決が言い渡されました。
野口和樹の嫁は高校卒業後の18歳の頃に結婚し、23歳で離婚しているようで、、釈放された後に嫁は、野口和樹に会いに行くために前夫との間にできた4歳の息子と野口和樹が勾留されている守山署をたびたび訪れていました。
この嫁は拘留されている野口和樹を助けるために催涙スプレーを使って警察署を襲撃したとんでもない女性でした。
名古屋市守山区脇田町の愛知県警守山署にある2階取調室で、窃盗容疑で逮捕された乗用車窃盗グループのメンバーK(22)が取り調べを受けていた。すると午後3時頃になって、1人で取り調べを担当していた警部補(48)の携帯電話に、Kの妻であるN(25)から「取り調べ中ですか。差し入れに行きたい」との連絡が入った。これに対して警部補は、「来てもいい」と答え、Kにも電話を渡してNと話をさせた。そして電話が終わった後も、そのまま取り調べを続けた。
それから約30分後、Nが取調室に入ってきたかと思うと、いきなり取り調べをしていた警部補にスプレーを吹きつけ、ひるんだすきにKを連れ出して逃走した。使用したのは、護身用の催涙スプレーで、その時、取調室のドアは半分開いたままだったという。あっという間の出来事だった。
嫁は野口和樹を連れて乗ってきた車で逃走し、警察署から2キロほど離れたところにあらかじめ停めてあった逃走用のレンタカーに乗り換えました。
そして野口和樹の実家がある岡山へと向かいましたが、途中で闘争資金が尽きてしまったためお金を借りるために大阪市内の知人のもとに戻り、警察に通報されてしまい、この情報をもとに大阪府警は捜査を進め、心斎橋筋商店街付近にいた野口和樹らを逮捕しました。
野口和樹、建設会社の代表役員をしていた
野口和樹は建設会社の代表役員だった
野口和樹は「博多7億円金塊強奪事件」で逮捕された時会社役員と報道されていましたが、建設会社「(株)ノワテック」の代表役員だと言われています。この会社は鳶や土木工、コンクリート工事などを請け負っている会社のようです。
野口和樹は逮捕当時、千種区のにある40階建ての高級タワーマンションの39階に住んでいたと言われていますが、この会社の給料と半グレとして稼いだ違法ビジネスでのお金で非常に羽振りが良かったようです。
【名古屋の半グレ】野口和樹の逮捕と判決…金塊強盗後に約1年間逃亡
野口和樹達は警察官に扮して金塊を強奪した
2016年7月8日の朝に、福岡市内にあるJR博多駅近くのビルのエレベーター前で、野口和樹ら4人は警察官に扮して貴金属販売会社に勤務する当時38歳の男性に「密輸だな」と声をかけて持っていたアタッシュケースを調べました。
このアタッシュケースには約7億5800万円相当の金塊160キロが入っており、野口和樹らはケースを点検する素振りを見せながら男性が目を離した瞬間に強奪して逃走しました。男性が貴金属店にアタッシュケースを持ち込もうとした矢先の出来事でした。
野口和樹、逃走から約1年後に逮捕される
捜査は難航を極め逮捕まで約1年を要した
野口和樹らが金塊の入ったアタッシュケースを強奪し逃走してから1年余りが経とうとしていましたが、福岡県警の捜査は難航を極めていました。
福岡県警は山口県内で発見した犯行時に使われた警察官の制服から、DNA型鑑定を行い犯人特定に王手をかけ、金塊の換金係として逮捕された男の家宅捜査を行いことで野口和樹らの犯行と特定。
それから間もなくした2017年5月22日にハワイから帰国した直後に成田空港内で逮捕されました。
その後逃亡した野口和樹の兄・野口直樹ら2人も指名手配の末に居場所を突き止め、名古屋市内をパトカーと派手なカーチェイスを繰り広げた末に逮捕されています。
野口和樹は愛知県警から情報を得ていた
愛知県警の警察官が野口和樹に捜査情報を漏らしていた
「博多7億円金塊強奪事件」において不可解な点として注目を集めたのが、でも愛知県警所属の警察官複数人が野口和樹らに捜査状況を漏らしていたことでした。
2016年ごろのことです。金塊事件について福岡県警の捜査が進められているという噂が流れるなか、私たちは金塊事件グループのメンバーからの紹介でHという愛知県警の刑事と会うことになったのです。私はHには、一通りの事件にいたるまでの経緯を説明しました。するとHは金塊事件にはさしたる興味を見せる素振りもなく、こんな情報を提供してきたのです。
『福岡(県警)が3~4人、名古屋に入ってきているぞ。うちのキャップが福岡県警の本件捜査班員と昔からの知り合いで、そこから情報が入ってくる』
そのときのHは親身に相談に乗ってくれ『もし、お前らが福岡(県警)に逮捕されても、俺が責任をもって後押しをする』とも言ってくれていた」
この警察官らによる情報漏洩が発覚したのは、野口和樹ら逮捕のために捜査を進めていた福岡県警が携帯電話の通信傍受をした中に警察官との通話記録があったためでした。
愛知県警と言えば不祥事が多く悪名高いことでもよく噂されますが、野口和樹らに情報を漏洩した警察官は地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検されましたが不起訴となり、停職6ヶ月の懲戒処分となりました。
野口和樹、主犯として懲役9年の実刑判決
逮捕された野口和樹の判決については、2019年1月に福岡地裁にて懲役9年の実刑判決が言い渡されました。
しかし、この判決に納得がいかない野口和樹は、自分は騙されたと主張し現在は控訴中のようです。
【名古屋の半グレ】野口和樹と芸能人の関係…手越祐也や宮迫博之とのつながり
野口和樹は芸能人とのつながりがあった
野口和樹はクラブイベントの運営で芸能人とのつながりがあった
前述の野口和樹と親しい六本木のキャバクラ店経営者が主催する「パリピ」サークルや、野口和樹自身もクラブイベントの運営に携わっていたことから複数の芸能人と交流があったとされています。
その顕著な例として世間に衝撃を与えたのが、吉本興業所属の芸人らによる闇営業問題で渦中の人物となった宮迫博之さんでした。
野口和樹と宮迫博之のFRIDAY掲載写真
世間に衝撃を与えた野口和樹と宮迫博之の写真
2019年7月19日に発売されたFRIDAYにおいて、「博多7億円金塊強奪事件」の主犯格である野口和樹と宮迫博之さんの写った写真が報じられ世間に衝撃を与えました。
FRIDAYでは「宮迫博之 半グレ金塊強盗犯と『ギャラ飲み』現場写真」と言うタイトルで上図の写真を掲載しました。
驚くべきことにこの写真は、野口和樹らが金塊を強奪してから約3週間後のことであり、警察から逃走中の期間に撮影されたものでした。
この宮迫博之さんとの写真は2016年7月に、大阪・北新地にあるキャバクラで撮影されたもののようですが、野口和樹らは宮迫博之さんに対して謝礼として5万〜10万円をギャラとして渡したと言われています。
しかし、宮迫博之さんはトイレから出てきたところを囲まれて撮影しただけのもので、金銭の受領はなく、写真に写った人物とも面識はないと説明しています。
野口和樹と手越祐也のツーショット写真もあった?
野口和樹の他にも「博多7億円金塊強奪事件」の換金役を務めた小松崎太郎が、Facebook上にジャニーズグループ「NEWS」のメンバーである手越祐也さんとの親しげな写真を投稿して話題になっていました。
「犯行グループは実行犯と換金役に大別されますが、注目されたのは、換金役の小松崎太郎容疑者。彼のフェイスブックには、ジャニーズのNEWSの手越祐也との親しげな写真がアップされていたほか、別の芸能人と一緒に写っている写真が多数掲載されていた。その中には、元横綱のAや、お笑いコンビFのM、人気トリオのOらとの写真もあり、芸能人との交流をうかがわせています」
この写真について手越祐也さんは「面識も付き合いもない」とあくまで反社会性力とのつながりは否定。また、おねえタレントとしてブレイクしたGENKINGさんも野口和樹との交友関係が取り沙汰されて注目を集めていました。
野口和樹らのような半グレは芸能人とのこういう関係があることをアピールすることで、クラブイベント等での集客に大きな影響を与えることができるほか、自らの権威付けにも役立てています。
【名古屋の半グレ】野口和樹の現在…暴露本を出版し事件の真相を明かす
野口和樹が出版した暴露本により事件の真相が明らかに
現在も獄中に入っている野口和樹は控訴中ですが、2019年10月16日にノンフィクション本『半グレと金塊 博多7億円金塊強盗事件「主犯」の告白』を出版しました。
「実は僕の知り合いに、あることをして欲しいと頼まれているんです……どうも、金塊を盗まれたという形式的な状況を作りたいらしくて……税金対策とか言っているんですよ」
「博多7億円金塊強奪事件」のきっかけは、半グレグループのメンバーである中垣龍一郎(当時41歳)が、刑務所に入っていた仲間から「税金対策のために実験を装って金塊を持ってきて欲しい。相手側とは合意が取れている」と持ちかけられたことでした。
野口和樹らは警察が出てこないこと、ヤクザのものでは無いことを確認した上で、密輸品だと説明を受けた金塊を強奪することを請け負ったとか。
犯行現場を下見したところ、非常に人通りが多いため普通に強奪することは難しいと考え、警察官に扮して隙をついて強奪す。金塊の強奪に成功した野口和樹らは、90キロ分(約4億3000万円相当)を野口和樹らのグループで換金し、残りの70キロ分を依頼主に渡したとみられています。
警察は出てこないと聞いていた野口和樹らは福岡県警の捜査が始まったことで慌て始め、逮捕直前に被害者に対して 1億6000万円の示談金を支払って和解を持ちかけました。しかし、結局逮捕され、裁判でも「被害者との合意の上での出来レースだった」と主張しているそうです。
近年、金密輸は国際的なマフィアが絡んでおり、「博多7億円金塊強奪事件」も韓国のマフィアがライバルを潰すために情報をリークしたと言われています。
博多金塊強盗事件の主犯とされる人物の手記、amazonで買おうかどうしようかとレビューを見ていたら、元奥さん?だか彼女?だかの書いたレビューがありびっくりする。
— 全て文章(七十音) (@afqcho) November 18, 2019
あれも含めて、あの本は完成しているのではないか。消される前に是非記憶しておきたい。
【名古屋の半グレ】野口和樹についてまとめると…
・野口和樹は福岡・博多において金塊約7億6000万円相当を強奪し、約1年ほど逃走した末に逮捕された
・野口和樹は逃走中だった2016年7月に宮迫博之と写真を撮っていた
・野口和樹の仲間である小松崎太郎が、手越祐也との写真をSNSに掲載し波紋を広げた
・野口和樹懲役9年の実刑判決を受けたが、騙されたと主張し現在は控訴中である
ネット上には「博多7億円金塊強奪事件」の真相について断片的な情報しかないため、事件の全貌については 野口和樹の暴露本を読むしかないでしょう。
野口和樹は騙された被害者と主張し続けていますが、犯罪に手を染めていい理由にはなりません。