2012年8月17日に当時20歳だった日本人の女子大生・益野友利香さんがルーマニアで遺体となって発見された事件は世間に衝撃を与えました。
この記事では、益野友利香さんを殺害した犯人の手口や遺体の真実、そして仲介団体「アイセック」の実態について詳しくまとめました。
この記事の目次
ルーマニア邦人女子大生殺害事件とは【2012年8月】
ルーマニア邦人女子大生殺人事件の概要
当時20歳だった女子大生の益野友利香さん
ルーマニア邦人女子大生殺人事件は2012年8月に女子大生・益野友利香さんが殺害された事件です。
ルーマニアの検察当局は5日、首都ブカレスト(Bucharest)で8月中旬に殺害された日本人女子大生の益野友利香(Yurika Masuno)さん(20)の遺体の手と上着から、強姦・殺人の容疑で逮捕されたブラッド・ニコラエ(Vlad Nicolae)容疑者(26)のDNAが検出されたと発表した。
益野さんは日本語を教えるためルーマニアに渡ったが、ブカレストの国際空港に到着した直後に殺害されたとみられている。
ルーマニア邦人女子大生殺人事件・益野友利香さんの足取りと殺害までの経緯…犯人は性的暴行の常習犯だった
犯人のブラッド・ニコラエは過去に2人殺害していた
益野友利香さんを殺害したブラッド・ニコラエ服役囚は他にもルーマニア人2人を殺害しており、後期高齢者ばかりを狙った犯行から精神鑑定を受けていました。
・2012年2月…被害者は85歳女性を強盗・性的暴行
・2012年3月…86歳女性を強盗殺人・性的暴行
・2012年4月…住居侵入・性的暴行
・2012年8月6日…73歳女性を強盗殺人・性的暴行
・2012年8月17日…益野友利香さん殺害
ルーマニアでは海外旅行者を狙って空港で客引きする犯罪が横行しており、このブラッド・ニコラエ服役囚もそうしたギャング組織のメンバーで、英語が離せないタクシードライバーに代わって旅行客を客引きし、法外な金額を脅し取っていました。
益野友利香さんは美人だったこともあり運悪くブラッド・ニコラエ服役囚に強盗・性暴行目的で目をつけられてしまいました。
益野友利香さん、犯人に空港で目をつけられる
益野友利香さんを殺害したブラッド・ニコラエ服役囚
益野友利香さんはブカレスト国際空港(アンリ・コアンダ国際空港)に到着後、すでにブカレスト北駅(ブカレスト・ノルド駅)行きの夜行バスが出てしまっていたため途方にくれており、そこにブラッド・ニコラエ服役囚がガイドを装って声をかけてタクシーに案内しました。
そしてブラッド・ニコラエ服役囚は目的地とは反対方向にタクシーを走らせ、ブカレスト国際空港から車で約5分の、両側を森に囲まれた人気の無い幹線道路で益野友利香さんと一緒にタクシーを降りました。
ブラッド・ニコラエ服役囚は強引に益野友利香さんを道路から5メートルほど入ったところまで連れて行き、性的暴行を加えた上で絞殺しました。
ブラッド・ニコラエ服役囚は益野友利香さんの金品や携帯電話を持ち帰っていたことから、GPSを追跡して自宅での逮捕に繋がりました。
ルーマニアでは死刑を廃止しているため、ブラッド・ニコラエ服役囚は終身刑の実刑判決を受けています。
益野友利香さんの消息が途絶えるまでのツイッター
体調を崩すほど不安に駆られていた益野友利香さん
益野友利香さんは現地に行けばなんとかなると思っていたようで、ツイッターでは最初はハイテンションな様子が伺えますが、目的地のブカレストに向かう夜行電車に女性一人で乗ることについて極度の不安を感じていたことが分かります。
2012/8/8
ルーマニア人みんな優しすぎて、研修すーっごい楽しみになってきたーー!!!!!(((o(*゚▽゚*)o)))
2012/8/14
@dkdmi おおおお!!!11:15成田発!!!!!なっちゃんはー???
@ume0128mc 楽しみのわくわくと不安が共存してるよね(((o(*゚▽゚*)o)))(>_<)!!
やばい…ほんと死ぬ…こんなになるとは全く思わなかった(>_<)BSメンバーお見送りに来てくれなかったら今絶対リジェクトしてた。・°°・(>_<)・°°・。
不安で胸が痛い(>_<)こんな感じを初体験しているなう(>_<)胸がきゅんと痛い(本気)そして吐きそう
別に何があったという訳ではなく、ただただ不安になっただけです(>_<)うめさんに電話で大泣きしたらちょっと落ち着きました!笑
2012/8/15
という訳で、いってきますー!!!!!\(^o^)/まずはウィーンへ!!!(α*´v`)α♪
ウィーンなうううう!!!!\(^o^)/
音楽の都ウィーン!!テンション上がってお買い物した?!(p’v`q*★)゜+モーツァルトのヴァイオリンのチョコー!!!トランジット楽しいー!(*’▽’*)笑
ルーマニア着いてから一人で深夜電車に3時間乗らなきゃだから、それが最大の不安というか 何というか辿り着けたら奇跡だと思う(>_<)
それでは、いざブカレストへー!!!\(^o^)/
益野友利香さんは14日に成田空港を発つ前に一度強い不安に襲われて体調を壊していますが、気持ちを持ち直して出発しウィーンに到着すると買い物など観光を大いに楽しめたようです。
そのハイテンションのまま目的地のブカレストに向かうことを報告したところで益野友利香さんのツイッターは途絶えました。
15日の午後8時頃にブカレスト国際空港でニコラエ・ブラッド服役囚に声をかけられた益野友利香さん
益野友利香さんとニコラエ・ブラッド服役囚が一緒にタクシーに乗り込むところまで防犯カメラに残されていました。
この後、益野友利香さんはブカレスト国際空港から車で5分ほど離れた森の中の幹線道路脇でニコラエ・ブラッド服役囚に降ろされ、遺体となって発見されたのは2日後の17日でした。
ルーマニア邦人女子大生殺害事件の真相① 遺体の損傷
益野友利香さんの死因と遺体の損傷について
益野友利香さんの死因は絞殺による窒息死
益野友利香さんは性的暴行を受けた際に激しく抵抗したと思いますので、全身に殴られたあざや擦り傷が残されていました。
なお、Yahoo!知恵袋で益野友利香さんの殺害方法について常軌を逸した凄惨な内容が書かれており、それを信じたユーザーによりネット上にまことにしやかに拡散されてしまっていますが事実ではありません。
現地検死書によると口腔内、膣内、肛門内、鼻穴、耳穴、眼窩、は無理矢理こじ開けられ裂傷が激しく、特に眼窩に至っては眼球が破裂し潰され水晶体が飛び散っている状態であった。
「あちらの検死報告書では」とか「あっちの報道は無修正で流す」などさも事実であるかのように書かれていますが、歴史的偉人ならまだしも一般人の殺人事件の検死報告書が流出することはプライバシーの観点から有り得ませんし、ルーマニアの報道がどれだけグロテスクに殺害されてもその遺体を無修正で報道するなど有り得ません。
その証拠に以下のルーマニアの報道サイトでの内容はルーマニア語ですが、内容は「益野友利香さんは絞殺された」という日本で報じられた内容と同じものです。
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益野友利香さんはキャビンアテンダントになる夢を叶えるため、語学の勉強のためにインターンを利用してブカレストの学校で日本語を教える予定でしたが、迎えは無く現地まで女性一人で向かわなくてはならず非常に心細い思いをしていたことがツイッターの履歴から分かっています。
ルーマニア邦人女子大生殺害事件の真相② 仲介団体「アイセック」の不手際
仲介団体「アイセック」の実態が酷いと話題に
益野友利香さんの殺害事件はアイセックが引き起こしたようなもの?
益野友利香さんが殺害された事件を受けて、「アイセック・ジャパン」の対応の酷さが注目を集めていました。
「アイセック」とはオランダに拠点を置く学生運営による学生団体で、日本をはじめ世界126カ国以上に支部があり、国家間での地域交流を目的としたネットワークを持つ世界最大の組織です。
海外インターンシップ事業を通じて世界で活躍できる若者を育てることを目的とした活動をしており、益野友利香さんも「アイセック・ジャパン」を通じてルーマニア支部との仲介をしてもらいインターンが実現していました。
組織自体は素晴らしいものですが、「アイセック・ジャパン」に限ってはまるで下品なイベサー(イベントサークル)のような実態が暴かれて話題になっており、益野友利香さんの殺害事件での対応が最悪だと言われ話題になっていました。
アイセックは事件後、一切の説明を拒んでいる。会見も開かず、電話で取材を申し込んでも「ノーコメント」の一点張り。20日になってようやく公式サイトに、
〈ご遺族のご意向を踏まえ、本件に関して一切の説明を差し控えさせて頂きます〉と短文を掲載したが、そこには哀悼の言葉すらなかった。
実際に「アイセック・ジャパン」に所属したことがあるネットユーザーがツイッターで内部事情を暴露していますが、余りにもひどい実態が浮き彫りとなりました。
中身の無いワークショップ、奇妙なダンス、京大生に群がる他大学生、ほぼ全裸で行う出し物、合宿終わりのバスの中で配られる裏アイセックなる冊子はえげつない下ネタだらけ、飲み会では激しいコールとビールをピッチャーで一気飲み、そして下ネタ。僕の実際の体験。彼らに責任なんて取れるはずが無い。
「アイセック・ジャパン」の入るビルで運営の学生らを知る女性の話では、真夜中に窓を開け放して乱痴気騒ぎをしていることがあり、窓からタバコの灰を捨てたり、隣接している駐車場で花火をしたりと非常識な行為を繰り返しており、当然エレベーターなどで乗り合わせても挨拶もせず無視されることが多いようです。
益野友利香さんが治安の悪い異国の地で、女性一人で深夜にブカレストに向かわなければならなかったスケジュールについて「アイセック・ジャパン」に説明が求められていましたが、「ノーコメント」とだけ答え続けてきました。
元「アイセック・ジャパン」に所属していた人の話では、仲介した後は本人と現地支部がスケジュールや細かい打ち合わせをするのが通例となっているようで、「アイセック・ジャパン」には責任は無いということのようですが、ちゃんとした常識があれば益野友利香さんを追悼した上で然るべき返答ができたはずでしょう。
こうしたずさんな組織運営が悲惨な事件を引き起こしたとも言えるかもしれません。
ルーマニアで日本人の危機管理の低さが批判されていた
益野友利香さんの危機管理の低さが招いた事件だった?
事件が起きてしまったのは現地で見知らぬブラッド・ニコラエ服役囚という男に着いていった益野友利香さんの危機管理の低さだと、ルーマニアのメディアでは辛口に報じられていました。
ルーマニアは決して治安の良い国ではなく、国民総所得は約8千ドル(約63万円)と、欧州連合(EU)の加盟国の中では最低水準となっています。
ルーマニアの現地メディアでは益野友利香さんの事件について以下のように報じられていました。
「被害者女性は英語を学んでいるということだったが、常識は学んでいなかったのではないか」
ラジオ番組でも女性DJが「いきなり声をかけてきた男に従ってタクシーに同乗するなんて信じられない」と話している。
「益野さんが取るべき行動はただタクシー乗り場に行くだけだった。男と行動する必要は何もない」
「日本では3歳になった少女に“知らない人について行くな”と教えることはないのか。今回の事件では、本国に来る日本人女性が愚かだという宣伝になってしまった。同じような事件が続発しないことを祈る」と同メディア。
亡くなってしまった益野友利香さんには心苦しい批判ばかりですが、これは平和慣れし過ぎてしまっている日本人が言われていることだとして、教訓として受け止める必要があるでしょう。
今後、さらに多国籍化が進む日本も治安が悪化することは避けられませんので、海外の事情と高をくくらずに、普段から身近に犯罪者が潜んでいるくらいに思って危機管理意識を高く持つ週間を身に付ける必要があるでしょう。
日本ではあまり真相を報道されなかったが、数年前に日本の女子大生を殺したルーマニアのレイプ犯はそれまでに既に有名な精神異常者で、あの事件までに85歳や78歳の老婆を暴行殺害。一旦逮捕されるも証拠不十分で釈放され、市民による抗議活動が開始された矢先の事件だったらしい。
— Angama (@Angama_Market) August 19, 2017
ルーマニア邦人女子大生殺害事件についてまとめると…
・益野友利香さんの遺体を無修正で現地では報道しているとネット上ではデマが流れた
・益野友利香さんを殺害した犯人のブラッド・ニコラエは、過去に性的暴行の上に2人殺害した過去があった
・益野友利香さんが利用した仲介団体「アイセック・ジャパン」の実態が酷いと話題となった
ルーマニアで強姦殺人に遭ってしまった益野友利香さんの事件の真相について総まとめしてきました。
娘を持つ親は特に益野友利香さんの強盗強姦殺人事件を受けて、「知らない人には絶対について行かない」ということを再確認させたことでしょう。
これからどんどん治安が悪くなっていく社会を考えると、女性を一人で行動させることはリスクが高くなっていくと認識しておくべきかもしれません。