高校野球の名物男だった甲子園のラガーさんですが、ネット上の炎上騒動やドリームシートの導入、コロナ禍もあり、春・夏の甲子園中継で見かける機会も少なくなりました。
この記事では、ラガーさんの経歴や家族・結婚情報、「8号門クラブ」の迷惑行為などバッシングトラブルの原因に加えて、現在の様子についてまとめてみました。
この記事の目次
ラガーさんのプロフィール…「8号門クラブ」のメンバーだった
ラガーさんといえば、「春の選抜」や「夏の甲子園」の大会期間中に、甲子園球場のバックネット裏の最前列に陣取り試合を観戦している名物男でした。
ラガーさんが有名になったきっかけについては、いつも蛍光イエローのキャップを被り、ボーダー柄のラガーシャツを着て高校野球中継に映っていたため、視聴者よりお馴染みの人物として認知されてしまったようですね。
ちなみに、ラガーさんは1人で甲子園球場に通っていたわけではなく、「8号門クラブ」と呼ばれている高校野球の私設ファンクラブの仲間たちと一緒に行動していました。
8号門クラブとは、日本の高校野球の私設ファンクラブ。春の甲子園・夏の甲子園の観戦のために阪神甲子園球場(以下、甲子園球場)のバックネット裏に通じる8号門入口に集うことから、高校野球ファンの間で『8号門クラブ』と呼ばれるようになった。
引用:8号門クラブ
ラガーさんの経歴は?…本名は善養寺隆一で実家は印刷屋だった
ラガーさん、実家の印刷屋で働いていた
いつもラガーシャツを着てテレビ中継に映っていることから、ネット上では「ラガーさん」との愛称でお馴染みなラガーさんですが、本名は善養寺隆一と言います。
ラガーさんに関しては、1966年8月に東京都豊島区に生まれており、小学時代から野球好きで少年野球チームに所属していました。
中学時代も野球部に所属してライトでレギュラーを取っていたラガーさんですが、都立文教高校に進学後は選手生活に別れを告げたそうで、この頃から高校野球観戦マニアとなりました。
そのため、高校野球観戦歴は40年近くとなるラガーさんでしたが、「8号門クラブ」の創設にはまったくの無関係となっており、後年に合流したメンバーだったため幹部ですらないとか。
高校を卒業後は、実家の経営する印刷屋「あかぎ印刷」に就職をしたラガーさんは、1999年頃より「春の選抜」や「夏の甲子園」を現地で全試合観戦するようになったそうですね。
とはいえ、春・夏に2週間前後の長期休暇を取って甲子園球場に向かうラガーさんの高校野球愛は、家族には理解して貰えないらしく、冷たい視線を向けられることが多い状況となっています。
ラガーさん、ラガーシャツを着始めた理由は偶然だった
ラガーさんの愛称のきっかけとなり、トレードマークにもなっているラガーシャツですが、実は普段から愛用している服というわけではないそうですね。
ラガーさんがラガーシャツを着るようになったきっかけについては、せっかくテレビに映る位置で観戦しているのだから目立つ服装をしようと考えた結果、たまたま見つけたリーズナブルな服がラガーシャツだったとか。
ラガーシャツを初めて着たのは2001年の第83回選手権だった。特別なこだわりやメッセージがあったわけではないという。以前は蛍光色のジャンパーを着ていたが、周囲の人と被ってしまうため、「これは目立たたない! 蛍光色”以外”の服にしよう」と考えていたところ、甲子園球場近くのダイエーで安いラガーシャツを売っているのを発見した。
ラガーさん、甲子園以外の観戦にも積極的な本物のマニアだった
ラガーさんといえば、「明治神宮野球大会」や「秋季関東大会」といった東京近郊の大きな野球大会でも必ずお目にかかる存在でもありました。
そういえば、昨日はラガーさんいたね(笑)相変わらずネット裏の一番前の席(笑)常総対横浜が観たかったんだろうね。常総好きだから。
— ⚾️常勝学院@校長⚾️ (@hirokisasha) November 2, 2015
ラガーさんの高校野球マニアぶりはかなり本格的な代物だそうで、東京近郊の強豪校の練習試合なども見に行くフットワークの軽さがあるとか。
八王子市民球場にラガーさんいた! pic.twitter.com/MM6xCPbrcl
— オ ハ ル ⚾️ (@____89_haru) April 5, 2016
この辺の事情については、地元の高校野球マニアならではのディープな情報を「8号門クラブ」の仲間同士で共有する目的もあるようですね。
ラガーさんの結婚・家族情報とは?…実は生涯独身だった
既婚者で子持ちメンバーも珍しくないという「8号門クラブ」ですが、その象徴的な人物であるラガーさんに関しては、現在までに結婚歴はなく独身を貫いているそうですね。
ラガーさんに関しては、2010年に野球雑誌「野球小僧」より取材を受けたことをきかっけに一般メディアに取り上げられる機会が増えた結果、「甲子園のラガーさん」や「”大甲子園”摂氏45℃の激闘」といった著作を出版するなど、ネット界隈以外でも有名人となっていました。
そのため、近年はアプローチをかけてくる女性などもいたように思われるラガーさんだけに、大好きな高校野球観戦に集中するために、あえて独身を貫いているのでしょうね。
ラガーさんとトラブル…甲子園を私物化していた疑惑が浮上した
ラガーさん、実はアンチも多かった
近年は、高校野球ファンを代表する存在となっていたラガーさんですが、有名税としてアンチもかなり増えていました。
ラガーさんにアンチが増えた原因については、「8号門クラブ」の面々が「春の選抜」や「夏の甲子園」の開催期間中、甲子園のバックネット裏の良席を独占し続けることに対して「甲子園を私物化している」と感じたネットユーザーが多かったようですね。
とはいえ、「8号門クラブ」の面々は、良席を確保するために涙ぐましい努力を続けている現実がありました。
タイガース戦と違い、高校野球は内野も外野も全席自由席だ。バックネット裏の最前列で観戦するために、大会期間中は8号門前で寝袋にくるまって夜を明かし、開門と同時に特等席を確保するのである。最前列および2列目に陣取り、全試合観戦している8号門クラブのメンバーの姿はテレビ中継でも確認できる。
そのため、ネット上でもアンチの批判を諫める意見もあったりしました。
ラガーさんは自由席を私物化してるとかいうけど、そんなん言うなら勝手にテント張って毎朝走ればいいと思う。自分もいい席取れますよ。
— いく☆ (@ikuui_ba_) August 17, 2015
ラガーさん、偽ラガーとトラブルになったこともあった
2010年代中盤頃になると、ネット上で批判に晒される機会も増えていたラガーさんですが、2015年8月12日になると、偽ラガーと名乗る人物とトラブルになっています。
偽物はツイッター上で自ら「偽ラガー」と名乗り、東海大相模(神奈川)対聖光学院(福島)による2回戦が行なわれた8月12日に球場へ一番乗り、ラガーさんがいつも座る席「A73」の隣、「A74」を確保した。
だがその後、ラガーさんとともにこの席周辺で観戦する「8号門クラブ」のメンバーに「後ろの席に行け」と強要され嫌がらせを受けたと主張。その一部始終をツイッターに書き込んだ。
このトラブルをきっかけに、署名サイト「change.org」にて「甲子園のバックネット裏は八号門倶楽部のものではありません。一部団体の私物化に抗議します」と題をうった署名運動まで起こるなど、ラガーさんは一時期大バッシングを浴びる羽目になりました。
とはいえ、「甲子園のバックネット裏は八号門倶楽部のものではありません。一部団体の私物化に抗議します」の署名には、結局7377人の賛同者しか集まらなかったため、批判派はあくまでごく一部の人間でもあったようですね。
偽ラガー、実は迷惑男で逮捕歴もあった
ラガーさんとのトラブルで脚光を集めた偽ラガーですが、実は以前よりラガーさんのコスプレをして全国の野球場に出没しては、女性をナンパして回るような迷惑人物でした。
そんな偽ラガーは、ラガーさんとのトラブル直前の2015年7月に、横浜スタジアム前でダフ屋行為を行っていたため、警察に連行されたこともあったそうですね。
その後も行動がエスカレートしていった偽ラガーは、「目指せ専業主夫」と称して全国の難関大学をナンパ行脚した結果、東北大学では不審者扱いをされて学生たちに注意喚起のメールが配信される騒動まで起こしています。
それでも懲りずにナンパ行脚を続けていた偽ラガーは、2016年5月に名古屋大学のキャンパス内でナンパを行った際に、不法侵入罪を適応されて警察に逮捕される憂き目となりました。
その際に、東京都内在住の23歳の無職という偽ラガーの個人情報まで明らかとなってしまいました。
とはいえ、それで懲りる偽ラガーではなかったそうで、関係者以外の出入りも自由になる学園祭シーズンを狙い、全国各地の大学の出没してはナンパを繰り返しているとか。
当然ながら、そんな偽ラガーに対して対策を取る学校も出て来ているため、出禁状態の大学もあるようですね。
ラガーさんのその後…ドリームシート導入でバックネット裏から追放されていた
甲子園、2016年からドリームシートが導入されていた
ラガーさんのその後については、偽ラガーとのトラブルが全国ニュースになった影響からか、2016年の春の選抜大会より、甲子園球場のバックネット裏にドリームシートが導入されています。
ドリームシートに座れるのは、近畿2府4県の少年野球チームに所属する小中学生のみとなっており、「8号門クラブ」の面々は事実上バックネット裏から追放される形となりました。
高野連がドリームシートを導入したニュースに対しては、ネット上でも賞賛する意見が多い状況となっていました。
ラガーさん“引っ越し”へ 高野連がセンバツで「ドリームシート」新設
— 小川バー (@offside1962) January 14, 2016
面倒な人々を追い出すにはいい方便だわな。高野連にしては珍しくGJ。サッカーなら無法なサポーターを出禁にできるんだし、それくらいやってもいいんだろうが。波風を最小限に抑えるのには子供をダシに使うのが1番なんだろうね
ラガーさん、ドリームシート導入後も高校野球愛は不変だった
「春の選抜」と「夏の甲子園」にドリームシートが導入されて以降のラガーさんですが、第一報を聞いた時にはやはり落胆していました。
「センバツには行く。ただ(ドリームシート外の)8列目以降にも“常連”の人たちがいて、押しのけることはできない。最前列には手に入れるのにどれだけ苦労しても納得できる醍醐味があったが、今後どの席から見ることになるか分からない」と首をひねる。
「違う角度から野球を見て、新しい魅力を発見できるかもしれない。ホテルに泊まりながら楽に見ようという心境に変わるかも。“引退”してテレビ観戦に切り替えるかもしれない。やってみないと分からない」と戸惑いを隠せない。
実際の話、ドリームシート導入のせいでやる気を失い、引退してしまった「8号門クラブ」のメンバーも少なくなかったとか。
とはいえ、いざ甲子園球場で観戦してみると、やっぱり高校野球観戦好きな自分の本心に気が付いたラガーさん。テレビ画面に映ることは少なくなりましたが、三塁側の最前列に座って観戦を続けていたようです。
甲子園夏の祭典(高校野球) 準決勝 ラガーさんを探せ!
— 西山希望+ゆの(総合) (@yuno2_743) August 20, 2019
今回もラガーさんこと善養寺隆一さんがドリームシート左側に座っています
今回も試合中居眠りするでしょうか? pic.twitter.com/ntgLW3Oyie
ラガーさん、コロナ禍で姿を消す
そんなラガーさんですが、2021年の「春の選抜」には姿を見せませんでした。
「NEWSポストセブン」がラガーさん本人に連絡を入れると、コロナ禍のため観戦を控えていたことを明かしました。
「今回は甲子園に行っていませんよ。だってさ、コロナで大変な時期に、観戦(感染?)してもまずいでしょ。オレもこれまでいろいろ叩かれてきたからさ。あんな格好で甲子園に行って、万が一、テレビに映ってしまったら、また面白おかしくネットで書かれてしまうから」
ネット上では、「春の選抜」に姿を見せなかったことで、“ラガーさんが捕まった”という情報も流れていたようです。ラガーさんはその件を否定しつつ、野球観戦は止めないと語っていました。
「100回大会のときに、8号門のところで野宿していて、寝ている間にチケットを盗まれてしまった。知ってるでしょ? それ以来、甲子園の近くに民泊するようになりました。20年間休まず、春夏の甲子園にやってきて、いろんなことが起きながらも、ブレーキをかけずに全試合を観戦してきた。こうして一度、甲子園を外から見るってのもいいんじゃないかな」
ラガーさんの現在…2022年の「春の選抜」で復活
出典:http://blog.livedoor.jp/
2021年は「夏の甲子園」にも姿を現さなかったラガーさんですが、2022年「春の選抜」の開幕から2日目にテレビ中継に映り込みネット上が騒然となりました。
ラガーさんは青と黄色のラガーシャツに、蛍光イエローのキャップをかぶり、かつて定位置となっていたバックネット裏最前列の「A段73列」の隣「A段72列」で観戦。
現在この位置は指定席となっており席の指定も自動で行われていますが、ラガーさんは試合後、取材記者に対して「A段72列」と印字されたチケットを見せ、正当にチケットを入手し、運良く最前列がとれたことを明かしました。「やはり最前列で観戦するのは迫力がありますね」とも語っています。
「もちろん、ちゃんと購入したチケットですよ。今日だけたまたま最前列が取れたんですよ。本当に運良く、ね。ネットで僕のことが話題になっている? 本当? 正当にチケットを取ったんだから、何も問題ないでしょ」
「他の球場にない僕自身の歴史もあるし、思い入れもある」として甲子園球場に戻ってきたラガーさん。チケットの入手状況次第によるものの、今後も甲子園球場での高校野球観戦を続けていくとのことです。
ラガーさんについてまとめてみると…
ラガーさんについては、「8号門クラブ」のメンバーであり高校野球好きな一般人ですが、近年は変に悪目立ちした結果、様々なトラブルを経験していたことになります。
今後もラガーさんが心置きなく甲子園球場での高校野球観戦を続けられることを祈りつつ、この記事のまとめを終了させて頂きます。