1980年代以降の旧車を暴走族風に改造して、昼夜問わず公道を爆音を鳴らしながら走る旧車會が社会問題になってきました。
この記事では、旧車會の詳細や迷惑な暴走行為と逮捕など取り締まりについて、レディースなどの女性について現在までの情報を詳しくまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
「旧車會」とは…中年になった元暴走族の走り屋集団
旧車會の多くは元暴走族
旧車會とは旧型の2輪自動車を暴走族風に改造して行動を走るグループのことを指します。
そのほとんどが元暴走族で若い時代にやんちゃをしていた人たちであり、中年になり懐かしい青春時代を思い出すようにバイク熱が再燃したケースが多いようです。
旧車會は道路交通法違反にならないように常識的な走行をしている人も多いですが、中には若かりし頃の血が騒いで騒音問題に発展するようなコールを鳴らしながら走ったり、信号無視や危険運転するなど素行不良ぶりが変わっていない人も多くいます。
旧車と呼ばれる古いオートバイを入手して昔の暴走族を模した改造を施し、コールと呼ばれるエンジンを高回転でリズミカルに空ぶかしさせる行為や、ミュージックホーンと呼ばれるラッパを鳴らしながら集団走行などを行う団体。「会」の字に旧字体である「會」を用いることが多く、クラシックカーや旧型のオートバイなどを愛好する旧車会とは意味合いが異なる。
引用:Wikipedia – 旧車會
旧車會は青春時代に暴走族をしていた人たちが社会人になって経済的に余裕ができてからバイク熱が再燃することから、平均年齢は高く普段は会社員として仕事をしながら休日に朝から集まって活動することが多いようです。
「旧車會」と「旧車会」の違いと特徴
旧車會のバイクの車種
旧車會はオートバイブーム当時のバイクを好む
旧車會が好むバイクは、1970年代から1980年代にかけてのオートバイブームで登場した車両が多く見られます。
暴走族との違いは旧車會にはグループの厳しい規律や罰則、他のグループとの抗争等がなく、中には暴走族風に違法改造しない人もいるなどゆるく楽しむのがメインとなっています。
旧車會のメンバーの多くが平日は会社員として働いている社会人であり、主に祝休日の朝や昼間から集まって活動し、夜にはメンバーで焼肉などの飲み会に行くのが主な楽しみに形となっています。
基本的には道路交通法に違反しないようにヘルメットをちゃんと装着し、信号無視など危険運転はしませんが、これは警察から共同危険行為として検挙されにくくするための措置であり、実際にはコールなどの爆音を鳴らし市民に恐怖感を与えるなど大きな社会問題となってきました。
旧車會と旧車会の違い
旧車会は純粋に旧車を楽しむ会
呼び方が全く同じである旧車会ですが、旧車會との違いは純粋な旧車愛好家の集まりであり、昔暴走族などに属していたと言う過去は関係なく普通の人も多く参加しています。
旧車会のメンバーは旧車専門店にて整備済の車両購入するか、車の専門知識がある人は未整備の車を安く購入して自分の手でレストアしています。
1970年代から1980年代にかけての旧車を愛好していますが、世間で旧車會と同一視されがちなことに関して「暴走族とみなすのはやめてほしい」と旧車會との差別化を求めています。
なお、旧車会は暴走族風な改造せず純粋に古い車両を楽しんでいるのに対して、旧車會は暴走族風の下品な改造を施していることが多いことでも差別化することができます。
ギラギラのラメをベースに、パープルぼかしラインを入れた外装が眩しい。赤いショート管を鳴らし、フリー走行を楽しんでいた。
ブチ上げロケットにアンダーカウル、海老テールに竹ヤリマフラーもバリ目立ち! 前方視界に注意しながら走るテクも素晴らしい!!
ラメにピンク色ぼかしラインで統一した外装だ。風防、ピヨピヨ、アルフィン、マフラー、三段シート、マーカーもイイ感じだ!
エメラルドグリーンにシルバーのライン、星や稲妻を描いた外装が目にも鮮やか! 赤い三段、黄色い竹ヤリも対照的な色使いだ。
暴走族の感性は一般的には理解しがたい下品なもので、こうした暴走族風のバイクの集団見かけたら旧車會だと思えば良いでしょう。
「旧車會」には女性もいた…元レディースが過激な衣装で参加
過激な衣装で旧車會に参加する元レディース女性たち
旧車會に参加する女性たちも元レディースなど若い頃は不良として活動していた人たちが多く、血の気が多いためか露出の多い過激な衣装で参加する女性も少なくないようです。
以下に雑誌のインタビューを受けた旧車會に所属する女性のコメントがありますが、男性は中年層が多いのに対し、この女性は18歳と若く幅広い年齢層が参加しているようです。
師走の週末に開催された旧車會ツーリングで、三段シートが花束に包まれたバイクを発見した。GS乗りの彼女みーきサンは、関東の女旧車會チーム音姫軍団に所属。ネーム入りパーカーにデニム&ブーツ姿で、“本日の主役”と書かれた襷の理由を彼女に聞いた。
「今日はワタシの復活を祝って、仲間がツーリングしてくれたんです。クルマに突っ込まれて大ケガで、足を切断しなきゃいけない寸前だったけど、ナントか大丈夫でした。写メ見ます?」とスマホをイジる彼女に、「痛そうだから遠慮…」と言い終える前に写真を見せてくれた(!)骨折した足の傷に、骨を固定するボルトも痛々しい。
「超絶マジ痛かったけど、また単車に乗りたい」と笑った。女子に失礼ながら年齢を聞けば、まだ彼女は18歳。大ケガを乗り越えて再び単車に跨り、気合いが入った旧車好き女子で男子も顔負けだ。
引用:チャンプロードX
この女性のように若い世代の女性は、親が元暴走族で現在旧車會をしていることから影響受けた人も多いと思われます。
この女性は免許取る前から親にバイクの乗り方を教えてもらっていたようで、こうした家庭環境からしても元暴走族の両親の子供と言うケースが多いのでしょう。
「旧車會」の評判…ネットではダサいとの意見も
旧車會に対するネットの評判
旧車會は暴走族と同じく百害あって一理なし
バイクの好みと言うのは確かに個人の自由と言う面もありますが、暴走族風と言う社会の風紀を乱す趣向と言うのは排除される傾向にあっても仕方がないでしょう。
それが一般的な感覚であり、不良的な人間とは関わりたくないと言う当たり前の感情ですが、旧車會がどのように法の範囲内で活動するとは言っても社会的には認められるものではないことがTwitterの声からもわかります。
旧車會はダサい、嫌い
— すー (@rs21) March 31, 2018
旧車好きはカッコいい、好き
暴走族も五月蝿いしダサいけど、旧車會の方がダサいな。
— 醜 (@syu_m30) June 1, 2019
警察24時とかでたまに出るけど、元暴走族がオッサンになってからまた暴走するらしいやん。ええ歳して子供もおんのに周りに迷惑掛けて恥ずかしないんかいな?
過去の迷惑行為や犯罪を武勇伝として語ってそう。
一方で旧車會メンバーの投稿を見ると、ダサいという認識はあるようです。
旧車會って偏見すごいですよね👏
— hachi (@380_G_T) March 13, 2018
うん、ダサいよ🙌
そのダサさを好む変態がこの世の中にはいっぱいいるんですよ😍
その中の1人っす….以上。 pic.twitter.com/uzkBlv2uZm
旧車會の”ダサい”旦那との離婚話も
一般的には旧車會はダサい
以下に旦那が旧車會に所属していてそれが原因で離婚を考えていると言う女性の悩みが投稿されていますが、一般的な感覚から言えばダサいバイクに乗って社会的に迷惑行為をしているパートナーと言うのはそれだけで離婚の原因として十分なようです。
付き合ってる時からずっとバイク好きで、ちょいちょいバイク乗り換えて旧車會に入ってます。結婚したらやめるだろう…家買ったらやめるだろう…子供産まれたらやめるだろう…と思いながら早5年。むしろバイクへの入れ込み悪化しています。
お金もかかるし(一応給料内で収まってる)、子供にも悪影響だし、何より恥ずかしい!!
こんな理由で離婚ってできますか?
バイクさえなければ離婚なんて考えないけれど、乗ってるバイクがバイクなんで…。
中には、交際していた頃はバイク好きだと知らなかったが、いざ結婚してみたら実は元暴走族で旧車會に入ってしまったと言う旦那を持つ人もいるでしょう。
「旧車會」の逮捕…迷惑な暴走行為と騒音問題で取り締まり強化
旧車會に対する警察の取り締まり
旧車會は騒音問題を中心に検挙されている
神奈川県警の公式ホームページによれば、旧車會は暴走族のように暴走行為は少ないものの、騒音問題を中心に取り締まりを強化しているようです。
これら違法行為を行う一部の旧車會は、信号無視や対向車線へのはみだしなど、交通上の危険な行為を行わないことでは暴走族とは一線を画しておりますが、暴走族同様に違法改造をしたり、沿道住民等に騒音被害を及ぼしている実態があることから、それらの旧車會に対しては、整備不良違反や騒音関係違反を重点に取締りを強化しています。
しかし、旧車會は暴走族と違いもともと警察を警戒しているため、警察の存在に気づくとすぐに通常の走行に戻るため慎重な取り締まりが求められていると言うことです。
警察は旧車會に対する取り締まりの強化をしていますが、元暴走族OBなだけに狡猾であり手を焼いているということです。
暴走族の減少と旧車會の台頭
1980年代の暴走族が旧車會と化している
近年はコテコテの特攻服に身を包んで、違法改造バイクにまたがって集団で爆音を撒き散らしながら走行する暴走族はあまり見かけなくなりました。
警視庁の発表によれば、1982年(昭和57年)を頂点として42,510人の暴走族構成員が確認されていましたが、それから現在では6933人と6分の1程度に減少したようです。
この減少傾向は今後も続くとみられ、暴走族グループ自体もかなり減少しているようです。
それに反比例するように、当時の暴走族OBらが旧型のバイクを暴走族風に改造し、旧車會として再デビューする傾向にあります。
この旧車會のグループ数は全国で600近いと言われており、取り締まり件数は直近10年間で5倍に達したと言われています。
これらの旧車會グループは「昔を懐かしむ」をテーマとして、主に30代40代の中年が当時の青春を思い返しながら楽しんでいます。
旧車會、暴走族と変わらない迷惑走行で逮捕されることも
ときには昔の血が騒いで暴走する旧車會
旧車會は表面上は違法な事はしないとされていますが、マフラーの消音装置を外したり、コールと呼ばれる騒音を街中で鳴らすなどその実態はほとんど暴走族と変わらないところもあります。
そもそも旧車會は集団で暴走族風のバイクで街中を走ること自体が風紀を乱すことにつながり、市民に無用ような恐怖を与えることになるため、迷惑な存在であることには変わりがありません。
旧車會は集団でコール等の騒音を撒き散らしながら、ときには高速道路のサービスエリアを占拠するなど迷惑な行動が社会問題となっています。
また、バイクを走らせているうちに昔の感覚が蘇ってしまい、暴走族のような危険運転をしたりときには喧嘩をするなど、警察に逮捕されるケースも相次いでいます。
千葉県警交通捜査課は27日、暴走族OBらがオートバイで集団走行する「旧車會」をヘリで追跡し、神奈川県に住む男3人を道交法違反(共同危険行為)の疑いで逮捕したと発表した。県警によると、ヘリを使っての旧車會摘発は全国初。
逮捕されたのは川崎市幸区、内装工の男=当時(40)=と同、会社役員の男=同(40)、横浜市鶴見区、会社役員の男=同(37)。
「旧車會」の現在…空ぶかし走行“コール”の大会も開催【動画あり】
エンジンの空ぶかしで奏でる騒音
旧車會の間でコールと呼ばれるテクニックが1つのステータスになっており、毎年のようにコール大会が開催されています。
このコールとは、エンジンを高回転で空ぶかしさせ、リズミカルに断続させることでエンジン音を奏でるテクニックです。
以下のYouTube動画はコールをしながら走行している旧車會になります。
また、コールの他にもミュージックホーンと呼ばれるラッパを鳴らす行為も社会問題となってきました。以下のYouTube動画をご覧ください。
2019年に開催された「『旧極』コール大会」に参加した人の動画がYouTubeに投稿されていました。
「旧車會」についてまとめると…
・旧車會には元レディースの女性も過激な衣装で参加している
・旧車會は基本的には交通法規を守るものの、コールやミュージックホーンと言われる違法性のある行為も多発し、逮捕されるメンバーもいる
旧車會がどれだけ違法行為はしない、社会には迷惑をかけないと言うようなスタンスをとっても、一般社会と相入れる事は今後もないでしょう。
旧車會が暴走族風のバイクで大勢でツーリングすることで、現役の暴走族から喧嘩を売られることもあり、存在していること自体が常に社会不安を煽っていることにつながります。
警察が「ドリフト族」などの走り屋を厳しく取り締まってきたように、旧車會への締め付けも今後どんどん強くなっていくことでしょう。