2019年6月に、半グレグループ「アリス」のリーダーである菅野深海ら7人が、大阪市内で10代の少年を殴る蹴るなどの暴行加えたことで逮捕され注目を集めました。
この記事では、大阪の半グレ「アビス」のリーダーである菅野深海やメンバーの逮捕、その後現在までの大阪・ミナミの状況について詳しくまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
【大阪の半グレ】アビスのリーダー・菅野深海のプロフィール
菅野深海、残虐性からミナミのヒトラーと呼ばれていた
半グレグループ「アビス」のメンバーは総勢150人ほどと言われ、大阪・ミナミにおいて最大のグループだと言われていました。そのトップに立つのが菅野深海で残虐性から「ミナミのヒトラー」と呼ばれていたそうです。
菅野深海は「アビス」の勢力を拡大するために、メンバーらに金属バットやゴルフクラブ、警棒、催涙スプレー等を準備するように通達し、敵対グループを襲撃してのし上がり、関西圏の暴走族を束ねる大阪連合のトップにまで上り詰めました。
少数の敵に対して20人以上で襲撃し袋叩きにしていたとみられ、自分の意にそぐわないと見れば味方であっても容赦はせず、「叩き」と呼ばれる集団リンチで制裁を加えていました。
また、長年キックボクシングをしてきたことでアマチュア選手としてはそこそこ名の知れた強さを持っているようで、個人の力でも他を圧倒できるものを持っていたことが大阪・ミナミ最大の半グレグループ「アビス」を率いてきた理由なのでしょう。
なお、グループ名「アビス」の名前の由来は、深海をフランス語でそう呼ぶことから名付けられたようです。
菅野深海は元大阪連合リーダー
大阪で悪虐の限りを尽くしてきた菅野深海
前述のように菅野深海は「大阪連合」と言う大阪間最大の暴走族グループのリーダーをしていました。
この「大阪連合」は大阪府鶴見区にある横堤中学校の出身者で結成された暴走族で、現在の「アビス」の前身ともなるグループでした。
当時から菅野深海は「大阪連合」メンバーと多人数で襲撃して敵対グループを制圧し、ときにはパトカー燃やすなどやりたい放題やっていました。
多くのメンバーを統率するカリスマを持っており、その純粋な悪党の素質は暴力団組員だと言える父親から譲り受けたものだと噂されています。
菅野深海の父親はヤクザ?
菅野深海の父親が暴力団と言う証拠はない
菅野深海の父親が暴力団構成員とする噂がネット上で流れていますが、それを示す証拠はなく信憑性はもたれていません。
現在の「絆會」である「任侠山口組」の傘下組織の組長だとする声や、「弘道会」に入っていると言う声もありますが、これらの情報の裏付けは取れていません。
ちなみに半グレグループ「アビス」には菅野深海の3歳年上の菅野義秀と言うメンバーがおり、ネット上では実兄では無いのかと噂されています。
【大阪の半グレ】アビスの収入源と違法ビジネス
アビスには上納金システムがあった
絶対的な権力者と言う意味での「ミナミのヒトラー」
関東最大の「関東連合」のように半グレグループは暴走族OBらの明確な上下関係のない横つながりが主であるのに対し、「アビス」には暴走族のような掟があります。
それは菅野深海に対する絶対的な忠誠を違うと言うもので、菅野深海に一定の上納金を納めなければならず、それを理なかったり指示に従わなかったりすれば「叩き」と呼ばれる集団リンチを受けました。
また、「アビス」には12人の幹部がいると言われていますが、菅野深海の権力はこれらの幹部の比ではないと言われています。
これは菅野深海が大阪・ミナミにおいて最大の半グレグループ「アビス」を束ねる絶対的権力者と言う意味でもあり、「ミナミのヒトラー」と呼ばれる所以でしょう。
生半可な力ではすぐに下克上される半グレの世界で、菅野深海がトップにあり続けたと言う事は相当な切れ者である可能性もあります。
アビスは違法ビジネスで稼いでいた
半グレグループ「アビス」の活動資金は、主に無許可営業のガールズバーなどで、街中ですでにお酒が回っている客をかわいい女の子を使って甘い言葉で誘い込み、ありえない金額を請求するいわゆるぼったくりバーをしているようです。
飲み放題を歌いながらも女の子たちが注文したドリンク代について数万〜数十万円と言う高額請求をし、客が払えないと拒否すると回収係が脅しやリンチを加えて強制的にお金を巻き上げ、被害総額は2200万円に上ると言われています。
そうした違法営業から半グレグループに対する警察の取り締まりが厳しくなり、「アビス」は2019年11月に大阪府警南署に対して解散届を提出しましたが、これは時間稼ぎのポーズであったとみられています。
アビスは暴力団の手先だった
「アビス」は暴力団の手先だった
暴力団対策法により全国の指定暴力団は年々構成員数が数100人単位で減少傾向にあり、活動が著しく制限されるようになっています。
そのため暴力団はその暴対法に縛られない素人である半グレグループを手先として利用し、みかじめ料を徴収してきました。
「アビス」もそうしたグループの1つであり、見返りとして暴力団に守られるケツモチとして名前を利用できるなど持ちつ持たれつの関係を築いています。
「アビス」が上納金を収めているの払っているは「弘道会」と敵対している「絆會(元任侠山口組)」だと言われています。
【大阪の半グレ】アビスのリーダー・菅野深海とメンバーが大量逮捕
「ミナミのヒトラー」と呼ばれた菅野深海
2019年6月に、大阪市内にあるスナックで10代の少年を殴る蹴るの暴行を加えたとして全治16日の怪我を負わせ、半グレグループ「アビス」リーダーの菅野深海(当時20歳)とナンバーツーの金庫番・野口直人(当時21歳)ら7人が逮捕されました。
このトラブルはある女性との交際をめぐって菅野深海が少年を襲撃したものとみられています。
大阪・ミナミ最大とも言われる半グレグループ「アビス」のリーダー・菅野深海が逮捕されたことでメンバーの逮捕者は現在までに70人ほどにのぼっておりアビスは壊滅的状態になっているとか。
ちなみに逮捕後の菅野深海のその後について情報がないようですが、これから裁判が開かれて判決が下るものと思われます。
半グレ集団「アビス」 リーダーら7人逮捕#アビス #半グレ #菅野深海容疑者#菅野深海 #逮捕 #顔写真 #写真 https://t.co/waYBmEllGw
— うま (@dopyudoba) November 6, 2019
【大阪の半グレ】アビスの現在…大阪府警の一掃作戦で壊滅的に
大阪府警が「アビス」ら半グレ集団の一掃作戦
大阪の半グレグループは壊滅の危機に追いやられている
菅野深海ら「アビス」の7人が逮捕された矢先となる同日に、対抗勢力である「拳月グループ」の傘下グループ「モロッコ」のリーダー・梶諒を含む6人が窃盗の疑いで逮捕されました。
こうした大阪・ミナミで影響力を誇ってきた大物の半グレが相次いで逮捕された背景には、大阪府警本部が2019年9月に開いた「半グレ対策会議」により一掃作戦が決定したためだと言われています。
アビスはメンバーの大量逮捕により壊滅したと言われていましたが、2019年10月頃になるとアビスが復活したとも噂されています。
【大阪の半グレ】あのテポドンがまた逮捕で「拳月グループ」終了の噂も…! 元アビスの若い連中が復活、ミナミが激変中! https://t.co/U1SttuzvUW
— トカナ/TOCANA 知的好奇心の扉【公式】 (@DailyTocana) October 9, 2019
大阪府警の半グレ集団一掃作戦は「拳月グループ」から始まった
大阪・ミナミで最も影響のある「拳月グループ」が逮捕された
前述の「半グレ対策会議」が開かれた背景には、2019年7月に放送されたNHKスペシャル番組『半グレ 反社会性力の実像』が原因でした。
同番組では、大阪・ミナミで最も影響力のある半グレグループ「拳月グループ」のリーダーで拳月(けんむん)こと相良正幸(当時35歳)と、同グループ最高幹部であるテポドンこと籠池勇介(当時32歳)がクローズアップされ、NHKにはあるまじき反社会勢力をかっこよく描いていました。
これに激怒した警察が前述の対策会議を開き、2019年10月7日に籠池勇介を、10月25日に相良正幸の「拳月グループ」のトップ2人を相次いで逮捕。
なお相良正幸は、過去に拳月のリングネームで「K-1」に格闘家として出場した経験を持ち、かつて「K-1MAX」において優勝を果たした長島☆自演乙☆雄一郎選手と対戦し判定負けを喫したものの、追い詰める場面もあり健闘したほどの実力者でした。
ちなみに「アビス」と「拳月グループ」はもともと地下格闘家で構成された半グレグループ「強者」から分裂して2つのグループに分かれたようですが、「アビス」のトップ連中が「勉強させてほしい」と頭を下げてきたため、相良正幸は大阪・ミナミでの活動を認めたと言うような旨を語っています。
しかしその後、両者が規模拡大していったことで次第に反目し合うようになったようです。
元々彼ら2グループは同じ釜の飯を食っていた。だから初めはグループが分かれてもうまく回っていたんや。お互いケツ持ちも違っていたから、棲み分けもできていた。それがお互いグループが大きくなって、中心メンバーに外の人間が入って来て、元々いた自分たちの考えだけでうまく回らなくなった。
それには暴排条例で動けなくなった暴力団の意向もあったんや。ミナミは色々な暴力団がおるやろ。そことうまく付き合っていたのは“拳月グループ”の方や。時流も見るのも上手で神戸山口組に付いたり六代目山口組の方に付いたり、コウモリのような真似をしてもどちらからも可愛がられていたんや。
反対に、そんな暴力団にうまく使われていたのは“アビス”や。とはいえ、アビスは若いメンバーが多いから、うまく使われているふりもしてたんやろうけどな。アビスは、人をたくさん集めることもできるし、金も細かく集められる。
そうして、お互いが金儲けできていたんだけど、ある日を境に“拳月グループ”が“アビス”に対して、ミナミから出ていけと言い始めたんや。それは金を毎日生み出すミナミの街を牛耳りたかったんやろ。当然ケツ持ちのヤクザの意向もあったんとちゃうか。“アビス”は任侠山口組に近いのが沢山いたから引用:TOCANA – 元格闘家で半グレの「拳月」逮捕、真相を元強者メンバーが激白!「俺は直接、拳月に言った。アビスとは…」
>「テポドン」の異名を持つ籠池被告は半グレ
— pnd02 (@pnd022) December 16, 2019
「テポドングループ」のリーダー。
>テポドンと敵対する半グレ「アビスグループ」のリーダー格、
菅野深海(しんかい)被告(21)
【衝撃事件の核心】加速する「半グレ」壊滅作戦 大阪府警の真の狙い https://t.co/GuYKOpO6Fw
【大阪の半グレ】アビスのリーダー・菅野深海についてまとめると…
・菅野深海はアビスのリーダーに上納金を払わせ、無許可のガールズバーやぼったくりバーなどの違法ビジネスで大金を稼いでいた
・「拳月グループ」のトップ2人がNHKスペシャルに出演したことで警察を激怒させ、そのあおりを受けて菅野深海やアビスメンバーが大量に逮捕されることとなった
大阪・ミナミで多大な影響力を誇っていた半グレグループ「アビス」と「拳月グループ」のトップらが逮捕されたことでミナミはしばらくの間おとなしくなるかもしれません。
しかし、菅野深海ら影響のある人間がいなくなればその空いた席に別の半グレが居座るだけであり、警察のいたちごっこは続くものとみられます。