2000年代に西武を支えた大エースとして、西口文也選手の名前を挙げる西武ファンもたくさんいます。
今回は西口文也さんの経歴、成績や年俸、ノーヒットノーラン&完全試合未遂、東尾理子さんとの関係、嫁や娘、現在を紹介します。
この記事の目次
西口文也のプロフィール
西口文也
生年月日:1972年9月26日
出身:和歌山県和歌山市
身長:182cm
所属:西武ライオンズ
投球・打席:右投げ右打ち
ポジション:ピッチャー
活動:元プロ野球選手、野球指導者
西口文也さんは、和歌山県和歌山市出身のプロ野球選手です。1994年のドラフトで西武ライオンズに入団し、その後はずっと西武ライオンズ一筋の選手でした。
速球と数種類のスライダーを武器にしている先発完投型のピッチャーで、通算182勝をマークしています。
細身の体で、踊るような躍動感あるフォームが魅力的な選手でした。
西口文也の経歴
プロ入り前
出典:jiji.com
和歌山県和歌山市生まれの西口文也さんは、小学校から野球を始めます。でも、最初からピッチャーだったわけではありません。
小学校・中学校時代はショートや外野手でした。そして、和歌山商業高校に進学してから、ピッチャーを経験します。それでも、この時は他のポジションと兼任したピッチャーでした。
立正大学に進学して、ようやくピッチャーに専念しています。大学時代は東部2部リーグの最優秀投手賞を受賞したり、チームを東部1部に昇格させたりと大活躍します。
そして、1994年のドラフトで西武ライオンズに3位指名されて、プロ入りすることになりました。
西武ライオンズ現役時代
1994年に西武ライオンズにドラフトで指名され、西武入りが決まった西口文也さんは、1995年の最初はアメリカの独立リーグに野球留学をします。
そして、後半戦になって日本に復帰し、初完投・初完封勝利を挙げています。
翌シーズンからは先発ローテーションに定着し、2011年までの16年間で10回も二桁勝利をあげるなど安定した成績を残します。
2012年頃からは右肩の痛みに悩まされるようになり、二軍落ちをするなど思ったような投球ができなくなり、2015年に引退をしています。
現役引退後
出典:zakzak.co.jp
引退後、西武ライオンズの球団本部編成部に所属していた西口文也さん。
2016年シーズンは台湾や韓国で臨時コーチとして活動し、2017年シーズンからは西武の投手コーチを務めています。
西口文也の成績・年俸の推移
西口文也の成績
西口文也さんの入団から引退までの成績を見ていきましょう。
試合数 | 勝 | 負 | 防御率 | |
1995年 | 9 | 2 | 0 | 1.99 |
1996年 | 31 | 16 | 10 | 3.17 |
1997年 | 32 | 15 | 5 | 3.12 |
1998年 | 33 | 13 | 12 | 3.38 |
1999年 | 29 | 14 | 10 | 3.41 |
2000年 | 24 | 11 | 5 | 3.77 |
2001年 | 28 | 14 | 9 | 4.35 |
2002年 | 29 | 15 | 10 | 3.51 |
2003年 | 14 | 6 | 3 | 6.84 |
2004年 | 21 | 10 | 5 | 3.22 |
2005年 | 25 | 17 | 5 | 2.77 |
2006年 | 26 | 9 | 9 | 3.55 |
2007年 | 25 | 9 | 11 | 4.28 |
2008年 | 22 | 8 | 6 | 5.03 |
2009年 | 25 | 4 | 4 | 5.11 |
2010年 | 13 | 3 | 2 | 5.49 |
2011年 | 22 | 11 | 7 | 2.57 |
2012年 | 14 | 5 | 2 | 3.75 |
2013年 | 4 | 0 | 2 | 8.44 |
2014年 | 8 | 0 | 0 | 4.91 |
2015年 | 2 | 0 | 1 | 9.00 |
実に安定した成績であり、長年西武ライオンズのエースだった理由がわかりますね。次に、通算成績を見ていきましょう。
・通算勝利数:182勝
・通算敗戦数:118敗
・通算防御率:3.73
通算勝利数が182勝。名球会まであと一歩、というところでの引退となりました。
ファンとしては200勝を達成するところを見たかったですが、引退前の西口投手の状態を見ると、現役を続けても無理だったと思います。
西口文也さんの個人タイトルはこちらです。
・最多奪三振:2回(1997年、1998年)
・最高勝率:1回(1997年)
・沢村栄治賞:1回 (1997年)
・最優秀選手:1回(1997年)
・ベストナイン:2回(1997年、1998年)
・ゴールデングラブ賞:3回(1997年、1998年、2002年)
1997年の成績が凄いですね。15勝5敗で、最多勝・最多奪三振・最高勝率・沢村賞・MVP・ベストナイン・ゴールデングラブ賞と先発投手のタイトルをほぼ総なめしています。
西口文也の年俸
出典:column.sp.baseball.findfriends.jp
西口文也さんの入団から引退までの年俸の推移を見ていきましょう。
・1996年:1400万円
・1997年:4300万円
・1998年:1億円
・1999年:1億800万円
・2000年:1億1600万円
・2001年:1億3500万円
・2002年:1億7500万円
・2003年:2億3000万円
・2004年:1億8400万円
・2005年:2億円
・2006年:3億円
・2007年:2億7000万円
・2008年:2億4000万円
・2009年:2億円
・2010年:1億2000万円
・2011年:6000万円
・2012年:1億円
・2013年:7000万円
・2014年:3500万円
・2015年:2500万円
西口文也さんの総年俸は、27億200万円になります。西武ライオンズ入団時の契約金は8000万円ですから、プロ野球選手としての稼いだ額は27億8200万円となります。
西口文也はノーヒットノーラン&完全試合未遂を3回もしていた…
西口文也さんは、ノーヒットノーランや完全試合をあと一歩で逃した悲運のピッチャーです。
現役中に2回のノーヒットノーランのチャンス、1回の完全試合のチャンスをあと一歩で逃しました。
初めてのノーヒットノーランチャンスを逃した試合は、千葉ロッテマリーンズ戦でした。
・9回2アウトまで四球1つだけでノーヒットノーランのチャンス
・9回2アウト、最後の打者だったはずの小坂にセンター前ヒットを打たれる
・続くバッターにもヒットを打たれるが、後続は抑えて、完封勝利
2回目のノーヒットノーランチャンスは、交流戦の対巨人戦です。
・9回2アウトまでデッドボール1つだけのノーヒットノーランチャンス
・9回2アウトで清水隆行にホームランを打たれる
・後続は抑えて、完投勝利
出典:column.sp.baseball.findfriends.jp
ノーヒットノーラン目前で、まさかのホームラン。膝から崩れ落ちそうなほどのショックですよね。ホームランを打たれていますので、完封勝利すら逃しています。
3回目は、完全試合のチャンスを逃しました。しかも、完全試合のチャンスを逃したのは、2回目のノーヒットノーランチャンスを逃した約3ヶ月後のことです。
・9回までは完全試合でランナーを1人も許さずに抑えるが、打線も沈黙し、延長戦突入
・10回表にヒットを打たれる
・10回裏にチームがサヨナラ勝ちで完封勝利をおさめる
もうこれ、悲しすぎますよね。まさに悲運のエースです。
完全試合を逃したというのも悲しいですが、この試合は9回まで27人の打者を完璧に抑えているのも悲しいです。
打線の援護があれば完全試合を達成していたはずなのに、この日は打線が沈黙。そして、延長戦へ突入して、延長10回表でヒットを打たれ、10回裏でサヨナラ負け。
まるで、球場全体で西口文也さんにノーヒットノーランや完全試合をさせないようにしているかのようです。(もちろんそんなことはないのですが)
3回もノーヒットノーラン&完全試合を逃した投手は、西口文也さん以外にはいません。
本人も相当悔しかったようで、「日本シリーズ未勝利と共にノーヒットノーランを達成できなかったことが心残りである」と引退会見で発言しています。
西口文也が西武の大エースたる理由
出典:asahi.com
西口文也さんは、西武ライオンズの大エースです。
「大エース」と言えば、松坂大輔選手などを思い浮べるかもしれませんが、西武ファンにとっては松坂大輔選手も大好きだけど、西武のエースと言えば「西口文也」を挙げる人も多いのです。
なぜなら、西口文也さんは西武一筋で、西武ライオンズのエース・西武ライオンズの選手で居続けてくれたからです。
西武ライオンズと言えば、毎年のように主力が流出する球団です。FAで国内他球団に行ったり、メジャーに移籍したり。
そんな中、西口文也さんは国内移籍もメジャー挑戦も全く見向きもせずに、西武ライオンズに在籍し、エースとして投げ続けていたんです。ファンから愛されないわけがありません。
しかも、かなりの人格者だったことで知られています。
前述のように、西口文也さんは通算182勝をあげています。名球会入りの200勝まであと18勝というところでの引退でした。
引退会見では、記者の1人が「抑え投手が打たれずにいれば、目標の1つだった200勝は楽に達成できましたね」という質問をしたんです。
西武ライオンズは伝統的に中継ぎ・抑えが炎上することが多く、先発の西口文也さんの勝ち投手の権利を消していたことが何度もあったんです。
だから、もし中継ぎや抑えが炎上せず、西口文也さんの勝ち投手の権利がそのまま勝利につながっていれば、200勝を達成して名球会に入れていたのではないかということですね。
この質問をされた西口文也さんは次のように答えています。
(勝ちを消されても)なんとも思わない。後ろは後ろで大変なのはわかっている。自分がランナーを残して降板し、後ろの人が抑えてくれて勝つこともあるので“持ちつ持たれつ”だ
引用:生涯ライオンズ…「独特の美学」を貫いた西口文也のプロ野球人生 (2015年11月21日) – エキサイトニュース(3/3)
こんな人格者、ファンから愛されるのは当たり前です。ファンからだけでなく、後輩投手・チームメイトからも慕われていました。
だから、西口文也さんは西武ライオンズの大エースなんです。
西口文也と東尾理子の関係とは?
出典:jisin.jp
「西口文也」をインターネットで検索すると、関連ワードに「東尾理子」という名前が出てきます。東尾理子さんは西武のエースだった東尾修さんの娘です。
東尾修さんは、西口文也さんが現役の時には西武の監督していたこともありますから、接点はありますよね。「まさか、西口文也と東尾理子が熱愛!?」と思いきや、どうやら違うようです。
実は、西口文也さんの対義語が東尾理子さんであるとインターネットでは話題になっているんです。
では、本当に西口文也さんの対義語が東尾理子さんなのかを見ていきましょう。
口 ↔ 尾(口と尻尾は、真逆の感覚)
文 ↔ 理(文系と理系)
也 ↔ 子(名前の最後に也をつければ男の名前、子をつければ女の名前)
確かに、対義語と言えば対義語になります。これ、何が面白いって、西武ライオンズ関係者で成り立っているから面白いんですよね。
全く関係ない2人の名前で対義語になっているのも、それはそれで「すごい!」ですが、「西口文也」と「東尾理子」という西武に関係ある2人で見事に対義語になっているのが凄いです。
また、この西口文也さんと東尾理子さんという2人のチョイス(立ち位置・キャラクター)も絶妙ではないでしょうか。
西口文也と東尾理子が対義語であることを最初に発見した人、本当に賢い
— 北極 (@nordpol2017) May 17, 2020
これを最初に見つけた人が誰なのか、気になります。
西口文也の嫁・娘とは?
出典:ameblo.jp
西口文也さんは結婚していて、嫁と娘2人がいます。奥様とはいつ結婚したのか情報はありませんが、娘さんの年齢から察するに2000年前後と思われます。
娘さんは2人います。
・次女:玲乃音(れのん)=レオ(ライオンズのマスコット)から
娘たちの名前は、西武ライオンズに関係あるところからとったそうです。そして、引退セレモニーの時の次女の玲乃音ちゃんの手紙が泣けるんです。
れのは、もっといっぱいパパがなげているしあいが見たかったな。
早くうまれてくればよかった
こんなこと娘に言われたら、泣いちゃいますよね。
この手紙だけで、西口文也さんが家でとても良いパパをしていることがわかりますね。
また、長女は早稲田実業に通っているようです。
元西武ライオンズ投手・西口文也氏(45)の妻だった。かつて西武の“伝説のエース”として活躍し、引退後は投手コーチに就任している西口氏。子どもが早実に通っているため、夫婦で観覧に訪れていたようだ。
奥様と2人で娘さんの高校の体育祭を見に来るなんて、夫婦仲がとても良いことがわかります。
家族仲も良いですよね。高校生の娘さんの体育祭に、両親が観覧に来るのはなかなかない気がします。娘が拒否する可能性が高いですから。
これらのエピソードから、西口文也さんは嫁と仲が良いし、娘2人とも仲が良いことがよく分かりますね。
西口文也の現在
出典:zakzak.co.jp
西口文也さんは2015年に現役を引退してからも、ずっと西武ライオンズに所属しています。
西武ライオンズとしては、大エースでしたし、後輩・チームメイトからも慕われ、さらにファンからの支持が高い西口選手を手放すわけにはいかなかったのでしょう。
2017年シーズンは二軍で投手コーチを務め、2018年シーズン途中から急死した森コーチの代わりに一軍投手コーチになっています。
西武ライオンズは打力はありますが、投手力には難があると言われていますので、西口コーチは大変だと思います。
まとめ
西口文也さんのプロフィール、成績や年俸、ノーヒットノーランや完全試合未遂、西武の大エースと言われる理由、東尾理子さんとの関係、嫁や娘、現在をまとめましたが、いかがでしたか?
・西武一筋で後輩やチームメイト、ファンから愛される人格者
・ノーヒットノーラン&完全試合未遂を合計3回やっている
・名前の漢字が東尾理子と真逆
・引退セレモニーでの次女の手紙が泣ける
・現在は西武の一軍投手コーチをやっている
西口文也さんは西武ライオンズの将来の監督候補ですから、いつ監督になるのか注目していきたいですね。