2016年8月26日に公開された新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』。
スタジオジブリ作品以外で初の100億円の興行収入を達成し、アニメファン以外にも話題となりました。
『君の名は。』のあらすじやネタバレ、その後や聖地、評価と感想、また裏設定や都市伝説について総まとめしましたのでご紹介します。
この記事の目次
『君の名は。』のあらすじ&ネタバレ
世界に衝撃を与えた新海誠最新作
2018年現時点で新海誠監督の最新作となる『君の名は。』は自身の原作を元に業界の鬼才アニメーターらと製作し、約30ヵ国で上映、放送された世界に誇るアニメーション映画です。
新海誠監督は2002年に原作、脚本、作画、演出、美術、編集、そして監督と製作にかかるほぼ全てを一人で担当した25分のアニメーション『ほしのこえ』で鮮烈なアニメ監督デビューを果たしました。
その後、『君の名は。』に至るまでに『雲のむこう、約束の場所』、『秒速5センチメートル』、『星を追う子ども』、『言の葉の庭』といずれも話題作を世に放ち続けてきました。
今回、『君の名は。』についてご紹介しますが、まずはあらすじを振り返りますのでまだ観賞していない場合はネタバレとなりますので自己責任でお読みください。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 三葉、ノートの見覚えない言葉
女子高生で巫女もしている宮水三葉
ヒロインの宮水三葉は高校3年生でありながら、実家が神社であるゆえに巫女もしていました。
物語の舞台は女子にとって欠かせないオシャレなカフェも無ければ、24時間営業のコンビニすらないという岐阜県の山奥の田舎・糸守町。
そこに住んでいる宮水三葉は高校に通う3年生で、実家が神社であることから巫女もやっており、大都会の東京に思いを馳せている女子高生でした。
三葉はある日の朝、一緒に暮らしている祖母と妹・四葉から「昨日、三葉の様子がおかしかった」ということを伝えられます。
そして、友人である勅使河原ことテッシーも同じようなことを言っていましたが、まったく身に覚えがない三葉は昨日の記憶が思い出せずにいました。
三葉は自分のノートに「お前は誰だ?」という謎のメッセージが書かれてあることを見つけ困惑するものの、いつものように四葉と巫女の儀式を行っていました。
思春期である三葉にとって巫女の口噛み酒を作る姿を同世代のみんなに見られるが嫌で、そのため常日頃から来世で生まれ変わったならイケメンになりたいと思っていました。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 立花瀧と入れ替わった三葉
ある日起きてみたら瀧と入れ替わっていた三葉
ある日の朝、三葉はいつものように起きたつもりが、自分の体はいつもとは違い、見える風景もいつもとは違うことに気づきます。
三葉は目を覚ますとそこは見たこともない他人の部屋でした。
困惑する三葉は体もいつもの自分の体ではなく、あるはずの胸が無く、無いはずのものがついており、完全に男の体になってしまったことに気づきました。
三葉は夢にいてはとても現実感のある感覚に戸惑いながらも、状況に流されるまま学校に登校する準備をしてこの体の持ち主が通っていたであろう高校にたどり着きました。
この体の持ち主・瀧が生活していた環境は、三葉が長年憧れていた大都会・東京でした。
三葉は友だちに誘われるがまま地元にはないオシャレなカフェに行き、夜になれば瀧が働いていたアルバイト先に行って仕事をし、覚めないリアルな夢を楽しんでいました。
一方で、瀧は朝目覚めてみれば見知らぬ女の子の部屋で、体には無いはずの胸があり、あるはずのものが無くなっていて鏡を見て驚愕してしまいます。
瀧は自分の胸についている二つの膨らみを恐る恐る触ってみましたが、その瞬間に妹の四葉が入ってきてツッコミを入れられてしまいます。
実は三葉が祖母と妹に「昨日おかしかった」と言われた理由はこの瀧と三葉が入れ替わっていたからでした。
それから、三葉と瀧は事あるごとに心が入れ替わるようになり、それは決まって夜寝て朝起きるタイミングで起こり、週2、3回の頻度でした。
三葉と瀧はそれぞれが何とか体の持ち主の環境に適応しようと生活を続けることになります。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 入れ替わり生活を楽しむふたり
三葉と瀧は入れ替わった生活を楽しんだ
なぜ入れ替わるのかはわかりませんでしたが、三葉は憧れの東京の生活を楽しみ、瀧は女の子の生活を楽しみました。
三葉と瀧はそれぞれの名前や体、生活は交換しても直接二人が会うことはありません。
最初は戸惑っていたふたりでしたが、次第にそれぞれの生活を楽しむようになります。
三葉は来世でなりたいと思っていたイケメンになり、念願だった東京での生活を満喫し、アルバイト先の憧れの先輩である奥寺先輩との仲を深め、恋を楽しんでいました。
瀧も東京にはない自然に囲まれた田舎での学園生活を楽しみ、校内では一目置かれる存在となって性別問わずにモテモテになっていました。
三葉と入れ替わっていた瀧は、ある日祖母と四葉と共に宮水神社へ口噛み酒を奉納に行きました。
そこで、祖母から「口噛み酒やさ。ご神体にお供えするんやさ。それはあんたらの半分やからなぁ」と言いましたが、その時意味はよくわかりませんでした。
そして、ある朝に瀧のスマホが鳴り、奥寺先輩から「もうすぐ着くよー 。今日はよろしくね」とメッセージが入っていました。
身に覚えがなく焦る瀧は、メモ帳を見てみると三葉により今日が奥寺先輩とのデートの約束の日になっていました。
この日は入れ替わりたかった三葉でしたが、それが叶うことがなく、瀧は緊張してしまい奥寺先輩とうまく話をすることができず、微妙なデートで終わってしまいました。
瀧はふと三葉に電話をかけましたが、時間軸が3年違うため当然かかることはなく、三葉が取った電話は友達のテッシーからでした。
一方、三葉も瀧にが奥寺先輩とのデートがうまくいっているかが気になり学校を休んで東京に行ってみましたが、現地で会った瀧は自分のことを知らない様子でした。
しかし、三葉は瀧と別れる際に自分の髪を結んでいた組紐を渡して帰りました。
先述のように、三葉と瀧は3年の時間の隔たりがあったため、双方ともに体が入れ替わっていたことを認識していなかったのです。
それから三葉と瀧は体の入れ替わりが急に無くなってしまいます。
三葉が急に学校をサボったため、心配したテッシーは三葉に電話をかけて宮水神社の参拝に誘いましたが、テッシーと友人の早耶香はやってきた三葉の姿を見てびっくりしてしまいます。
三葉は定番だった三つ編みをばっさり切り落としてさっぱりとしていたため、テッシーたちは三葉に何かあったのだと心配しますが、まったく見当がつかず失恋だと決め込んでしまいます。
その頃町では接近しつつあったティアマト彗星が夜空で美しい輝きを放っておりお祭り状態になっていました。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 三葉の町は2013年に消滅していた
瀧は三葉を通して見た景色を描き続ける
三葉に会いたいと思う瀧は、三葉を通して見た景色を何枚もスケッチし、それを元に当てはまる町を探し始めます。
三葉と瀧はすっかり体の入れ替わりが無くなってしまい、瀧はずっと風景画を描き続けていました。
それは三葉と入れ替わった時に見ていた風景で、瀧は時間を忘れて何枚もスケッチし続けると、それをカバンに詰め込んで駅に向かいます。
瀧はあれ以来体の入れ替わりが無くなってしまった三葉のことが気になり、会いに行こうと決めたのでした。
しかし、駅に着くとそこで待っていたのは友人の司と奥寺先輩で、瀧の様子がしばらくおかしかったことから一人にはさせておけないと付いてくることにしたようでした。
3人は瀧が描いた風景画だけを頼りに人づてに知っているを探しましたが、三葉の住んでいるところが岐阜県の飛騨であること以外は詳細な住所が分からないため、なかなか風景画の場所を知っている人に巡り合わずとうとう日が暮れてしまいます。
3人は食事をするためにたまたま入った高山ラーメンで、瀧の描いた風景画の場所を知っているという人物に出会いました。
その人物は高山ラーメンの店主で、元々その風景画のある町に住んでいたということで、糸守町という場所だと教えてくれました。
ところが、瀧は糸守町が3年前のティアマト彗星の接近により、彗星の破片が降り注いで町ごと消滅してしまったと衝撃の事実を教えてくれます。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 3年前に死んでいた三葉
三葉を救うために再び体を入れ替えた瀧
瀧は3年前にティアマト彗星の破片の落下で死亡した三葉を救うために、宮水神社で口噛み酒を飲んで再び三葉と体を入れ替えることに成功します。
瀧は高山ラーメンの店主から聞いた衝撃の事実を知り、ティアマト彗星の破片が落下した時の災害情報を調べました。
この3年前の甚大な被害を出した災害で犠牲になった人のリストには500人あまりの名前が記載されており、その中にはテッシーらと並んで三葉の名前も載っていました。
そこで瀧は三葉が3年前に死んでいた事実を知りました。
瀧はほんの2、3週間前には三葉と体が入れ替わってそれぞれの人生をちょっとだけ交換していた体験から諦めることができず、翌日に司と奥寺先輩を残してひとりで宮水神社に向かいました。
そこは瀧が三葉と体が入れ替わっていた時に訪れた宮水神社の御神体がある祠で、三葉の家系が代々口噛み酒を奉納してきたあの世とこの世の境があるとされる重要な場所であり、三葉として訪れた場所で唯一現存している場所でもありました。
そこで瀧は口噛み酒を飲めば再び三葉と繋がり、体を入れ替えることができるかもしれないと思い飲みますが、立ち上がろうとした時に足を滑らせて転けてしまい気を失いますが、起きてみるとそこは見慣れた三葉の部屋でした。
思った通りに三葉と再び体を入れ替えることに成功した瀧は、いつものように妹の四葉が顔を出して三葉としての一日がスタートしました。
この日は宮水神社でお祭りがある日で、ティアマト彗星の破片が落下する災害の日であり、瀧はそれまでに何とかして町の人たちを救おうと考えたのでした。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- お互いを認識した三葉と瀧
彗星の破片により町が消滅したことを知る三葉
瀧が宮水神社の祠に行って三葉と体を入れ替えたことで、三葉も祠で瀧として目を覚ましたことから糸守町が消滅したことを知ります。
三葉になった瀧は感動のあまりいつも以上に四葉をドン引きさせてしまいますが、祖母は三葉に別人が入っていることを見抜きます。
宮水家の女性は代々他人と体が入れ替わる体験をしており、それはいずれ消えてしまうということを教えてくれました。
瀧は祖母にティアマト彗星が落ちてみんな死ぬことを伝えますが信じてくれませんでした。
そして、瀧は学校に行ってから彗星の破片が降ってくるから逃げるように言いましたが、当然ほとんどが真に受ける人はいなかったものの、友人のテッシーと早耶香だけは信じてくれて力を貸してくれることになりました。
瀧たちは町の人たちを糸守町の外に避難させる手段として、強引ではあるものの発電所を爆破して住民に緊急避難を放送で呼びかけることを思いつきます。
しかし、当然大掛かりな爆破テロがそう簡単にうまくいくはずもなく、瀧は本当の三葉の声だったら人々は信じるのだろうかと思い、自分が三葉に入れ替わった祠を思い出しました。
自分が祠で入れ替わったのなら、三葉もまた祠で瀧の体に入れ替わっているはずだと思いまたが、事実そのとおり三葉は祠で瀧に再び入れ替わっていました。
瀧はテッシーたちに計画の進行を任せて祠に走りました。
その頃、三葉は祠で滝の体に入れ替わっており、どうして祠で目を覚ましたのか検討もつきませんでしたが、祠から出て町を見下ろしてみるとそれはすぐにわかりました。
入れ替わった瀧の時代は3年後であり、その頃には糸守町はティアマト彗星により跡形もなく消滅していたからでした。
三葉は3年前に死んでいたことを悟りますが、どこからともなく聞こえてきた瀧の声に三葉は耳を澄まします。
三葉と瀧は3年の隔たりがある違う時間軸の中で生きていましたが、ある時”黄昏時(かたわれ時)”にだけ双方の時代がリンクしてお互いの姿を確認できるようになります。
それはほんの短い間だったものの、瀧と三葉はそれぞれが違う時代にいながらお互いを認識したのでした。
そして、三葉と瀧はお互いの名前を忘れないために、それぞれの手に三葉は瀧の名前を、瀧は三葉の名前を書きました。
しかし、三葉が瀧の名前を書き始めたところで黄昏時は終わってしまいます。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 発電所を爆破、避難を促す
黄昏時が終わるとふたりは名前を忘れるが…
黄昏時でわずかの間三葉と瀧はお互いを初めて認識することができましたが、黄昏時が終わると名前を忘れてしまいます。
元の体に戻ると入れ替わっていた頃の記憶は無くなるため、黄昏時が終わると瀧は手に書こうとしていた”三葉”という名前を忘れてしまいます。
そして、元の体に戻った三葉も町がティアマト彗星で消滅する前に瀧の思いを受け継いで町人の避難誘導の計画に急ぎました。
三葉はテッシーたちが作戦を進めていた変電所にたどり着くと、発電所を爆破することに成功し、糸守町の電気の供給が失われ次々と停電が起こります。
そして早耶香が緊急放送で山火事による避難を呼びかけると、テッシーは消防隊を出さないと避難誘導が間に合わないと言い、三葉に役場に行って父親を説得するように言いました。
しかし、早耶香の緊急放送は遮られ、代わりに役場から避難を取り消して待機するように放送が流されます。
三葉は急いで糸守町の町長を務める父親がいる役場に向いましたが、途中で転んでしまい瀧の名前を思い出せなくなっていました。
三葉は転んだ痛みに耐えながら何とか身を起こして、手のひらに書かれたはずの名前を見て思い出そうとしましたが、そこには「すきだ」としか書かれてなく瀧の名前は思い出せませんでした。
それでも三葉は諦めず走り続けて役場に到着すると、そこには祖母と四葉がおり、再び冷たく言い放とうとする父親の目を真っ向から見据えると、父親も三葉に気づいたようでした。
その時、すべてを忘れた瀧は夜空に尾を引いて落下するティアマト彗星を見て、美しさに感動していました。
その彗星は宮水神社を直撃し、糸守町の家や車、橋を一瞬で消し飛ばし、糸守湖には大きなクレーターができていました。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- 5年後、三葉と瀧は出会った
ティアマト彗星が落下する前に避難していた
瀧と三葉の働きかけにより、町長だった父親によりティアマト彗星の落下前に避難が完了していたため住民は無事でした。
瀧は元の体に戻って三葉だった時の記憶を失ってから、なぜ山の上にいたのかもわからず、なぜ司や奥寺先輩と別れて帰ったのかもわかりませんでした。
すべての記憶が失われてから5年という歳月が流れてからも、瀧はなぜか8年前に起きていた糸守町で起きたティアマト彗星落下事故について気になっていました。
その事故の情報は塗り替えられており、ティアマト彗星が落下する直前で糸守町町長の支持により住民全員が避難訓練を行っており、町の壊滅に巻き込まれることなく避難が完了していたという奇跡の事故として扱われていました。
瀧はそのことだけが気になっていながらも、日々なかなか結果の出ない就職活動に追われる日々でした。
冬になり、瀧はまだ就職活動に追われていましたが、ある日入ったカフェでとあるふたりの会話になぜか反応してしまいます。
そのふたりは結婚式をどこで挙げるかについて話し合っているカップルのようで、瀧はそのふたりが店から出て行く姿から目が離せませんでしたが、それもそのはず、そのふたりはテッシーと早耶香でした。
そして、ようやく内定が取れた春のある日、瀧は通勤のために電車に乗り込んだ際に、向かいの車両に赤い髪紐をした三葉を見かけ、三葉も瀧の視線に気づくとハッとした様子でした。
誰かもまだ分からないのに瀧は電車を下りて街中を走り三葉の姿を探し、三葉もまた千駄ヶ谷駅で降りると駅を出て街中に瀧の姿を探しました。
そして、瀧は階段の下に、三葉は階段の上から瀧の姿を見つけ、お互いに引きつけられるように距離を縮めますが、お互いに何も言えないまますれ違ってしまいます。
しかし、すれ違ったふたりは何とも言えない胸が締め付けられるような苦しさを感じてお互いに振り返り、「君の名前は?」と名前を尋ねるのでした。
『君の名は。』のその後の結末と聖地について
『君の名は。』のその後の結末は?
『君の名は。』を観賞して最も気になるのは三葉と瀧がその後どうなったのかということでしょう。その後の結末や聖地についてまとめたのでご紹介します。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- その後の結末
三葉と瀧は結婚した?
『君の名は。』のその後の結末はスタジオジブリ作品のようにあえて視聴者に想像をさせるような終わり方にしています。
『君の名は。』の最後は、三葉と瀧が電車内でお互いに気づいて次の駅で電車を降り、駅の間をお互いの姿を探し合う中で再会し、お互いに「君の名前は?」と聞くシーンで映画は幕引きとなります。
『君の名は。』のその後の結末は原作でも描かれていないため、三葉と瀧が再開したその後にどうなったのかについてネット上で様々な憶測が飛び交うこととなりました。
最も多い意見としては、三葉と瀧は再び出会い話をする内に当時のことを思い出し、交際して結婚に至るという視聴者の希望的観測を含むハッピーエンドに繋がるというものです。
友人のテッシーと早耶香が結婚する流れからしても、物語の主人公である三葉と瀧が結婚しないということはティアマト彗星の衝突から逃れたことが運命でも何でも無くなってしまうため逆に不自然でしょう。
『君の名は。』の監督の新海誠さんは作品のその後について視聴者の想像に任せており、三葉と瀧が再開した時点で物語は完結しているということです。
ただ、現在『君の名は。』のハリウッド版の話が持ち上がっているため、その後の結末についても触れられるかもしれません。
『君の名は。』ネタバレあらすじ- ロケ地・聖地
糸守町のモデルは岐阜県飛騨市
アニメ映画にはつきものの聖地巡りですが、『君の名は。』の舞台となったのは岐阜県飛騨市でした。
『君の名は。』の物語中で、三葉は岐阜県飛騨地方に、瀧は東京都内に住んでいますが、同作の見所のひとつは緻密に描き込まれ空気感を意識した背景美術でしょう。
そして『君の名は。』の聖地となる糸守町は実在の町ではなく、岐阜県飛騨市をモデルにしていると言われています。
糸守町の象徴的な糸守湖のモデルとなっているのは、新海誠監督が長野県出身ということもあり周防湖のイメージのようです。
『君の名は。』物語中盤で瀧が三葉のいる糸守町を訪れた際に駅から出た風景は、実際のJR飛騨古川駅周辺の風景を忠実に再現しており、聖地巡りでは作品の空気感を感じることができるでしょう。
飛騨地方に住む人にとってはニヤリとしてしまうようなスポットが作品の中でいくつか登場するようです。
そして瀧が住んでいた東京都で物語中によく登場する聖地は四ツ谷駅周辺で、奥寺先輩と会っていた場所が四ツ谷駅であり、その他にJR信濃町駅付近にある歩道橋も出てきています。
映画「君の名は」に私が感動したポイントは巫女と神社がきちんとその本分の仕事をしたというところだった。それをせねば彼女らはそこで巫女を名乗る資格はないし代々受け継いだ力の意味もないのだから
— 高城悠紀 (@yannyanya) 2018年2月19日
地上波で放送された「君の名は」を 今さらですが見ました。
— aaanother ∞ moon (@another_shadow) 2018年2月1日
凄く良かった!
途中で感動して泣きそうになった。w
実にいい作品でした。(´^ω^`)
『君の名は。』の評価・感想・海外の反応
「Yahoo!映画」で4.07の高評価を得ている『君の名は。』
『君の名は。』はYahoo!映画で5点満点中4.07点の高評価を得ていますが、「良い・普通・悪い」に分けて評価や感想についてご紹介します。
『君の名は。』”良い”の評価・感想
”良い”と評価した感想には物語に引き込まれた人が多い
『君の名は。』を”良い”と評価した人の感想の多くには例え良くない先入観を持って観ても結果的に「物語に引き込まれた」という人が多かったようです。
この映画の良さを、改めて考えてみたところ、日本の情緒が溢れていること。声優の語り方、絵、音楽、挿入歌、自然、伝統、神々など。ハリウッドの実写化を成功させるために、是非、舞台を日本にしてほしい。
『君の名は。』の舞台が岐阜県飛騨市がモデルになっていることや三葉が巫女だったりと、日本的情緒にあふれた世界観だと言えるでしょう。
しかし、ハリウッド版では恐らく日本でロケが行われることはなく、完全にアメリカ版として脚本されて製作されるでしょう。
1月3日、地上波放送で見ました。
この映画、高校生の恋愛アニメ物との認識しかなく、映画館には行きませんでしたが、テレビで初めて見て・・・、感動の一言、素晴らしい映画でした。
人の想いと宇宙、時間、空間との繋がり、そして、神社や昔から受け継がれる伝統文化の意味、考えさせられました。
自分自身の経験でも、人に想いが伝わること、夢を見ること、そして夢はすぐに忘れてしまうこと、不思議ですよね。
実生活では涙など流さないのに、この映画見て、感動の涙々、涙で心洗われる、心綺麗になれる、そんな映画です。
『君の名は。』がアニメファン以外にも話題が及んだのは、先入観を覆す見ごたえのあるストーリーがあったからでしょう。
アニメらしいハチャメチャさと、手の込んだ伏線の数々でまるで推理モノのように視聴者は想像力を喚起されることでしょう。
薄っぺらいファンタジーネタ。そんなのあり得ないやろ。。けっ!
って、いう映画なんじゃないの? と思ってたら、、
数々の伏線ありで、物語が進むほど、辻褄があっていく。。
展開を予想して観てたけど、、まったく先の展開が見えなった。
そして、ラストシーン。。。そこのセリフだけは、完璧に予想どおりだった、、
けど、それが感動だった。。。観てる自分も探してたものが見つかったような、ほっとした感。これまでのがむしゃらな無謀な努力が実った感。孤独な迷いから放たれた感。これから始まる新たなドラマへの期待。それらすべてを含む「君の名は?」は重厚な一言になる。。。
『君の名は。』はラストシーンで三葉と瀧が「君の名前は?」と聞き合うまで視聴者はもどかしい思いをさせられますが、それ故に一番最後でカタルシスを得ることができます。
物語の設定はノンフィクションではありがちな体の入れ替わりながら、それを古いと思わせずに楽しませられるのは新海誠監督の手腕ゆえでしょう。
『君の名は。』”普通”の評価・感想
”普通”と評価した感想にはアニオタの壁が分かれ目となった
『君の名は。』を”普通”と評価した感想の多くには、「アニメファンなら楽しめる」という声も少なくなかったようです。
後半はホロリときました、おすすめされた意見のジブリと比べるとレベルは達してはいませんが、充分面白くこの物語にハマる気持ち分かりました。
何度か見直して、更に理解して面白い…と何度も見たくなる映画です。
ただやっぱり平和受けな人物中途半端アニメ絵が好きでないのと、音楽も平和受けな爽やかバンドぽいのが受け付けなかったので星みっつー!
『君の名は。』はライトノベルの世界観で爽やかな「RADWIMPS」の音楽を主題歌に持ってきたこともあって入口の時点で敬遠してしまう人も少なくないようです。
しかし、一度見てしまうとハマってしまった人も多く、『君の名は。』はスタジオジブリ作品以外で初めてアニメファン以外にも注目を集めた作品となりました。
テレビで、見ました。何か、深みのある話なんでしょうか?これが。
すごく面白いのでしょうか?つまらなかったです。タイムスリップもの、転校生的な?
絵もいわゆる同人誌的絵、内容は薄いし、こんな作品で大満足なの?
漫画先進国の日本人のくせに、これくらいの質で騒ぎすぎです。もっと、いい映画に、触れなされ。
この監督の他の作品は見てないけど、これに関しては、普通だよ、普通!
★3しかやれません。
この感想では『君の名は。』について酷評していますが、それでも作品自体を悪いとは言い切っていないようです。
『君の名は。』はいわゆる”アニオタ”を彷彿とさせる種類の映画であるため、この敷居が評価の分かれ目になったようです。
酷評が多いので期待せず観ました。言うほど悪くないと思うのですが・・・。背景はジブリに張るほど綺麗でした。ジブリ映画と比較してしまうと、普段アニメ観ない方にはイマイチかもしれません。アニメ好きの方は観ておいて損はないかと思います。個人的にはラストもうちょっと濁して欲しかった。顔は覚えてんのかい!と思ってしまいました。
『君の名は。』はこの感想にもあるように、アニメファンにはかつてないほどの名作に映る人も多かったようです。
興行収入的にもスタジオジブリ作品以外で初めて100億円を超えた作品なので、やはり従来のアニメファン以外にも多くの人が観賞したのでしょう。
『君の名は。』”悪い”の評価・感想
”悪い”と評価した感想には”体の入れ替わり”にツッコむ声も多い
『君の名は。』を”悪い”と評価した感想の多くには「感情の描き方が雑」という声も多かったようです。
赤い糸シンドローム
赤い糸の力は場所を越え、時間を超え、タイムパラドックスなどものともせずに次元をも超越する。
素直に楽しむには心が濁っていた。
『君の名は。』は三葉が実は死んでいたところからスタートしても始終爽やかな空気なので、素直に見れない人は酷評となったようです。
100万回くらい聞いたようなネタだけどまあそれはいい。
荒唐無稽なフィクションだからこそ「物語世界の中での」リアリティが重要なんだがそのへん全部適当に流してるので違和感ばかりで全く入り込めない。
音楽がゴミ。
画はキレイなのでMVとかやってたほうがいいと思う。
『君の名は。』は物語の伏線は多いものの、荒唐無稽さが売りでもあるところがあるので、それが受け入れられないと酷評につながりやすいようです。
ライトノベル的な印象が受け付けない人は『君の名は。』は受け入れられないでしょう。
カフカの変身並みに不条理かなと予想してたらその通りだった。
体が入れ替わるのはアニメだしフィクションなので仕方ないが、いつの間にか二人恋に落ちるのが納得できない。惹かれ合う心の描写が雑と言うかふっとばしててただの手抜き。
隕石落ちた場所とかロマンチックだけどもそれだけ。なんであんなに初対面でヒロインがモジモジしてるわけ?なんで二人恋に落ちてんだよ。ただの難病患者同士の連帯感くらいしか最初はないだろ。
評論家が監督は童貞呼ばわりしてたが同感。
『君の名は。』はある意味”男のロマン”的な体の入れ替わりを用いている時点で引いてしまう人も少なくないようです。
確かに『君の名は。』は劇場で家族と一緒に見られるタイプの映画ではないと思います。
『君の名は。』について海外の反応
海外の反応はスタジオジブリ作品と同等の評価が多い
海外では問答無用でスタジオジブリ作品が高い評価を得ていますが、『君の名は。』はそれに並んだようです。
「この作品のように、人生に影響を与える作品を観ましょう」 シンガポール
この2週間、私は生徒たちから、「君の名は。」を観たいと、要望され続けていました。どうやら、この作品は、非ジブリ作品でありながら100億円以上の興行収入を得た初めてのアニメ映画であるようです。
そこで昨日、生徒達と共にこの作品を観たのですが、本当に素晴らしいエンターテイメント作品でした。そして、知性を刺激する映画だったということも記しておかなければなりません。あまりに良かったので、私たちは、次に何かを観たいという気持ちが消え失せてしまいました。皆、この作品を観終えた後の余韻、他では味わえないこの感覚を、別の映画を見ることで損ないたくない気持ちだったのです。
スタジオジブリ作品は海外での評価が非常に高く、9割の人が絶賛する傾向がありますが、『君の名は。』もそうした評価を得ているようです。
「最も美しく最高のアニメと言える作品」アメリカ
この作品には、星10個よりさらに上の彗星10個を捧げたい。まだ夏前だが、僕にとって今年最高の映画は「君の名は。」で決まりだ。僕がこれまでに観た全ての作品と比べても、「千と千尋の神隠し」や「火垂るの墓」などと同レベルの、最高クラスのアニメだったんじゃないだろうか。詩的で、哲学的で、シェークスピア風でもあって、美しく、かつ人を引きつける力のある作品だった。是非とも、観てもらいたい。可能なら劇場で観て欲しい。今よりさらにたくさんの人々がこの作品を観てくれれば、こういう作品がもっと増えてくれるだろうからね。
やはり海外の反応ではスタジオジブリ作品と比べる声が少なくないようで、『君の名は。』それらに並んだということでしょう。
「イエス、イエス、イエス!」 ハンガリー
この作品は、僕に新たな感情を教えてくれた。新たな観点、新たな幸せや新たな考え、新たな欲求も感じさせてくれた。そして、自分に欠けているかもしれないものにも気づかせてくれた。僕は、この作品を観ることができて本当に良かった。これは、僕の夢を描いてくれた作品だ。
『君の名は。』の体入れ替わりからの恋愛は男にとってはロマンに感じる人は多いでしょう。
特に海外の人は日本人以上に感情的に左右されやすいため、こうした演出はとても好きでしょう。
『君の名は。』の都市伝説・裏設定の考察
ノンフィクションにもちゃんと裏設定はある
荒唐無稽な設定の『君の名は。』ですが、都市伝説や裏設定についてネット上では話題になっているようです。
『君の名は。』の都市伝説、裏設定について詳しく総まとめしましたのでご紹介します。
『君の名は。』都市伝説・裏設定の考察 – 入れ替わりが起きた理由
急に体が入れ替わった三葉と瀧
それまで何の接点もない三葉と瀧がなぜ入れ替わったのかということについては、『君の名は。』の最大の謎のようです。
三葉が会うはずもなかったまったく見ず知らずの瀧と体が入れ替わったり理由は、宮水家の女性に代々起こってきた現象であり、瀧がターゲットになった理由は三葉が”東京に憧れていた”ことと”来世ではイケメンになりたかった”ことが関係しているようです。
あの世とこの世の境界である宮水神社に口噛み酒を奉納していた宮水家には神秘的な力が宿っていたようです。
そして、宮水家には代々糸守町を守るという宿命も帯びており、それは糸守湖がティアマト彗星の落下で出来たクレーターに水が溜まった湖であり、糸守町は昔から定期的にティアマト彗星が降り注ぐ運命にある地域でした。
そのティアマト彗星から人々を守るために、宮水神社に遣える巫女は遠く離れた地の人と入れ替わることでティアマト彗星の落下前に人々を守っていたということのようです。
「別の場所に移住すればいいじゃん」というツッコミがありそうですが、それを言ってしまうと「体の入れ替わり自体にももっと他に有効な手段があるのでは?」というツッコミが生まれますので、作品が成り立たなくなってしまいます。
あくまで『君の名は。』は、アニメファンが大好きな”体の入れ替わり”と”巫女”という要素を組み合わせた話なのでツッコミは野暮ということでしょう。
『君の名は。』都市伝説・裏設定の考察 – 3年のズレに気づかない理由
3年のズレに気づくのが遅れた理由
三葉と瀧がお互いの生きている時代に3年の隔たりがあることに気づくのは物語中盤ですが、なぜ気づくのが遅くなったのかという疑問も生まれたようです。
『君の名は。』の物語冒頭から体の入れ替わりを体験する三葉と瀧ですが、3年も時代に隔たりがあれば当然曜日や社会的感覚のズレで気づくはずという疑問が浮上したようです。
確かに毎年曜日は変わりますし、社会的に注目されるニュースやブームにも隔たりが生まれるでしょう。
物語中でも瀧は三葉の体になった時に休日なのに平日感覚だったため学校の制服を着たり、瀧と奥寺先輩がデートする日は休日なのに三葉は平日に学校をサボって東京に会いに行きました。
こうした行動からもふたりはお互いに曜日の隔たりがあったことに気づく瞬間はあったとされています。
これは”体の入れ替わり”の設定と同様に深く突っ込んでしまうと作品が成り立たなくなる部分でもあり、新海誠監督も見解を語っているわけでもないようなので、あくまでスルーして欲しい部分なのでしょう。
そもそも時代の時系列が違うふたりが出会ったことでタイムパラドックスが起きており、深くツッコミだしたらキリがないでしょう。
『君の名は。』都市伝説・裏設定の考察 – 彗星と宮水家の詳しい関係
ティアマト彗星は東日本大震災だった?
『君の名は。』での大災害であるティアマト彗星は東日本大震災と関連があるという都市伝説があるようです。
『君の名は。』の作品で一番鍵となるのはティアマト彗星の落下であり、先述のように宮水家の女性はこうした大災害から糸守町を守るために代々体の入れ替わりを使って被害を防いできました。
そして、物語中に詳しく説明されることはありませんでしたが、ティアマト彗星は大昔から糸守町のある地域に落ちているようです。
確認されているだけでも、一度目は御神体がある山頂付近で、二度目は糸守湖の場所に落ちて大きなクレーターを作り湖となりました。
そして、ティアマト彗星は約1200年周期で糸守町に落ちていることになっており、この周期は東日本大震災の震源地の周期と同じだと言われています。
そして新海誠監督も東日本大震災が自身の作品へ大きな影響を与えたことを語っているようです。
『君の名は。』都市伝説・裏設定の考察 – 「三葉」という名前が持つ意味
『君の名は。』は『三葉の結び目』になる可能性もあった
『君の名は。』のヒロイン・三葉の名前の由来については新海誠監督がツイッターで語っています。
新海誠監督は三葉の名前の由来について以下のようにツイッターで語っています。
三葉の名の由来、直接的にはミヅハメ、水の女神からです。が、ご指摘のやなぎなぎさんの『三つ葉の結びめ』はとても好きな曲で、一時期はタイトル候補(三葉の結び目)にもしていました。 https://t.co/8SZrWpT4KR
— 新海誠 (@shinkaimakoto) 2016年8月31日
そして、それとは別にネット上では三葉が通っていた高校のモデルとなったと推測される「長野県諏訪二葉高等学校」からも、三葉という名前にするインスピレーションにつながったと都市伝説的に噂されていたようです。
スキーの帰りに『君の名は。』の聖地に寄り道してきた。 瀧と三葉が出会った場所…イチャイチャしながら映画を観に行ったママと兄ちゃんは感動してるぅー♪
— のんきパパ (@u_ptg) 2018年2月11日
さぁ温泉入って飯食って帰ろー pic.twitter.com/zvTto4nB3c
家に君の名は。のプラネタリウムがきたよ三曲オルゴールで4分と30分にわけらりる。まじで感動😭あのシーンがこれで
— ユウジ@レオトイ信者 (@vphOH4P9z53nvoc) 2018年2月15日
睡眠💤ばっちり(๑•̀╰╯-)و.。.:*✧だ👍 pic.twitter.com/GKhMRW4lUh
『君の名は。』について総まとめすると・・・
2016年8月26日に公開された新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』について総まとめしてきました。
『君の名は。』はスタジオジブリアニメ以外では初の興行収入100億超えの作品であり、世界の反応もジブリ作品に並ぶものでした。
非常に高い才能を魅せ続ける新海誠監督ですが、新作のテーマと言われる「届かない空に必死に手を伸ばし続ける」ような作品にも期待したいところです。