阪神淡路大震災

阪神淡路大震災まとめ|震度と死者数や被害総額&地震のその後も徹底解説

1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)は6,434人もの命を奪い、現在もまだその爪痕は残っています。

 

阪神淡路大震災について詳しく総まとめしましたのでご紹介します。

阪神淡路大震災は日本観測史上3番目の大地震

阪神淡路大震災は震度7、マグニチュード7.3の大都市直下型地震

 

日本観測史上3番目の被害を出した兵庫県南部地震

阪神淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震は1995年(平成7年)1月17日5時46分52秒に発生し、その地震規模や死者数から日本の観測史上3番目の被害を出しました。

 

また、日本で初めての都市直下を震源とする大地震で、気象庁の震度階級に震度7が導入されてから初めて最大震度7を記録しています。

また、当初発表されたマグニチュードは7.2でしたが、2001年に気象庁マグニチュード改訂により7.3に修正されています。

 

 

阪神淡路大震災の震源地は明石海峡

 

阪神淡路大震災は日本観測史上、2度目の大都市直下型地震

阪神淡路大震災は、日本の観測史上では1944年(昭和19年)に起きた都市直下型となる昭和東南海地震以来2度目の大都市直下型地震でした。

 

淡路島北部もしくは神戸市垂水区沖の明石海峡が震源だと言われており、地震規模は非常に大きく、北は福島県いわき市にある小名浜から南は鹿児島県鹿児島市に至るまで震度1以上を観測しており、まさに日本が揺れた地震でした。

 

先述した通り福井地震が震度6以上だと見られたことから震度7のカテゴリーが設けられて初めて震度7を記録したのが阪神淡路大震災であり、以降に起きた地震としては2004年の新潟県中越地震、2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、2016年の熊本地震で震度7が観測されています。

 

 

阪神淡路大震災の前震と余震

 

 

1月16日18時28分に前震とみられるマグニチュード3.3の地震が明石海峡付近で発生しており、神戸で震度1を観測した他、同日中に合わせて4回の小さな地震が観測されていました。

 

また、阪神淡路大震災の余震は震度1以上が190回、無感地震は1,615回起きており、余震の最大震度は4でマグニチュード5.2の規模でした。

 

震源となった野島断層は神戸・阪神から淡路にかけて走っている断層で、大都市圏の直下にあったことから日本で昭和東南海地震に次ぐ大都市直下型地震となりました。

 

震度7を記録した特に被害が大きかった地区は神戸市須磨区、芦屋、西宮、宝塚などで、住宅のおよそ30%が倒壊するなど深刻な被害を出してしまいました。

 

 

阪神淡路大震災、死者6434人の主な死因は住宅倒壊による圧死だった

 

 

 

阪神淡路大震災の主な死因は住宅の倒壊による”圧死・窒息死”であり、これらの被害者について厚生労働省は1995年1月~6月の調査で77%に上ったことが明らかにされました。

 

その中でも特に高齢者の死者が多く、60歳以上は実に59%を占めており、最も多くの死者を出したのは神戸市東灘区で1,469人でした。

 

そして、公式に発表された負傷者は35,000人にも上り、調査から漏れた人を考えてもこの1.5倍は何かしらの怪我をした人がいたことでしょう。

 

この地震では関連死を含めて6434人もの命を奪い、倒壊、半倒壊、その他被害を含めて約64万棟の住宅が被災しました。

 

 

 

ちなみに、日本で観測史上被害が甚大だった地震の内、関東大震災(関東大地震)は火災による焼死、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)は津波による溺死が多かったと言われています。

 

阪神淡路大震災は戦時中に発生した関東大震災を除けば2011年に発生した東日本大震災に次いで大きな被害を出した地震であり、戦後に起きた自然災害としては1959年に発生した伊勢湾台風の被害者数5,098人を超えるものとなってしまいました。

 

 

 

 

阪神淡路大震災の被災者の生活と多発した強盗と強姦

阪神淡路大震災では約31万人が避難所生活

1153の避難所に約31万人が避難した

地震が発生してから6日目となる1月23日にはおよそ1153箇所の避難施設が設けられ、31万6678人が避難していたと伝えられています。

 

各地域の自治体は地域防災計画に基づいて学校や公共施設などを避難所に設定していましたが、あまりに震災規模が想定外だったことから施設数が足りず、溢れてしまった避難者は避難所ではない公園や民間施設などに身を寄せていたと言われています。

 

そのため急遽自治体により避難所の増設がされましたが、混乱を招いていたことから県外から送られて来た食料や救援物資などが満足に行き渡らず、それぞれの避難所ではいらぬ紛争を招かないために自治組織が結成され運営ルールを設けて避難所を管理していました。

 

地震の発生日が冬の寒さが厳しくなる1月17日5時46分だったため、朝起きてからすぐに外に出て避難したため多くの人が着の身着のままだったことがさらに被災を深刻にしてしまいました。

 

地震の影響により漏電する可能性があるため多くの避難所では電気を使うことができず、そのため暖房器具も使用できない状態が続いていました。

 

そのため避難者たちは凍えるような寒さに耐える必要があり、各々が暖を取るために様々な方法で寒さをしのいでいたようです。

 

 

阪神淡路大震災避難所の劣悪な環境に高齢者が肺炎に

 

高齢者には避難所肺炎が多く発生した

身を切るような寒さが続いたことから免疫の低い高齢者などは風邪を引いたり震災特有の避難所肺炎を罹患してしまったり深刻な状況が続きました。

 

食料の配給も追いつかず悪環境に置かれていたことから高齢者は抵抗力が落ちて衰弱したり、脱水症状を起こす人も少なくありませんでした。

 

避難所は先着順でスペースを確保していたことからも、避難所に到着するのが遅れがちだった高齢者は廊下や階段の踊り場での避難を余儀なくされることもあり、排泄頻度が高いことからもあえてトイレにいきやすいこうした場所を選ぶ高齢者が多かったことも体調を壊す要因になっていたようです。

 

 

避難所では感染症の予防も行われた

どうしても不衛生になってしまう避難所ではインフルエンザなどの感染症を防ぐために無償でワクチンが提供されました。

 

避難所生活が長期化することを想定して、各避難所では慢性疾患の患者の対応や、寝たきり、座りっきりなどから起こるエコノミークラス症候群などへの対処、機能訓練などが行われていました。

 

 

阪神淡路大震災避難所は大勢の体臭で異様な臭いを放っていた

 

プライバシーが無いに等しい避難所

阪神淡路大震災を教訓に以後の震災では改善されたものの、ダンボールでの間仕切りをしてもプライバシーが無いに等しい状態でした。

 

特に女性は長引く避難所生活でのプライバシーの問題が深刻であり、一日中男性の目に晒される中での着替えや、1週間以上お風呂に入れないなどの状況が続き体臭などにも悩まされたようです。

 

避難所は大勢の体臭によって異様な臭いとなり不衛生で、下水管が壊れてトイレなどが詰まり悪臭が充満していた避難所もあったと言われています。

 

照明は夜通し点灯されていたため「眠れない」と訴える人も続出しましたが、これは次に紹介する犯罪を抑止する目的で暗闇を作らないようにしていたと言われています。

 

 

 

阪神淡路大震災、ストレスから避難所では喧嘩が多発していた

 

避難所では喧嘩は珍しくなかった

住む場所や家族を失った被災者は日々ストレスが高まっており、避難所などでの些細ややり取りから喧嘩に発展することも珍しく無かったようです。

 

そうしたストレスを発散するためなのか、住民が避難して無人となった住宅に火をつけて回る放火事件も発生していました。

 

また、東日本大震災においては岩手県で犯罪や暴力に対抗するために結成した自警団が、火事場泥棒をしていた男に対して鉄パイプで過剰な暴行を加える事件が起きていました。

 

この件について報じた情報番組『情報7days ニュースキャスター』では、司会のビートたけしさんが「(火事場泥棒は)撃ち殺していいと思うんだよね」とコメントしていました。

 

 

阪神淡路大震災、混乱に乗じて「火事場泥棒」が横行

地震の混乱に乗じた犯罪が横行

海外には「日本は災害の混乱でもマナーを守る素晴らしい国民性」だと伝えられていましたが、確かに多くの人はそのとおりだったとしても、やはりごく僅かながら地震の混乱を利用して犯罪を企てる人間も発生していました。

 

阪神淡路大震災により被災地は倒壊住宅で溢れており、住民はすべて避難所生活をしていたことから住宅への空き巣や、お店や金融機関に侵入しての物品の窃盗や金庫荒らし、自動販売機やATM荒らし、海外への転売を目的として放置されている被災車両を狙った車両荒らしなどが相次ぎ、中にはボランティアを装って他県から侵入して窃盗行為を行う”火事場泥棒”が横行しました。

 

 

 

また、電柱に備え付けられている変圧器を狙った窃盗もあり、その他金属類を狙った窃盗などお金になるものは何でも盗まれていたようです。

 

中には放置車両からのガソリンの窃盗もありましたが、被災地では深刻な燃料不足に陥っていたことから食料や物資の車での運搬目的や、過酷な寒さを凌ぐためにやむを得ず犯行に及んでいたケースも確認されているようです。

 

東日本大震災の時には被災者の親類を装って電話をかけ、預金通帳が流されたと偽って通帳を作らせ、通帳をだまし取るという詐欺も発生していたようです。

 

その他にボランティアを装って国から補助金を受け取るという犯罪集団も発生しました。

 

同様に震災が起きると必ず動き出すのが、詐欺師だ。闇社会に通ずる人物は「激甚災害に指定されるようなクラスだと、必ず政府は数千億円規模で補正予算を組む。それを先読みして、詐欺師は動き出す。東日本の時は復興の名のもと、現場にボランティアの元締めとして出入りし、自治体とパイプを作り、その後ワケのわからないNPO法人を作って、国から数千万円単位の金を巻き上げていた」と明かす。

 

引用:トカナ – 窃盗に強姦、エセ被災者…メディアが報じない被災地の4つの闇

 

 

自衛隊員も犯罪に走っていた

東日本大震災では福島第一原子力発電所での爆発事故が起こったことから現地にいた自衛隊員が怖くなってトラックを盗み逃亡するという事件が起き、後に懲戒免職にされました。

 

また、福島県南相馬市に派遣された陸上自衛隊第1空挺団所属の陸曹長が、回収された遺品の中から現金を盗んだことが警務隊に見つかり摘発されました。

 

こうした極限の状態に置かれた現場では多くの人が冷静な判断を失うようです。

 

 

阪神淡路大震災で横行した女性・子供への強姦と性的いたずら

 

被災地では「女を捨てる」ことが正しい?

大地震などの被災により住む場所や家族を失ったことにより自暴自棄になってしまい、後先考えずに犯行におよぶ人もいるようですが、その中で深刻なのが性犯罪だと言われています。

 

被災地の避難所生活などでは女性らしさを感じさせるような服装は避けるべきだと言われていますが、これは性被害に遭わないためにも重要なことだと言われています。

 

阪神淡路大震災では数々の性犯罪が横行しており、被害者は子供から女性に及んでいました。

 

<阪神・淡路大震災の避難所で起こった事例>

【子どもたち】

・避難所の体育館で人々が出勤してしまった人気もまばらな日中、幼い子どもを
対象に性器を露出、また触らせるなどの行為(露出症)が頻発。

・避難所の体育館ではトイレに立った男性が、眠っている女の子の胸や性器を触
り歩くのを防ぐため、天井の照明は夜通し煌々と点灯していた。

・校庭の隅で遊ぶ幼児が外部から侵入してきた見知らぬ男に性器を口に押し込め
られるという事件があった。

【女性たち】

・避難所の体育館で乳児に添い寝をしていたところ、突然レイプされ、止めに入
った巡回中の教員が暴力を振るわれて怪我をした。

・半壊の家に片づけに行くと、中に潜んでいた男からレイプされた。

【ボランティアの女子生徒や学生たち】

・半壊の建物のガレキの中でリュックをつかまれ、引きづり込まれてレイプされ
た。

・ワゴン車を用意し、お風呂に入りたいボランティアの女子学生たちが誘われ、
解体現場に連れ込み複数で輪姦された。

 

引用:ESD ファシリテーター学び舎 for BQOE – 阪神・淡路大震災時に公にされなかった(できなかった)性暴力被害についての メモ。

 

こうした卑劣な行為をする人間の中には、他県から強姦目的に複数人で現地に入る悪党も含まれているようです。

 

 

 

阪神淡路大震災のその後~自殺の横行と国家財政を圧迫した被害総額

阪神淡路大震災の関連死・自殺は921人にものぼった

家族、住居を失い絶望した人の自殺が横行した

阪神淡路大震災では直下型地震だったことから東日本大震災よりも揺れが激しく、そのため多くの住宅が倒壊して多くの人が圧死しました。

 

阪神淡路大震災では初めて”災害関連死”という被害者が公式に発表されるようになり、その数は921人に上りました。

 

東日本大震災では3千人を超えたと言われていますが、その中には自殺者は含まれていないようです。

 

神戸市では震災翌年、自殺者が減少したが、その後増加に転じ、震災3~5年後は人口10万人当たりの自殺率が全国を上回った。不況の影響で全国的に自殺者が増えた時期だが、神戸は生活再建の停滞期とも重なった。

 

引用:神戸新聞NEXT – (6)自死 実態見つめ長期の対策を

 

この報告からは被災したことにより家族や住居、仕事などを失い、実際に自殺に移すまでには1年以上の空白期間があるようで、その間に追い詰められていくのでしょう。

 

阪神淡路大震災での6,434人の死者の中に自殺者数は含まれておらず、自殺は関連死だとは認められていない現実があるようです。

 

自治体などにより確実に阪神淡路大震災が原因で自殺したとみられるケースも17例ほどあるようですが、自殺の真相は究明が困難であり災害関連死と位置づけるには難しい側面があるようです。

 

 

阪神淡路大震災によるインフラ崩壊

復旧に膨大な時間を要する大災害

阪神淡路大震災により道路・鉄道など公共施設から電気・水道・ガス・電話などの生活に関するインフラ(ライフライン)は広範囲に渡って停止し、その後の被災者の生活を困難なものにしました。

 

鉄道は比較的早く復旧したものの、寸断された道路は交通規制により深刻な渋滞を引き起こし、阪神淡路大震災の翌年8月に阪神高速3号神戸線が復旧するまでは一般道路は車で溢れかえり最悪な状況が続いていたようです。

 

この阪神淡路大震災を契機にこうした公共施設やライフラインの早期復旧、震度7の大地震を想定した建築工法の見直しや開発が進み、行政による仮設住宅や罹災認定などの対応の改善が見直されて行きました。

 

1981年以前に建てられた建造物のほとんどが大地震には耐えられない耐震性だったことが分かり、同年に大幅な建築基準法が改正されましたが、これは必ずしも1982年以降の建物すべてが大地震に耐えられる構造だというわけではなく、新建築基準法に合致した建造物であっても阪神淡路大震災では倒壊や全半壊の被害が多くありました。

 

つまり、揺れが激しくなる直下型地震の場合は「1982年以降の建物だから大丈夫」だという話は全く信ぴょう性の無いものだということが分かります。

 

 

 

阪神淡路大震災による阪神高速道路3号神戸線の倒壊

世界に阪神淡路大震災の象徴として報じられた阪神高速道路3号神戸線の倒壊

阪神高速道路3号神戸線は阪神・淡路大震災により橋脚から折れて倒壊しましたが、これが地震の凄まじさを象徴する被害だとして世界中のメディアで報じられました。

 

地震が発生した当時に阪神高速道路3号神戸線を走っていた被災者の目撃談では、倒壊寸前に蛇のように激しく波打っていたということです。

 

激しい揺れにより橋脚と道路の接合部分が破壊されてしまい、柱の上に乗っている板の状態になった阪神高速道路3号神戸線は耐震性を失ってうねり倒壊してしまったようです。

 

 

 

阪神淡路大震災による被害総額は国家財政を圧迫

国家を追い込んでいく大地震の被害額

阪神淡路大震災など大都市直下型地震はそれだけ被害額も深刻なレベルになり、国家財政を大きく圧迫する要因となります。

 

阪神淡路大震災で倒壊・全半壊した住宅や店舗、公共施設、工場などの建築物の被害額は5兆8,000億円におよび、道路や鉄道、港など公共インフラなどは2兆2,000億円、水道・ガス・電気などのライフラインは6,000億円にもおよびました。

 

被害総額は9兆9,268億円であり、当時の国家予算である95.9兆円の1割にも相当するお金が一瞬で失われたことになります。

 

この金額は東京-大阪間を結ぶリニア中央新幹線の総事業費用とほぼ並ぶものであり、東日本大震災で起きた原発事故での賠償や除染にかかる東京電力への支援金とも並ぶ金額です。

 

ちなみに東日本大震災での被害総額はさらに上回る16兆9,000億円に上ったと言われています。

 

 

阪神淡路大震災により発生した廃棄物

阪神淡路大震災により倒壊した建物やインフラなどから出た災害廃棄物は公費でまかなわれます。

 

阪神・淡路大震災で生じた災害廃棄物は兵庫県だけで1,980万トンに及んでおり、これは同県の8年分に排出される量に相当しました。

 

こうした災害廃棄物は解体現場に運ばれて解体され廃棄されますが、その際に出るアスベストや粉塵などが風で飛ばされて社会問題に発展したこともありました。

 

ちなみに東日本大震災で発生した災害廃棄物は3,120万トンにおよびますが、津波による堆積物を除いた地震で発生した災害廃棄物は2,018万トンだと言われており、阪神淡路大震災とほぼ同等となります。

 

いかに阪神淡路大震災で倒壊した建物が多かったかが伺える数字でしょう。

 

 

阪神淡路大震災後の復旧の為に全国の業者が尽力

 

全国の業者が協力し早期復旧したインフラ

阪神淡路大震災発生後に復旧のために業者が尽力し早い復旧を実現していました。

 

阪神淡路大震災では多くの電柱が倒壊して大規模な停電が発生していましたが、地震から7日後には倒壊した住居への電力を除き復旧しました。

 

また、ガスについては全国の155の事業者が協力したことから72万人もの人海戦術により3ヶ月で復旧しました。

 

水道についても地震後は被災地全域で断水となりましたが、東京や大阪を始め全国の水道局が支援したことからガスと同様に3ヶ月での復旧に成功しました。

 

それでも、被災地全域へ張り巡らされている水道管の全長は4,000キロメートルにも及んでいたようで、水漏れの場所を特定し修復するのに膨大な労力を要したようです。

 

阪神淡路大震災を象徴する阪神高速道路3号神戸線は震災から約622日かかったようで、鉄道関係は完全に復旧するまで7ヶ月を要しました。

 

 

阪神淡路大震災のために集まった義援金は1793億円

全国から1793億円を超える義援金が集まる

阪神淡路大震災後に全国から集まった義援金は1,793億円に上り、被災者の生活を支えるために利用されました。

 
この義援金の金額は戦後の災害では最多となり、義援金は被災者の生活を支えるために利用することを前提に、各自治体で個々人の被災状況の確認を行い1995年2月1日から支給が始まりました。
 
第一次分配分は、被災による死者・行方不明者、家屋の全半壊の世帯に一律8万円が支給され、80億円分の分配を予定していたものの、実際にはそれを上回る被災者への分配が必要だったことから456億円に上りました。
 
義援金は3回に分けて分配されたもので、第一次分配は被災状況が深刻で緊急性が高い世帯から優先的に分配されました。
 
そして、個々人の被災状況により支援金が必要な場合にも分配し、第二次分配では全半壊した住宅への補助金として分配されました。
 
第三次分配は生活支援金として分配され、第一次から第三次まで1世帯あたり平均で40万円ほど受け取ったことになるようです。
 
これは他の大災害の中では極めて少ないもので、1990年に起きた雲仙・普賢岳噴火災害では約3,219万円、2004年の新潟県中越地震では216万円が支給されており、阪神淡路大震災の被災者は足りないお金を災害支援資金などから借りるしかありませんでした。
 
その一方で、まったく被災していない地域にも配られたそうで、本当に必要な人にしっかりと義援金が届かなかったことが残念でなりません。
 

 

 

 

阪神淡路大震災について総まとめすると…

・阪神淡路大震災は1995年1月17日5時46分52秒に発生した、震度7・マグニチュード7.3の大都市直下型大地震である。

・阪神淡路大震災の震源地は明石海峡で、前日に前震とみられる地震は4回、余震は震度1以上が190回、無感地震は1615回起きた。

・阪神淡路大震災の死者は6434人にものぼり、主な死因は住宅倒壊による圧死だった。

 

1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災の規模や被害などについて総まとめしてきました。

 

阪神淡路大震災の3ヶ月後には日本犯罪史上最悪と言われるオーム真理教による「地下鉄サリン事件」が起きたため、マスコミは震災について報じなくなったことも被災者を傷つけたようですね。

 

日本は世界的に見ても最も活火山の多い地震大国であるためこうした大震災に見舞われることは仕方がありませんが、被災した人の悲しみは現在もまだ続いています。

 

2011年3月11日に発生した東日本大震災ではさらに4倍もの人が亡くなり、2018年6月18日には大阪府北部地震が発生して4名の死者を出すなど震災が続いています。

 

2020年には東京直下型地震、2029年には南海トラフ巨大地震が起こる可能性が極めて高いと言われていますので、いつでも避難できるように防災グッズを見直した方がいいでしょう。

 

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