全国制覇経験がある名門・花咲徳栄高校の野球部ですが、近年は不祥事が続き世間を騒がせています。
今回は花咲徳栄高校の野球部について、これまでの成績や監督、逮捕者が出た事件とその後、喫煙・飲酒問題の発覚、現在も紹介します。
この記事の目次
花咲徳栄高校野球部はスポーツで有名な進学校
花咲徳栄高校は、埼玉県加須市内にある私立高校です。
偏差値は47~63程度で、各種進学コースが設置されており、2020年度には早慶上理ICUに15名、GMARCHに46名の合格者を出すなど、一廉の進学校です。
また、スポーツに力を入れている高校としても知られており、野球部やボクシング部、空手部などが全国大会常連になっています。
・内山高志(元ボクシング世界王者)
・中村倫也(UFCなどを主戦場とする総合格闘家)
・黒津勝(元Jリーガー)
・津田琢磨(元Jリーガー)
・グレート-O-カーン(プロレスラー)
花咲徳栄高校の野球部は全国優勝経験もある強豪チーム
スポーツの名門として知られている花咲徳栄高校の中でも、特に知名度が高い部活が野球部。
花咲徳栄高校の野球部は、2023年4月現在、春の選抜大会に5度、夏の甲子園に7度出場している強豪です。
また、2017年には埼玉県勢唯一の夏の甲子園制覇を成し遂げている他、近年はプロ野球選手を定期的に輩出しています。
・井上朋也(2020年ドラフト1位:ソフトバンク・ホークス)
・野村佑希(2018年ドラフト2位:日本ハム・ファイターズ)
・西川愛也(2017年ドラフト2位:西武ライオンズ)
・阿部俊人(2010年ドラフト3位:楽天ゴールデンイーグルス)
・若月健矢(2013年ドラフト3位:オリックス・バファローズ)
花咲徳栄高校の野球部監督は岩井隆
岩井隆(いわい たかし)
生年月日:1970年1月29日
出身地:埼玉県川口市
花咲徳栄高校野球部の監督は、岩井隆さんです。
野球少年だった岩井隆さんは、桐光学園高校から東北福祉大学へ進学した野球エリート。
東北福祉大学時代も当然ながら野球部に所属しており、同期には元プロ野球選手の斉藤隆さんや金本知憲さん、2年先輩には佐々木主浩さんもいたそうです。
ただし、岩井隆さん本人は自分の才能に限界を感じ、指導者に転身することになりました。
ちなみに、大学卒業後に初めて赴任した先が花咲徳栄高校だったため、同校の生え抜き教師のようです。
花咲徳栄高校の野球部監督・岩井隆が黄金期を築く
花咲徳栄高校に赴任した岩井隆さんは、野球部のコーチを務めながら、社会科の授業を受け持つ生活が9年続いたそう。
そんな中、当時の監督だった稲垣人司さんが練習試合中に心筋梗塞で急死するアクシデントがあったため、岩井さんは2001年より野球部の監督を務めることになりました。
野球部監督に就任直後、花咲徳栄高校はいきなり埼玉県大会を制して2001年の夏の甲子園に出場するなど、すぐに結果を残します。
これが、花咲徳栄高校野球部が春夏通じて初めて全国大会出場であり、以降は2023年4月までに春の選抜大会に5度、夏の甲子園に7度出場する強豪校に。
岩井隆さんが花咲徳栄高校野球部の黄金時代を築いたと言えるでしょう。
花咲徳栄高校の野球部監督・岩井隆が黄金期を築いた秘訣
花咲徳栄高校野球部の強化に見事に成功した岩井隆さんですが、成功の秘訣は、同校の初代校長だった佐藤照子さんのおかげだといいます。
ちなみに、コーチ時代は鬼軍曹タイプだった岩井隆さんは、厳しい練習で部員を追い込むスタイルこそが至上と当時は勘違いしていたそう。
しかし、佐藤照子さんの薫陶により、色々な角度から物事を見ることが大事だと気が付きました。
「佐藤先生から冬場に『駅伝を見に行け』といわれ、ちょうど兄弟校の平成国際大学が出場していたので観戦に行きました。箱根の山登りとか、タスキをつなぐとか、1人でやっているわけではない。苦しいことにみんなで立ち向かっていく。そういうことを教えたかったんだなと感じ、その教えもあって野球部監督就任1年目で甲子園に行けました」
その後も常に多角的に物事を捉えることを忘れなかった岩井隆さんは、近年は、部員が指示待ち集団化するのを避けるために、自主性を重視した指導に切り替えているそうです。
花咲徳栄高校の野球部監督・岩井隆は教師業でも国から賞を受賞している
部活指導者として大成功を収めている岩井隆さんですが、実は現在も週14時間は教鞭をとっています。
岩井隆さんが教師業にも熱を入れている理由には、今時の子供たちの実態を把握するためには必要不可欠な業務だと感じているからだそうです。
「やっぱり授業は絶対。(授業で)野球部員を受け持つこともあるが、そこから今の子供たちの実態が見える。『14時間も授業を持つのは多い』といわれるが、いろいろな角度から物事を考えないといけないという意味で、自分も勉強させてもらっています」
そんな岩井隆さんの熱意は国からも認められており、「平成30年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞したこともあります。
花咲徳栄高校の野球部の不祥事① 甲子園優勝時の主将が2020年に逮捕
華々しい成績を残している花咲徳栄高校野球部ですが、2020年、OBが強盗致傷容疑で逮捕されています。
逮捕されたのは、2017年の夏の甲子園優勝時に主将を務めていた千丸剛でした。
名将・岩井隆が「人間性が異次元」と絶賛する仕事人・千丸剛(花咲徳栄3年)。1年秋からレギュラーを掴み、昨夏は2年生ながら甲子園16強入りに貢献。秋には満場一致で主将に就任。夏直前には球が放置してあり、岩井監督が激怒。その後、主将自ら殴って下さいと言い出す責任感の持ち主。 pic.twitter.com/XrXTN9ezI4
— 富山の高校野球 (@nozomilabu) August 30, 2017
体育系エリートだった千丸剛が転落した背景には、卒業後に進学した駒澤大学野球部にて、先輩からのイジメに遭い、ドロップアウトしたことが原因と言われています。
その後、知人から闇バイトに誘われ、千葉県八街市内の民家に押し入り強盗事件に関与してしまうことになりました。
佐倉署によると、逮捕容疑は、5人で共謀の上、昨年4月26日午後9時45分ごろ、千葉県八街市の2階建て民家に金品を奪う目的で、この家に住む自営業男性(60)を玄関でバールのようなもので殴り、頭蓋骨骨折などの重傷を負わせて侵入し、家の中で男性の妻(58)の顔を切りつけたが、妻が助けを求めて大声を出したため、金品などは奪えず、逃走した疑い。
花咲徳栄高校の野球部の不祥事② 千丸剛のその後
逮捕後の千丸剛は、犯行に関わる行動を取っていないことを理由に、執行猶予付きの判決を求めていたようです。
また、両親が被害者に弁償金500万円を支払った他、更生アピールするために恩師である岩井隆さんが大阪の不動産会社の仕事を世話しています。
ただし、執行猶予判決を求める作戦が裏目に出てしまい、「自己の関与を過少に捉えるなど、反省は十分とは言えない」と裁判官に断罪される展開が待っていました。
その結果、2021年2月に千葉地裁より、懲役5年の実刑判決が下されることとなり、現在は服役中です。
花咲徳栄高校 甲子園優勝した時の野球部元主将千丸剛被告。どこで躓いてしまったのかな?懲役5年。20代の半分以上を刑務所で過ごすか・・・更生して欲しい。
— ヤス (@tailconcerto107) February 6, 2021
某所に貼られていた鵜飼の大学入学前の中スポ。記事をよく見ると千丸剛の名前が。同じスタートラインに立っていたのに3年半経ったらドラフト候補と強盗致傷で懲役5年。何という落差。 pic.twitter.com/HCakFAavFc
— kotaro (@kotarodra) October 10, 2021
花咲徳栄高校の野球部の不祥事③ 2023年に部員の飲酒・喫煙問題が発覚
OBから服役者が出るといった大変なスキャンダルに見舞われたばかりの花咲徳栄高校野球部ですが、2023年2月になると、今度は現役部員の飲酒・喫煙問題が発覚しています。
この時のスキャンダルは、当時3年生だった野球部の仲良しグループが、居酒屋で飲み会を開き、その様子をインスタグラムのストーリーズに投稿しました。
「週刊文春」もその動画を入手。そこには、野球部員が居酒屋の店内で「青りんごサワー、はい」とジョッキを手渡され、「ありがとうございます」と応じる声が収められている。また、参加者の手には電子タバコが握られており、ジョッキを手に煙草を扱う様子からは慣れた雰囲気がうかがえる。顔がほんのりと赤みを帯びた野球部員の横では、「ヤバいヤバい」との声があがり、次の場面では隣の若者が「謹慎だよ」と呟くと「ちげーよ」と応じる声も聞こえてくる。
ちなみに、問題行動を起こした部員たちの中には、2022年9月にも喫煙騒動を起こし、謹慎処分を受けた前科のある問題人物がいたと言われています。
ただ、花咲徳栄高校野球部の新たなスキャンダルに対しては、ネット上では擁護論も存在したようです。
22新規スレ立て人募集 社説+の募集スレまで2023/03/08(水) 16:40:52.93ID:PESlISpG0⋮
俺らの時代は打ち上げと言ったらつぼ八で飲み会が当たり前だったから、今の子はかわいそう
57新規スレ立て人募集 社説+の募集スレまで2023/03/08(水) 16:53:51.16ID:DaVTWOhG0⋮
なんでわざわざインスタにあげるのか
俺たち酒飲んじゃってるぜウェーイなノリなんだろか
87新規スレ立て人募集 社説+の募集スレまで2023/03/08(水) 17:12:55.24ID:DFrEozq30⋮
ストーリーズ過信するのはなんなんやろな
繋がってる友達みんな絶対拡散しないってなぜ信じるのか
引用:【文春】甲子園優勝・花咲徳栄高校 野球部員を飲酒・喫煙動画で処分 高野連に報告へ [Ailuropoda melanoleuca★]
俗に言うバカッター事件になってしまった野球部の飲酒・喫煙騒動ですが、監督である岩井隆さんはすぐに本人たちに事実確認するために動いていました。
その結果、本人たちが事実だと認めたため、高野連に報告しています。
花咲徳栄高校野球部の現在
春の選抜大会直前に嫌な騒動に巻き込まれてしまった花咲徳栄高校野球部ですが、秋季の県大会で敗退していたため、今年は出場権利がなく、大きな混乱はない状況でした。
また、「(4月から5月にかけて開催される)春季県大会を辞退するのではないか?」との憶測も流れたようですが、トーナメント表に名前が発見できたため、参加していたことになります。
そんな今年の花咲徳栄高校野球部は、2年生時より4番を打つ柴田樹さんというドラフト候補もいるため、不祥事を乗り越えてぜひ甲子園を目指して欲しいものです。
花咲徳栄高校野球部のまとめ
花咲徳栄高校野球部は、埼玉を代表する名門に成長した一方で、近年は不祥事続きで話題になっています。
上り調子の時期ほど風紀を引き締めて、さらなる躍進に期待したいところです。