2022年9月18日に北海道森町で発生したゴーカート事故が注目されています。
この記事では北海道森町のゴーカート事故の概要や動画、被害者の2歳児と加害者となってしまった11歳女児、主催者のトヨタ関連4社への賠償責任、現在の状況などについてまとめました。
この記事の目次
ゴーカート2歳児死亡事故(北海道)の概要
2022年9月18日に、北海道森町の宿泊施設「グリーンピア大沼」の駐車場で開催されていたイベントで、当時11歳女児が運転するゴーカート(レーシングカート)が暴走して見物客の中に突っ込み、撥ねられた当時2歳の男児が死亡する事故が発生しました。
ゴーカート事故のあったイベントは、函館市の自動車販売会社「函館トヨタ自動車」など、トヨタ関連企業4社が主催したもので、運転免許のない子供達に自動車に親しんでもらうのを目的に企画されました。
当日は400人〜500人の人出で賑わい、ゴーカート運転体験イベントには50名以上の予約があったという事です。
使用されたゴーカートは排気量200ccの大人用のもの(身長140cm以上であれば運転免許がなくても運転可能)で、1周200メートルのコースを3分間周回するという内容でした。
事故が発生したのは11時45分頃で、運転体験を終えてピットレーン(乗降場所)へと向かう直線を走行していた当時11歳の女児が運転するゴーカートが減速する事なく直進し正面の観客席へと突っ込みました。
ゴーカートは大人1人と子供4人のグループの中に突っ込み、当時2歳の吉田成那(よしだ・せな)ちゃんが頭を強く打ち意識不明となり病院に救急搬送されましたが、翌19日の午前に死亡が確認されました。また、4歳の男児も顔に怪我を負いました。
ゴーカート事故発生時の状況
ゴーカートは突っ込んだ時、時速40kmものスピードが出ていたと見られ、異変に気がついたスタッフが「ブレーキ!」などと叫びながらゴーカートに近づいて運転していた女児の身体を引っ張ってアクセルから引き離そうとしたものの振り切られ、そのまま見物客の中へと突っ込んでいったという事です。
本来であれば直線で減速し右にカーブしてピットインに入るはずでしたが、止めに入ったスタッフによると、運転していた女児はパニック状態になりアクセルペダルを踏み込んだ状態だったという事です。
コースの一部には、プラスチック製のブロックやタイヤなどが置かれていましたが、ゴーカートが突っ込んだ場所には三角コーンやポールのみが設置されていました。また、コースと見物客の間の距離は約5メートルほどでした。
こうした事故時の状況が報じられた事から現在ネット上でも、見物客がいる場所の前にバリケードを置くなどの安全対策を行なっていなかった点、直線の正面に見物場所を配置した点、最高速度を制限するリミッターを取り付けていなかった点など、主催者側の安全管理体制の不備への批判が集まっている状況です。
ゴーカート2歳児死亡事故の動画
北海道森町で発生したゴーカート事故の発生時の瞬間の動画などは現在もところ公開されていません。ネット上にも瞬間の動画などはアップされていないようです。
ゴーカート事故を報じるニュース動画はYouTubeなどで公式のものが公開されているため、現場の状況などをイメージしやすくするために紹介しておきます。
ゴーカート2歳児死亡事故の被害者は吉田成那ちゃん
北海道森町で発生したゴーカート事故の被害者は、当時2歳の男児・吉田成那(よしだ・せな)ちゃんです。
報道によれば、被害者の吉田成那ちゃんは函館市赤川在住で母親ら家族とイベント会場を訪れていたという事です。
事故のあった18日、成那ちゃんは「ライオンキング」のTシャツに、「かわいい」とお気に入りだったアニメ「モンスターズ・インク」の緑のスニーカーを履き、母親ら家族と自宅から約20キロ離れた森町のゴーカートの運転体験イベントに足を運んだ。
被害者の吉田成那ちゃんの母親によると、成那ちゃんはヒーロごっこが好きな元気いっぱいな男の子だったという事です。
成那ちゃんはヒーローごっこが好きで、「変身!」と大きな声を出しながら、ウルトラマンのお面をつけて遊ぶ元気いっぱいの男の子だったという。母親は「目がくりくりして、全部がかわいかった。先のことは、まだ何も考えられない」と言葉を絞り出した。
ゴーカート2歳児死亡事故の加害者は11歳女児
北海道森町で発生したゴーカート事故で、事故を起こしたゴーカートを運転していた加害者は、当時11歳の小学6年生女児です。ただし、実質的な加害者は十分な安全対策を講じないままイベントを開催した主催者であり、一部ネット上で加害者扱いされて攻撃を受けているこの11歳女児も別の見方をすれば被害者だと言えます。
インターネットの匿名掲示板などでは、この加害者となってしまった11歳女児の特定作業まで行われており、氏名や住所などが爆サイに書き込まれているとの情報も飛び交っているようです。(加害者の氏名の書き込みは確認できず事実かどうか不明)
このように加害者となってしまったこの11歳女児にも責任があるとして攻撃するような声が一部ありますが、ネット上の声の大多数はこの11歳女児も実質的には被害者だとして心配し同情するものとなっています。
ゴーカートの事件、亡くなってしまった2才の子のことを思うとしんどくて、親族のことを考えると胸が張り裂けそうで、加害者の子の事が凄く心配で、子どもができてからそういうニュースがいちいち急所に刺さる。悲惨な事件、事故が一切合切無くなってくれないか。
— がくぶるバンビーノ5m (@gkgkbrbrDeer) September 19, 2022
ゴーカートの事故ショックすぎる。被害者も加害者も辛い、11歳の子に責任求めてるような人の気持ち一生わからない。11歳の子が一生これに苦しんで、引きづらないといけないのしんどすぎる。
— サボり魔 (@BXRxlRnaU4znwfV) September 19, 2022
経営側が安全対策を怠たる被害が後を絶たない。ゴーカート事故。運転していた女の子、人災被害者でありながらご遺族に対しては加害者に。
— きさらぎ|理美容感染対策 (@ribiyokansen) September 19, 2022
当業界も同じ。血液感染対策していないお店で血液感染したお客様は被害者でありながら知らぬ間に加害者になりうることも。だから一刻も早く防がねばならない! pic.twitter.com/blJqhvIC4b
ゴーカートの事故で加害者になった11才の女の子が可哀相すぎる。子どもが人生初めての運転で失敗して責められる世の中はおかしい。想定できなかった大人側が全責任を負うべき
— nao_n (@naon_aon_ao) September 19, 2022
ただ、11歳という年齢ならスピードを出し過ぎれば危険である事の判断くらいはできるとして、この加害者1女児にも全く責任がないとは言えないという声も一部あるようです。
ゴーカートの死亡事故、11歳の子って被害者なの?
— MnowMan (@in_Incompetence) September 19, 2022
どう考えても加害者だろ
俺も小学校高学年の時に乗ったことあるけど、何も言われなくとも慎重にアクセルやブレーキ確認してスピードに気をつけてた
判断能力皆無なのを年齢のせいにしちゃだめだろ
ゴーカートの事故
— ALT (@KGiTzB6cPRWxNHB) September 19, 2022
主催者側→安全管理に問題あり。糾弾されるべき。
運転してた女児→パニックになったのかもしれないし、面白くなってスピードを出してしまったのかもしれない。非難も擁護も今の時点ではすべきで無い。
主催者が全面的に悪いから一切加害者側を非難するな!という意見は意味不明。
いずれにしても、被害者も直接的な加害者も子供というのはあまりにも救いがないです。
ゴーカート2歳児死亡事故の賠償責任
北海道森町で発生したゴーカート事故の賠償責任については、現在のところまだ裁判も始まっていないため確定はしていません。
この事故での賠償責任の弁護士の見解としては、加害者となった11歳女児については、年齢的に「責任能力なし」と判断される可能性が高いという事です。ただし、11歳女児の責任が否定された場合でも、監督義務者(親権者)が代わりに責任に問われる場合があるとの事です。とはいえ、今回のゴーカート事故のケースでは、親権者の立場から事故の予見は難しかったと思われるため、監督義務者の責任も否定される可能性が高いという事です。
一方、主催者側の賠償責任については、今回のケースの場合、免許も保有せず運転経験の少ない小学生がゴーカートを運転する場合、運転操作のミスによって事故が発生することは、主催者側の立場から十分に予見できたと考えられます。
そのため、主催者側には、利用者(ゴーカート運転者)や見物客の十分な安全対策を講じる義務が認められ、今回のケースでは「過失あり」と判断され不法行為責任が認められる可能性が高いという事です。
現在わかっている情報から弁護士が判断したところでは、加害者となった11歳女児やその保護者が賠償責任に問われる可能性は低く、主催者側の賠償責任が認められる可能性が高いという事です。
ゴーカート2歳児死亡事故の主催者はトヨタ関連の4社
出典:https://livedoor.blogimg.jp/
北海道森町のゴーカート事故が発生したイベントの主催者は、「函館トヨタ自動車」、「函館トヨペット」、「トヨタカローラ函館」、「ネッツトヨタ函館」のトヨタ関連の4社でした。
この事故の主催者がトヨタ関連企業4社である事があまり各メディアで報道されていない事から、ネット上ではメディアがトヨタに忖度しているのではないかといった疑念の声も多く出ているようです。
また、事故発生時の報道で主催者側の責任者がメディア取材に応じていましたが、この時の受け答えが、ゴーカートを運転していた加害者の11歳女児に全ての責任を押し付けているように聞こえるとして批判の声が出ていました。
ゴーカート2歳児死亡事故の現在
北海道森町で発生したゴーカート事故は、2022年10月の現在は北海道警察が、主催者側の業務上過失致死傷の疑いで捜査を進めている状況です。
北海道南部の森町でゴーカートがコースを外れ見物客の列に突っ込み、2歳の男の子が死亡、3人の男の子がケガをした事故で、警察は、業務上過失致死傷の疑いを視野に捜査する方針です。
現在のところ、当初の一連の報道以上の新たな情報は出てきていません。また、被害者家族や加害者の11歳女児やその家族の現在の様子なども特に伝わっていません。
今後の展開にも注目していきたいと思います。
まとめ
今回は、2022年9月18日に北海道森町の宿泊施設「グリーンピア大沼」の敷地内で発生したゴーカート事故についてまとめてみました。
この事故では、当時11歳の小学6年生女児の運転するゴーカートが時速40キロのスピードで直線を走行し、そのまま正面の見物エリアにいた大人1人子供4人のグループに突っ込んで、当時2歳の男児が死亡し、当時4歳の男児も怪我を負った事件です。
被害者は家族とイベントを見にきていた函館市の2歳男児・吉田成那ちゃんで、加害者は11歳の女児と双方が子供という救いのない事故になりました。
弁護士の見解では、加害者となってしまった11歳の女児もその家族にも賠償責任などが問われる可能性は低いという事です。一方、主催者であるトヨタ関連4社や開催場所の運営者などに対しては賠償責任が認められる可能性が高いという事です。
現在は北海道警察による、主催側の業務上過失致死傷の容疑での捜査が続いています。