小学校から社会人までに限らず、いじめによる被害者の自殺事件が後を絶ちませんが、年々いじめの件数は増加の一途を辿っています。
この記事では、いじめ自殺事件の被害者と加害者について、衝撃度順にTOP15のランキングにまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング15位 西尾市中二いじめ事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング14位 瑞浪市中二いじめ事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング13位 群馬高二いじめ事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング12位 滝川高校いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング11位 たちかぜ自衛官いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング10位 上福岡第三中学校いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング9位 中野富士見中学いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング8位 川崎市中1男子生徒殺害事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング7位 新潟県神林村男子中学生自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング6位 丸子実業高校バレーボール部員自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング5位 滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング4位 追手門学院大学いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング3位 福岡中2いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング2位 川崎市中1男子生徒殺害事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング1位 大津市中2いじめ自殺事件
- いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキングをまとめると…
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング15位 西尾市中二いじめ事件
被害者・大河内清輝君(当時13歳)
加害者・中学校の同級生
「西尾市中二いじめ事件」は1994年に、愛知県西尾市において中学2年生の大河内清輝君(当時13歳)が、学校でのいじめを苦にして自殺をした事件です。
大河内清輝さんは同級生のいじめグループから恐喝や暴力を受けており、自宅からは度々現金が持ち出され、自転車が破壊されていることもありました。
不審に思った大河内清輝さんの父親・祥晴さんは声をかけましたが、「大丈夫」と言うだけで何も語ってくれませんでしたが、その後「お金をとっていた人たちを責めないで下さい」という遺書を遺して自殺しました。
祥晴さんは息子がいじめられていたことに気づいてあげられなかったことを悔んだことから、いじめをなくすためにいじめ相談を受けるようになりました。
しかし、いじめの相談を全国から受ける度に、祥晴さんは被害者が周囲に対していじめの事実を伝えられない状況は変わっていないと語っています。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング14位 瑞浪市中二いじめ事件
被害者・吉村有里さん(仮名・当時14歳)
加害者・同級生4人
「瑞浪市中二いじめ事件」は2006年10月23日に、岐阜県瑞浪市において岐阜県瑞浪市立瑞浪中学2年生の吉村有里さん(仮名・当時14歳)が、自室で首を吊って自殺した事件です。
事件当日、吉村有里さんは所属していたバスケットボール部の部活のために、朝7時10分頃に登校しました。
この日は教師の研究授業日であり、生徒たちは半日授業で早くに帰宅しており、吉村有里さんも12時頃には帰宅していました。
父親は自宅で会社を経営していたことから昼食のため母屋に戻り、母親も仕事先から帰ってきて2階の自室にいるはずの吉村有里さんを呼びましたが、返事が無いため部屋を覗きに行ったところクローゼットのドアに電気コードをかけて首を吊っているのを発見しました。
吉村有里さんが遺した200文字あまりの遺書には、いじめをしていた同級生4人の名前が書かれてあり、「何もかも、がんばる事に疲れました。それではさようなら」と書かれてありました。
吉村有里さんはほとんどオール5の非常に優秀な成績で、絵も上手かったことから将来はデザイナーを目指していましたが、いじめによりその未来は閉ざされました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング13位 群馬高二いじめ事件
被害者・伊藤有紀さん(当時17歳)
加害者・同級生
「群馬高二いじめ事件」は2019年2月1日に、群馬県前橋市において県立高校に通う2年生の伊藤有紀さん(当時17歳)がいじめを苦にして電車へ飛び込み自殺をした事件です。
伊藤有紀さんはSNS上で同級生らから陰湿ないじめを受けており、遺書となるメモに遺されていたのは、相談した担任にもいじめの事実を信じてもらえず、絶望していた様子が綴られていました。
伊藤有紀さんは事件当日に市内の踏切に侵入して電車にはねられ死亡しました。
伊藤有紀さんの父親は事件後、筆箱からメモ書きが複数見つかったことで、いじめの事実に初めて気づいたと明かしていました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング12位 滝川高校いじめ自殺事件
被害者・高3男子
加害者・同級生4人が逮捕
「滝川高校いじめ自殺事件」は2007年に、兵庫県神戸市において私立滝川高校に通っていた高校3年生の男子生徒がいじめを苦にして自殺した事件です。
男子生徒は授業中にトイレのために席を立ち、教室のあった新館4階を出た後に飛び降り自殺をしました。
ズボンのポケットの中から遺書が見つかり、酷いいじめを受けていたことが分かりましたが、学校側はいじめの事実を認めませんでした。
しかし、自殺から約2ヶ月後に加害者の1人が逮捕されたことで、学校はいじめの存在を認めざるを得ず公式に発表し、その後さらに3人の加害者が逮捕されました。
被害者の男子生徒は日常や学校の裏サイトで陰湿ないじめを受けていたことが分かり、マスコミが大々的に報じたため学校でのネット社会のいじめ問題がクローズアップされました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング11位 たちかぜ自衛官いじめ自殺事件
被害者・海上自衛隊員(当時21歳)
加害者・海上自衛隊二等海曹
「たちかぜ自衛官いじめ自殺事件」は2004年に、自衛隊内でのいじめを苦に一等海士(当時21歳)が立会川駅で飛び込み自殺をした事件です。
海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」に勤務していた一等海士が遺した遺書には、家族への感謝の言葉を伝えるとともに、上司である二等海曹の名前を名指しで批判し、パワハラやいじめの実態を明らかにしていました。
裁判ではたちかぜ艦内でのいじめは日常的なものと認められ、二等海曹の犯罪行為を認定しましたが、これに対して自衛隊は社会に対していじめの実態にコメントすることはありませんでした。
二等海曹は一等海士を日常的に殴る蹴るの暴行を加えていたとみられ、さらに艦内に持ち込んでサバイバルゲームに興じていたエアガンを使って撃ったり、自身が視聴して不要になった成人ビデオを高額で買い取らせていました。
一等海士の遺族は二等海曹と国に対する国家賠償請求を合わせて約1億3,000万円を請求しましたが、東京高裁は7700万円の支払いを命じました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング10位 上福岡第三中学校いじめ自殺事件
被害者・中1男子
加害者・同級生3人
「上福岡第三中学校いじめ自殺事件」は1979年に、埼玉県上福岡市(現・ふじみ野市)において中学1年生の男子生徒がいじめを苦に自殺をした事件です。
男子生徒は中学校に入学した直後にクラスメイトと喧嘩になり、複数人に取り押さえられましたが、男子生徒が相手の腕を噛んで怪我をさせたためクラスメイト内で悪者扱いをされるようになりました。
それから男子生徒はクラスメイトによる陰湿ないじめに遭うようなり、休み時間はいじめから逃れるために職員室前に佇むようになりました。
しかし、男子生徒はいじめに耐え切れず、3人の加害生徒の名前を書いた遺書を遺して失踪し、高層マンションの屋上から飛び降り自殺を図ろうとしましたが未遂に終わり帰宅しました。
その翌日に男子生徒は担任に呼び出されて説教され、その際に自殺未遂をしたことを明かしたため以降クラス内では「自殺野郎」と呼ばれるようになりました。
いじめはさらにエスカレートし、男子生徒は加害者らから自殺するように命令された結果、カバンを置いたまま行方不明となりましたが、その後父親に路上で発見され説得の末に帰宅しました。
一時は落ち着いていた男子生徒でしたが、加害者らに死ぬ勇気がないことを馬鹿にされていたことを苦にして、翌日にマンションから飛び降り自殺を遂げてしまいました。
事件後に両親が発見した男子生徒の小学校時代の卒業メッセージファイルには「死んでください」などの陰湿な言葉が多数書き込まれており、小学校時代からいじめを受けていたことが明らかとなりました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング9位 中野富士見中学いじめ自殺事件
被害者・中2男子
加害者・同級生と担任を含む教師4人
「中野富士見中学いじめ自殺事件」は1986年に、東京都中野区において中学2年の男子生徒が自殺した事件です。
2年生に進級した男子生徒は、同級生のいじめグループからパシリ扱いされるようになり、次第に日常的に暴力を受けるいじめへと発展していきました。
男子生徒は父親の故郷である岩手県盛岡市内にある盛岡駅ビルのショッピングセンター地下トイレにて首吊り自殺を遂げ、床には「このままじゃ生きジゴクになっちゃうよ」と記された遺書がありました。
事件発覚後、いじめグループは男子生徒の「葬式ごっこ」を開き、日常的に自殺することを望むような発言をしていましたが、これには担任を含む教師4人も加担していることが分かり、日本で初めての担任がいじめに加担した事件となりました。
担任らはいじめではなく「ドッキリだった」と主張しましたが、男子生徒が自殺した後に保身ののためにいじめグループに対していじめの事実を隠すように通達していました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング8位 川崎市中1男子生徒殺害事件
被害者・小6女児
加害者・同級生
「川崎市中1男子生徒殺害事件」は2010年10月に、群馬県桐生市において小学6年生の女児が、同級生らからのいじめを苦にして自殺した事件です。
母親がフィリピン人のハーフだったことから転校先の学校でいじめを受けるようになり、女児は担任ら教師にいじめの相談をしましたが「あなたの勘違いです」とまともに取り合いませんでした。
6年生になってクラスメイトや担任が変わるといじめはさらにエスカレートし、日常的に「汚い」「臭い」「近寄るな」と言った言葉の暴力から、上履きに「うざい、死ね」などの落書きをされるなど、女児は陰湿ないじめに苦しんでいました。
女児はクラスのいじめグループから集中的にいじめを受けており、他のクラスメイトも助けると自分が同じ目に遭うことを恐れて見て見ぬふりをしており、学級崩壊をしている状態でした。
女児は両親に対して転校したい旨を日頃から伝えていましたが経済的理由から聞き入れられず、社会科の校外学習から帰宅した直後に女児は母親にプレゼントするために手編みしていたマフラーをカーテンレールにかけて首吊り自殺をしてしまいました。
母親がフィリピン人だったことでの差別によるいじめ事件として、海外では日本の人種差別的・閉鎖的な社会について大々的に報道しました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング7位 新潟県神林村男子中学生自殺事件
被害者・中学生男子
加害者・同級生
「新潟県神林村男子中学生自殺事件」は2006年に、新潟県岩船郡神林村(現・村上市)において村立平林中学校の男子生徒がいじめを苦に自殺した事件です。
男子生徒は同級生から日常的にズボンを脱がされるいじめを受けており、時には女子生徒の前で下着まで一緒に脱がされることもありました。
男子生徒が落ち込んでいる様子に気づいた担任は声をかけましたが、「大丈夫」とはぐらかすだけでいじめの実態を明かすことは無かったものの、仲の良い友人3人には下校時の別れ際に「死にたい」と漏らしていました。
その夕食後に男子生徒は行方不明となり、自殺をしているところを発見されましたが遺書はありませんでした。
学校や調査委員会は学校でズボンを下ろす戯れあいが流行していたことからいじめだとは認定せず、自殺した男子生徒も仲が良い同級生にズボンを下ろされていたことも影響していました。
男子生徒はただの”戯れあい”を深刻に受け止めすぎた結果、衝動的に自殺をしたと認定しました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング6位 丸子実業高校バレーボール部員自殺事件
被害者・高1男子
加害者・バレーボール部上級生部員5人
「丸子実業高校バレーボール部員自殺事件」は2005年に、長野県丸子町(現・上田市)において長野県丸子実業高等学校(現・長野県丸子修学館高等学校)の1年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した事件です。
男子生徒は中学2年生の頃から声帯の病気により声がかすれ、大きな声が出せない状態でしたが、同校のバレーボール部に入部したことで部内でそれをダシにしていじめられるようになりました。
男子生徒は上級生の部員から日常的に声真似をされて馬鹿にされたり暴力を受けており、いじめを母親に明かしたことで学校側や長野県教育委員会と話し合いが続けられていました。
バレーボール部の顧問は男子生徒の母親に対して「ふざけるな馬鹿野郎」と怒鳴っていじめを否定するなど問題行動をしており、さらに不登校気味になっていたことで進級できないことを告げたことが男子生徒の自殺の引き金となりました。
しかし、学校側は一貫していじめは無かったと主張し、バレーボール部の保護者会も記者会見を開いていじめは無かったと社会に訴えました。
こうしたマスコミを利用した印象操作により、母親がいじめをしていたバレーボール部員らに対して損害賠償を求める裁判を起こしても主張を退けられ、反対にいじめをでっち上げて加害者に仕立て上げたとして損害賠償を支払うように命じるという驚愕の結末となりました。
いじめをしていた上級生部員5人は2006年5月に暴行容疑で書類送検されましたが不起訴となりました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング5位 滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件
被害者・小6女児
加害者・同級生
「滝川市立江部乙小学校いじめ自殺事件」は2005年に、北海道滝川市立江部乙小学校の6年生の女児がいじめを苦にして自殺した事件です。
女児は日常的にクラスメイトなどから近寄らないように嫌がらせをされたり、性的に魅力が無いと中傷されるなど陰湿ないじめを受けており、遺書を遺して自殺し一命をとりとめたものの、その後意識が回復することなく死亡しました。
同県の教育委員会は調査の結果いじめは無かったと報告しましたが、2006年9月に両親が新聞社に対して女児の遺書を公開していじめの実態を明らかにしました。
それでも教育委員会は「遺書ではなく手紙」だと苦し紛れの言い訳をしていましたが、その後教育委員長が逃げるように辞職しました。
両親は滝川市と北海道に対し損害賠償訴訟の裁判を起こし、2010年2月に裁判所から和解案が提示されて受け入れ事件は終結しました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング4位 追手門学院大学いじめ自殺事件
被害者・インド人学生
加害者・複数の学生
「追手門学院大学いじめ自殺事件」は2007年に、大阪府茨木市において追手門学院大学に通っていた在日インド人学生が神戸市の自宅マンションから飛び降り自殺をした事件です。
被害者のインド人学生は複数の学生から使いパシリにされており、テロリストのウサマ・ビンラディンから「ビンラディン」のあだ名で呼ばれ、ズボンを脱がされるなどいじめを受けていました。
インド人学生はいじめを受けていたことを遺書に遺して自殺しましたが、大学はしばらく調査を行わずに沈黙を続け、その1年後に学生の父親が「息子に会いに行く」と言い残して同じ場所から飛び降り自殺をしました。
2010年にようやく大学が調査報告書を公表し、いじめがあったことを認めて公式に謝罪し、当時の事件を黙認した関係者8人を処分するとし、インド人学生が所属していた経営学部学部長は引責辞任しました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング3位 福岡中2いじめ自殺事件
被害者・森啓祐君(当時13歳)
「福岡中2いじめ自殺事件」は2006年に、福岡県筑前町において福岡県筑前町立三輪中学校2年生だった森啓祐君(当時13歳)がいじめを苦に自宅の倉庫内で首吊り自殺した事件です。
森啓祐君は中学1年生の頃にクラス内でいじめを受けていましたが、それを担任に相談したところクラス内にいじめの事実を公表したため、さらにいじめがエスカレートしてしまいました。
しかも、担任がいじめグループに加わっていたことが分かり、クラスにいじめの実態を公表してエスカレートさせたのは確信犯だったことが分かり世間に衝撃を与えました。
この担任は国語の成績に応じていちごの品種を用いて生徒を呼んでおり、成績優秀だった森啓祐君には「偽善者にもなれない偽善者」など異常な発言を繰り返していました。
いじめに加担したことについてこの担任は「からかいやすかったから」と理由を述べましたが、学校側もいじめを隠蔽していた他、いじめが公になると校長が「先生たちがちょっと手を抜いちゃいました。ごめんなさい」と軽い感じで謝るなど、学校全体として異常な風潮がありました。
森啓祐君の葬儀にはいじめグループも参列して笑いながら柩の中を携帯電話のカメラで撮影し、「せいせいした」「別にあいつがおらんでも、何も変わらんもんね」などと発言していました。
その後、いじめグループの3人が書類送検されましたが、刑事責任に問えないことから児童相談所送りとなりました。
森啓祐君が遺書に「生まれかわったらディープインパクトの子供で最強になりたい」と綴っていたことから、同馬の主戦だったJRA騎手の武豊さんが遺族に自らのサイン色紙を贈っています。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング2位 川崎市中1男子生徒殺害事件
被害者・上村遼太君(当時13歳)
加害者・不良少年3人
「川崎市中1男子生徒殺害事件」は2015年2月20日に、神奈川県川崎市川崎区の多摩川河川敷において中学1年生の上村遼太君(当時13歳)がいじめグループに殺害された事件です。
当日、川崎区の多摩川河川敷で上村遼太君が全裸の状態で倒れて死亡しているところを発見され事件が発覚しました。
上村遼太君を殺害したのは17歳~18歳の少年A、B、Cであり、深夜の多摩川河川敷で上村遼太君を全裸にして真冬の冷たい川で泳がせ、カッターナイフで43回切りつけた上で殺害するという凄惨な事件に世間は震撼しました。
上村遼太君は日頃からこの不良グループに加わっており、事件直前には暴力を受けた痕があり友人には「殺されるかも」と漏らしていました。
いじめ事件の多くは加害者は直接手を下すことが少なく、被害者が自殺することで事件が発覚しますが、全国的に見ても非常に治安の悪い地域として知られる川崎市で本事件が発生したことで、ネット上では「イスラム国」になぞらえて「カワサキ国」と呼ばれるようになりました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキング1位 大津市中2いじめ自殺事件
被害者・中2男子
加害者・同級生男子3人
「大津市中2いじめ自殺事件」は2011年10月11日に、滋賀県大津市内において中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自宅で自殺した事件です。
男子生徒は日常的にいじめグループから凄惨ないじめを受けており、集団リンチから現金や貴金属の恐喝、虫の死骸を食べさせるなどの精神的苦痛など、人権を無視した犯罪行為を繰り返していました。
また、男子生徒の担任もいじめを黙認するどころか一緒になって笑うなどしており、こうした壮絶ないじめに耐えられなくなった男子生徒は、自殺の前日に加害者らに自殺を仄めかすメールを送っていました。
いじめグループはメールを無視しましたが、男子生徒は自宅マンションから飛び降り自殺を遂げてしまいました。
いじめグループは男子生徒が自殺してからも顔写真に穴を開けたり、落書きしたりと面白がっており、いじめの実態を究明する校内アンケートには「死んでくれて嬉しい」「死んだって聞いて笑った」と記載しました。
この学校側の対応も後手であり、男子生徒が自殺した直後の保護者説明会ではクラス担任は仮病を使って出席せず休職していました。
また、記者会見を開いた校長は「残念ながら気づいていなかったですわ」「虐めた側にも人権がある」など隠蔽しいじめを認めないような異常な発言を繰り返して社会からバッシングを受けました。
また、両親が大津警察署に対して3度に渡り被害届を提出していましたが、警察は「被害者本人が自殺しており存在していない」として受理しなかったものの、事件が大々的に報じられると手のひらを返したように受理しました。
2012年12月に加害者3人のうち2人が書類送検され、残る1人は刑事責任に問えない13歳だったことから児童相談所送りとなりました。
このいじめ事件の酷い実態から、全国の学校でのいじめ被害者からの被害届が警察に殺到し、2011年と比較して4割増しとなり、こうした動きを受けて酷い学校では「進級(進学)したければ警察には言うな」といじめ被害者に口止めしていました。
同事件は「いじめ防止対策推進法」が設立されるきっかけとなりました。
いじめ自殺事件被害者と加害者 衝撃度ランキングをまとめると…
・いじめ事件の加害者の多くは被害者が自殺してもまったく反省した様子は見せない
・いじめ事件が発覚する学校や教育委員会は隠蔽体質の校風であることが多い
生徒間でちょっかいをかけたり、嫌がらせをすることは日常的にあり、いじめと認定するラインが難しいとされていますが、被害者が酷く落ち込んでいたり登校拒否した時点で立派ないじめでしょう。
また、被害者が自殺してもいじめに加担した教師が殺人などの刑事罰を受けることは聞かないようで、こうした実態もいじめには物的証拠が残らないことが多いためだと思われますが、「いじめ防止対策推進法」に刑事罰の条文を盛り込むなど法的な整備が必要でしょう。