「福岡県太宰府市主婦暴行死事件」の犯人・山本美幸が2022年夏に獄中死していたことが明らかになりました。
この記事では山本美幸の生い立ちや父親や旦那・息子などの家族、共犯の岸颯との関係、息子と岸楓の酷いLINEの内容、判決や獄中死についてまとめました。
この記事の目次
山本美幸は福岡県太宰府市主婦暴行死事件の犯人
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山本美幸は、2019年10月20日に発覚した「福岡県太宰府市主婦暴行死事件」の犯人です。
山本美幸(事件当時41歳)は、共犯の男・岸颯(事件当時25歳)と共に、佐賀県の主婦・高畑瑠美さん(事件当時36歳)を福岡県太宰府市の自宅に監禁し、太腿をバタフライナイフや割り箸で突き刺す、臀部(お尻)を木刀で100回以上殴打するなどの暴行を加えて死亡させた容疑で逮捕されています。
今回はこの「太宰府市主婦暴行死事件」の犯人・山本美幸についてまとめていきます。
山本美幸の生い立ち① 中学時代
まずは、山本美幸の生い立ちについてまとめていきます。
山本美幸の生い立ちについては、週刊誌取材での母親の証言や中学時代の同級生のテレビ取材での証言などから明らかとなっています。
まず母親の証言によると、山本美幸は佐賀県基山町出身で、中学時代には同級生に集団でイジメられて、金を巻き上げられた事があったそうです。
美幸が中学生の時に、同級生数十人からお金を巻き上げられていたことがあったんです。美幸が私たちに黙って、家にあるお金を抜き出していた。主人がその同級生と親やらを呼びつけて、怒鳴り散らしたこともありました。
一方、テレビ取材を受けた山本美幸の中学時代の同級生の証言によれば、中学時代の山本美幸は、父親がヤクザがらみの仕事をしているので関わらない方が良いと噂されており、山本美幸本人もよく「ヤクザ 」という言葉を多用していて、周囲には強がって嘘ばかりつくという印象を持たれていたという事です。
中学時代から”ヤクザ”というセリフを多用していたと同級生は話す。
同級生:変な人です。強がる。ウソばっかりつく。自分を強く見せたいんじゃないですか? “私はヤンキー”みたいな
同級生:校舎の裏でたばこ吸ったり、シンナー吸ったりとか
ーーそれは1人で?
同級生:1人で。「シンナー吸う?」とか誘われたこともある
いわゆる「スケバン」として有名だったが、特に親しい友人はおらず「一匹おおかみ」だったという。
山本美幸の生い立ち② 中学卒業後に美容系の学校へ進学もすぐに退学
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山本美幸の母親の証言によれば、中学卒業後に山本美幸は美容系の学校へと進学し、この頃に一人暮らしをはじめたようですが、すぐにこの美容系の学校は退学しているという事です。
退学の理由などは明らかになっていません。
この退学後も、山本美幸は実家にはほとんど帰らず、家族とはあまり関わらずに1人で生活していたようです。
山本美幸の生い立ち③ 生後2ヶ月の息子を残して失踪
母親の証言によれば、山本美幸は2020年の時点から見て20年以上前に、「お腹に赤ちゃんがいる」、「結婚して子供を産む」と言って実家に旦那と戻ってきたという事です。
その後、山本美幸は息子を出産していますが、息子が生まれてから約2ヶ月後に、突然この息子を実家に残して失踪したという事です。
なお、山本美幸の旦那はそれから1年ほどは山本美幸の実家にいて息子の面倒を見ていたそうなのですが、山本美幸の母親に「ちょっと抱っこしてて」と頼んで息子を預けたまま家を出ていき、それきり姿を消したのだそうです。
山本美幸の生い立ち④ 20代の頃から金貸しをしていた
テレビ局の取材によれば、山本美幸は20代の頃から貸金業をして生計を立てており、福岡県福岡市博多区の歓楽街・中洲では有名な女だったようです。
中洲のホストクラブ業界では「みゆ姉」と呼ばれ、ほぼ毎晩のように飲み歩いて、大金を使って豪遊していたという事です。
あるホストクラブ関係者によれば、山本美幸は事件の少し前にも、被害者の高畑瑠美さんを連れて週1日程度の頻度であるホストクラブを訪れ、1回に20万円から30万円ほど使う事もあったそうです。
このホストクラブ関係者によれば、高畑瑠美さんをホストにハマらせて、わざと借金を作らせ、弱みを握る材料にしていたのではないかという事でした。
以前にも山本美幸はそうした手口で借金を作らせて金を脅し取る事があったという事なので、山本美幸は20代の頃からそうした手口で金を稼いできたのではないかと思われます。
山本美幸の家族① 父親について
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続いては、山本美幸の家族についてもこれまでにわかっている情報をまとめていきます。
2020年11月に配信された週刊誌記事に掲載された山本美幸の母親の証言によれば、山本美幸の父親は気性が荒く、時には暴力を振るう事もあるような人物だったようで、山本美幸が中学時代に同級生に金を巻き上げられた時には、この父親がその同級生や保護者を呼びつけて怒鳴り散らした事もあったという事です。
母親によれば、この父親は山本美幸の事は手塩にかけて大事に育てていたという事で、山本美幸も子供の頃から父親に懐いていたそうです。
この父親はすでに病気で亡くなっており、葬式には山本美幸も参列して涙を見せていたという事でした。
山本美幸の中学の同級生によれば、この父親はヤクザに関係する仕事をしていたという事ですが、母親はそうした証言はしておらず、本当のところははっきりしません。
山本美幸の家族② 旦那について
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山本美幸が息子を残して失踪した後も、旦那は約1年ほど山本美幸の実家で息子の面倒を見た後に失踪したという事は既に触れましたが、この旦那もそれから数年後に病気で亡くなったという噂を山本美幸の母親が聞いているという事でした。
しかし、2021年になって山本美幸の元旦那が「九州3児遺体事件」で逮捕された田中涼二という男であることが判明しました。
田中涼二は山本美幸と離婚した後、別の女性と結婚するも離婚。実子2人と元妻の連れ子を引き取り育てていましたが、育児のストレスを理由に連れ子に暴行し死に至らしめ、実子2人と心中しようと子供たちの首を絞めて窒息死させています。
田中被告は元妻と壮絶な夫婦喧嘩の後、昨年末に離婚し、元妻の連れ子の大翔くんを養子にしました。大翔くんへの度重なる暴行で、遺体には全身にあざや打撲がありました。田中被告は罪を認めて『子育てのストレスがあった』と説明。その後、実子と心中しようとしたが自分だけが死ねなかったと捜査当局は見ています。
引用:「痛がって、これ以上刺せなかった。首を思い切り絞めました」加害父が明かす幼子2人との“最期の家族旅行”《九州3児遺体》
田中涼二は、太宰府市主婦暴行死事件を山本美幸が起こした後、山本美幸の元夫として匿名でインタビューを受けていたようです。
インタビューの中で田中涼二は山本美幸と結婚していた頃に、共謀して暴行など残忍な犯行を行っていたことを明かしていました。
太宰府事件を特集した番組「『すくえた命』太宰府 主婦暴行死事件」(テレビ西日本)内で、田中被告は「(結婚していた頃に)『お金がないなら、人から取ればいい』という山本被告に言われるがままに暴行して金をとった」などと、過去に山本被告と共謀して犯した暴行について語っている。その犯行はあまりに残酷だった。
田中被告「(山本被告は)シガーライターを体に押し付けてみたり、カッターナイフで爪を剥いでみたり。でも(山本被告は)ヘラヘラ笑いながら「これ楽しいもんね~」とか言って「もう一枚取る? まだ(金を)払わん? じゃあもう一枚」って風なことを平気でやってましたね」番組内では、半年にわたり3人を監禁するなどして数百万円を脅し取ったとして、当時、山本被告と田中被告が有罪判決を受けていることも明かされている。
20年ほど前に婚姻関係にあった元夫婦が、別々でここまで大きな事件を起こすとは驚きです。
山本美幸の家族③ 息子について
山本美幸には2000年頃に生まれた息子が1人いる事が判明しています。
山本美幸はこの息子が生後2ヶ月の頃に失踪しているため、この息子は山本美幸の母親に養育されたという事です。
しかし、事件の裁判で提出された証拠によれば、この山本美幸の息子は、被害者の高畑瑠美さんが山本美幸らに監禁されて激しく暴行されている事を知っていたようです。
山本美幸とこの息子がその後、どのような関係性にあったのかは現在のところよくわかっていませんが、この息子が「福岡県太宰府市主婦暴行死事件」にある程度関わっている事は間違いないと思われます。
山本美幸の裁判に息子が証人として出廷し発言
山本美幸の息子は、事件の裁判に証人として出廷し、山本美幸が被害者の高畑瑠美さんの顔面をマイクで殴ったり、太腿を踏みつけて割り箸を突き刺したりしていた事を証言しています。
また、山本美幸の息子は「最初は庇いたかったが、今は罪を認めて償って欲しい」と発言していました。
山本美幸の息子と犯人の1人岸颯のLINEでのやりとりが酷い
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裁判では証人として母親の犯行を証言した山本美幸の息子ですが、この息子と、この事件の共犯者の岸楓の、高畑瑠美さんが死亡する5日前の2019年10月15日のLINEでのやりとりが証拠として裁判で公開され物議を醸しています。
息子「生きとる?」
岸被告「左ひざの皿くだいた」
息子「まじかよ爆笑」
岸被告「うい」
息子「写メないの?笑笑」「どうやってやったの?踏んだの?」
岸被告「そだよ」
息子「相当痛かろ?歩けんのやない?」
岸被告「ぷにぷにしてる、知らん、たぶん無理かもね」
息子「泣き叫んでない?」
岸被告「口にガムテープとタオル巻いて紐で手縛ってたから悶絶してた」「うごーっても言っていた」
息子「会った時叩いてたやろ爆笑」
岸被告「やってみ、左ひざだから叩きやすいよ」
息子「次は肘にしよう」
岸被告「次は肘やけん」
息子「俺、絶対耐えれんわ爆笑」
岸被告「たぶん死ぬよ」「青あざを通りこして血が滲み、汁が出る」
息子「ただれてる笑笑」「生き地獄か」
岸「これがまさに、生き地獄」
この息子は岸楓とのLINEで「爆笑」を多用するなど、明らかに面白がっているように見えます。
この酷すぎるLINEの内容が公開された事で、山本美幸の息子も共犯ではないか?という声も高まっていたようです。
これ、息子も刑罰対象ですよね?42歳のこの母親の息子も相当頭がおかしいとしか思えん。ってか、山本美幸42歳も…岸颯(つばさ)25歳も…松田正太35歳も…LINEで笑ってる息子も…皆んな死刑で良い。こんな鬼畜生かす意味って何?法廷で母親に罪を償って欲しいとか言っても、このLINEの内容は同罪。
— まぁ (@G_Kaname) February 4, 2021
ただ、この息子は実際に犯行には加わっていないようで、起訴はされていません。
山本美幸と共犯者の岸颯の関係は?
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「福岡県太宰府市主婦暴行死事件」では、山本美幸の共犯として、岸颯という男も傷害致死および死体遺棄の容疑で逮捕起訴されています。
山本美幸と共犯者の岸颯は事件を起こした当時同居しており、恋人関係であったようです。
裁判で、山本美幸とこの岸颯は、お互いに罪をなすりつけあっており、それぞれ相手が主犯であり自分は巻き込まれただけで無罪であると主張していました。
山本美幸は、岸颯が高畑瑠美さんに暴行しているのを見ていたが、自分も岸颯に暴力を振るわれるため止める事ができなかったと主張。
一方、岸颯は、本心では高畑瑠美さんを助けたいと思っていたが、もし通報すれば自分の周囲にも危害が及ぶと思い、助ける事ができなかったと主張していました。
山本美幸にも岸颯にも、高畑瑠美さんに暴行を働いた事を示す証拠が提示されていたにも関わらず、それぞれ罪を擦りつけ合うという見苦しい行動をとっており、胸糞が悪くなります。
山本美幸に懲役22年の判決…世間には死刑を望む声も
山本美幸の裁判員裁判が2021年2月から始まり、このように卑劣な犯罪を犯した山本美幸にどのような判決を下されるのかにも注目が集まっていました。
事件の鬼畜さから、世間では死刑判決を望む声もあったようですが、山本美幸は傷害致死罪と死体遺棄での起訴なので死刑判決が下される事はありませんでした。
傷害致死罪の法定刑は「3年以上20年以下の懲役」、死体遺棄の法定刑は「懲役3年以下」なので、最大でもこの事件単体による山本美幸の判決は懲役23年という事になります。
2021年3月2日、山本美幸に懲役22年、岸颯に同事件での懲役15年と別の恐喝罪での懲役6月という判決が下されました。
傷害致死罪などに問われた山本美幸(42)、岸颯(つばさ)(25)両被告の裁判員裁判の判決が2日、福岡地裁であった。岡崎忠之裁判長は、山本被告に懲役22年(求刑・懲役23年)、岸被告に懲役15年と別の恐喝罪で懲役6月(同・懲役16年と懲役1年)を言い渡した。
岡﨑忠之裁判長: 被害者に対する優越感から暴行や虐待行為を楽しんでいた様子も見受けられる。人としての尊厳を踏みにじられた末、生命を奪われた瑠美さんの感じた苦痛は計り知れない と断罪し、山本受刑者に懲役22年の判決を言い渡した。 判決文が読み上げられる間、山本受刑者は肩を震わせながら笑っていた。
山本美幸が獄中死…死因は新型コロナの集団感染
懲役22年の判決が確定し、佐賀県の麓刑務所に服役していた山本美幸ですが、2022年8月に獄中死していたことが同年11月に明らかになりました。
山本美幸は麓刑務所内で新型コロナウイルスの集団感染により43歳で死亡したとの事です。
一年も服役することなく死亡した山本美幸に対し、被害者の高畑瑠美さんの母親は「もっと長い期間、罪と向き合って反省してほしかった。」と語っていました。
山本受刑者の死亡を受けて、被害者である瑠美さんの母親は、電話での取材に次のように語った。
瑠美さんの母親(電話取材): 二度と世の中に出てこないで欲しいと思っていた。もっと長い期間、罪と向き合って反省してほしかった。苦しんでほしかった
まとめ
今回は、2019年10月に発生した「福岡県太宰府市主婦暴行死事件」の犯人として逮捕され、懲役22年の判決を受けるも2022年に獄中死した山本美幸についてまとめてみました。
山本美幸は共犯の岸颯と共に、当時36歳の主婦・高畑瑠美さんを福岡県太宰府市の自宅に監禁して、太腿をバタフライナイフや割り箸で突き刺す、木刀やマイクで殴るなどの暴行を加えて死亡させています。
山本美幸の生い立ちについては、佐賀県基山町出身で、中学時代から父親がヤクザ関係者であると噂され、本人も「ヤクザ」という言葉を多用するなどし校舎裏でタバコやシンナーを吸うような人間だった事が明らかになっています。
中学卒業後は美容系の学校へと進学するもすぐに退学し、その後は実家に戻る事なく金貸し業などで生計を立てていたようです。
山本美幸の家族については、母親とヤクザ関係者と噂される父親(既に死亡)、2000年頃に生まれた息子の存在が明らかになっています。また息子の父親である元旦那は、2021年に「九州3児遺体事件」で逮捕された田中涼二という男だという事も判明しています。
山本美幸は世間では死刑にするべきという声も高まっていましたが、傷害致死と死体遺棄での起訴なので死刑判決が下される事はなく懲役22年の判決となりました。
その後山本美幸は罪を償い切ることなく、2022年夏に新型コロナに感染したことで獄中死しています。高畑瑠美さんの遺族や関係者の方々のことを思うと無念でなりません。