山口敬之さんは元TBSテレビ所属の記者で、現在フリージャーナリストとして活動しています。安倍政権に近い存在としてテレビ出演も多くこなしていましたが、2017年5月に週刊新潮にて女性に乱暴したとする事件が報じられました。
ここでは山口敬之さんの週刊新潮に報じられた事件詳細と、その被害者である女性ジャーナリスト・伊藤詩織さんの経歴などの正体、そして現在の状況についてまとめています。
この記事の目次
- 山口敬之のプロフィール
- 山口敬之によるジャーナリスト”詩織”さん乱暴事件の詳細やメール内容【週刊新潮】
- 山口敬之事件の被害女性の本名は伊藤詩織!経歴や正体まとめ
- 山口敬之による伊藤詩織暴行騒動の真相とは?
- 山口敬之は刑事事件としては不起訴になった【2017年9月】
- 伊藤詩織が本名を明かす!本『Black Box』を出版【2017年10月】
- 山口敬之と伊藤詩織の現在① 民事訴訟で330万円の賠償命令【2019年12月】
- 山口敬之と伊藤詩織の現在② 海外でも報道が過熱【2019年12月】
- 山口敬之と伊藤詩織の現在③ 伊藤詩織はセカンドレイプにも法的措置【2019年12月】
- 山口敬之と伊藤詩織の現在④ 山口敬之が「330万円の賠償命令」は不服として控訴【2020年1月~2022年1月】
山口敬之のプロフィール
名前:山口敬之(やまぐちゆきのり)
出身地:東京都
生年月日:1966年5月4日
出身校:筑波大学附属中学校・高等学校
最終学歴:慶應義塾大学経済学部
元所属:TBS
山口敬之さんは1990年にTBS入社以降、日本国外のさまざまな重大事件を取材してきました。雲仙普賢岳火砕流、ネルソン・マンデラ大統領誕生、ルワンダ紛争、パレスチナ紛争、在ペルー日本大使公邸占拠事件など。
TBS在職中は、海外支局への赴任や社会部、政治部、外信部などを担当し、ワシントン支局長にも就任。そして2016年5月30日付けでTBSを退職しました。
山口敬之さんのワシントン支局長時代には、ベトナム戦争下における韓国軍の慰安婦の裏付けとなる公文書を初めて「週刊文春」にて発表しています。
ベトナム戦争時の韓国軍の慰安婦。
韓国がベトナム戦争時、サイゴン(現ホーチミン)市内に韓国兵のための「トルコ風呂」(Turkish Bath)という名称の慰安所を設置し、そこでベトナム人女性に売春させていたことが29日、米公文書で明らかになった。韓国軍がベトナムで慰安所経営に関与していたことが、公文書として確認されたのは初めて。
この米公文書は、週刊文春(4月2日号)でTBSの山口敬之ワシントン支局長が最初に発表した。
ただその後、山口敬之さんはワシントン支局長の任を解かれ、営業局へと異動。もちろんこの人事には何事か韓国軍慰安婦報道が関係したのではないかとする声もありましたが、山口敬之さんは自身のフェイスブックで経緯を説明しました。
山口さんは記事寄稿手続きの中でTBS側より問題があるとされ、懲戒処分も受けていたそう。
山口氏はフェイスブックで、報道で問い合わせが多かったとして自ら説明した。そこでは、4月23日付でワシントン支局長の任を解かれ、営業局への異動を命じられたのは事実だと認めた。また、懲戒処分もあったとした。その理由としては、「週刊文春への寄稿内容ではなく、寄稿に至る手続きが問題とされました」と明かした。そして、「見解の相違はありますが、今回の懲戒処分がTBSの報道姿勢に直接リンクするものではない」と言っている。
フェイスブックでは、そもそもなぜTBSが報じなかったのかとさらに質問があったが、山口氏は、「会社が私の取材成果を報道しなかった真意は、私にはわからない」と繰り返した。ただ、「事実は揺るぎなく、世に知らしむべきニュースと考えて公表に踏み切りました」と説明している。
またTBS退職後の著書「総理」等の出版やテレビ番組出演時の発言からは、”官邸御用達記者”、”総理にもっとも近いジャーナリスト”と言われることもあります。
山口敬之によるジャーナリスト”詩織”さん乱暴事件の詳細やメール内容【週刊新潮】
週刊新潮報道や事件の時系列
2017年5月週刊新潮にて女性への乱暴報道
事件の時系列
画像のものは上記でご紹介した「韓国軍の慰安婦問題」とも絡めたもの。
被害者は当時27歳で現在はジャーナリストの女性で、事が起こったのは2015年4月でした。
山口敬之さんとご飯を食べた後に意識を失い、気づいたら暴行されていたという酷い内容です。
山口氏に暴行されたと訴えるのは、海外などでジャーナリスト活動を行う27歳の女性である。氏とは、就職先を探す過程で、2013年に知り合った。“事件”が起きたのは15年の4月3日。山口氏と2人で東京・恵比寿の飲食店に入ったあと、途中から記憶を失ったという。
「私は薬(デートドラッグ)を入れられたんだと思っています。身体に痛みを感じて目覚めた時、あの人が身体の上に乗っている状態でした」(被害女性)
その上、山口敬之さんの逮捕直前に何故か取りやめになるなど、不可思議な事態になったことが報じられています。
その後、彼女は警察に訴え、6月頃に山口氏への「準強姦」の逮捕状が発付された。ところが逮捕直前になり、逮捕状の執行は取り止めに。その背景には、菅義偉官房長官の秘書官も務めた中村格・警視庁刑事部長(当時)による隠蔽の可能性が取り沙汰されている。
週刊新潮にて上記内容が報じられた直後に、山口敬之さんはFacebookを更新。
内容的には被害女性と関係があったことを否定していませんが、”法に触れるような事”ではなかったと説明します。
長文の投稿になりますので、最初の重要部分のみ引用です。
最初に下記3点を明確にします
・私は法に触れる事は一切していない。
・当局の厳正な調査の結果、違法な行為がなかったという最終的な結論が出ている。
・この過程において、私は逮捕も起訴もされていない。
(今回に限らず、私は今まで一度も逮捕や起訴をされたことはありません)引用:山口敬之Facebook
それと合わせて以下のようなことも主張。(長文のため要約していますので、全文はFacebookにてご覧ください。)
・全面的に捜査に協力したこと(PC、タブレット類の提出など)。
・1年ほど前に捜査を経て不起訴となったものを、自分が言論活動を始めた今となって告発したのかという疑問。
・山口自身が女性からの被害届の存在を把握したのは6月中旬頃。つまり報道内容にあった”6月8日の帰国時に逮捕取りやめになった”前までに何事かアクションを起こすことは不可能。
・逮捕状の有無については、把握していない
ただ山口敬之さんはFacebookを更新するのみで、記者会見などは現在までにしていません。そのため、Facebookのコメント欄には「表に出て説明してください」といった内容のコメントが目立ちます。
事件詳細!食事からホテルへ(メール内容あり)
では、ここで改めて事件の詳細を見ていきましょう。
(※以下、被害女性=詩織さん。)
まず詩織さんが山口敬之さんと二人でお食事をするに至った背景は、ジャーナリストを目指す彼女が就職活動中だったということがあります。
暴行があったとされるきっかけは、詩織さんが15年3月に「ワシントン支局で働きたい」とメールで就職の相談を持ち掛けたことから。この申し出に山口支局長はメールで「インターンなら即採用だよ。プロデューサー(有給)でも本気なら真剣に検討します。ぜひ連絡ください。ところでヤボ用で一時帰国することになったんだけど、来週東京にいますか?」と返事をしている。
そして2015年4月に二人でお食事した際に、事件が起こりました。
上記でご紹介している通り、詩織さんは酒席で途中から意識を失い、気づいたらホテルで山口敬之さんから乱暴を受けていた……とする内容です。詩織さんはそもそもお酒が強いことや今までお酒を飲んで意識を失う事もなかったため、「薬」を入れられたとする疑いもあげていました。
ちなみに事件が起こったホテルに行くまでの道中に乗ったタクシー運転手の証言もあります。
運転手は詩織さんがタクシーに「自力で歩いて乗り込んでいた」と証言。証言によると、タクシーをホテルに向かわせようとする山口氏に対し、詩織さんは当初、何度も「駅で降ろしてください」と話していたが、その後、ホテルに行く同意はないまま詩織さんが静かになり、ホテルで降りる時には自力で動けず、山口氏が詩織さんを抱えて降りたという。
事件後、やりとりされた二人のメール。
事件後もさまざまな可能性をかね、詩織さんは山口さんとのメールでのやりとりを続けました。
詩織さん「山口さんは私が妊娠した場合のことをお考えですか?(2015年4月18日のメール)」
山口氏「意識不明のあなたに私が勝手に行為に及んだというのは全く事実と違います。私もそこそこ酔っていたところへ、あなたのような素敵な女性が半裸でベッドに入ってきて、そういうことになってしまった(2015年4月18日のメール)」
詩織さん「×××された上、妊娠の可能性をもった女子にこれ以上何を言うつもりでしょうか?(2015年5月7日のメール)」
山口氏「×××って何ですか?全く納得出来ませんね(2015年5月7日のメール)」
事件後の不可解な警察の対応→強大な権力の影響か
被害女性・詩織さん
被害女性の詩織さんは、事件後の2015年4月30日に高輪署に被害届を提出。
詩織さんの主張する警察の対応。
・逮捕状が出たものの直前で”上からの命令で逮捕不可能”。
・その後、書類送検されたものの嫌疑不十分で不起訴。
事件は当初、高輪署が捜査に当たり、2015年6月、山口氏が帰国するタイミングで逮捕されると連絡が入った。詩織さんは「捜査員は準強姦罪容疑で逮捕するため、成田空港で待ち受けました。しかし逮捕状が執行されることはありませんでした」という。詩織さんは、捜査員から、逮捕直前に警視庁から指示があったと伝えられたと聞いた。捜査員は電話で、「いま目の前を通過していきましたが、上からの指示があり逮捕することはできませんでした。私も捜査を離れます」という内容だったという。
その後、警視庁の捜査一課が捜査に加わり、8月山口氏を準強姦の疑いで東京地検に書類送検したが、翌年7月、嫌疑不十分で不起訴となった。
これらの警察側の判断で出てくるのが、”中村格”刑事部長(当時)です。
この方は官邸とつながりがあり、その判断の中で”安倍政権と近い関係にある山口敬之氏に対する忖度”があったのではと疑われいます。ただもちろん中村格さんご本人は、それを否定。
中村氏とは、「昭和61年警察庁入庁組のエース。民主党政権時代に官房長官秘書官を務めていて、自民党が政権を奪取したあとは任を解かれる見込みでしたが、“やらせてください”と菅さんに土下座せんばかりだった。留任させたところ、得意の危機管理能力を発揮し、将来の(警察庁)長官間違いないとまで菅さんが評価しているのです」
いわば官邸の門番たる中村氏ご当人に、トップの意を受け、あるいは忖度して捜査を中止したのか問うと、「ありえない。(山口氏の立場に)関係なく、事件の中身として、(逮捕は必要ないと)私が決裁した。(捜査の中止については)指揮として当然だと思います。自分として判断した覚えがあります。事件が最後にどう評価を受けているかを見てもらえば……」
これらの動向の中で、週刊新潮の見出しにもある通り「警視庁刑事部長が握りつぶした」といったような文言がつくなど、政治的な圧力を思わせるような報道内容でした。
詩織さん本人は論点はそこではないと話しますが、警察側の対応には疑問に感じたところもあったようです。
山口氏が安倍首相に近いことが捜査に影響したと報道されたが「暴行の話は関係ない。分からないパワーはあったかもしれないけど、論点はそこではない」と話す。
「安倍首相周辺から警視庁への捜査妨害があったと思うか」と問われると「(捜査員から)直接的には聞いていない」と語った。しかし、捜査段階ごとにさまざまな「障壁」があったのは確かだった。「最初は警察で『よくある話』と始まった。事件性の確認後も『今の法律では難しい』となり、次に『(相手が)TBSだから難しい』と言われた。『相手が政権側の方ととても近しい』という話もされた。ただ、山口氏がTBSを辞めたという話が入った途端(逮捕へ)いけるかもとなった。何なんだろうと思った」
事件が起きたのは、”TBS”時代
なお山口敬之さんは、2016年5月30日にTBSを退社しています。
そのため事件が起こったのはTBS在職中ということとなりますが、この件についてTBS社長が触れています。それによると詳細は知らされていいなかったそうですが、事件があったこと自体は把握していたようです。
武田社長は「当時、TBSに警察から詳細を問い合わせてきた。本人に詳細を問い合わせたが、説明がないまま自己都合で退職してしまった」。山口氏については「彼と一緒に仕事をした時期はない。特ダネは取っていたと聞いているが、それ以上の接点はない」。TBSの監督責任ついては「事実が明らかになってから(判断する)。ケースによる」と話した。
ただ一連の流れの中で、詩織さんの話す内容に疑問を感じる人もいるようです。
558: 2017/05/31(水) 20:16:50.61 ID:gP3de/K70うさんくせー
なんで警察が政権と近いとか即答できるんだよ
420: 2017/05/31(水) 19:41:52.23 ID:eWBsqLli0警察がこんなことを被害者に言うなんてことが信じられない
ほんとにそうでも被害者にはそんなことばらさないだろ
472: 2017/05/31(水) 19:55:41.18 ID:vzQlXIRa0TBS辞めたらオッケーってなんやねんそれ
542: 2017/05/31(水) 20:12:25.32 ID:r1CeAG/Q0TBSに限らず、大手テレビ新聞は、警察も遠慮する。
もちろん、マスコミの側も警察に遠慮する。
記者クラブというムラ社会だ。529: 2017/05/31(水) 20:10:56.47 ID:uhkYhTnN0TBSってやっぱり力あるんだな…。
山口敬之事件の被害女性の本名は伊藤詩織!経歴や正体まとめ
2017年5月末に被害女性・詩織さんが記者会見
名前:伊藤詩織(いとうしおり)
出身地:神奈川県
生年月日:1989年
学歴:日本の短期大学を卒業
伊藤詩織さんは、1989年生まれ30歳のジャーナリスト。出身は神奈川県。建築関係の父、専業主婦の母、妹、弟がいます。9歳の時にモデルの仕事を開始しています。
会見では、事件を自らの口で語った理由について触れています。
「私は2年前、暴行の被害に遭いました。警察は当初、被害届を受け取ることすら拒んでいました」
「性犯罪の被害者を取り巻いている社会的、法的状況が、被害者にとってどれほど不利に働くものなのか痛感しました。今回こうしてお話させていただこうと決意したのは、そうした状況を少しでも変えていきたいと強く思ったからです」
詩織さんの経歴は、報じられている限り、以下の点が判明しています。
・日本の短大卒
・2014年、ニューヨークの大学で写真やジャーナリズムを学んでいた
・2015年に帰国し、トムソン・ロイターでインターンしつつ就職探し
詩織さんは実名及び顔出しで会見を行いましたが、苗字については家族の意向で非公開とのことでした。ただ、その後ネットでは詩織さんに関するSNS等が特定されています。
・SHIORISTREET(ブログ)
また報道の中では、「海外で活動するジャーナリスト」と紹介されていますが、これらのSNSの自己紹介欄によると、”ジャーナリスト・写真家”とあります。
Shiori is a Journalist and Documentary film maker, working worldwide and mainly focused on social issues
そしてお名前もすでに出ている通り、「伊藤詩織」さんです。
伊藤詩織さんの学歴についてですが、出身高校については判明していませんが、日本の短大卒でニューヨークの大学に通っていたことは確かのようです。
また大阪大学に伊藤詩織さんという方がいますが、同姓同名の別人のようです。
伊藤詩織さんの仕事実績の中には、SEALDs、宮本エリアナさんに関するものも存在しています。
2018年には、ロンドンでハナ・アクヴィリン(Hanna Aqvilin)さんと一緒にドキュメンタリー制作会社Hanashi Filmsを立ち上げています。
社名は二人の名前からとっており、真実のストーリー(Hanashi)を伝えるのがモットーとしています。
伊藤詩織さんの経歴について、はっきりしない部分も多く、同級生や知人の話も全く出てこない点が謎というネットの声もあります。しかし、性犯罪被害者だから経歴を公表する必要もないという声もあり、そちらももっともです。
伊藤詩織って、名前や顔が広まっても、知人や元同級生が出てこないし、家族構成も経歴も不明。プライバシーの問題なのは確かだが、氏素性がはっきりしないのは気持ち悪い話だわ。
— アミ (@suwatanabe) December 19, 2019
伊藤詩織さんの経歴が全く世に出ていないことについて、
— あんみつ (@fvkoifxxn) December 19, 2019
犯罪被害者の個人情報が出ないのは当たり前のことだ、という気持ちと
ジャーナリストであれば多少の個人情報(どこでジャーリスムを学び、誰に師事したか、など)は出てもおかしくないのでは?という気持ちが両方あって自分でも良く分からない
山口敬之による伊藤詩織暴行騒動の真相とは?
山口敬之さんの乱暴事件報道についてまとめましたが、さまざまな事象が絡んでいるように見えますね(報じられているだけ?)。
ネットを見ても反応が両極端だったり、どっちも怪しいと感じてしまう人もいるようです。
またこの事件報道以外にも、山口敬之さんの女性に対するだらしなさを証明するかのような内容が報じています。
あのドロ沼ドラマのゲス男のモデルだった?!
山口敬之さんによる乱暴事件が明るみに出た後、報じられた女性問題です。それがドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」のモデルが、かつての山口敬之さんと不倫相手の関係性だったのではないかという内容です。
大手紙政治部の新人記者毒島ゆり子(前田敦子)とライバル紙の敏腕記者小津翔太(新井浩文)のドロ沼恋愛劇が描かれた。小津は既婚者でありながら、ゆり子をだまして重婚しようとする場面も登場。視聴者から「ただのクズ」と非難されるなど、ゲス男として圧倒的な存在感を放っていた。同作は優秀な脚本作家に贈られる「第35回向田邦子賞」の受賞作に選ばれた。関係者によると、ドラマを手掛けた女性プロデューサーの企画の参考になったのが山口氏との“関係”だったというのだから驚きだ。
ドラマ関係者は「女性プロデューサーはTBS政治部時代に当時先輩で既婚者だった山口氏と交際していたと聞いています。その時に大変な経験をしたことがドラマに表れているのではないか」と指摘する。別の関係者も「実体験をモチーフにしてアイデアを膨らませたと言われています」と明かした。
もちろんTBS側はこの報道に対して「フィクションです」と話していますが、これが事実(あるいはモデル)だとしたら山口敬之さんは女性に対してだらしないというところは、程度はあれど本当なのかもしれません…。
山口敬之は刑事事件としては不起訴になった【2017年9月】
2017年9月22日、東京第6検察審査会は、不起訴を覆すだけの理由がないとして山口敬之さんの件を不起訴相当と議決していました。
東京地裁が2016年7月に嫌疑不十分で不起訴としたため、伊藤は2017年5月、検察審査会に審査を申し立てた。東京第6検察審査会は2017年9月、不起訴を覆すだけの理由がないとして「不起訴相当」と議決した。
そして、山口敬之さんが東京第六検察審査会の「不起訴相当」判断について、代理人弁護士を通じてコメントを発表しました。
ジャーナリストの詩織さん(28)=姓は非公表=から「性犯罪被害を受けた」と指摘された元TBS記者の男性ジャーナリスト(51)が22日、 東京第六検察審査会の「不起訴相当」判断について、代理人弁護士を通じてコメントを発表した。全文は以下の通り(原文ママ)。
5月29日に検察審査会への不服申し立てを行った相手方女性を巡る案件で、検察庁の昨年7月の不起訴処分の判断に加え、 今般検察審査会においても、当該不起訴処分の判断を相当とする「不起訴相当」の判断がなされました。
検察庁は山口敬之さんの行為に対して「不起訴相当」の判断をしており、この時点では山口敬之さんは優勢でした。
その後、2017年9月28日、「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、伊藤詩織さんが山口さんを相手に1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしています。
伊藤詩織が本名を明かす!本『Black Box』を出版【2017年10月】
出典:http://livedoor.4.blogimg.jp/
これまで詩織さんの本名は「伊藤詩織」とネットでは特定されていたものの、本人は苗字を明かしていませんでした。
しかし、2017年10月18日に出版した本『Black Box』では、本名を「伊藤詩織」と明かしています。
尊敬していた人物からの、思いもよらない行為。
しかし、その事実を証明するには――密室、社会の受け入れ態勢、差し止められた逮捕状。あらゆるところに〝ブラックボックス〟があった。
司法がこれを裁けないなら、何かを変えなければならない。
〈著者紹介〉
伊藤詩織(いとう しおり)1989年生まれ。ジャーナリスト。
フリーランスで、エコノミスト、アルジャジーラ、ロイターなど
主に海外メディアで映像ニュースやドキュメンタリーを発信する。
本を出版した理由としては、
「私は相手の男性を告発したいのではありません。性犯罪の被害者が泣き寝入りせざるを得ない日本の司法システムや捜査方法、そして被害者に対して不寛容な社会のあり方を少しでも改善したくて、声を上げたのです」
山口敬之と伊藤詩織の現在① 民事訴訟で330万円の賠償命令【2019年12月】
2019年12月18日、東京地裁(鈴木昭洋裁判長)は、山口敬之さんに対し、伊藤詩織さんに330万円を支払うよう命じました。
ジャーナリストの伊藤詩織さん(30)が、元TBS記者、山口敬之氏(53)から性暴力を受けたとして、1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(鈴木昭洋裁判長)は18日、山口氏に対し、伊藤さんに330万円を支払うよう命じた。
訴訟で伊藤さんは2015年4月、就職先の紹介を受けるため山口氏と会食した際に意識を失い、ホテルで性的暴行を受けたと主張。山口氏は、合意に基づく性行為だったと反論し、伊藤さんによる著書の出版などで自身の社会的信用が低下したと訴えていた。
判決で、鈴木裁判長は「伊藤さんには被害を虚偽申告する動機がない」と指摘する一方で、山口氏の説明は不合理に変わっており、信用性に重大な疑念があると判断した。
一方、伊藤さんが被害を公表したことについて「性犯罪被害者を取り巻く状況の改善につながると考えたもので公益目的だ」と指摘。内容は真実で、山口氏への名誉毀損には当たらないとした。
引用:【伊藤詩織さん性暴力被害訴訟】東京地裁、元TBS記者に330万円の賠償命令 「伊藤さんには被害を虚偽申告する動機がない」★7
伊藤さんは当初、準強姦(ごうかん)容疑で警視庁に被害届を提出したが、東京地検は16年7月に嫌疑不十分で不起訴とし、東京第6検察審査会も翌17年9月に、不起訴を覆すだけの理由がないとして不起訴相当と議決していました。
刑事事件で山口敬之さんは不起訴になりましたが、民事訴訟では逆転して伊藤詩織さんが勝訴という結果になっています。
ネットでは、伊藤詩織さんのハニートラップ説も浮上していましたが、裁判長の判断通り、虚偽の申告をする理由がありません。
山口敬之と伊藤詩織の現在② 海外でも報道が過熱【2019年12月】
出典:https://irotoridori-jp.com/
民事裁判での伊藤詩織さんの勝訴は、中国・韓国などアジアを始めとして、欧米でも広く報道されました。
伊藤詩織さんはこれまでにも海外のメディアで英語発信をしており、その努力が実ったともみられています。
フランスのAFP通信は「日本人ジャーナリストが注目の#MeToo裁判で勝訴」という見出しで速報した。
イギリスのBBCは、伊藤さんは、性的被害を発言しにくい国で#MeToo運動のシンボルになっていると伝えた。証拠不十分で事件化されなかったことを指摘した上で、強制性交を取り巻く環境について触れた。
BBC TWOは、過去に伊藤さんを数ヶ月間密着取材し、性的暴行をめぐる日本の刑事法制の問題点を取り上げたドキュメンタリー番組“Japan’s Secret Shame” (日本の秘められた恥)を2018年6月放映している。
ロイターも同様に「日本のジャーナリストが強制性交を訴えた注目の裁判に勝訴」と速報した。
ワシントンポストは、日本では女性が声を上げにくい環境であるものの、伊藤さんの活動は、日本の#MeToo運動を加速させ、全国に性暴力や性差別の撲滅を訴える「フラワーデモ」のうねりを巻き起こしたと、伝えた。
さらに、(男性が管理職に多く)男性支配が強く古典的な日本のメディアは、
伊藤さんが刑事では不起訴になったことから、彼女の訴えを積極的に擁護することはなかった、と指摘した。
引用:【中韓】伊藤詩織の勝訴、中国共産党系メディアや韓国のハンギョレ新聞などが続々と報じる 「日本の#MeToo運動のシンボルが勝訴」[12/18]
伊藤詩織氏の勝訴に海外メディアが「日本のブラックボックスを打ち破った」と続々と伝えている。伊藤氏は心ない中傷にも法的措置を検討している。今度は日本人全体の番だ。公文書改竄、破棄、統計操作、法違反、日本政治社会破壊のウソ八百安倍ブラックボックスを打ち破ろう! https://t.co/0xV8pVITa9
— 佐藤 章 (@bSM2TC2coIKWrlM) December 19, 2019
予想通りではあるが伊藤詩織さんへの賠償が3万ドルな件、海外でもボロッカスにいわれてんな。
— 愛国心の足りないなまけ者 (@tacowasabi0141) December 20, 2019
まあ特に欧米の人が聞いたらそりゃビビるよな、あの罪で3万ドルって、性犯罪者がこぞって日本にやってきそうね。
山口敬之と伊藤詩織の現在③ 伊藤詩織はセカンドレイプにも法的措置【2019年12月】
伊藤詩織さんは民事裁判で勝利したことで、これまでの「ハニートラップ」「枕営業」などの批判についても法的措置を取る方針を示しています。
12月19日に日本外国特派員協会で記者会見を行った伊藤詩織さんは、海外記者の質問に答え、これまでに受けてきたセカンドレイプに対して「法的措置を考えている」と明かした。
伊藤さんは2017年5月29日、司法記者クラブで会見を開き、名前と顔を出して山口さんからの被害を訴えた。性被害を顔や名前を明かして告発するのが珍しかったこともあり、大きな注目を浴びたが、一方で「ハニートラップ」などと心ないバッシングもあった。
SNSでは、伊藤さんらしき女性の横に「枕営業大失敗」などの文字が入ったイラストが拡散されたこともあった。
有名人で山口敬之さんを擁護していた人も発言を撤回したりする場面が目立っています。
「枕営業」だったと仮定
— YOKO(What do YOU do?) (@granamoryoko18) December 19, 2019
↓
詩織さんから飲みに誘うはず
↓
実際は山口敬之から誘い出してる
酔っても立てないほど酩酊はしない
↓
立てないほど酩酊してたと
山口敬之自身が証言
性交渉に及んだ後TBSに就職するはず
↓
せずに警察に被害届
つまり枕営業だという奴は
論理的思考ができない馬鹿
今日の会見。
— シゲ (@monadpride) December 19, 2019
海外メディア、そして伊藤詩織さんを前にして
怯えたような表情で視線の定まらない山口敬之。
伊藤詩織さんの堂々とした振る舞いとは対照的。
人間、ヤマシイことがあると態度に出るからね。 pic.twitter.com/5cMBbsF3aC
山口敬之と伊藤詩織の現在④ 山口敬之が「330万円の賠償命令」は不服として控訴【2020年1月~2022年1月】
2019年12月、東京地裁は山口敬之さん側に330万円の損害賠償の支払いを命じましたが、山口敬之さんはこの判決を不服として、2020年1月に控訴しています。
そして、控訴審第1回口頭弁論が2021年9月21日、東京高裁(中山孝雄裁判長)で開かれました。伊藤さんは「裁判で訴えたかったのは、被害者が泣き寝入りしなくて良い社会になること」、山口さんは「嘘が白日のもとにさらされる日が必ずくるでしょう」などと訴え、即日結審。判決は2022年1月25日に言い渡される予定となっていました。
そして、2022年1月25日、東京高裁は1審に続き「性行為に同意はなかった」と認定し、1審とほぼ同額の332万8300円の賠償を命じました。2万8300円増額となったのは治療費が考慮されたからだそうです。
ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が、性的暴行を受けたとして元TBS記者の山口敬之氏(55)に約1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(中山孝雄裁判長)は25日、1審・東京地裁判決(2019年12月)に続き「性行為に同意はなかった」と認定し、1審とほぼ同額の約332万円の賠償を命じた。
一方、伊藤さんの著書などで虚偽の性被害を申告されて名誉を傷つけられたとして1億3000万円の賠償を求めた山口氏の反訴を一部認め、伊藤さんに55万円の支払いを命じた。1審は山口氏の請求を棄却していた。
山口敬之さんは判決について「全体では大いに不満がある」と述べ、上告する意向を表明しています。
今後に注目です。