コンプライアンスが厳しく、ハラスメント・不適切なは絶対にNGという世の中になっています。そのような中、女性への不適切な行為で今までのキャリア・地位・名誉を全部捨てることになったのがENEOSの斉藤猛氏です。
斉藤猛氏のセクハラ&不適切行為の経緯やその後、学歴(高校・大学)や経歴、嫁や子供、資産と現在などをまとめました。
この記事の目次
斉藤猛はENEOSの元社長&セクハラ解任
斉藤猛(さいとうたけし)氏は2022年4月1日からENEOSホールディングスの代表取締役社長に就任していた人物です。
日本の石油業界の最大手であるENEOSの社長として脱炭素等の課題に取り組んでいましたが、2023年12月に内部告発によって、懇親会の場で酔っぱらって女性に抱きつくという不適切行為があったことが発覚し、社長を解任されることになりました。
ENEOSは2022年8月も会長だった杉森務氏が沖縄でホステスにわいせつ行為を行い、ケガを負わせて会長を辞任したというスキャンダルがありました。
女性スタッフのドレスの中に手を入れ胸を揉んだとか。さらに彼女の肩に手を回しキスを強要。抵抗した女性は、肋骨を折るなど全治2週間のケガを負ったとされるんです。
引用:野球部で選手交代させられ監督に猛抗議…ENEOS・セクハラ解任社長「転勤に不満で直談判」猛烈素顔 | FRIDAYデジタル
ENEOSは2年連続で企業のトップが女性への不適切行為で解任になったということで、斉藤猛氏の解任ニュースは大きく報じられました。
斉藤猛がセクハラで解任された経緯
斉藤猛が女性に抱きつく
ENEOSの社長である斉藤猛氏は会社の懇親会の場でお酒を飲んで酔っ払い、同席していた女性に抱きつくという不適切行為をしていました。
この斉藤猛氏の不適切行為は、11月末にENEOSのコンプライアンス窓口に内部通報があり、外部弁護士などが社内の監査調査を行ったところ、事実であることがわかりました。
“不適切行為”が先月末、内部通報によって発覚したといいます。ENEOSによると、斉藤氏は懇親会の場で同席した女性に酔った状態で抱きついたということです。
引用:【単独取材】“セクハラ”解任に「自分自身に緩み」「反省どころじゃ…」ENEOS社長 “同席”副社長らも処分|日テレNEWS NNN
この時、斉藤猛氏はお酒に酔っぱらって記憶がない状態であり、自制心を失った状態だったとのことです。
この不適切行為が事実であると認定されたことで、斉藤猛氏は2023年12月19日にENEOSの代表取締役社長・社長執行役員を解任されることになりました。
ENEOSの公式発表では次のような厳しい言葉で処分について記載がありました。
これらの取り組みの陣頭指揮を執るべき立場にある齊藤氏の上述の不適切行為は到底容認しがたく、当社代表取締役社長 社長執行役員として相応しくないものと判断いたしました。なお、同氏に対しては、本年 4 月に導入したクローバック・マルス条項※を適用し、月額報酬・賞与・株式報酬の一部返還・没収を実施することといたしました。また、本件の対応に要した弁護士費用を含む一切の費用については、会社に生じた損害として別途求償いたします。
この斉藤猛氏の不適切行為による社長解任で、ENEOSは2代続けて企業の経営トップがセクハラ・不適切行為で解任・交代という異常な事態になったのです。
斉藤猛は杉森氏に辞任を迫った立場だった
ENEOSでは2022年9月に代表取締役会長だった杉森務氏がホステスにわいせつ行為・傷害を負わせたことで、辞任することになりましたが、この杉森氏に辞任を迫ったのはENEOSの社長に就任したばかりの斉藤猛氏でした。
斉藤猛社長(当時):
私自らが元会長に辞任を求め、即座に即時の辞任に至りました。私自身も強い憤りを感じております。
引用:【直撃】「謝っても謝りきれない」ENEOS“また”女性へのセクハラ行為で解任 斉藤社長がカメラに語った謝罪の言葉(FNNプライムオンライン) – Yahoo!ニュース
約1年前はセクハラをした人に辞任を求めていたのに、1年後には自分が同じことをやらかして辞任することになったなんて、なんとも皮肉な話です。
日本テレビの取材で斉藤猛氏はなぜ不適切行為をしたのかという質問に対し、「そこはもうなんというか・・・」と濁した感じで答えていました。
――どうしてやってしまったのか
社長を解任された斉藤猛氏
「そこはもうなんというか…。そこが情けないんですけど」
引用:【単独取材】“セクハラ”解任に「自分自身に緩み」「反省どころじゃ…」ENEOS社長 “同席”副社長らも処分|日テレNEWS NNN
この斉藤猛氏の言動を見ると、「お酒は飲んでも飲まれるな」という言葉を心に刻まずにはいられませんね。
斉藤猛は自宅で取材を受けた
斉藤猛氏は女性への不適切行為でENEOSの社長を解任されることになりました。女性への不適切行為は絶対にやってはいけないことですし、被害者の女性は本当に傷ついたと思います。トラウマを生じているかもしれません。
ただ、これに関しては被害者女性は今のところ警察には被害届を出しておらず、ENEOS社内のコンプライアンスに乗っ取って処分が行われたということになります。つまり、斉藤猛氏は逮捕されたわけでもなく、犯罪者というわけでもありません。
それなのに、マスコミは斉藤猛氏の自宅に押し掛けて取材をしているんです。
いくら日本を代表する企業のトップだったと言えども、犯罪者でもなく、芸能人や政治家でもない人の自宅に押し掛けて、自宅前で謝罪をさせるのは、マスコミはちょっとやりすぎのような気がします。
このように自宅に押し掛けて、自宅前で謝罪させることで、斉藤猛氏の自宅が特定される一因になります。また、日本テレビは夜7時過ぎ、フジテレビは朝の7時に自宅に押し掛けています。
朝早く、もしくは夜に一般人の自宅にマスコミが押し掛けると、近所迷惑にもなりますよね。
それでも、斉藤猛氏はきちんと対応していますので、この点だけは評価できるのではないでしょうか。
斉藤猛氏は真摯に取材に対応
斉藤猛氏が不適切行為でENEOS社長を解任されたという事実は擁護しようがありません。しかし、その後のマスコミへの対応は、及第点以上だったと思います。
突然自宅に押しかけて来たマスコミに対し、きちんと対応して質問にも答え、カメラに頭を下げているのですから。
突然自宅にマスコミが来たら、居留守を使ってもおかしくありません。
でも、斉藤猛氏は部屋着(と思われるカジュアルな服)のまま、顔を隠すこともなく、マスコミの質問に答えていました。
しかも、会社のこと、会社で働く社員のことも思いやっての言葉もありました。
現社員、従業員の皆様方は会社の宝でございます。大変申し訳なく思っております。謝っても謝りきれない、そういう気持ちでございます。大変申し訳ありませんでした。
引用:【直撃】「謝っても謝りきれない」ENEOS“また”女性へのセクハラ行為で解任 斉藤社長がカメラに語った謝罪の言葉(FNNプライムオンライン) – Yahoo!ニュース
お酒に酔っぱらって不適切行為をしたのは言い逃れできませんが、真面目で誠実な人であり、ENEOSへのこれ以上の悪影響を避けて早く鎮火させようとしたのだと思います。
斉藤猛のセクハラは大騒動に発展
斉藤猛氏は懇親会で女性に抱きついたという不適切行為で、ENEOS社長を解任されました。さらに、同じ懇親会に参加していた代表取締役副社長執行役員の谷田部靖氏と常務執行役員の須永耕太郎氏も処分を受けています。
・谷田部靖(代表取締役副社長執行役員):辞任勧告に基づき辞任
・須永耕太郎(常務執行役員):月額報酬 30%を3カ月間減額
2人とも同席していたものの、お酒を飲んでいて斉藤猛氏の不適切行為に気づかなかったと証言しています。
それなのに、処分された理由は谷田部氏は社内でコンプライアンスを担当していたのに斉藤猛氏を止めなかったということ、須永氏は女性への性差別発言があったことなどのようです。
なかなか厳しい処分ですよね。さらに、取締役会長は月額報酬30%を6ヶ月間自主返上、ほか3人の取締役が月額報酬30%を3ヶ月間自主返上することが発表されました。
ちょっとあまりにも厳しい対応のような気がします。杉森氏の時は完全なわいせつ&傷害(骨折等)でしたが、斉藤猛氏の不適切行為は「抱きつく」というものです。それなのに、ENEOSはかなり厳しい対応をしました。
これはなぜなのか?2代連続経営トップがセクハラで辞任という事態を重く見たというのが第一の理由だと思いますが、抱きついた相手がまずかったのでは?という意見が5ちゃんねるなどにはありました。
0100ウィズコロナの名無しさん
2023/12/19(火) 16:58:40.99ID:GwkWfxND0
>>91
やっぱり抱きついた相手がまずかったんじゃ?
例えば佳子さまレベルの上級とか
出典:mainichi.jp
真相はわかりませんが、1つ間違いなく言えるのは常にハラスメントに気を付け、お酒を飲む時には細心の注意を払い、相手への敬意をもって接する必要があるということでしょうか。
今の時代だったらこれらのことは当然なのですが、「昭和」の人たちにとっては時代にうまくコミットできないのかもしれません。
斉藤猛の年齢
出典:fnn.jp
斉藤猛氏は1962年7月28日生まれですので、2023年12月に社長を解任された時点で61歳になります。
昭和61年に23歳で大学を卒業してからずっとバリバリ働いてきて、日本石油業界最大手の代表取締役社長に就任したのに、61歳で「お酒を飲んで酔っ払って女性に抱きつく」という事案で、今までの数十年のキャリアを棒に振ってしまうのは、悔やんでも悔やみきれないしくじりだったと言えるでしょう。
斉藤猛の高校や大学
出典:nikkei.com
斉藤猛氏は熊本県阿蘇市出身です。幼少期は山の中を駆け回り、身体を動かすのが好きな少年だったとのことです。
日本経済新聞の記事には、「大学進学を機に上京」と書いてありますので、高校は熊本県内の高校に進学した可能性が高いです。
どこの高校に通っていたのかは不明ですが、大学が早稲田大学だったことを考えると、熊本県内でもトップクラスの進学校、つまり熊本高校や済々黌高校の可能性が高いと思います。
高校時代は野球部に所属していました。高校3年生の最後の試合では突然交代させられたために、監督に猛抗議をしたとのこと。しかし、監督からは逆に責められたそうです。
逆に監督から『全力で練習してきたのか』と叱られたと話しています。この体験は斉藤氏の印象に強く残ったのでしょう。
引用:野球部で選手交代させられ監督に猛抗議…ENEOS・セクハラ解任社長「転勤に不満で直談判」猛烈素顔 | FRIDAYデジタル
高校卒業後は早稲田大学政治経済学部を卒業しています。学生時代はバイト三昧だったとのことです。
斉藤猛の経歴
斉藤猛氏は就職活動でいろいろな企業を100社以上受け、ENEOSの前身である日本石油に入社しました。日本石油に決めた理由は社員が広い視野を持って魅力的だったからとのことです。
日本石油に決めたのは「肌が合う先輩と一緒に働けそう」という直感だった。
入社後は法人への重油を扱う産業燃料部などに配属され、数年後に異動を命じられます。まだ若手社員なのに、異動を命じられた斉藤猛氏は会社に抗議したそうです。
広島支店勤務の辞令が下りたそうです。『日本経済新聞』(’22年5月25日)の記事によると、斉藤氏は『私を転勤させるのは会社の損失だ』と上司に直談判したとか。さすがに怒られ、斉藤氏の主張は認められなかったそうですが……。
引用:(2ページ目)野球部で選手交代させられ監督に猛抗議…ENEOS・セクハラ解任社長「転勤に不満で直談判」猛烈素顔 | FRIDAYデジタル
その後は主に販売部門で実績を重ねていき、45歳で関連企業の執行役員になるなど、スピード出世していきました。
・2017年:JXTGエネルギー会社執行役員
・2019年:同社取締役常務執行役員
・2020年:ENEOS常務執行役員
・2021年:ENEOS HD副社長執行役員CDO、ENEOS副社長執行役員CDO
・2021年:ENEOS HD取締役副社長執行役員CDO、ENEOS取締役副社長執行役員CDO
・2022年:ENEOS HD代表取締役社長、ENEOS代表取締役社長
2021年からはデジタル戦略や新事業開拓、電気自動車(EV)事業などを主に担当していました。
斉藤猛の結婚や嫁と子供
出典:asahi.com
斉藤猛氏は結婚していて妻がいます。
いつ頃結婚したのかは不明ですが、三菱のホームページに記載されていたインタビュー(現在は削除済み)によると、「妻がガーデニングが好きなので」と話していました。
また、日本経済新聞の記事では次のように語っています。
「妻からは『生粋の肥後もっこすだね』と言われる」
「生粋の肥後もっこす」という言葉が奥様から出てくるということは、奥様も斉藤猛氏と同郷の可能性もありますね。熊本に縁がない人からは「肥後もっこす」という言葉はなかなか出てきませんから。
斉藤猛氏には子供がいるかどうかは明らかになっていませんが、自宅の外観を見ると、「子供がいるファミリーが住む家」という雰囲気がありますので、子供がいる可能性が高いです。
斉藤猛の資産
出典:asahi.com
IR BANKのデータによると、斉藤猛氏の2023年3月期の役員報酬は1億1800万円となっています。さすが社長ですね。
ただ、これは社長になってからの役員報酬ですので、その前の年まではここまでは高くなかったはずです。また自宅写真を見ると、都内の一戸建てで立派な自宅ですが、「超豪邸!!!」というほどではありません。地方だったら、ごく普通の広さであり、周囲の様子も「高級住宅地」というわけではなさそうです。
これを見ると、斉藤猛はたたき上げの社長であり、堅実なタイプだったと言えるでしょう。ということは、資産は「ENEOS社長」にしてはそれほど驚く額ではないかもしれません。
斉藤猛の現在
斉藤猛氏は現在、ENEOSの社長を解任されています。しかも、今後はENEOSに報酬の返還等が待っています。
社長を解任されたというだけでなく、「月額報酬・賞与・株式報酬の一部返還・没収」も処分内容に入っていましたし、今回の不適切行為への対応に要した弁護士費用なども斉藤猛氏が支払うことになっていますから。
ただ、実力派ある人ですから、今後落ち着いたら、どこかの会社の社外取締役などに就任する可能性は十分にありますね。
斉藤猛のまとめ
ENEOSの社長を解任された斉藤猛氏の不適切行為の経緯や自宅での取材、高校や大学などの学歴や経歴、結婚した嫁や子供、資産や現在をまとめました。
「お酒は飲んでも飲まれるな」、この一言に尽きます。これからは、コンプライアンスを常に意識して考え方をアップデートしておかないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれません。気をつけないといけませんね。