2018年で60回目を迎える老舗音楽番組として知られる「輝く!日本レコード大賞」ですが、その舞台裏での買収疑惑が週刊文春により暴かれたことで、ネット上は騒然となりました。
この記事では、買収疑惑が囁かれるEXILEの派生グループである三代目JSB(J Soul Brothers)にまつわるレコ大買収疑惑の真相や過去のやらせ疑惑についてまとめています。
この記事の目次
三代目J Soul Brothersのプロフィール
出典:http://c.okmusic.jp/
名前:三代目 J Soul Brothers(さんだいめ ジェイソウルブラザーズ)
活動開始:2010年
職業:ダンス、歌手
ジャンル:ダンス&ボーカル
事務所:LDH
1991年に「ZOO」のメンバーとして活動していた元LDH社長のHIROさんが、ボビー・ブラウンさんに命名されたダンスチーム「Japanese Soul Brothers」を結成したことに端を発するグループ。
1999年、HIROさんを中心に、MATSU、USA、MAKIDAIらと「初代J Soul Brothers」を結成。DREAMS COME TRUEのサポートメンバーとして参加し、シングル「J Soul Brothers」を発表しています。
2001年8月24日に「EXILE」へと改名し、J Soul Brothers名義での活動を終了。
2007年1月25日、HIROさんプロデュースのもと、新たなメンバーでの新生(二代目)J Soul Brothersが始動。2009年にメンバー全員のEXILE加入が発表されるまで活動を続け、その後もイベントなどで一時的な復活をされていました。
2010年7月19日放送「週間EXILE」の中で、三代目J Soul Brothersの活動開始が公表され、最終的に7人のメンバーを抱えるグループとして活動を開始しました。
三代目 J Soul Brothersメンバーの人気順ランキング【最新版】
その後は、シングル「FIGHTERS」でオリコンシングル首位を獲得、第54回日本レコード大賞・優秀作品賞受賞、NHK紅白歌合戦出場など、立て続けに快挙を達成し、現在に至るまで精力的に活動を続けています。
【三代目JSB】LDHによるレコード大賞買収報道…窓口は芸能界のドン【バーニング】
出典:https://pbs.twimg.com/
出典:http://www.excite.co.jp/
TBSの年末音楽番組として知られる「輝く!日本レコード大賞」の大賞受賞の裏側で、三代目JSBが所属する株式会社LDHと、業界最大手として絶大な力を持つバーニングプロダクションとの間での「1億円の買収取引」があったことを週刊文春が報じました。
2015年末の「日本レコード大賞」をダンス&ヴォーカルグループ「三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE」(以下、三代目)の曲「Unfair World」が獲得した裏で、芸能プロダクション「バーニングプロダクション」が、三代目が所属する「株式会社LDH」に対して1億円を請求していたことが、週刊文春の取材により明らかとなった。
週刊文春は1億円の請求書の写しを入手。請求書は、バーニングが通常使用するものと書式や社印が完全に一致した。但し書きには〈年末のプロモーション業務委託費として〉と記載されている。
三代目JSBだけじゃない…レコード大賞の買収は業界内では常識だった
業界最大手事務所であるバーニングプロダクションの社長であり、芸能界のドンとも称される周防郁雄社長の意向がその年の受賞に大きな影響を及ぼしていることを報じた週刊文春ですが、業界関係者の間では昔から常識として知られていたことが関係者発言で明らかとなりました。
「ようやく出たかという感じ。毎年、レコ大では同じことが繰り返されていたため、近年は関係各所から“不要論”が出ていた。もともと、SMAPや嵐を抱えるジャニーズ事務所は早々とレコ大から撤退。今年は58回目だが、とんでもない舞台裏が明らかになってしまっただけに、60回の節目となる再来年あたりでその歴史に幕を閉じた方がよさそうだ」(音楽業界関係者)
週刊文春の記事を受け、ジャーナリストの津田大介さんが自身のツイッターで、「今さら買収があったと聞いても別に驚きはしないけど、レコ大の見返りが1億円だったという金額の方が興味深いな」とのコメントを出されました。
さらにそれに呼応して、元アイドル歌手で現在は声優としても活動している宍戸留美(ししど るみ)さんが、過去にも買収の事実が公然として業界内にあったことを暴露し、ネット上に衝撃が走りました。
すると、今度は宍戸が津田氏のツイートを引用しながら、「『最優秀新人賞、お金出せないからとれないからね♪』って16歳の時、大人にいわれました」と、突如暴露したのだ。
「宍戸は、その後も『私の場合はたまたま正直な大人が教えてくれましたが、出演者の方も知らないのでしょうか?だとしたら、その度にドキドキしたり喜んだり落ち込んだり、大変ですね』『その時、秘密だよっていわれていないし、NGな事が分からなすぎて怖い。笑。しかも、1度、干された私としてはもう干されようがない』などと連発。
このツイートはネット上の注目を集め、『昔から裏金がはびこっていたんだな』『少なくとも宍戸さんの新人時代以降の受賞者は、みんなお金で賞を買ったってこと?』といった書き込みが散見されます」(同)
しかし、この発言がネットニュースで「三代目JSBのレコ大買収疑惑でベテラン歌手が暴露」という形で取り上げられたことを受け、宍戸はTwitterで「ベテラン歌手でもなければ、レコ大について言ったわけでもなくこういうのなんだろね」と主張。
津田氏のツイートを引用したため、「レコ大のことを指していると思われてもしょうがないですが、宍戸のツイートからは、レコ大以外の賞も“お金で買える”ことを示唆しています」(同)という。
過去にはAKB48も連続受賞…不可解なレコ大受賞の基準とは
過去には、美空ひばりさんや沢田研二さんを始めとして、数多くの有名アーティストたちが大賞を受賞してきた「輝く!日本レコード大賞」ですが、その不可解な審査基準には以前から疑問が投げかけられていました。
レコード大賞の審査基準
特徴的なのは審査方法で、単純に売り上げだけで大賞が決まるわけではないということ。その基準は日本作曲家協会によると、以下の通りとなっている。
「作曲、作詩、編曲を通じて芸術性、独創性、企画性が顕著な作品とする。優れた歌唱によって活かされた作品で大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映、代表したと認められた作品に贈る。審査対象は『優秀作品賞』に選ばれた作品とする」
つまり、審査員による主観的な見解が大きく反映されるシステムとなっており、今回の報道はさておき、審査員の買収が可能かどうか考えれば「可能」と言わざるを得ない審査方法だといえる。
引用:【文春砲】三代目JSBの『日本レコード大賞1億円買収問題』にファン大激怒! ネットの声「あんまりウチら舐めんなよ?」 – エキサイトニュース(1/2)
売上枚数以外の不可解な基準で大賞が決まっている事実を示すように、芸能ニュース「リアルライブ」では、AKB48との売上枚数の差が報じられています。
ちなみに、三代目の受賞曲の売り上げは約20万枚。AKBの総選挙前に発売された「僕たちは戦わない」の売り上げはWミリオンだった。
Wミリオンということは、少なくとも200万枚以上を売り上げている計算になります。対する三代目JSBの売上枚数は20万枚。実に1/10という圧倒的な差をつけられていたことになりますが、昨年のレコード大賞を受賞したのはAKB48ではなく、三代目JSBでした。
事務所間のパワーゲームであることは、過去のレコード大賞獲得アーティストの記録からもお分かりいただけるのではないでしょうか?
第56回(2014年):「R.Y.U.S.E.I.」(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)
第55回(2013年):「EXILE PRIDE~こんな世界を愛するため~」(EXILE)
第54回(2012年):「真夏のSounds good !」(AKB48)
第53回(2011年):「フライングゲット」(AKB48)
第52回(2010年):「I Wish For You」(EXILE)
第51回(2009年):「Someday」(EXILE)
第50回(2008年):「Ti Amo 」(EXILE)
第49回(2007年):「蕾(つぼみ)」(コブクロ)
第48回(2006年):「一剣」(氷川きよし)
第47回(2005年):「Butterfly」(倖田來未)
avex trax(エイベックス・グループ)は、実質的にrythem zone(LDH)の親会社であることが知られていますが、親会社のエイベックス・グループ所属アーティストの受賞歴まで含めれば、1995年から現在までの半分以上を同グループ関係者が受賞していることが分かります。
特に2008年からの8年間に明らかな記録で出ており、EXILEグループの所属レーベルであるrythem zone名義の曲がレコード大賞をほぼ独占する形となっています。
間を縫うようにAKB48の所属レーベルであるキングレコードが名を連ねていますが、実は過去に、2010年はEXILEのが(大賞を)取る代わりに翌年をAKB48に譲るとの密約があったことも週刊誌で暴露されていました。
歴代のレコード大賞のやらせ・買収疑惑を総まとめ
2018年で60回目を迎える「輝く!日本レコード大賞」ですが、長らく続いてきた老舗音楽番組だけあって、数々の「腐敗」した裏側が関係者から語られています。
レコード大賞以外にも、これまでには不可解とされる受賞の数々があったとされています。買収疑惑が噂される受賞歌手をまとめてみました。
近藤真彦(2010年最優秀歌唱賞)
出典:http://xn--bck2bg1e7bvevfyc.jp/
某スポーツ誌記者がサイゾーウーマンの記事で、次のように語っています。
「ジャニーズはそれまで20年間も『レコ大』に参加していなかったのに、その年、歌手活動30周年を迎えた近藤が、突然都合よく受賞。『レコ大』の審査委員は、ジャニーズの意向には逆らえない新聞記者が大半を占めているだけに、ファンでさえ気付いてしまう程の出来レースを演じてしまったというわけです。ちなみに受賞曲は、オリコンランキング最高15位でした」
AKB48(2011年大賞)
音楽事務所関係者の話によると、2011年はEXILEが大賞で決まっていたところをAKB48運営がレコ大獲得に乗り出したと噂されています。
1996年、1997年に連続受賞した安室奈美恵、1999年のGLAY、2001年から2003年にかけて連続受賞した浜崎あゆみ、2007年のコブクロ、2008年から2010年にかけて連続受賞したHIROが現役時代のEXILE……。さらに、2011年AKB48が大賞を受賞した際には、今回と同様の買収の噂が浮上していた。
「この年もEXILEが大賞を受賞すると言われたのですが、突如AKB運営サイドがレコ大獲得に乗り出したんです。そして窪田康志社長がエイベックスの松浦社長とバーニングに相談し、その結果、EXILEはレコ大を辞退することで話がついたんですが、裏でやはり巨額の金が動いたと言われました」(音楽事務所関係者)
西内まりや(2014年新人賞)
出典:http://syougai-geneki.cocolog-nifty.com/
こちらも先ほどのスポーツ記者の口から語られています。
「モデル出身の西内が女優業、そして歌手活動まで展開できているのは、明らかに所属事務所『ライジングプロダクション』の力によるもの。同年発売の1stシングル『LOVE EVOLUTION』で受賞したものの、発表の1カ月前には、マスコミ関係者の間で『新人賞はライジングが勝ち取った』とささやかれていました」(前出・記者)
まとめ
■三代目JSB以前にも、レコード大賞の買収は状態化されていたとみられ、不可解な受賞に疑問の声が以前から上がっていた。
ネットニュース各社が疑惑を報じてから間もなくして、疑惑の渦中にあるLDH元社長のHIROさんと奥さまである女優の上戸彩さんが愛娘を連れて歩く姿がニュースとなるなど、偶然にしては出来過ぎた写真が公開されたことも疑惑に拍車をかける結果となっています。
三代目JSBは報道を受け、2016年のレコード大賞を受賞することは無いだろうと予想されていましたが、案の定受賞はありませんでした。
●2016年優秀作品賞
「あなたの好きなところ」西野カナ
「海の声」浦島太郎(桐谷健太)
「女は抱かれて鮎になる」坂本冬美
「最&高」きゃりーぱみゅぱみゅ
「365日の紙飛行機」AKB48
「涙のない世界」AAA
「花束を君に」宇多田ヒカル
「BELIEVE」西内まりや
「みれん心」氷川きよし
「ラストシーン」いきものがかり(※曲名50音順)