2023年1月の狛江市強盗殺人事件の実行犯である中西一晟はルフィなどの指示役から指示を受けて事件を起こしました。事件の概要や中西一晟の白山市の実家の家族・親と生い立ち、中学・高校や大学の学歴・経歴、事件の動機や判決と現在をまとめました。
この記事の目次
中西一晟は狛江市強盗殺人事件の実行犯
中西一晟(なかにし・いっせい)は2023年1月19日に東京都狛江市で起こった狛江市強盗殺人事件の実行犯です。事件当時は19歳だったので実名報道はされませんでしたが、「特定少年」として実名報道されるようになりました。
ごく普通の大学生だった中西一晟が闇バイトに手を出して、90歳の高齢女性を想像を絶するほど凄惨な方法で殺害したこの事件は「ルフィ広域強盗事件」の1つとして、大きく報じられました。
狛江市強盗殺人事件とは
出典:fnn.jp
この事件の準備が始まったのは事件の1週間前の2023年1月12日。メッセージアプリ「テレグラム」で闇バイトの勧誘があり、中西一晟は事件に参加することを決めました。
そして、事件の3日前にテレグラムのチャットグループに「Kim」(藤田聖也?)を名乗る人物から細かい指示が入り、「ミツハシ」(今村磨人?)を名乗る人物が犯行車両の調達などの事前準備をしました。
そして、2003年1月19日正午ごろ、東京都狛江市駒井町の多摩川沿いにある90歳の女性が住む一軒家に、中西一晟を含む男性4人が宅配業者を装って強盗目的で押し入りました。
中西一晟ら実行犯4人は女性の両手を縛り、体を取り押さえながら、自宅内の現金を探し回ります。しかし、数十分探しても現金を見つけることができず、女性も現金の保管場所を話しませんでした。
そこで指示役の「ミツハシ」が次のように指示します。
――指示役「三橋」
「指飛ばせ」「刃物持ってこい」「殺さない限り全力でやれ」
引用:【詳報】「お金の誘惑に負けなければ…」闇バイトに加担した元大学生が法廷で語った“後悔” 被害者は死亡 「ルフィ」グループによる狛江市の強盗致死事件(2024年9月7日掲載)|日テレNEWS NNN
この指示を受けた実行犯4人は長さ約75cm重さ1.2kgのバールで女性殴ります。中西一晟は実際に女性を殴ってはおらず、他の実行犯が殴るのを見ていただけとのことですが、女性は10回以上バールで殴られ、骨が露出するほどの暴行を受けて死亡しました。司法解剖の結果、女性は肋骨や胸骨など上半身30ヶ所の骨が折れていたとのことです。
しかし、最後まで現金の保管場所を話すことはありませんでした。
この事件は被害女性が1人で自宅にいた時に起こりましたが、最初に遺体を発見したのは警察官でした。
1月12日に千葉県大網白里市のリサイクルショップ襲撃事件で逮捕された犯人のスマホを解析したところ、この被害女性の住所データが見つかったため、1月19日午後5時ごろに家族と共に警察官が室内を確認したところ、殺害された被害女性の遺体を発見しました。
中西一晟は指示役から海外逃亡を進められ、事件後に「Kim」から送られてきた偽造運転免許証を使って、実家がある石川県内でパスポートを取得しようとしましたが、偽造を見破られて身柄を確保され、逮捕されました。
中西一晟の実家は白山市・親と家族とは
実家は石川県白山市
中西一晟は石川県白山市出身であると報じられています。ネット上の情報では、小学校は白山市立朝日小学校だったとのことですので、実家もその周辺だったと思われます。
親は自営業
中西一晟の親は自営業を営んでいて、経済的には裕福でした。
少年の父親は自営業者。裕福な家庭で育ったがゆえ生まれた「金」への執着が少年を犯罪へと引き込んだのだろうか。
引用:裕福な生い立ちから一転…狛江強殺事件で起訴された19歳の少年 同級生が語る小中高の変遷【石川発】|FNNプライムオンライン
実家は土建屋をやっているとのことで、実家の会社名もほぼ判明していますが、狛江市強盗殺人事件と実家の会社は全く関係ありませんので、ここでは会社名は晒しません。
中西一晟は親との関係が悪かった?
親が自営業を営んでいて、実家は裕福だった中西一晟ですが、家族・両親との仲はあまり良好ではなかったようです。
小学生の頃から、「両親との会話を拒絶」してきたと証言しています。
小学生のころから両親との関係が悪かったという。スーツ姿で証言台に立った男は、「両親と会話を拒絶して生きてきました」と話した。耐えかねて家出したこともあり、ストレスが原因でうつ病と診断された。
家出をするほど、両親とそりが合わなかったということは、子供の頃から精神的に孤独を感じていたのでしょうか。
中西一晟の生い立ち
出典:fnn.jp
中西一晟は、少年時代は明るく真面目だったという評判があります。
小学校時代までの同級生:
明るい性格ではしゃいだり、しょっちゅうしていた。クラスでは基本誰とでも仲良くできる子で、でも特に親しい子を作ったりでもなく、みんなと仲良くしていたって感じ。
引用:裕福な生い立ちから一転…狛江強殺事件で起訴された19歳の少年 同級生が語る小中高の変遷【石川発】|FNNプライムオンライン
ただ、両親との関係がうまくいかずに心に闇を抱えていたためか、「実家は裕福である」ことを自慢したり、外でカエルの解剖を楽しそうにやっていたという証言もあります。
学校や親の前では「明るい優等生の少年」を演じつつ、どこか闇の部分を抱えていたのかもしれません。
中西一晟の中学・高校は中高一貫校
出典:fnn.jp
中西一晟は中学受験をして、金沢市内にある中高一貫校に進学しています。
少年は小学校を卒業後、地元の中学には進まず、金沢市内の中高一貫校へ進学。地元の同級生との交流はなくなったという。
引用:裕福な生い立ちから一転…狛江強殺事件で起訴された19歳の少年 同級生が語る小中高の変遷【石川発】|FNNプライムオンライン
この中学受験をして合格したことは中西一晟の中で誇りだったようで、小学校の卒業文集では中学受験についてもいろいろと書いていました。
ネットの情報によると、中西一晟が進学した中学・高校は県立金沢錦丘中学・高校と思われます。
#75 2023/03/10 14:02
>>72
チャリでも北鉄で工大前で降りても通える。錦は確定だと思うけど、大学はそんなにいいとこじゃなさそう
実家から自転車でも通学可能のようです。
金沢市内の中高一貫校は金沢錦丘中学・高校と星稜中学・高校がありますが、星稜中学・高校に中高一貫コースができたのは、中西一晟が中学生になって以降のことなので、「金沢市内の中高一貫校に中学受験で入学」となると、金澤錦丘中学・高校で間違いないでしょう。
高校は中退
中学受験をして中高一貫校に進学した中西一晟でしたが、高校に入ると、徐々に不登校になり、非行に走るようになったそうです。
万引きをしたり、タバコを吸ったりして、素行の悪さはクラス外でも話題になるほどでした。そして、高校を中退してしまいます。
この頃に、親との不仲が原因で家出をしたり、うつ病と診断されたりしたのかもしれません。
中西一晟の学歴・経歴:大学中退
大学進学を機に上京
中西一晟は高校を中退しましたが、その後高卒認定試験を受けて、大学に進学しました。
普通、非行に走って高校を中退したら、そのままフリーターだったり、引きこもりになったりする可能性が高いと思いますが、きちんと高卒認定試験を受けて大学に進学したのなら、この頃は真面目な性格だったのかもしれません。
大学進学を機に地元を離れて上京し、東京で一人暮らしを始めています。
どこの大学かは不明
中西一晟は大学進学を機に上京して、中野区で一人暮らしをしていたと報道されていますが、どの大学に進学したのかはわかっていません。
裁判では「将来弁護士になりたい」と語っていますので、中野区周辺にある法学部のある大学だとが思いますが、詳しいことはわかりません。
逮捕後に中退?
中西一晟は事件当時、「大学生」と報じられていましたが、逮捕後や裁判の報道では「元大学生」や「無職」と報じられるようになりました。
ということは、狛江市強盗殺人事件で逮捕されてから、大学を中退したものと思われます。
中学受験をしたのに高校を中退。高卒認定試験を受けて大学に入学したのに闇バイトで強盗殺人事件を起こして大学を中退したというのは、なんとも悲しい学歴ですね。
中西一晟の犯行動機
中西一晟はなぜ狛江市強盗殺人事件を起こしたのでしょうか?親とはうまくいかなくても、上京して大学進学をさせてもらって仕送りしてもらえるくらいの親子関係で、経済的には恵まれていたと言えます。
また、中西一晟自身も高校は中退したものの、高卒認定試験を受けて、大学進学をしたのですから、それなりに高い志を持っていたはずです。
それなのに、なぜ中西一晟は闇バイトに手を出して、狛江市強盗殺人事件を起こしたのか、その動機を見ていきましょう。
同居人がお金を使い込む
大学進学を機に上京した中西一晟は中野区で一人暮らしをしていました。
2022年8月に高校時代にゲームで知り合った4歳上の加藤臣吾が「住む場所がなくなった」と、中西一晟の自宅アパートに転がり込んできました。これが、中西一晟の運命を大きく変える出来事でした。
当初、加藤臣吾は「家賃と光熱費は半分払う」と言っていましたが、まったく払わず、それどころか中西一晟のお金を使い込むこともありました。
このことにより、中西一晟は経済的に苦しくなり、お金に困るようになったのです。
闇バイトに誘われる
そして、2022年12月にお金に困っていた中西一晟は加藤臣吾から、闇バイトを紹介されます。加藤は闇バイトの仲介人として「sugar」を紹介し、中西一晟はテレグラムを使ってsugarと連絡を取り合うようになりました。
そして、sugarから2022年12月21日に起こった広島市西区強盗事件の実行犯にならないかと誘われました。この時中西は断りましたが、加藤は参加しています。
この広島市西区強盗事件の話を加藤から聞いた中西は、「警察にバレない」と感じて、報酬「100万円から200万円」という説明に乗り、狛江市強盗殺人事件に参加することを決めたのです。
加藤も狛江市強盗殺人事件に実行犯として参加しました。
もしかしたら、中西一晟にとって「加藤臣吾」が疫病神のような存在だったのかもしれません。
中西一晟は事件後に苗字が変わる
出典:fnn.jp
中西一晟は2023年1月の狛江市強盗殺人事件を起こし、石川県内で偽造運転免許証を使い、パスポートを申請したとして身柄を拘束され逮捕されました。事件を起こした時19歳でしたので、他の実行犯の3人とは異なり、実名は出ていませんでした。
しかし、強盗殺人を起こした19歳は少年法の「特定少年」に当たりますので、実名の「中西一晟」という名前が公開・報道されています。
ただ、逮捕当時は「中西一晟」という名前ではなかったようなんです。
2022年4月に改正された少年法によって、実名で起訴された19歳の少年。起訴された際、少年の名字は変わっていた。裕福な家庭に何があったのか…。
引用:裕福な生い立ちから一転…狛江強殺事件で起訴された19歳の少年 同級生が語る小中高の変遷【石川発】|FNNプライムオンライン
逮捕された時(事件を起こした時?)は違う苗字だったけれど、起訴までに苗字が変わり、「中西一晟」という名前になったということですね。
なぜ、苗字が変わったのか?それは、中西一晟の逮捕を機にご両親が離婚したからでしょう。赤の他人と養子縁組をした可能性もありますが、「息子が強盗殺人事件を起こした。しかも特殊詐欺のルフィ事件と関与しているらしい」となったら、養子縁組の相手を探したり、手続きをする余裕はないはずです。
それなら、もっと簡単に苗字を変えられる離婚をして、父親の姓から母親の「中西」姓に変えたものと思われます。
なぜ、離婚をしたのかはわかりません。中西一晟の逮捕を機にご両親の仲が険悪になった可能性もありますが、中西一晟の実名が報道されると、自営業に大きな影響があるし、自分たちの私生活にも大きな影響があるから、実名報道される前に離婚をして、影響を最小限に防いだものと思われます。
旧姓は爆サイの掲示板に晒されていましたが、実家の会社名も自動的にわかってしまうので、ここでは言及しません。
中西一晟の判決
中西一晟は第一審で懲役23年の実刑判決が言い渡されました。
中西一晟は強盗致死の罪で起訴されていましたが、裁判では強盗の罪は認めたものの、被害者女性の死には関わっていないとして、容疑を一部否認していました。
裁判では確かに中西一晟は女性をバールや拳で直接暴行を加えていないことが認められましたが、仲間が暴力をふるっていることを目撃した上で、バールを持ってきたたことや事件前に「バールで人くらい殴れます」と指示役に連絡していたことから、強盗致死に狂暴があったと認められ、「卑劣かつ悪質極まりない犯行」として懲役23年の実刑判決となりました。
中西一晟の現在
2024年9月6日に懲役23年の実刑判決が言い渡されましたが、判決を不服として控訴しています。
中西被告は公判で「共犯者らが被害者をバールで殴るとは思わなかった」として強盗致死罪は成立せず、強盗罪にとどまると主張していた。
法定刑は、強盗致死は無期懲役か死刑、強盗致傷は6年以上の懲役、強盗罪は5年以上の懲役になりますので、中西一晟としては「強盗罪」を主張して、刑期を短縮したいのでしょう。
また、中西一晟は将来弁護士になる夢を持っているとのこと。
さらに中西被告が深く反省し、将来は弁護士になりたいとの夢を語っていることなどから更生の兆しが見えているとして、懲役13年の判決を求めた。
弁護士の夢を持っていたら、闇バイトをして強盗殺人なんてしませんよね・・・。
控訴審はいつ行われるかは不明ですが、他の共犯者たちの第一審の判決が出てから、控訴審が行われるのかもしれません。
中西一晟のまとめ
狛江市強盗殺人事件の実行犯である中西一晟の白山市の実家の親や家族、生い立ち、中学・高校と大学の学歴や経歴、動機や判決と現在をまとめました。
中西一晟など4人の犯人に囲まれ、バールで殴られた被害者の恐怖はいかほどだったのか・・・。闇バイトに安易に手を出すのは絶対にやめましょう。