2020年11月に発生した「町田市小6女児いじめ自殺事件」が注目されていまます。
この記事では町田市小6女児いじめ自殺事件の概要や被害者と死因、加害者によるタブレットへの書き込みや「殺し方ノート」の存在、当時の校長の五十嵐俊子氏とその後や現在などについてまとめました。
この記事の目次
- 町田市小6女児いじめ自殺事件の概要
- 町田市小6女児いじめ自殺事件では学校で使用するタブレット端末への悪口の書き込み
- 町田市小6女児いじめ自殺事件では被害者の殺し方ノートを加害者が作成していた
- 町田市小6女児いじめ自殺事件の被害者
- 町田市小6女児いじめ自殺事件の被害者の死因は首吊り
- 町田市小6女児いじめ自殺事件の加害者は主犯2名の他、別グループの2名
- 町田市小6女児いじめ自殺事件のあった小学校の校長は五十嵐俊子氏
- 町田市小6女児いじめ自殺事件のその後と現在① 五十嵐俊子校長の言い訳なども暴露されている
- 町田市小6女児いじめ自殺事件のその後と現在② いじめとの因果関係は不明とする調査報告も市は新たな調査会による調査続行を指示
- まとめ
町田市小6女児いじめ自殺事件の概要
「町田市小6女児いじめ自殺事件」は、2020年11月30日の夜に、東京都町田市の市立小学校「町田第五小学校」に通う、当時小学6年生の女児(当時12歳)が、「学校でいじめにあって自殺する」、「A子とB子にいじめられていた」、「こいつらのために自分は死ぬ」、「もうラクになりたい」などと書いた遺書を残し、自宅の自室で自殺して亡くなった事件です。
この「町田市小6女児いじめ自殺事件」は、被害者も加害者も共に事件当時小学生だった事から、情報公開が抑えられていますが、いくつかのメディアがかなり突っ込んだ取材をしており、衝撃的な事実が判明してきています。
今回はこの事件で現在までに判明している内容をまとめていきます。
町田市小6女児いじめ自殺事件では学校で使用するタブレット端末への悪口の書き込み
「町田市小6女児いじめ自殺事件」が発生した町田市立町田第五小学校では、教育の情報化を推進する目的で始められた文科省の「GIGAスクープ構想」に則り、生徒1人に1台のタブレット端末(Chromebook)が貸し出されていました。
町田市小6女児いじめ自殺事件では、加害者の生徒複数名が、このタブレット端末のチャット上に「(被害者の名前)、ウザイ」、「まじで死んでほしい」など、被害者に対する悪気を書き込みし、その事に気がついた被害者が、他の友人に相談したところ、その後、この生徒2人にもいじめを受けた事などが判明しています。
他にもタブレットを利用したいじめの内容として、突然この被害者女児に対して「縁を切る」などと言った後に「ドッキリでした〜」などと言う事を繰り返していたことなども明らかにされています。こうした悪質ないじめを繰り返され、被害者は次第に精神が不安定な状態になり、自殺に至った可能性が指摘されています。
また、いじめを苦にしたこの被害者が、このタブレット端末のインターネット機能を利用して自殺の方法などを検索していた事も明らかになっており、学校側のタブレット端末の制限機能の付け方などの管理体制に問題があった可能性も指摘されています。
さらに、このタブレットのチャット機能に書き込まれた加害者による被害者への攻撃的な書き込みは事件発覚後に全て削除されており、何らかの隠蔽が行われた可能性も指摘され、学校側や同行の五十嵐俊子校長に対する疑惑が広がっています。
町田市小6女児いじめ自殺事件では被害者の殺し方ノートを加害者が作成していた
「町田市小6女児いじめ自殺事件」では、加害者らのグループが「〇〇(被害者の名前)のころしかた」というノートを作成して、加害者らで回し読みしていた事も判明しています。
報道によると、この「殺し方ノート」には加害者らによって、被害者を殺害する方法などがイラスト入りで書かれていたという事です。
このノートの具体的な内容としては、「殴りたいだけ殴る」、「やってみた〜い(ハートマーク)」などと書かれていた事が明らかにされています。
町田市小6女児いじめ事件が発生した町田市立町田第五小学校の校長は、この「殺し方ノート」の存在を被害者の遺族に1度も知らせておらず、週刊文春の関係者への取材などで初めて発覚しました。この点でも五十嵐俊子校長や学校側に対する不信感が広がっています。
町田市小6女児いじめ自殺事件の被害者
出典:https://livedoor.sp.blogimg.jp/
「町田市小6女児いじめ自殺事件」の被害者は、2020年11月の時点で町田市立町田第五小学校に通っていた小学6年生の女児という事はわかっていますが、名前や顔写真などの情報は全て伏せられています。
5ちゃんねるなどの匿名掲示板で被害者女児の実名が特定されたとの情報もありますが、真偽の確認はできませんでした。また、未成年の被害者という事もあるので、噂レベルのものも含めてここでの掲載は差し控えます。
町田市小6女児いじめ自殺事件の被害者の死因は首吊り
「町田市小6女児いじめ自殺事件」の被害者の死因は「首吊りによる自殺」です。
これはプレジデントオンラインの取材により明らかにされています。発見者は被害者の兄だったようです。
町田市の小学校に通う6年生の山根詩織さん(仮名)が、自室で亡くなっているのが発見されたのは、2020年11月30日(月)の0時半頃。兄の信哉さん(仮名)が0時を過ぎても部屋の明かりがついているのを不審に思って部屋をのぞいたところ、首をつって絶命していた。
町田市小6女児いじめ自殺事件の加害者は主犯2名の他、別グループの2名
「町田市立小6女児いじめ自殺事件」の加害者は、プレジデントオンラインの記事によると、A子、B子、C子、D子の4人が確認されています。
A子とB子がチャット上で「詩織、ウザイ」「まじで死んでほしい」とやりとりしていることは、“なりすまし”で覗くことで多くの同級生が知っていた。そして、詩織さん自身もクロームブック上でそれを目撃し、C子とD子に相談していたが、その後、C子とD子にもいじめられていた。これらは遺族が同級生からの証言を集ることでわかったことだ。
この加害者4人について、同クラスの別の児童の保護者への取材をしたところ、4人はいわゆる「スクールカースト」の上位におり、A子とB子がグループ、C子とD子がそれぞれグループを作っており、この2つのグループは仲が悪くライバル関係にあったようです。
いじめ事件の経緯は、被害者がタブレット端末のチャットで、A子とB子が自分の悪口を書き込んでいる事に気づき、C子とD子に相談し、それ以降一緒に過ごす事が増えたとの事。
ところが、被害者はその後もA子とB子に誘われると断り切る事ができずに一緒に遊ぶ事があり、それを知ったC子とD子が腹を立てて絶好を宣言。
結果、被害者はクラスで権力を持つ女子生徒4人からいじめの対象となってしまい、他の生徒らもこの加害者4人を恐れて被害者と関わらないようになってしまったという流れだったようです。
この加害者4人の実名などは現在のところ特定されていません。性根のねじ曲がった加害者とはいえ、未成年の子供という事もあり今後も全力で隠蔽されると思われ、特定されたとしても拡散は阻止されるでしょう。
町田市小6女児いじめ自殺事件のあった小学校の校長は五十嵐俊子氏
出典:https://master-education.jp/
「町田市小6女児いじめ自殺事件」の発生した私立小学校の校長は「五十嵐俊子」という女性である事が「FRYDAY」の記事から判明しています。
同校の校長だった五十嵐俊子氏(60)は、現在のGIGAスクール構想につながる懇談会に創設時から参加するなど、同構想の推進者として知られていました。にもかかわらず、端末の杜撰な管理によっていじめが助長されてしまった。
この五十嵐俊子氏が校長を務めていたと特定されたため、同時に、事件のあった小学校は「町田市立町田第五小学校」である事も特定されています。
この五十嵐俊子校長は、事件発覚後、被害者の遺族に対して事件の内容を隠蔽しようとしていた疑惑が持たれています。
被害者の母親によれば、校長と担任教師と娘の死について話し合いをもった際、父親が「いじめられているのを知っていましたよね?」と聞くと、担任の先生は「はい、知っていました」と即答したという事ですが、五十嵐俊子校長はそこで間に割り込み「いやいやいや、そういう事ではないですよね?」と制止していきたのだそうです。
「いやな予感は11月30日の時点でありました。夫が担任のB先生に『山根詩織がいじめられているのを知っていましたよね?』と聞いたら、『はい、知っていました』と即答しました。すると、A校長が『いやいやいやいや、B先生、そういうことではないですよね?』と制止したんです。
この五十嵐俊子校長は、2021年3月末で定年退職し、同年4月からは渋谷区の教育委員会の教育長に就任しているようです。
「町田市小6女児いじめ自殺事件」は発生してから1年弱が経過してようやく明るみに出ましたが、これは、五十嵐俊子校長が自分の退職後のポストが決定した2021年2月中旬までいじめを教育委員会に報告していなかった事が関係していたようです。
また、五十嵐俊子校長は2021年2月24日にようやく遺族宅に弔問に訪れたという事ですが、この日はちょうど、区議会で五十嵐俊子校長の教育長への任命の同意を求める議案が提出された日だったという事で、関係者の間では、自分の栄転が決まって安心したのでいじめ事件を認めて遺族宅を訪れたのではないかとの疑惑が囁かれているのだそうです。
ちなみに、五十嵐俊子校長が就任したポストの年収はおよそ1500万円だそうです。
あくまでも週刊誌の記事であり真偽の程は分かりませんが、被害者の遺族の証言などと合わせて考えると、この五十嵐俊子校長に不信感を抱いてしまうところです。
町田市小6女児いじめ自殺事件のその後と現在① 五十嵐俊子校長の言い訳なども暴露されている
「町田市小6女児いじめ自殺事件」のその後と現在についても見ていきます。
事件後の報道で、事件のあった小学校の当時の校長である、五十嵐俊子校長が被害者遺族に対して呆れた言い訳を繰り返していた事が複数のメディアで暴露されています。
五十嵐俊子校長は、タブレット端末に書き込まれた加害者らによる被害者への悪口だけが削除されている事について、遺族に対して「ハッキングに遭って消された」などと説明していたようです。
週刊文春は、被害者の両親が校長に電話してタブレット端末のチャットに書き込まれていた加害者らの悪口だけが消されていることへの疑問を尋ねた際の音声データを入手し、その会話の内容を掲載しています。
校長 「なんかですね、あのその友達の中に、入り込むみたいな動きがちょっとあったんですよ」
両親 「入り込む?」
校長 「つまりですね、ハッキングっていうんですか。つまり何かお助け隊じゃないんですけども、誰かの中に入り込むような、誰かが見たとか見ないとか、何か急にそんな話になったので。(チャットを)止めました。全部使えないようにしたんですよ」
五十嵐俊子校長は被害者の両親に「タブレット端末がハッキングされた」などと言い訳をしていたという事ですが、そもそもこの小学校ではタブレット端末のパスワードが生徒全員共通で、誰でもログインして書き込みを消す事が可能だった事がプレジデントオンラインの取材で判明しています。
“ハッキング”というと大がかりな事件のようだが、この学校ではIDは出席番号、パスワードは123456789と全員が共通だった。だから、誰でもやろうと思えばA子のアカウントにログインして、チャットの内容を見ることも消すこともできた。
にも関わらず、五十嵐俊子校長は、最愛の我が子を失った被害者の両親に対して「ハッキングによって消された」などという大層な説明をして言い逃れをしようとしていたという事になります。
町田市小6女児いじめ自殺事件のその後と現在② いじめとの因果関係は不明とする調査報告も市は新たな調査会による調査続行を指示
事件発覚のその後、町田市教育委員会のいじめ問題対策委員会による調査が行われていましたが、東京都町田市の市長の定例記者会見の場で市長から「自殺といじめの因果関係は明らかにならなかった」とする報告書を対策委から受け取ったとの発表が行われました。
東京都町田市で昨年11月、市立小学校6年の女子児童(当時12)がいじめを訴える遺書を残して自殺した問題で、石阪丈一市長は27日の定例記者会見で、今年3月から調べてきた市教育委員会のいじめ問題対策委員会の報告書を受け取ったと述べた。市長によると、報告書はいじめの存在を記しつつも、「自殺との因果関係は明らかにならなかった」とする内容だという。
町田市の石阪丈一市長はこの会見の場で、「対策委の調査では不十分」との見解を示し、新たに有識者らによる調査委員会を立ち上げて再調査を行う方針を発表されています。
まとめ
今回は、2020年11月に発生し、2021年に入ってから発覚した「町田市小6女児いじめ自殺事件」についてまとめてみました。
町田市小6女児いじめ自殺事件は、町田市立町田第五小学校に通っていた当時12歳の小学6年生の女児が、クラスメイトの女児少なくとも4名からタブレット端末に悪口を書き込まれる、被害者の殺害方法などをイラスト入りで書いた「殺し方ノート」などを作成されるなどの悪質ないじめを受け、それを苦にして自宅で自殺をした事件です。
被害者は加害者2名を名指しにし、その2人にいじめられていた事を示した遺書を残し亡くなりました。死因は首吊り自殺でした。
加害者はこのクラスメイト2名と、この2名とはライバル関係にあったという別の生徒2名でスクールカーストの上位にいる4人だったという事です。
また、この事件では当時の同校の校長の五十嵐俊子氏が、いじめ事件を隠蔽しようとしていた疑惑も浮上しており、現在も批判が起きています。
その後や現在については、町田市のいじめ問題対策委員会により「いじめと自殺の因果関係は明らかにならなかった」とする報告書が出されていますが、市はこの調査では不十分だとして、新たな調査委員会を編成して調査を続行するとの方針を示しています。