昭和最大の汚職事件であるロッキード事件は「記憶にございません」が流行語になりました。
今回はロッキード事件とその真相をわかりやすく解説し、田中角栄の冤罪説や不審な死者、児玉誉士夫や小佐野賢治、映画化の有無も紹介します。
この記事の目次
ロッキード事件は昭和最大の汚職事件
ロッキード事件とは、1976年に明るみに出たアメリカの航空機製造会社のロッキード社の旅客機受注を巡る戦後最大の汚職事件です。
日本では、ロッキード社から政財界に総額30億円近いお金がばらまかれました。
そして、前総理大臣である田中角栄が5億円を受け取ったとして逮捕され、有罪判決を受ける事態に発展しています。
さらに、アメリカと日本だけでなく、オランダやイタリア、サウジアラビア、ヨルダン、メキシコなどを巻き込んだ世界規模の汚職事件となりました。
ロッキード事件をわかりやすく解説
ロッキード事件をわかりやすく解説していきます。
ロッキード社は旅客機を売らないとピンチだった
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ロッキー事件を語るなら、まずは当時のロッキード社の状況を理解しなくてはいけません。
ロッキード社はアメリカの航空機製造会社です。ロッキード社はもともと軍用機で高い評価を得ていた会社でした。
しかし、ベトナム戦争が終結すると、ロッキード社の売上は大きく減少します。そこで、ロッキード社は旅客機の製造・販売に力を入れることにしました。
そしてロッキード社が初めて旅客機として開発したのが「L-1011 トライスター」というジェット旅客機です。
この「L-1011 トライスター」は、ロッキード社の軍用機のノウハウを惜しみなく注ぎ、安全性を高めるために高度な自動操縦システムを取り入れ、騒音も少ないなどの特徴がありました。
当時の旅客機としては最先端のもので、性能も非常に高いものでした。
しかし、ロッキード社のトライスターは売れなかったんです。ライバル会社であるボーイング社やマクドネル・ダグラス社に大きく水をあけられていました。
全日空は航空機を購入予定だった
日本の大手航空会社の1つである全日空は、1972年度の新型旅客機の導入を目指して、1970年からどの会社のどの旅客機を購入しようか検討を始めていました。
少し前に日本航空(JAL)はマクドネル・ダグラス社のDC-10の大量発注を決定。
全日空も同じようにDC-10の購入も視野に入れていましたが、DC-10はエンジン脱落事故などを起こして、安全性が問題視されるようになりました。
さらに、当時の日本では騒音問題が大きく取り上げられるようになっていて、全日空は低騒音性に優れているロッキード社のトライスターの購入に傾いていました。
ロッキードは金を配り全日空に購入させた
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ロッキード社はトライスターを売らないと、会社存続の危機に立たされるほど追い込まれていました。
そんな時、全日空がトライスターの購入を検討している噂を聞きつけ、ロッキード社はなんとしてでも全日空にトライスターを大量購入してもらおうと画策します。
ただし、全日空は「トライスターにしようかなぁ」と考えてはいたものの、購入を決定したわけではありませんでした。
そのため、ロッキード社は裏金をばらまいて、確実に全日空に自社のトライスターを購入してもらおうと考えました。
ロッキード社のコーチャン副会長は、3つのルートを使ってお金をばらまくことにします。
1つ目は児玉誉士夫です。
児玉誉士夫は1958年ごろからロッキード社の日本側の裏の代理人で、700万ドル(当時21億円)を「(全日空にトライスターを購入させるための)コンサルタント料」として渡します。
次に、ロッキード社の日本の販売代理店を務めていた丸紅を通じて、当時の内閣総理大臣だった田中角栄に5億円を渡しました。
さらに、全日空を通じて運輸族の政治家や運輸省の官僚に賄賂が渡されました。
・ロッキード社→丸紅→田中角栄に5億円
・ロッキード社→全日空→政治家や政府高官
ロッキード社は古くからの付き合いがある裏のフィクサーである児玉誉士夫を日本におけるコンサルタントにして、21億円渡しました。
そして、丸紅がロッキード社に対して総理大臣に5億円を渡すべきだと持ち掛けて、田中角栄に5億円を渡しています。
これは、全日空のトライスター購入はほぼ決定していましたが、念押しの圧力をかけてもらうためでした。
ロッキード社は全日空にも自社の旅客機を購入してもらうように賄賂を渡していましたが、全日空は自社の権益を広げるために、運輸族の政治家や運輸省の官僚にそのお金を渡します。
これを簡単に言うと、ロッキード社が旅客機を買ってもらうために、総理大臣や政治家・官僚などにお金をばらまいたということになります。これが、ロッキード事件です。
ロッキード事件をまとめてみましょう。
・そのために日本の政財界と全日空にお金をばらまいた
<ロッキード社のお金のバラマキで得をした人たち>
・ロッキード社→全日空に旅客機を購入してもらえて利益が出る
・丸紅→全日空に旅客機を購入してもらえれば、日本代理店としてお金が入る
・児玉誉士夫→お金を貰えるし、全日空が購入すれば政財界への影響力が増す
・田中角栄→5億円貰える
・全日空→購入すれば多額の賄賂を貰えて、それを資金に権益の拡充ができる
・政治家や官僚→お金を貰える
チャーチ委員会で発覚
ロッキード事件は、賄賂が渡されてすぐに発覚したわけではありません。
ロッキード事件が発覚したのは、ロッキード社のトライスターが納入された2年後の1976年になってからです。この時、既に田中角栄は総理大臣を退任していました。
1976年、アメリカの上院外交委員会多国籍企業活動調査小委員会(チャーチ委員会)に、ロッキードの極秘資料が誤って配達されました。
なぜ、そのような重要極秘資料が誤配されたのかは分かっていません。
この誤配をきっかけに、1976年2月4日にアメリカ上院でチャーチ委員会の公聴会が開かれました。
このチャーチ委員会で、ロッキード社のコーチャン副会長が旅客機(トライスター)を売り込むために、各国の政府高官に贈賄していたことを明らかにしました。
そして、全日空にトライスターを購入してもらうために使ったお金は総額30億円と言われています。
田中角栄らが逮捕
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コーチャン副会長の暴露によって、日本でもロッキード社が政府高官にお金をばらまいたことが明らかになり、衆議院予算委員会で関与した人物の証人喚問が行われました。
証人喚問に呼ばれた人物は次のようなメンバーです。
・全日空の若狭社長
・全日空の渡辺副社長
・全日空の大庭哲夫前社長
・丸紅の檜山廣会長
・丸紅の大久保利春専務
・丸紅の伊藤宏専務
・ロッキード日本支社支配人の鬼俊良
そして、検察による捜査も進められ、次の人物がロッキード事件で逮捕されました。
・榎本敏夫(田中角栄の秘書官)
・児玉誉士夫
・小佐野賢治
・檜山廣(丸紅会長)
・伊藤宏(丸紅専務)
・大久保利春(丸紅専務)
・佐藤孝行運輸政務次官
・橋本登美三郎元運輸大臣
・若狭得治(全日空社長)
このほか、全日空の社員5名も外為法違反および議院証言法違反などで逮捕され、逮捕されたのは合計で16名になりました。
ロッキード事件の登場人物① 田中角栄
ロッキード事件の登場人物の中でも最重要人物と言えるのが、田中角栄です。
田中角栄は第65代・66代の内閣総理大臣で、日本列島改造論を発表したり、日中国交正常化などを成し遂げた政治家です。
「高小卒業」という学歴が低いことをアピールし、知識の豊富さと実行力から「コンピューター付ブルドーザー」と呼ばれたこともありました。
1974年に文芸春秋で、田中金脈問題が暴露されたことがきっかけで、内閣総辞職することになりました。
田中金脈事件は「信濃川河川敷問題」とも言われ、田中角栄のファミリー企業が4億円で買った土地が、その後すぐに建設省の工事で時価数百億円に跳ね上がったことが判明しています。
ロッキード事件では、ロッキード社は当時の総理大臣・田中角栄に5億件を渡すことで、全日空にトライスター購入の圧力をかけ、スムーズに契約に結びつけようとしたと言われています。
ロッキード事件の登場人物② 児玉誉士夫
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ロッキード事件を語る上で欠かせない人物は児玉誉士夫です。児玉誉士夫は「政財界の黒幕」や「影のフィクサー」と呼ばれた人物です。
太平洋戦争中に海軍航空本部のために物資調達をして、1億7500万ドル相当の資金を得ました。
戦後はその資金を利用して、日本の政界・経済界、さらにアメリカのGHQやCIAに太いパイプを持ち、さらに裏社会の暴力団ともつながりを持っていました。
その幅広い人脈と資金で、児玉誉士夫は1958年からロッキード社の日本の秘密代理人となり、ロッキード社の戦闘機を日本の自衛隊に購入させるように働きかけていたんです。
そのような実績があったため、ロッキード事件の時もロッキード社は児玉誉士夫を裏の代理人に指名し、21億円ものお金をコンサルタント料として渡しました。
しかし、この時点で児玉誉士夫が最も顔が利く大野伴睦、河野一郎、岸信介などの政治家は死亡または第一線を退いていました。
当時の政界の中心人物だった田中角栄や佐藤栄作にはあまり影響力を持っていなかったため、そこで児玉誉士夫が目をつけたのが、小佐野賢治です。
ロッキード事件の登場人物③ 小佐野賢治
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小佐野賢治は実業家であり、戦後は駐留外国人相手のビジネスで大成功をおさめ、国際興業という会社を立ち上げます。
そして、1950年に当時長岡鉄道の社長だった田中角栄と事業で協力することで、親交を深め、「刎頸(ふんけい)の友」と呼ばれるほどの仲になっていきました。
また、ロッキード事件の前には航空業界への進出を狙って、日本航空と全日空の大株主にもなっていたのです。
つまり、ロッキード事件当時、総理大臣の田中角栄にも顔が利くし、全日空にも強い発言権を持つ人物だったというわけですね。
その小佐野賢治にロッキード社の裏の代理人の児玉誉士夫は目をつけて、裏金を渡し、橋渡しをしてもらうことにしたのです。
ロッキード事件の裁判と判決
ロッキード事件では16名の逮捕者が出ました。裁判ではどうなったのか?ロッキード事件の中心人物の裁判と判決を見ていきましょう。
■田中角栄
1983年に第一審で懲役4年、追徴金5億円の有罪判決を受ける。
1987年に控訴棄却、上告中の1993年に田中角栄が死亡したため、公訴棄却となる。
■児玉誉士夫
証人喚問が決定した直後に、病気を理由に自宅に引きこもることになる。
在宅起訴されて裁判になるが、公判に出席したのはたったの1回のみで、そのほかは病気を理由に引きこもっていた。
裁判の判決が出る直前の1984年に72歳で死亡したため、公訴棄却となる。
■小佐野賢治
1981年に懲役1年の実刑判決が出るが、翌日に控訴する。しかし、控訴審の途中の1986年に死亡したため、公訴棄却となる。
■檜山廣(丸紅社長)
1995年に最高裁で実刑判決が言い渡されるが、当時既に86歳になっていたため、高齢を理由に刑が執行停止になる。
1999年まで丸紅の名誉顧問を務め、2000年に91歳で死亡。
■若狭得治(全日空社長)
1992年に最高裁で懲役3年執行猶予5年の刑が確定する。
刑が確定後も全日空の名誉会長・相談役・常勤顧問の役職を歴任した。
■佐藤孝行(運輸政務次官)
懲役2年執行猶予3年、追徴金200万円の有罪判決を受ける。
■橋本登美三郎(元運輸大臣)
一審・二審では、懲役2年6ヶ月執行猶予3年、追徴金500万円の有罪判決を受ける。
上告中に死亡したため、公訴棄却となる。
結局のところ、ロッキード事件の中心人物の中で刑が確定し、さらに刑が執行されたのは、全日空の若狭社長と佐藤運輸政務次官だけ。しかも執行猶予付きの刑です。
その他は死亡による公訴棄却、もしくは高齢のための刑執行の停止となっています。
特に、田中角栄・児玉誉士夫・小佐野賢治がきちんと裁かれていないので、未解決事件と言っても良いかもしれません。
ロッキード事件では不審な死者がいる…
ロッキード事件は魑魅魍魎とした事件であることは間違いありません。アメリカの大手航空機製造会社、日本の大手商社や航空会社、総理大臣や政治家を巻き込んだ汚職事件ですから。
あまりにも闇が深く、底が見えにくい事件であったことから、大きな陰謀があったのではないか?とも噂されるようになりました。
その噂を後押ししたのが、事件関係者の怪死です。ロッキード事件に関係していた人物の中で、不審な死を遂げた死者が出たのです。
・1976年6月9日:児玉誉士夫の元通訳の福田太郎
・1976年8月2日:田中角栄の運転手の笠原正則
たった4か月間で、ロッキード事件に関係していた人物の中で3人の死者が出ています。しかも、急死です。
そう、「急死」なんです。病気で療養していたわけではありません。
しかも、1976年5月24日の参議院内閣委員会で、児玉誉士夫の元通訳である福田太郎らの身辺警護が必要ではないか?と社会党から警察庁に対して質問が出ています。
この時は「依頼がないから警護していない」という回答でしたが、この約2週間後には、その福田太郎が急死しているんです。
この3人の死者を見ると、ロッキード事件には何か大きな陰謀が関係しているのではないかと思えて来ますね。
ロッキード事件の真相 【複数の陰謀が絡み合っていた】
ロッキード事件の真相は複数の陰謀が絡み合っていたと言われています。
アメリカの民間のロッキード社が日本の全日空に旅客機を買ってもらおうとしただけの事件ではないようなんです。
陰謀① アメリカの怒りを買った
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ロッキード事件はアメリカの陰謀だったと言われています。
田中角栄は総理大臣になってから、アメリカに頼らず、ソ連やアラブ諸国から直接エネルギー資源を調達しようとしました。また、日中国交正常化を実現し、中国と接近しています。
田中角栄は、それまでアメリカ頼みだった日本を、国際社会の中で真の独立国・先進国に導こうとしていたのです。アメリカとしては、面白くないですよね。
だから、アメリカは田中角栄を排除しようとして、ロッキード事件を起こしたのではないかと言われています。
ニクソン政権で大統領補佐官、フォード政権で国務長官だったキッシンジャー氏は「ロッキード事件はあなたが起こしたんじゃないですか?」と問われ、「Of Course(もちろん)」と回答。
また、ロッキード事件が発覚することになったチャーチ委員会への重要書類の誤配もなんだか変ですよね。
さらに、アメリカのロッキード社の関係者(コーチャン副会長など)は起訴されていないんです。
これを考えると、アメリカの陰謀がロッキード事件を引き起こしたという説は信ぴょう性がありますよね。
陰謀② 三木派の田中排除
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ロッキード事件には、自民党内の権力争いが絡んでいたとも言われています。ロッキード事件が発覚した1976年当時は、三木武夫が総理大臣をしていました。
三木武夫にとって田中角栄は政敵でした。
田中角栄が内閣総辞職をしたことで、三木武夫は首相になりましたが、以前として田中角栄は「闇将軍」と言われるほど大きな影響力を持っていました。
そのことをよく思わなかった三木武夫は、ロッキード事件で大騒ぎをすることで、田中角栄を政界から本格的に追い落とそうとしたと言われています。
しかし、ロッキード事件の捜査を急ぐ三木武夫の態度は、自民党内の田中角栄支持者から「はしゃぎすぎ」と言われ、「三木おろし」につながっていくことになります。
陰謀③ 検察の捏造
出典:sankei.com
ロッキード事件には検察も関わっていたとも言われており、検察の捏造だったというのです。
ロッキード事件の調査に当たった東京地検は、金権政治のシンボルとも言える田中角栄を逮捕することが正義であり、それ以外の選択肢はないとして、突き進んでしまった。
もしくは、三木政権からの依頼でロッキード事件をでっち上げたという説もあります。
さらに、もっと大きな事件を隠すために検察がロッキード事件を捏造したという説もあります。
ロッキード事件で田中角栄は冤罪だった?
検察が隠そうとした大きな事件とは、ロッキード社のP-3Cの導入です。
ロッキード社とアメリカの本当の狙いは、全日空にトライスターを購入させることではなく、日本に対潜哨戒機であるP-3Cを購入させることだったと言われています。
防衛庁では1968年ごろから、次世代の対潜哨戒機の選定を始めていて、国産機かアメリカ海軍でも採用しているロッキード社のP-3Cの2択になっていました。
国産ではなく、ロッキード社のP-3Cを導入することで、それぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。
・アメリカ:自分たちはお金を出さずに、日本の軍事力をアップさせることができる
・丸紅:国産機では自分たちに仲介手数料が入らない
ロッキード社のコーチャン副会長は「児玉誉士夫の役割は、P-3C機の導入を政府関係者に働きかけることだった」とも証言しています。
ロッキード事件が実はこのP-3C機に関わる汚職事件であることがバレたら、日本の総理大臣1人の逮捕だけでは事件は終わりません。
日本政府はもちろん、アメリカ政府にまで疑惑は及びます。国家の基礎部分が揺らぐ可能性もあるのです。
だから、ロッキード事件はP-3C導入に疑惑が及ばないために、トカゲの尻尾きりの意味もあったのかもしれません。
このP-3C機の導入によるロッキード事件捏造説を唱える人の中には、田中角栄は冤罪であると主張する人もいます。
アメリカ政府とロッキード社、日本政府を守るために、田中角栄1人が罪をかぶっただけという主張ですね。
田中角栄の側近だった石井一は「冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相」という本を出版しています。
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この本はかなり評価が高いので、この「冤罪」を読むと、ロッキード事件について、また田中角栄についての見方が変わるかもしれません。
ただし、田中角栄が冤罪という主張はわかるものの、5億円を受け取ったのは事実ですので、本当に冤罪と言えるのかどうかは微妙なところですね。
ロッキード事件の証人喚問での小佐野賢治「記憶にございません」は流行語に
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田中角栄の「刎頸の友」である小佐野賢治は、1976年2月から衆議院予算委員会で行われた証人喚問の第1回証人として証言しました。
この時、小佐野賢治は様々な質問をされて、1つ1つに答えていきます。
しかし、事件の核心に迫る肝心な質問に対しては、すべて「記憶にございません」を繰り返すばかりで、のらりくらりとかわしながら、その場をしのいだんです。
そして、小佐野賢治が発した「記憶にございません」はその年の流行語になりました。
証人喚問の答弁である「記憶にございません」が流行語になるなんて、このロッキード事件がいかに大きなニュースで扱われたかがわかりますね。
ただ、実は小佐野賢治は「記憶にございません」とは一度も言っておらず、「記憶『が』ありません」とか「記憶『は』ございません」と言っていました。
ロッキード事件は映画化されている?
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日本史に刻まれるような大きな事件は、たいてい映画化されています。
ロッキード事件も昭和を代表する事件ですので、映画化されているかと思いきや、ロッキード事件は映画化されていないんです。
ただ、映画並みのクオリティでNHKが2016年にドラマ化しています。
NHKの「File.05ロッキード事件」はドラマは約2時間10分を前後編に分けて放送し、さらに1時間のドキュメンタリーも一緒に放送されました。
かなり重厚なドラマになっていますので、ロッキード事件に興味がある人は必見です。
ロッキード事件のまとめ
ロッキード事件を解説しましたが、いかがでしたか?
かなりわかりやすく解説してきたつもりですが、ロッキード事件はかなり入り組んでいますし、全貌が明らかになっていない事件なので、わかりにくいところがあるのは事実です。
事件の真相が明らかになっていないからこそ、いろいろ憶測が飛び交っているのでしょう。
事件当時者が既に亡くなっていることを考えると、このロッキード事件の真相は永遠に謎のままかもしれませんね。