「斬られ役専門俳優」として伝説的存在であり、ハリウッド映画「ラストサムライ」にも出演した福本清三さんが話題です。
この記事では福本清三さんの国籍や「ラストサムライ」出演での凄すぎる海外の反応、結婚した嫁や、息子、現在、死去の報道や死因などについてまとめました。
この記事の目次
福本清三の国籍などのプロフィール
福本清三のプロフィール
本名 :橋本清三
国籍 :日本
生年月日:1943年2月3日
没年月日:2021年1月1日(享年77歳)
出身地 :兵庫県城崎郡香住町(現在の美方郡香美町香住区)
身長 :172cm
血液型 :B型
福本清三さんは、主に、東映京都撮影所で活躍されていたベテラン俳優でした。「斬られ役・殺され役専門俳優」として伝説的な存在で多数の時代劇や仁侠映画などに出演し、メインキャラクターに斬られたり、撃たれたりする役を演じるプロフェッショナルでした。「5万回斬られた男」の異名でも知られています。
福本清三の経歴と若い頃
福本清三さんは兵庫県で6人兄弟の三男として生まれました。子供時代の福本清三さんは勉強が嫌いだったそうで、町を出て働きに行こうと思っていたところ、中学を出た頃に親類の米屋を継ぐという話がきて、とりあえずそこで働く事にされたそうです。
しかし、福本清三さんはお客さんに「まいど、おおきに」と挨拶する事が恥ずかしくてどうしてもできず、他に何か仕事はないかと大阪で不動産を営んでいたという叔父に相談したところ、その伝手で東映京都撮影所に入社する事になったのだそうです。
当時の東映はかなりの勢いで、時代劇をすごい数作っていたためエキストラの数が足りず、福本清三さんは主にそうした役柄を専門に演じるいわゆる「大部屋俳優」として働き始めたそうです。
出典:https://image.middle-edge.jp/
その後、20代後半頃に斬られ役専門の俳優になり、その当時から東映京都や関連会社が作った時代劇にはほぼ全てに出演されてきました。
次第に斬られ役のプロフェッショナルとして製作陣やスター俳優達から絶大な信頼を集めるようになり、「柳生一族の陰謀」や「伊賀忍法帖」など、当時ヒットしたアクション性の強い時代劇で重要な悪役として出演。
1981年から1982年にかけて放送された時代劇「同心暁蘭之介」では、重要な役柄・藤堂平之進を演じています。
次の見出しでも紹介しますが、2002年にはハリウッド映画「ラストサムライ」にも出演。
2014年6月公開の映画「太秦ライムライト」では、役者人生で初となる主演に抜擢され、自らの生き様と重なる「斬られ役一筋のベテラン大部屋俳優」の役を演じました。
福本清三さんはこの作品で、カナダモントリオールの映画祭「第18回ファンタジア国際映画祭」にて、日本人として初となる主演男優賞を獲得。これは同映画祭の歴代最年長受賞記録でした。
福本清三はハリウッド映画「ラストサムライ」でトム・クルーズと共演
出典:https://image.news.livedoor.com/
福本清三さんは2003年に公開されたトム・クルーズ主演のハリウッド映画「ラストサムライ」に出演され大きな話題を呼びました。
福本清三さんは「ラストサムライ」で、主演のトム・クルーズ演じるネイサンを警護する侍の役を演じました。福本清三さんが演じた「沈黙の侍」は、ネイサンに何を話しかけられても頑なに何も答えないという独特なキャラクターで、その佇まいの渋さが海外でも話題になりました。
ラストシーンでは、トム・クルーズ演じるネイサンをかばって討死するのですが、これまで「やられ役」で培った経験を存分に活かし、迫力のある死に様を演じて絶賛されました。
福本清三さんは「ラストサムライ」の撮影中に60歳の誕生日を迎えられ、その時にサプライズでお祝いをしてもらったそうです。なんと、トム・クルーズからもプレゼント贈られたそうで、後のインタビューで嬉しそうに話されていました。
「初めて誕生日をして(祝って)もらいましてね。昼ご飯の時にでかいケーキが来て、『ハッピー・バースデー』ですよ。そうか、誕生日かって、僕も忘れていたくらい。トムさんからもプレゼントをもらいました。それにレッドカーペット歩いたり、あっちは飛行場までリムジンでっせ。
「ラストサムライ」出演で福本清三の国籍も話題に
福本清三さんはこのラストサムライで、何を話しかけられても絶対に何も答えない渋すぎる侍の役を演じていますが。劇中で一切セリフを発しない事から日本人の俳優ではないのではという声も出て、それが「国籍」はどこかという疑問にもつながったようです。しかし、プロフィールでも記載しましたが、福本清三さんの国籍は紛れもなく「日本」です。
福本清三の訃報に海外の反応が多数
福本清三さんは「ラストサムライ」への出演で、海外でも人気を得ていました。福本清三さんが2021年1月1日に亡くなられていた事が報道された時、海外のネット掲示板に「Seizo Futomoko – who played the silent samurai in The Last Samurai – has passed away at 77.」というタイトルのスレッドが立ち、その死を悼むコメントが多数書き込まれました。
なお、スレッドのタイトルで名前が「Futomoko」と間違えられていますが、原文のまま記載します。スレ主はスレッドの中で綴りを間違えた事を詫びられていました。
そのスレッドに書き込まれた海外の反応の一部を翻訳して紹介します。
Rest in peace my condolences to his family and friends
彼の家族や友人に哀悼の意を表します。
引用:Seizo Futomoko – who played the silent samurai in The Last Samurai – has passed away at 77.
Rest in peace Toshiro Mifune…
三船敏郎と共に安らかに眠ってください
引用:Seizo Futomoko – who played the silent samurai in The Last Samurai – has passed away at 77.
Not Bob! 2021 sucks.
ボブを失うなんて2021年は最悪だ(福本清三さんはボブの愛称で呼ばれていた)
引用:Seizo Futomoko – who played the silent samurai in The Last Samurai – has passed away at 77.
また、Twitterでも福本清三さんの訃報に受けて多く海外の反応がツイートされているので紹介します。
Seizo Fukumoto, Tom Cruise’s silent guardian in “The Last Samurai,” died on 1/1, age 77. I interviewed this “man who died 50,000 times” for the JT in 2014 — a one-of-a-kind experience. https://t.co/iDsoAI3muh
— Mark Schilling (@moviefan55) January 4, 2021
「ラストサムライ」でトム・クルーズの沈黙の護衛者を演じた福本清三が、1月1日に77歳で亡くなりました。私は2014年にこの「5万回死んだ男」というJT(ジャパンタイムズ)の記事で彼をインタビューしました。これは唯一無二の体験でした。
福本清三が「ラストサムライ」で演じたボブ(沈黙の侍)への海外の反応も
出典:https://matip12.up.seesaa.net/
福本清三さんが亡くなった事で多くの海外の反応が出ていますが、これ以前から、「ラストサムライ」を観た多くの海外の人々の間で「Bob(福本清三さんが演じた沈黙の侍の愛称)」は人気のキャラクターでした。
そうしたツイートも数多く見つかるので紹介します。
In the Last Samurai, it’s so sad when Bob gets shot.
— Jesse Blanchard (@blanchardJRB) March 6, 2017
「ラストサムライ」でボブが撃たれるところはマジで悲しい
Watching The Last Samurai. Bob is a cool dude
— Paul Hale (@paulhale) May 31, 2010
ラストサムライを観てる。ボブめっちゃかっこいい男やな
さらに、福本清三さん唯一で初の主演映画「太秦ライムライト」を絶賛する海外の反応のツイートも紹介します。
A great movie Father. If you can make the time, I highly recommend the Japanese film “Uzumasa Limelight“. It is a wonderful, touching movie starring the late Seizō Fukumoto of “The Last Samurai” fame.https://t.co/k4ZW1mXDmh
— Robert Cousland (@RobertCousland) March 15, 2021
素晴らしき映画の父。 もしも時間があれば、日本映画「太秦ライムライト」をぜひ観てみてください。「ラストサムライ」で知られる福本清三が主演する感動的で素晴らしい映画です。
今回紹介した海外の反応は全体のごくほんの一部です。「ラストサムライ」で福本清三さんが残したインパクトがいかに大きなものだったのかがよくわかります。
福本清三の結婚や嫁について
出典:https://blog-imgs-135.fc2.com/
福本清三さんは25歳で結婚されています。インタビュー記事によると、「できちゃった結婚」だったそうです。
木村 話は変わりますが、ご結婚されたのは二五歳ですよね。いま流行の「できちゃった婚」を半世紀も前に先取りされて……。
福本 もう、お恥ずかしい限りで(笑)。
また福本清三さんの結婚した嫁は当時19歳だったようです。
木村 奥さまは一九歳で結婚されて、大変だったんじゃないですか。福本さんが一度、「もう、やってられへん」と弱音を吐いたとき、奥さまに「役者を辞めるんなら、私の青春を返して」と厳しく叱られたことがあると聞きましたが?
また、福本清三さんのインタビュー記事や著書などによれば、嫁は雅子さんという名前で、この嫁の雅子さんの方から押しかける形で結婚されたという事です。
福本清三さんは当時は東映の独身寮に住まわれていたそうなのですが、結婚した事で追い出されてしまい、妙心寺の裏にアパートを借りて新婚生活を送られたという事です。
木村 その夫婦喧嘩をなさった頃は、どちらにお住まいだったんですか。
福本 妙心寺の裏のアパートを借りていました。三万円の頭金が払えなくて、みんなに借金して。
上のインタビュー記事によれば、アパートの頭金の3万円が払えなかったと話されていますが、布団1組、茶碗1個での結婚生活スタートで、みかん箱を反対にして机にして一個の茶碗で交代でご飯を食べていたそうで、本当に貧乏な暮らしをされたようです。
福本清三の息子は?
福本清三さんには子供が2人いるという事ですが、詳細な情報は明らかにされておらず、息子は娘かも含めて不明でした。過去のインタビューで子供さんは既に2人とも独立されていると話されていました。
結婚は「できちゃった婚」だったという事なので、少なくとも1人目の子供は2021年の現在は52歳くらいになっているはずです。
福本清三の現在…既に死去しており死因は「肺がん」
既に触れていますが、福本清三さんは現在既に死去されています。福本清三さんが死去されたのは2021年1月1日で、享年は77歳でした。
福本清三さんの死因は「肺がん」と発表されています。
時代劇などで「5万回斬られた男」の異名をもつ俳優の福本清三(ふくもと・せいぞう、本名 橋本清三、はしもと・せいぞう)さんが1日に京都市の自宅で肺がんで死去していたことが4日、分かった。77歳。兵庫県出身。葬儀は故人の遺志により、すでに親族のみで家族葬が営まれた。
まとめ
今回は、伝説的「斬られ役専門俳優」 として「5万回斬られた男」の異名を取り、2003年に公開されたハリウッド映画「ラストサムライ」への出演でも話題になった俳優・福本清三さんについてまとめてみました。
福本清三さんは「ラストサムライ」で印象深いキャラクターを演じ、海外のファンの心も掴み、多くの「海外の反応」を生みました。2014年6月公開の映画「太秦ライムライト」では俳優人生で初主演を飾り、映画祭の主演男優賞も受賞しています。
福本清三さんは25歳で嫁の雅子さんと結婚し、2人の子供を儲けられています。福本清三さんの子供は2人とも独立し、その後は夫婦2人で仲良く過ごされていたという事でしたが、2021年1月1日に77歳で亡くなられています。死因は「肺がん」と発表されています。