2021年8月に京都府で発生した「ウトロ地区放火事件」の犯人の有本匠吾が注目されています。
この記事では有本匠吾の国籍が韓国と疑う声、生い立ちや親などの家族、高校や大学などの学歴、ウトロ地区放火事件の動機、裁判での判決や現在の様子などについてまとめました。
この記事の目次
有本匠吾はウトロ地区放火事件の犯人
有本匠吾は、2021年8月30日に発生した「ウトロ地区放火事件」の犯人です。
有本匠吾は、2021年8月30日の16時頃に、京都府宇治市伊勢田町51番地にある在日コリアンの集住地域「ウトロ地区」の空き家に放火しました。火は周辺の空き家や倉庫などに延焼し、空き家と倉庫計5棟が全焼、住宅2棟が半焼する被害が出ました。この事件で地域住民に死傷者は出ていません。
2021年12月6日、京都府警察は非現住建造物等放火の容疑で有本匠吾(当時22歳)を逮捕しました。有本匠吾は、同年7月にも在日本大韓民国民団の愛知県本部や名古屋韓国学校にも放火しており、器物損壊容疑で逮捕され書類送検されていました。
有本匠吾の国籍は韓国と疑う声も存在
在日韓国人・朝鮮人の住む「ウトロ地区」に放火した有本匠吾ですが、ネット上ではこの男の国籍も「韓国籍」あるいは「朝鮮籍(北朝鮮国籍ということではない)」なのではと疑う声も存在しているようです。
ただ、「有本」という苗字は在日韓国人・朝鮮人の方がよく使用する「通名」ではない事や、有本匠吾は和歌山県の田舎の出身という事などから、有本匠吾が韓国籍や朝鮮籍である可能性は極めて低いと思われます。
有本匠吾の国籍は「日本」である可能性が高そうです。
有本匠吾の生い立ち
有本匠吾の生い立ちについては、現在のところほとんど情報が出てきていません。
共同通信記者の取材に答えた有本匠吾の関係者の証言などによると、子供時代の有本匠吾は真面目で勉強はできたが大人しい少年で、両親から愛されて育った素直な性格だったとの事です。
有本匠吾の生い立ちの情報がほとんど出ていないのは、大人しい性格だっため交友関係が少なく、第三者からの証言が少ないための可能性も考えられます。
「まじめで勉強ができた。学校から帰れば家でじっとしているような、おとなしい子どもだった」「両親に愛されて、田舎で素直に育った。就職先で誰かに影響されてしまったのだろう」
また、裁判では、有本匠吾の生い立ちについては、和歌山県の出身である事と、京都府内の専門学校を卒業後に相談員として病院に勤務していた事などが判明しています。
他にも、11歳の時に東日本大震災を経験し、一部韓国人や韓国メディアが東日本大震災について天罰などと称賛したとする情報(一部の韓国系メディアや匿名掲示板では、東日本大震災を喜ぶような表現が実際にあった)に触れて、韓国に対する敵対心を持った事なども明かされています。
和歌山県出身で京都府内の専門学校を卒業し、病院に相談員として勤務した有本被告。11歳の時に起きた東日本大震災で、「韓国が地震を天罰として称賛した」などとする情報に触れ、「敵対感情」を持つようになったという。
11歳の時に東日本大震災(2011年3月)を経験している事や、逮捕時(2021年12月)に22歳と報じられている事などから、有本匠吾は1999年(3月以降12月以前)の生まれの可能性が高そうです。
有本匠吾の親などの家族
有本匠吾の親などの家族の情報についても、現在のところ生い立ち同様にほとんど情報が出ていません。
家族や生い立ちについての情報としては、関係者証言から「両親に愛されて育った」事と、裁判(初公判)での供述調書の読み上げから、ウトロ地区放火事件を起こした当時は「家族とも疎遠」だったという事が判明しています。
放火事件を起こした理由については、「孤独感や劣等感、焦燥感のもやもやがあり、スリルを味わえると思って放火を選んだ」「仕事も経済的にも不安定で、友人家族とも疎遠で守るべきもなく、自暴自棄になっていた」などという言葉があげられていた。
この情報しかないため、有本匠吾の家族については現時点では、幼い頃は両親に愛されて育ったものの、22歳の時点では家族と疎遠になっていたという程度の事しかわかっていません。
有本匠吾の生い立ちや家族については、匿名掲示板などへのタレコミ情報などもなく、有本匠吾は交友関係が極めて狭くかつ限定的だったのではないかと推測されます。
有本匠吾の学歴① 出身高校
生い立ち同様に有本匠吾の学歴にも関心が高まっています。しかし学歴についてもどういうわけか全く情報が出てきておらず、どこの高校に通っていたのかも不明となっています。
有本匠吾の高校については、どこの地域の高校なのか、私立なのか公立なのかすら現在の時点では不明です。
有本匠吾の学歴② 大学には進学していない可能性が高い
有本匠吾の学歴について大学にも関心が持たれており、インターネット上でも盛んに検索されているようです。
有本匠吾が高校卒業後に大学へ進学していたとすると、ウトロ地区放火事件当時22歳で、大学卒業したばかりか大学在学中であったはずです。
しかし、ウトロ地区放火事件後の裁判で公開された有本匠吾本人の供述調書などから明らかになった情報では、有本匠吾は京都府内の福祉系の専門学校を卒業したが、コロナ禍の影響もあって就職活動がうまくいかず、ようやく病院に事務員(当時の報道では相談員)として就職したものの、コロナワクチンの接種業務などが重なる中、退職を余儀なくされたという事です。
この事から、有本匠吾は高校卒業後は大学へは進学しておらず、福祉系の専門学校へと進学したようです。
コロナ禍の最中に卒業しているとの事なので、有本匠吾の福祉系専門学校の卒業は2020年以降と推測されます。この専門学校が何年制の学校かは明らかではありませんが最も多い2年制と仮定すると、有本匠吾が高校卒業後に一時は大学へと進学したものの、何らかの事情で退学する事となり、その後専門学校へ入り直したという可能性もなくはありません。
有本匠吾が通っていた専門学校がどこかは判明していません。またその後就職した病院も特定されていません。有本匠吾は逮捕当時、奈良県桜井市に住んでいる事が報じられているため、奈良県内の病院に勤務していた可能性が考えられますが、これについても確定的な情報とはいえません。
ここまで書いてきたように、有本匠吾の生い立ちや家族、学歴などの情報は極めて少なく、この男が本当は何者なのかが全く掴めない状況が続いています。この男の正体がよくわからない事から、国籍は韓国説だけでなく、何らかの組織の工作員説などの陰謀論まで飛び出している始末なので、もう少し詳しい情報が判明してくる事も望まれるところです。
有本匠吾のウトロ地区放火事件の動機は韓国への嫌悪感情や在日コリアンへの偏見
有本匠吾のウトロ地区放火事件の犯行の動機は逮捕後の供述や裁判記録などから、韓国への嫌悪感情や在日韓国人・朝鮮人への偏見や差別感情だった可能性が高いようです。
有本被告は裁判で「日本に在住している、していないにかかわらず、韓国人に敵対感情があった」、「ウトロ地区を不法占拠している」などとウトロ地区への差別的な動機があったことを明らかにしていて、差別や偏見に基づくいわゆる『ヘイトクライム』について裁判所が量刑でどのように考慮・言及するかが注目されていました。
有本匠吾のウトロ地区方事件の裁判で注目されていたのが、有本匠吾の動機が個人的な韓国への嫌悪感情によるものか、在日コリアンに対する偏見や差別に基づくものなのかどちらなのかという点でした。
この点については、京都地裁は有本匠吾の犯行動機を「在日朝鮮・韓国人という特定の出自を持つ人々への偏見や嫌悪感によるもの」と認定しています。
増田啓祐裁判長は判決理由で「在日朝鮮・韓国人という特定の出自を持つ人々への偏見や嫌悪感によるもので、誠に独善的で身勝手。酌むべき点はない」と述べた。
有本匠吾のウトロ地区放火事件の裁判判決は懲役4年の実刑(一審判決)
有本匠吾のウトロ地区放火事件の裁判(京都地裁での一審)の判決は「懲役4年」の実刑判決です。検察側の求刑通りの判決でした。
非現住建造物等放火などの罪に問われた無職有本匠吾被告(23)に、京都地裁は30日、求刑通り懲役4年の判決を言い渡した。
有本匠吾は、検察側からの求刑の懲役4年を判決が上回らなければ、判決を受け入れ控訴しない考えを示していたため、この判決が確定する可能性が高いとみられています。
自身への検察からの懲役4年という求刑については「少ない方なのかなと思っている。(控訴は)考えていない」と話し、判決が求刑を上回らなければ控訴しない考えを示した。
控訴期限は判決から2週間なので、有本匠吾が控訴しなければこの判決が確定します。
有本匠吾の現在
有本匠吾の現在については、2022年8月30日の京都地裁での判決公判で懲役4年の判決が下されていますが、現在はまだ京都市伏見区の京都拘置所に拘置されていると思われます。
有本匠吾が控訴せずにそのまま懲役4年の実刑判決が確定した後、刑務所へと移送されるはずです。
有本匠吾は裁判での供述などから、一才反省の弁などはなく、今でも自分は正しい事をしたと思っている節があるので、仮釈放などはおそらくなく満期まで服役することになると予想されます。
未決勾留期間が刑期から引かれるため、出所の時期は2025年12月頃になると予想されます。
まとめ
今回は、2021年8月30日に京都府宇治市の在日韓国人・朝鮮人の集住地域である「ウトロ地区」で発生した「ウトロ地区放火事件」の犯人の有本匠吾についてまとめてみました。
有本匠吾は韓国や韓国国民、在日韓国人・朝鮮人に対する嫌悪感情から放火に及んだとみられていますが、有本匠吾の国籍も韓国や朝鮮籍ではと疑う声が一部ネット上で出ています。しかし、現在までに明らかになっている情報から、有本匠吾の国籍は日本である可能性が最も高くなっています。
有本匠吾の生い立ちや親や家族、高校や大学などの情報はどういうわけか全く出てきておらず、不明な点が多くなっています。
有本匠吾についてわかっているのは和歌山県の田舎出身で、子供時代は両親に愛されて育ち大人しく真面目な性格だったものの、いつの頃からか家族とは疎遠となっていたという事、高校卒業後は京都府内の福祉系の専門学校を卒業し、その後はどこかの病院で相談員または事務員として働いていた事などがあります。ウトロ地区放火事件を起こす前にこの病院を退職し貧困状態になっていたとの情報も裁判などで判明しています。
有本匠吾のウトロ地区放火事件の動機は、韓国への嫌悪感情と、在日韓国人・朝鮮人に対する偏見や差別感情である可能性が高いようです。裁判では有本匠吾が在日韓国人・朝鮮人に対する偏見を動機にして犯行に及んだ事が認定され、懲役4年の実刑判決が下されています。
現在については、有本匠吾は判決確定までは京都拘置所に拘置され、判決確定後に刑務所に収監されるはずです。有本匠吾は裁判後の現在も反省の色は見せておらず、仮出所はなく満期まで刑期を務める事になるとみられています。その場合の出所時期は2025年12月頃となるはずです。