山口県阿武町の4630万円誤送金事件で渦中の人となった田口翔被告。
この記事では、田口翔被告の生い立ちと実家、父親と母親や妹などの家族、中学と高校、仕事などの経歴や顔写真がイケメンと話題の件、逮捕や判決など現在についてまとめました。
この記事の目次
- 田口翔が逮捕された阿武町4630万円誤送金事件の概要
- 田口翔の生い立ち…裕福ではない母子家庭で育った
- 田口翔の出身や実家
- 田口翔の家族① 両親は母親のみで父親の存在は不明
- 田口翔の家族② 5歳下の妹
- 田口翔の家族③ 姉はいない
- 田口翔の経歴① 小学校時代から金銭に強い執着を見せる
- 田口翔の経歴② 中学校時代は応援団に所属も3年でヤンキー化
- 田口翔の経歴③ 高校は山口県内の公立校だが中退
- 田口翔の経歴④ 高校中退後は土木建築関係の仕事をしていた
- 田口翔の経歴⑤ 地元の仲間と「マンチーズ」なるチームを作り大麻を愛好
- 田口翔の経歴⑥ 阿武町に移住後の仕事はホームセンター
- 田口翔の顔写真がイケメンだという声も
- 田口翔のその後① 田口翔にビジネスを呼びかける人も
- 田口翔のその後② 4630万円全額が阿武町に返金される
- 田口翔のその後③ 電子計算機使用詐欺容疑で3度逮捕される
- 田口翔の現在① 保釈保証金を納付し保釈される
- 田口翔の現在② 保釈後YouTuberヒカルの支援を受け就職
- 田口翔の現在③ 懲役3年・執行猶予5年の有罪判決
- まとめ
田口翔が逮捕された阿武町4630万円誤送金事件の概要
出典:https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/
2022年4月8日に山口県阿武町で発生した4630万円誤送金事件で、田口翔という24歳(事件発生時点)の男が逮捕されました。
この事件は、阿武町が新型コロナウイルス支援策のために463世帯に10万円ずつを給付した際に、職員のミスで誤って田口翔被告の口座に別に4630万円が振り込まれたというのが発端となりました。
誤送金はその日の午前9時50分頃に判明し、その後、阿武町の職員が田口翔の自宅を訪ね、4630万円の返金を求めました。田口翔被告はこの時に、風呂に入るので待ってくれと言って、職員を約1時間待たせています。
それから、阿武町の職員と田口翔被告は、昼の12時30分頃に役場の車に乗って、振込先銀行(いずれかのメガバンク)の宇部支店へと2時間かけて移動しています。この車の中で田口翔被告はずっとスマホをいじっていたようです。
阿武町の職員と田口翔は、14時30分頃に振込先銀行に到着しますが、ここで突然、田口翔被告が「今日は返金の手続きをしない、後日、公文書を郵送してくれ」と言い出しそのまま帰る事になります。
その後、数日を挟んで、4月12日の火曜日に田口翔被告から阿武町役場に「弁護士と相談してから話し合う」との連絡があったという事です。
しかしこの間、田口翔被告の口座からは4630万円が断続的に引き出されていました。
4月14日には、阿武町の中野副町長が、田口翔被告の当時の仕事場である阿武町の隣町にあるホームセンターを訪れて、4630万円の返金を求めましたが、田口翔被告は「自分は悪くないのに、なんで追い詰めるような事をするのか!」と激怒し始めたそうです。
そして、4月21日になり、田口翔被告は「4630万円は既に動かしてもう戻せない、犯罪になる事はわかっているので罪は償う」などと開き直り、阿武町に4630万円を返金する事を明確に拒否しました。
翌4月22日に阿武町が事態を公表したことにより騒ぎは全国区のニュースになり、その後の報道や弁護士の説明で田口翔被告が4630万円を全額オンラインカジノで使い果たしたと話している事なども発覚。
その後も田口翔被告は4630万円の返金を拒み続けていましたが、2022年5月18日、山口県警察に電子計算機使用詐欺の容疑で逮捕され、事態は急展開を迎えました。
今回はこのように世間を騒がせた田口翔被告の生い立ちや家族、経歴などを中心に、これまでにわかっている内容を紹介していきます。
田口翔の生い立ち…裕福ではない母子家庭で育った
田口翔被告の生い立ちについては、「週刊文春」の2022年5月26日号が若干の情報を掲載しています。
それによると、田口翔被告は1997年の生まれで、出身地は山口県山口市だという事です。
また、田口翔被告の生い立ちについては、母親と5歳下の妹の母子家庭で育ったといった内容も明かされています。
田口翔被告と家族は山口市内のアパートを転々とした後、阿武町4630万円誤送金事件発生時点から見て約10年ほど前に、家賃3万円の市営アパートへと移り住み暮らしていたという事なので、田口翔被告はあまり裕福ではない家庭で育った生い立ちを持つようです。
田口翔の出身や実家
田口翔被告の出身地は生い立ちでも紹介したように山口県山口市という事ですが、詳しい地域までは明かされておらず不明です。
田口翔被告の実家については、週刊文春などの記事によると山口市内の市営住宅だと書かれていましたが、2022年5月19日のANNニュースで「2年ほど前に家族と一緒に今の実家に引っ越してきた」と報道されています。
また、このニュース報道では、田口翔被告の実家の家族は近所付き合いがなかった事や、田口翔被告が阿武町に引っ越した後も、この実家周辺で度々目撃されていた事なども明かされていました。
田口容疑者は2年ほど前に家族と一緒に今の実家に引っ越してきたということです。ただ、家族も含めて近所付き合いはなかったということです。
さらには田口容疑者は、阿武町に家を借りた後も、実家周辺で目撃されています。
この一件があった最近も実家で何人も見た人がいるということで、このあたりの動きというのが非常に気になります。
また、田口翔被告が空き家バンク制度を使って宇部市から阿武町に移住したとの情報が一部から出ている事や、4630万円が誤って振り込まれた銀行がメガバンクの宇部支店だった事などから、田口翔被告の実家は山口県宇部市ではないかという噂も流れています。
驚いたなあ。阿武町の4600万円をネコババした田口翔君は、私が住む地域の出身。家人が職場から帰って、「宇部市出身なんだってよ」と騒いでいた。それで実家のある宇部市の山口銀行に振り込まれたようて、そこから更にどこかに移された模様だ。それにしてもよくできた話だ。共犯者は本当にいないのか。 pic.twitter.com/maFTFyUeJl
— 堀雅昭 (@horimasaa) May 14, 2022
ただ、NEWSポストセブンなどの記事によると、田口翔被告は山口市から阿武町に移住してきたと書かれています。
田口容疑者が「空き家バンク」制度で山口市から移住してきた人物であったことから
田口翔被告が宇部市出身という噂については、信憑性の高い情報源が見つからないため、現在出ている情報などを総合して実家は出身地と同様、山口市内である可能性の方が高いようです。
田口翔の家族① 両親は母親のみで父親の存在は不明
生い立ちのところでも触れていますが、田口翔被告は母親と妹の母子家庭で育っています。
週刊文春などの記事の書き方から見て、田口翔被告が生まれた時点で既に父親が不在だったのかどうかは不明ですが、かなり幼い頃に母親のみの母子家庭になったようです。
田口翔被告の両親が離婚して母子家庭になったのか、父親と死別して母子家庭になったのかまでは情報がなく不明です。
田口翔の家族② 5歳下の妹
田口翔被告の家族は、5歳下の妹が1人いるという事ですが、この田口翔被告の妹についての情報もこれ以外にはなくわかりません。
ただ、妹は田口翔被告の5歳下という事なので、現在は高校を卒業している可能性が高いと思われますが、大学など学校に通っているのか、社会に出ているのかまではわかりません。
田口翔の家族③ 姉はいない
ネット上ではなぜか、田口翔被告と「姉」というワードが関連づけられているようですが、現在までに出ている報道によれば、田口翔容疑者には5歳年下の妹が1人いるのみで、姉がいるという情報は1度も出ていません。
田口翔の経歴① 小学校時代から金銭に強い執着を見せる
続けて、田口翔被告の現在までの経歴を見ていきます。
田口翔被告の通っていた小学校は報道では明かされていませんが、ネットでは「山口市立湯田小学校」だと噂されています。また、中学校については、「山口市立湯田中学校」、高校については「山口県立山口高等学校徳佐分校」だと噂されています。
#田口翔 の卒業校
— ぽむ (@BOZbrUCtm544tXn) May 18, 2022
山口市立湯田小学校、湯田中学校
山口県立山口高等学校徳佐分校(中退)
まずは小学校時代の田口翔被告についてわかっている内容を紹介します。
週刊誌やスポーツ紙、テレビニュースなどの報道によれば、田口翔被告は小学校の卒業アルバムに、金銭への強い執着を感じさせる内容を多数書き残していたことがわかっています。
小学校時代の田口翔被告は、地球最後の日が来たら持ち金を全て使い果たそうと考えていたようです。
田口容疑者は、小学校の卒業アルバムで金銭への執着を書き記していた。「もしも、地球最後の日が来たら」との設問には「持ち金をつかいはたす」とし、4630万円を10日間でほぼ使いきった今回の行動を想起させるようなコメントを残していた。
そして、小学校時代の田口翔被告はもしもタイムマシンがあったら、ロト6の当選番号を見に行く事を真っ先に考え、将来の夢としては「造幣局」の職員を目指していたようです。
ほかにも「もしもタイムマシンがあったなら」との問いには「ロト6のばんごうをみらいにみにいく」、「将来の夢」を書くコーナーでは「造へい局のしょくいん」と答え、金銭への強いこだわりが感じられた。
小学生が卒業アルバムに書く内容としては、少し心配になってしまうような内容ですが、田口翔被告の貧しい母子家庭で育った生い立ちが関係している可能性なども考えられそうです。
田口翔の経歴② 中学校時代は応援団に所属も3年でヤンキー化
小・中学校時代の同級生の証言によると、田口翔被告は中学校(山口市立湯田中学校との噂)では、2年生までは応援団に所属していたようです。
当時は後輩からもイケメンだと言われてモテていたそうなのですが、中学3年生になると不良仲間2人とつるむようになってタバコを吸ったり、酒を飲んだりするようになったそうです。中学の卒業式の日には金髪で現れて教師に注意されていたという証言も出ています。
また、別の中学時代の関係者からは、親が資産家の同級生にたかって、数万円のエアガンを買わせるなどして、その同級生の両親が「(田口翔と)1度遊ぶと10万円くらいなくなる、警察に行こうかな」と悩んでいたという情報も明かされています。
他にも、中学時代の田口翔被告は万引きの常習犯で、漫画や釣具、アクセサリーなどをリサイクルショップからよく盗んでいたという証言も出ています。
田口翔の経歴③ 高校は山口県内の公立校だが中退
田口翔被告は、中学卒業後は山口県内の公立高校へと進学しています。高校については前述の通り「山口県立山口高等学校徳佐分校」だと噂されています。同高校の最新の偏差値は「42」となっています。
田口翔被告は、この高校を進学後すぐに中退しているようで、高校時代のエピソードについては現在のところ何も出ていません。
田口翔の経歴④ 高校中退後は土木建築関係の仕事をしていた
田口翔被告は高校を卒業後、不良仲間の紹介で地元の土木建築関係の会社で仕事を始めたようです。
当時の田口翔被告の仕事ぶりはかなり真面目で、サボる事もなく、元請け会社からも気に入られていたという証言が出てきます。
田口翔被告は、当時は実家に住みながら仕事をしてたようで、田口翔被告が「朝方5時頃に汚れたつなぎの作業着を着て、迎えの車に乗って仕事に行く毎日を送っていた」という実家近隣住民からの証言が出ています。
また、この実家近隣住民によると、この当時、田口翔被告の母親はパソコン作業をする仕事をしていて、朝から夕方まで休まずに働いて田口翔被告と妹を養っていたという事です。
田口翔の経歴⑤ 地元の仲間と「マンチーズ」なるチームを作り大麻を愛好
土木建築関係の仕事は真面目にしていたという田口翔被告でしたが、一方で生活はかなり荒んでいたという証言も出ています。
関係者の証言によると、田口翔被告はかなり重度のパチンコ中毒で、ほぼ毎日パチンコ店に入り浸って1日に10万円以上負ける事もよくあったようです。田口翔被告は周囲に「給料で補えないくらい負けている」と話していた事もあったそうです。
さらに、田口翔被告が当時、地元の仲間らと「マンチーズ」というグループを作り、大麻を愛好していたという情報も上がっています。
関係者の証言によると、田口翔被告は仲間らと主にネットで大麻を購入し、時には上物を求めて福岡県や広島県、大阪にまで出向いていたそうです。
そもそも、阿武町に空き家バンク制度を利用して移住したのも大麻を栽培するためだったという情報も出ているようです。この大麻裁判のために移住したという噂については、田口翔被告の弁護士が「事実ではない」と否定しています。
いずれにしても、田口翔被告は自身のSNSで、「マンチ」というスラング(大麻吸引後の空腹感を表すスラング)を頻繁に使用したり、トリップ状態を想起させるようなイラストを掲載したりしていたようです。
また、2021年夏頃には、田口翔被告の仲間の1人が大麻取締法違反容疑で山口県警に逮捕されているようです。
田口翔の経歴⑥ 阿武町に移住後の仕事はホームセンター
本当に大麻を栽培する目的だったのかどうかは不明ですが、田口翔被告は2020年10月に実家を出て、空き家バンクという制度を利用して阿武町へと1人で移住しています。
田口翔被告は、阿武町に移住後はその隣町の萩市内のホームセンターで正社員として仕事をしていたという事ですが、このホームセンターでも仕事ぶりの評価は悪くなく、勤務態度は真面目で、気さくな性格であり、仲の良いお客さんもいたとの情報が出ています。
しかし、田口翔被告は4630万円の誤送金事件の後に、「給付金でもめていて、店に迷惑がかかるので辞める」といってこの仕事を辞めています。
また、田口翔被告は、阿武町での住居の近隣でも評判は悪くなく、自治会にも入って、草むしりなどの地域活動にも参加するなど「好青年」といった印象を持たれていたのだそうです。
田口翔の顔写真がイケメンだという声も
田口翔被告は逮捕後に顔写真が公開されています。
この顔写真から、一部では「イケメン」といった声も上がっていたようです。
田口翔くんの顔初めて見たけどいかにも大金使い込みそうな顔と髪型していてワロたw でもイケメンだし普通に生きていれば女の子からモテそうなのに何から何まで残念過ぎる。なんでこういう人に限って誤送金されてしまうのかしらね笑 pic.twitter.com/URh0TxcJSB
— かっしぃ (@kassy0923) May 18, 2022
田口翔イケメンだし普通にホストとして生きていけそう
— さちこ・トゥーンベリ (@samizu100) May 19, 2022
田口翔君、普通にイケメンで笑ってしまった
— K (@K91768200) May 18, 2022
返金して欲しいけど、町も反省すべき点多いで
普通にそんな大金ヒューマンエラーでもおかしい
ただ、その後、田口翔被告の別の顔写真が週刊誌やテレビの情報番組などで次々と公開されると、イケメンじゃなくてただの反社だったといった声が優勢になっていったようです。
阿武町の誤送金問題、田口翔容疑者。ネット上に出回ってた過去の写真だけ見るとイケメンで少しまともそうで返済は少し期待できるかなと思ってたけど、直近のアホ面写真を見て返済は無理そうだなぁと思った😮💨。
— ブランチ豆(表) (@branch_mame_o) May 19, 2022
どうしてこうなった😅。 pic.twitter.com/0nHH11GxSB
田口翔のその後① 田口翔にビジネスを呼びかける人も
田口翔被告は、既に触れたように阿武町の4630万円誤送金事件で男子計算機使用詐欺罪の容疑で、2022年5月18日に山口県警察によって逮捕されてしまいました。
この逮捕から数日が経過後、田口翔被告に注目度を利用したビジネスを呼びかける人も続々と現れるようになります。
迷惑系YouTuberのへずまりゅうさんや、炎上系の人気YouTuberのシバターさんらが、自身のYouTubeチャンネルで一緒に活動して4630万円を返金しないかと呼びかけた他、幻冬舎の編集者の箕輪厚介さんも自身のTwitterで、この件で書籍を発表して印税で4630万円を返さないかと持ちかける事を匂わせるツイートをされていました。
また、「ひろゆき」こと、西村博之さんも出演したAbemaの番組内で「youtubeチャンネルをか開設すれば登録者100万人くらい行くので、それで4630万円を返済できるのではないか」といった内容を話されていました。
田口翔のその後② 4630万円全額が阿武町に返金される
2022年5月25日、阿武町の花田憲彦町長は、誤送金した4630万円のうち、9割超にあたる約4300万円を「法的に確保した」ことを発表しました。
田口翔被告は、4630万円を「海外の数社のネットカジノで全部使った」と説明していましたが、阿武町の代理人弁護士が銀行側に対応を要請したところ、田口翔被告が出金した決済代行会社3社から計4300万円が阿武町の口座に振り込まれたとのことです。
13日に決算代行業者3社が口座を開設している銀行に対し、「国内で禁じられた賭博に関与した恐れがある」などの理由から情報開示を求めた。すると決算代行業者から阿武町に「金を返したい」と電話があり、3社の都内所在地が判明。19日に差し押さえと取り立て処分を実施した。3社の口座には合計で約600万円しか残っていなかったというが、翌20日に4300万円が阿武町の口座に振り込まれた。阿武町の代理人弁護士も「全額が返還されて驚いた」と発言したほど異例の展開だった。
6月28日には、田口翔被告の代理人弁護士が、阿武町への4630万円全額の返済が完了したことを明らかにしました。
未回収だった約340万円については、友好的なスポンサー「ホワイトナイト(白馬の騎士)」から借り入れて支払ったとしています。
「6月28日、田口被告の代理人弁護士が『340万円を法務局に供託した』と発表しました。その340万円は『東京のほうのホワイトナイト(白馬の騎士)』から借りたことも明らかにしたのです。ちなみに“ホワイトナイト”とは、普通、証券業界などで使われ、敵対的買収のターゲットとなった企業を守ってくれる友好的な企業のことを指します」
阿武町は、弁護士費用などの支払いを求めて田口翔被告を相手に民事裁判を起こしていましたが、田口翔被告が解決金を支払うなどの条件で、2022年9月に和解が成立しています。
《本日9月22日、民事裁判で和解が正式に決まりました》
9月22日、Twitterにこう綴ったのは、山口県阿武町新型コロナ給付金約4,630万円を誤振込した問題で起訴された田口翔被告(24)。同町が弁護士費用など約485万円の支払いを求めて起こした民事裁判で、和解したことを明らかにした。各メディアによると、裁判所が今月15日に和解案を提示し、双方が同意。阿武町議会は16日、町が提出した関連議案を全会一致で可決。同町が田口被告側から解決金として約340万円を受け取るという和解内容だったという。
田口翔のその後③ 電子計算機使用詐欺容疑で3度逮捕される
2022年6月8日、田口翔被告は電子計算機使用詐欺容疑で再逮捕されました。また同日に電子計算機使用詐欺罪で山口地裁に起訴もされています。
発表によると、田口容疑者は4月12日、自分名義の銀行口座に振り込まれた4630万円が、阿武町のミスで入金された金と知りながら、決済代行業者の口座に300万円を出金し、この業者が口座を開設していた東京都港区の金融機関をだまして不法な利益を得た疑い。容疑を認めているという。
また、山口地検は8日、別の決済代行業者の口座に400万円を振り込み不法な利益を得たとして、田口容疑者を電子計算機使用詐欺罪で山口地裁に起訴した。
田口翔被告は山口県警の調べに対して、「町職員との対応でたまったストレスを発散したいという気持ちでネットカジノに使った」「うまくいけば金が増やせると思った」などと供述していたとのこと。
6月29日には同罪で3度目の逮捕となりましたが、田口翔被告の弁護人が「証拠隠滅や逃亡の恐れがないこと」などを理由に勾留取り消しを求める準抗告を裁判所に申し立てました。山口地裁がこの準抗告を認め、勾留は取り消しとなっています。
弁護人によると、田口容疑者はネットカジノの決済代行業者3社に出金しており、県警は5月18日、6月8日、29日に1社ごとの出金分について田口容疑者を同容疑で3回逮捕した。
地裁が準抗告を認める判断を示した決定文書では、1、2度目の逮捕により「捜査機関は既に主要な証拠の収集を遂げている」と指摘。田口容疑者が容疑を認め、4630万円のうち約340万円を弁済供託したことにも触れ、証拠隠滅や逃亡のおそれは低く「容疑者を勾留するまでの必要性は認めがたい」とした。
田口翔の現在① 保釈保証金を納付し保釈される
出典:https://www.chunichi.co.jp/
田口翔被告は保釈保証金250万円を山口地裁に納付し、2022年8月1日、勾留先の山口南署から保釈されました。
上下黒のスーツに身を包み、約2カ月半の勾留で伸び切った長髪を風になびかせながら報道陣の前に姿を現した田口翔被告。報道陣に一礼すると迎えの車に乗り込みました。
出典:https://news.goo.ne.jp/
その迎えの車に乗っていたのは、なんと人気YouTuberのヒカルさんでした。
実は、未回収となっていた約340万円を立て替えた「ホワイトナイト」はヒカルさんで、ヒカルさんは保釈保証金も立て替えたとのこと。
事件後、田口翔被告にビジネスを呼び掛ける声が多方からあがっていましたが、田口翔被告はヒカルさんの支援を受けることにしたようです。
田口翔の現在② 保釈後YouTuberヒカルの支援を受け就職
出典:https://newnormaltourism.jp/
田口翔被告は保釈直後、ヒカルさんのYouTubeチャンネルに出演し、ヒカルさんとの対談形式で事件について語っています。
田口被告にとっては事件後初となる肉声。誤給付金が振り込まれた当時の心境を「だまされてるんかなと思った」と告白。「オンラインカジノに使った」という自身の供述について「本当ですよ。全部使った」。誤って給付した阿武町へ恨みはないかと問われると「ノーコメント」と口をつぐんだ。動画では散髪し、ヒゲをそり落とした姿も披露した。
ヒカルさんは「田口君を使って、こっちも稼ごうと思うし、稼ぐ分稼がせようと思う。ウィンウィンを形成したい」などと、田口翔被告を支援する理由について語りました。
また、田口翔被告は保釈されたその日の夜にTwitterのアカウントを開設。「反省し、ちゃんと働き、お金を返済していきます」などと投稿しました。
田口翔被告のTwitter初投稿には1時間で1万件の「いいね!」がつくなど大きな反響を呼びました。
田口 翔(@taguchi_sho)さん / Twitter
「以前より携わりのあった方々、阿武町にて関わりのあった方々、良くしてくれた方々、ご迷惑をおかけした方々、本当に申し訳ありませんでした。多くの方のご協力や助けをいただき、まず仕事をし、身の回りをきちんとしていく場をいただけました。反省し、ちゃんと働き、お金を返済していきます。」と投稿した。
出典:https://www.itmedia.co.jp/
さらに田口翔被告はヒカルさんの支援により、ヒカルさんが出資する飲食ブランドの運営会社「DORAYAKI」に就職も果たしました。「DORAYAKI」はブロッコリーと鶏胸肉にこだわったメニューを提供する事業を展開しており、メディアでも紹介されるなど注目を集めている企業です。
DORAYAKIは、「課題を解決する食事を作り続ける」を企業理念に掲げる2020年設立のベンチャー企業。現在、役員1名、正社員2名、アルバイト1名で運営している。社名のDORAYAKIには、ひみつ道具を出すように食事の課題を解決していきたいという思いが込められている。現在は「究極のブロッコリーと鶏胸肉」という事業・商品で、「糖質制限」「ダイエット」の課題解決にチャレンジしており、「Uber Eats」や「出前館」等のデリバリーを中心に、全国約120店舗とオンラインストアで販売を行っている。
田口翔被告は、公判が終わるまでは山口県内に居住しながらテレワークすることになりました。
これから田口被告は、ヒカルが出してくれたという保釈金250万円と、民事裁判で町側から上乗せして支払うよう求められた弁護士費用・訴訟費用を用立てるために働くと見られます。後者は約500万円とされていますが、具体的な金額は裁判で争うようです
田口翔の現在③ 懲役3年・執行猶予5年の有罪判決
出典:https://blog.goo.ne.jp/
2022年10月5日、山口地方裁判所で初公判が開かれ、田口翔被告は誤って入金されたと知りながら決済代行業者の口座に振り替えたことを認め、「大変申し訳ありません」と謝罪しました。
また、田口翔被告の弁護士は、「電子計算機使用詐欺の罪が成立するためにはうその情報を入力する必要があるが被告はうその情報は入力していない」として無罪を主張しました。
2022年12月の論告公判で、検察側は「犯行は大胆で悪質」として懲役4年6カ月を求刑。町の返還要請に応じず、出金を繰り返したことは「自己中心的で、酌量の余地はない」と強く非難しました。弁護側は「誤入金であっても出金の権限はあった」と改めて無罪を主張しています。
その後、田口翔被告には2023年2月の判決公判で、懲役3年執行猶予5年の有罪判決が言い渡されました。
有罪の決め手となったのは銀行への「告知義務違反」とのことで、「正当な預金であるとの嘘の情報を銀行に伝えて、不法な利益を得た」と認定され、田口翔被告側の無罪主張は退けられる結果となりました。
「被告人は、オンラインカジノで遊ぶ地位を得るために、本件犯行に及んでいる。犯行に至る経緯にも、酌むべき点は一切ない。他方、被害額全額が補填された。被告人に前科がないことなどの情状を考慮すれば、被告人に対する刑には執行猶予をつけるのが相当である」田口被告は、裁判官から目をそらすことなく判決を聞いていました。
執行猶予付きとはいえ有罪の判決が出たことを不服として、田口翔被告の弁護側は即日控訴しています。
まとめ
今回は、山口県阿武町の4630万円誤送金事件で、電子計算機使用詐欺の容疑で逮捕された田口翔についてまとめてみました。
田口翔は阿武町から誤って振り込まれた4630万円の返金を拒み、全額オンラインカジノで使い切ったと主張していました。
田口翔は1997年生まれで出身は山口県山口市。母親と妹の母子家庭で育った生い立ちを持ちます。両親は離婚したか死別したかで父親の存在は不明です。また、家族については姉がいるという噂がありますが兄弟は5歳下の妹が1人と報道されておりデマの可能性が高いです。
経歴については、小学校時代から金に執着するようなところがあり、中学時代には不良化してかなりヤンチャをしていたようです。市内の公立高校へと進学していますが中退し、その後は土木建築関係の仕事をしていたようです。
一時はパチンコ中毒になって生活がかなり荒れていたという事ですが、2020年に空き家バンクという制度を利用した阿武町に移住し、ホームセンターの正社員として仕事をしながら生活していました。近隣住民や職場での評判は決して悪くなく、仕事ぶりは真面目で気さくな性格だったという証言も少なからず出ているようです。
また、逮捕後には顔写真が公開されてしまいましたが、その顔立ちがイケメンだと一部で話題になっていました。
保釈後、YouTuberヒカルさんの支援により就職も果たした田口翔ですが、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡されています。彼をめぐる今後の展開にも注目していきたいと思います。