2013年に宮城県仙台市の芸術協会職員・鈴木裕子さんが殺害された事件で7年半ぶりに逮捕された菅野裕太郎が注目されています。
この記事では菅野裕太郎の起こした事件概要、生い立ちや家族、出身高校、顔画像、現在の判決状況などについてまとめました。
この記事の目次
菅野裕太郎は2013年に発生した宮城県芸術協会職員強盗殺人事件の犯人
菅野裕太郎(逮捕当時37歳・無職)は、2013年10月6日に、宮城県仙台市太白区諏訪町の一軒家で発生した強盗殺人事件の犯人です。
菅野裕太郎は、同日午前0から9時にかけて、宮城県芸術協会職員・鈴木裕子さん(事件当時43歳)の一人暮らしの自宅へと窃盗目的で侵入し、2階で眠っていた鈴木裕子さんの首を絞めて殺害しました。
被害者の鈴木裕子さんは、翌7日に、前日から連絡が取れない事を不審に思った両親によって発見されました。遺体は自宅2階の寝室に横たわっており、司法解剖の結果死因は何者かに首を絞められた事による窒息死と判明しました。
鈴木裕子さんの自宅には物色された形跡があり、財布や貴金属類が持ち去られ、自宅の裏の側溝から鈴木裕子さんの携帯電話2台が捨てられているのが見つかりました。
その後、宮城県警察は殺人事件と断定し捜査を続けていましたが、犯人は2021年に入るまで逮捕されませんでした。
菅野裕太郎は事件発生から7年4ヶ月後にようやく逮捕で顔画像も判明
宮城県仙台市の自宅で鈴木裕子さんが殺害されてから7年4ヶ月後の2021年2月25日に、宮城県警は、別の窃盗事件で服役中だった菅野裕太郎を強盗殺人と住居侵入の容疑で逮捕しました。
逮捕に至った経緯など詳しい事は発表されていませんが、事件前に鈴木裕子さんの自宅周辺を菅野裕太郎が何度も車で巡回していた事や、鈴木裕子さんの自宅付近のコンビニの防犯カメラに何度も映っていた事などが裁判の証拠として示されているので、犯行に及んだ事を示す明確な証拠を積み上げて逮捕に至ったのだと思われます。
テレビニュースなどで、送検される際の映像が繰り返し流された事で菅野裕太郎の顔画像も判明しています。(この見出し冒頭の画像など)
菅野裕太郎の裁判で明らかになった宮城県仙台市強盗殺人事件の概要
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菅野裕太郎の裁判は2021年9月に仙台地裁で始まっています。菅野裕太郎は鈴木裕子さんの自宅に窃盗目的で侵入した事と、殺害した事を認めています。
犯行の動機
菅野裕太郎の裁判記録によれば、菅野裕太郎は事件の以前、貴金属の訪問買い取り会社に勤務しており、2011年3月5日に飛び込み営業で鈴木裕子さんの自宅を訪れた際、鈴木さんが一人暮らしである事と、貴金属を多数所有している事を知ったという事です。
その後、菅野裕太郎は貴金属訪問買取会社を辞めて無職になり、同居女性に頼って生活するようになったが、女性の財布から金を抜き取ったり、女性のキャッシュカードを勝手に使用して現金を下ろしたりしていたのがバレて女性との関係が険悪になり、女性と顔を合わせないように夜は車の中で過ごすようになったようです。
菅野裕太郎は、そのように追い詰めれていた時に、以前に訪問販売した鈴木裕子さんの事を思い出し、貴金属を盗んで換金しようと思い立ったのが犯行の動機だったと供述しています。
菅野裕太郎は犯行前に鈴木裕子さんの自宅を何度も下見していた
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鈴木裕子さんの自宅から金目のものを盗み出そうと思い立った菅野裕太郎は、2013年8月下旬から9月の上旬頃に鈴木裕子さんの自宅の下見を開始し、夜から深夜にかけて部屋の明かりがついているかどうかなどを見て、在宅しているか不在かなどを調べたと裁判で供述しています。
菅野裕太郎はあくまでも不在時を狙って盗みに入ろうと念入りに下見をし、在宅しているようなら盗みには入らないと決めており、犯行当日は鈴木裕子さんが不在だと思っていたが、実際には在宅していて、家の中で遭遇したためパニックになり咄嗟に殺害してしまったと主張しています。
犯行時の様子
菅野裕太郎は、事件前日の2013年10月5日の夜頃から鈴木裕子さんの自宅周辺を巡回して不在だと思い、10月6日の深夜0時頃に、浴室の窓から侵入しています。侵入前には家の外に設置されていた防犯用のセンサーライトの向きを変えたり、侵入後にも逃走経路を確保するために勝手口の鍵を開けたりといった工作を行ったという事です。
それから、菅野裕太郎は2階へ上がって、ブランド物の小物を見つけて20点から30点ほどを袋に入れて盗んでいます。
続けて、2階の寝室に入ったところで、そこで寝ていた鈴木裕子さんと遭遇。鈴木祐太郎は不在と思っていた鈴木裕子さんが在宅していた事に驚き、鈴木裕子さんも侵入者の存在に気づいたのかフリーズしたようになっていたと供述しています。
その直後、鈴木祐太郎は鈴木裕子さんに飛びかかり、馬乗りになって首を両手で絞めたら、気絶したようになったのでその場を離れたとの事です。鈴木祐太郎は鈴木裕子さんが死亡したとは思わなかったと主張しています。
鈴木裕子さん殺害後に自宅を物色
菅野裕太郎は鈴木裕子さんを殺害後もその場から逃走せず、自宅内を物色して、現金約8千円の入った財布、時計やネックレスなどの貴金属87点を盗んでいます。
この時、鈴木裕子さんの携帯電話2台も持ち出して家の裏の側溝に捨てていますが、これは気絶していたと思っていた鈴木裕子さんが目を覚ました時に通報されたらまずいと思い、時間を稼ぐために持ち出して捨てたと説明しています。
菅野裕太郎は盗み出した貴金属を売却した金でキャバクラ
菅野裕太郎は犯行直後に盗み出した貴金属を売却し、10月の時点で92、3万円を得ています。
金の使い道については、数十万円を同居女性への借金返済に充て、残りはキャバクラ通いなどに使ったと供述しています。
さらに、菅野裕太郎は鈴木裕子さん宅から盗み出したもののうち、シリアル番号のついた高級時計と、鑑定書のついたダイヤのネックレスを売却すれば足がつくと考えて、同居女性にプレゼントするなどしています。
菅野裕太郎の生い立ちや家族…2018年に結婚して子供誕生
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菅野裕太郎の生い立ちや家族などについては、週刊誌やワイドショーなどでも報道がなく、ほとんど何もわかっていないようです。
しかし裁判では菅野祐太郎の事件前後の経歴が若干ですが明らかにされているので見ていきます。
裁判の記録によれば、菅野裕太郎は、貴金属買取会社を辞めて無職になった後は、同居していた女性に頼って引きこもりのような生活をしていたようです。
そして、金に困って鈴木裕子さん宅に侵入して今回の強盗殺人事件を起こしますが、しばらく自身の犯行とバレなかったために普通に生活を続けていました。その後に別の窃盗事件を起こして服役し、2017年に仮釈放されて空調設備会社に就職して働いています。
そして、2018年に同居女性と結婚し子供も生まれたという事です。この時、菅野裕太郎は同居女性から、犯行後にプレゼントした鈴木裕子さんから盗んだダイヤのネックレスと高級時計を返してもらい改めて売却しています。これについては、「犯行の直接的証拠になるものなので自分の手元に置いておきたかった」、「捨てるつもりだったが、金に困っていたので売ってしまつた」と供述しています。
菅野祐太郎は、同居女性との結婚後の2018年3月と11月に仙台市泉区の空調設備会社の同僚の自宅に盗みに入り、その後さらに別の窃盗事件を起こして捕まり、宮城刑務所に服役していました。
そして、その服役中に今回の事件での逮捕となりました。
現在のところ、菅野裕太郎の経歴について明らかにされているのは裁判で明かされた上の内容のみで、その生い立ちや両親や家族などに関する情報は噂レベルのものも含めて何も出てきていません。
菅野裕太郎の出身高校
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菅野裕太郎の出身高校などの情報についても、生い立ちや家族などと同じように、現在のところ何も明らかにされておらず不明です。
菅野裕太郎の現在…仙台地裁で無期懲役の判決
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菅野裕太郎の仙台地方裁判所での公判では、2021年9月30日に「無期懲役」の判決が言い渡されています。
強盗殺人などの罪に問われた無職菅野裕太郎被告(38)の裁判員裁判の判決が30日、仙台地裁であった。大川隆男裁判長は「突発的だが強い殺意があった」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。
菅野裕太郎がこの判決を控訴するかの報道は現在のところまだ出ていません。控訴期限は判決翌日から2週間なので、10月の半ばにはこの判決が確定するか控訴審へと進むかが確定します。
まとめ
今回は、2013年10月に宮城県仙台市で鈴木裕子さんが殺害された強盗殺人事件の犯人の菅野裕太郎についてまとめてみました。
菅野裕太郎は金に困り、以前に飛び込み営業で訪れていた鈴木裕子さんの自宅へと侵入して鈴木裕子さんを殺害し、貴金属類などを盗み、100万円近くを得ていますが、その後しばらくこの事件では捕まらず、その間にも別の窃盗事件を起こして逮捕されていました。
今回の逮捕は事件から7年半後の事で、その際の報道で顔も判明しています。
菅野裕太郎の生い立ちや家族、出身高校などについては現在のところ情報がなく不明です。
現在、菅野祐太郎は仙台地裁で無期懲役の判決が下されていますが、この判決が確定するか控訴審へと進むかは10月半ばに明らかになります。