激安通販サイトのSHEIN(シーイン)は闇があるとか怪しい&危険などの噂があります。SHEINの概要やどこの国か、公式サイトや支払い方法、表向きの安い理由と闇&怪しい噂の安い理由、危険な噂や口コミと現在をまとめました。
この記事の目次
SHEINは激安通販サイト
出典:facebook.com
SHEIN(シーイン)とは激安ファッション通販サイトです。
2008年に中国の南京市でクリス・シュー氏が設立し、2015年にはSHEINと名前を変えています。驚くほど安価な価格帯で、若者受けする流行ファッションを取り入れていて、さらにSNS経由のD2Cアパレル事業が大成功し、一気に売り上げを伸ばしました。
ケイティ・ペリーや若者に人気のインフルエンサーを広告塔に使い、Z世代を中心に人気となり、世界220ヶ国以上にユーザーを抱え、月間利用者数は700万人以上、2021年にはAmazonを抜いて最もダウンロードされたアプリになっています。
2022年の時点でSHEINの評価額は1,000億ドルを突破し、いま最も注目を集めるアパレル業者と言えるでしょう。
スーパーファストファッション
SHEINはスーパーファストファッションと呼ばれるアパレル業者です。
SHEINでは、毎日3,000~5,000点の新作アイテムが発表されています。多い時では1日で25,000点がアップされたこともあります。この「25,000点」というのは、ファストファッションの代表格であるZARAの年間新作総数です。
SHEINはZARAの年間新作総数を1日で達成してしまう事になります。
この圧倒的なスピード感、豊富な商品ラインナップがSHEINの特徴と言えるでしょう。
毎日たくさんの新商品が公式サイトにアップされるため、SHEINユーザーは毎日チェックせずにはいられないのです。
購買意欲を掻き立てる作り
SHEINはユーザーの購買意欲を掻き立てる作りであることも特徴です。
「初回のみ送料無料」だったり、購入すればするほど割引率が高くなるなど、SHEINで洋服を購入しようとするユーザーは、「もっと買わなくては損になる」と思わせるシステムになっています。
SHEINは元々安いのに、「買えば買うほどお得」、「買わないと損」という気持ちにさせて、ユーザー利用につなげています。
デジタルマーケティングでZ世代に集中
SHEINはSNSを活用して宣伝をしています。
InstagramやFacebook、Tiktok、Twitter(現在のX)の自社アカウントでどんどん投稿し、さらにSNSでの広告を出し、インフルエンサーと契約して、Z世代の若者に向けてアピールを続けました。
その結果、SNSで何度もSHEINを目にする機会があり、SHEINがバズることも多くなっていったのです。
全世代の老若男女に向けてではなく、Z世代の若い女性にフォーカスしたデザインの商品・価格帯・広告戦略があったからこそ、SHEINはここまで急成長を遂げたと言えるでしょう。
SHEINはどこの国?公式サイトとは
出典:medium.com
SHEINの本社はシンガポールにあります。
ただ、設立は中国の広州市で、2022年にシンガポールに本社を移しました。
また、SHEINの創業者であり現在のCEOであるクリス・シュー(許仰天)は、中国山東省生まれの中国人です。そのため、SHEINは中国の企業であると言えるでしょう。
中国向けの公式サイトはない
SHEINは中国の企業ですが、中国向けの公式サイトはありません。
SHEINは中国国内向けのサービスは提供しておらず、中国国外向けのサイトしかないんです。
だから、中国国内での認知度はほとんどありません。
この点は同じような激安通販サイトTemuと同じようなビジネス形態ですね。
SHEINの支払い方法
出典:medium.com
激安通販サイトのSHEINを利用する前に一番気になることは、支払い方法ではないでしょうか。
SHEINの支払い方法にはたくさんの種類があります。
・クレジットカード
・デビットカード
・コンビニ払い
・Paypay
・auPay
・Paypal
・あと払い(ペイデイ)
・クーポンコードとSHEINポイント
どの方法で支払って価格は変わらないのですが、おすすめはコンビニ払いだと思います。詳しい理由は後述しますが、コンビニ払いはわざわざコンビニに行かないといけませんが、SHEINに自分のお金に関する情報を渡す必要がないので、とても安全・安心なんです。
SHEINが安い理由:表向きの理由
出典:scmp.com
SHEINは激安通販サイトです。ほかのファストファッションの追随を許さない安さがあります。アクセサリーは数百円、トップスも1,000円~3,000円。安いものは1,000円以下のものもありますし、アウターも5,000円以下のものがほとんどです。
しかも、オシャレで流行を取り入れたデザインのものばかりです。
なぜ、SHEINはこんなにも安いのでしょうか。その理由を見ていきましょう。まずは、「表向き」の理由からです。
オンラインのみの販売
SHEINは基本的に実店舗を持たず、オンラインのみの販売です。
ポップアップ店舗を出すことはあります。日本でも2022年に全国5都市にポップアップを出しました。ただ、いずれも短期間のみで、いわゆる一般的な「店舗」を出すことはありません。これは日本だけでなく、SHEINが展開している世界各国でも同様です。
実店舗を持つと家賃や人件費がかさみますし、在庫管理等の手間もかかります。SHEINは実店舗がないので、その経費を節約することができて、商品を安く販売することができるんです。
徹底したSCMシステム
SHEINは完全デジタル化をすることで、商品を安くしています。
どんなデザインが流行しているのか、どんなデザインが消費者に好まれるか、売れるのかなどをAIアシストデザインを使って予測しているので、「売れるデザイン」を経費を抑えて考えることができ、逆に消費者に好まれないデザインは作らなくて済んで経費削減を実現しています。つまり、本当に「売れる商品」しか作っていないということですね。
また、SHEIN独自の管理システム「SCMシステム」がすべての工場にインストールされていて、売れないものは作らない、売れるものはすぐに増産という体制ができているので、リアルタイムで在庫管理ができるんです。
余分な在庫を抱えないことで、SHEINは商品を安く抑えることができているんです。
関税を支払う必要がない
SHEINは本社はシンガポールにありますが、生産された製品はすべて一度中国の広東省仏山市に送ります。そこから世界各地の消費者に送られることになります。
SHEINは個人の消費者向けに送られるため、基本的に関税がかかりません。H&Mやユニクロ、ZARAなどの実店舗を持つファストファッションは商品を大量に仕入れるので、輸入関税がかけられます。
でも、SHEINは個人の消費者に発送されます。アメリカは個人向けは1人当たり800ドルまで関税は免税になりますので、ほかのファストファッションブランドとは違い、関税がかからないのです。
つまりSheinはオンラインによる2C(対個人)ビジネスにより、中国からの輸出税、米国への輸入税を逃れ、極めて安価なコスト構造と販管費を実現しているわけだ。
引用:1年で1兆円企業に、ECでZARAを圧倒する中国 Shein(シーイン)の秘密に迫る _流通・小売業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】
関税をうまく逃れることによって、SHEINはコストを抑え、激安を実現することができているのです。
自社工場がない
SHEINには自社工場がありません。
一般的には自社工場を持つことで流通コストを下げ、安く売ることができるとされていますが、SHEINは違います。
SHEINは小規模な工場と提携して、商品を作らせています。
シーインは番禺において、主要繊維工場と位置付ける300~400におよぶコアサプライヤーと1000あまりの協力サプライヤーと契約し、かつてどのファッションブランドも設計し得なかった、小さなファクトリーが連動する巨大サプライチェーンを構築しているのである。
引用:SHEINの秘密、「多品種少量生産」を可能にする広東スマートサプライチェーン網とは? _流通・小売業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】
なぜ、小規模工場と提携して商品を作らせると、商品を安くできるのか?小規模工場の場合、SHEINと一度好条件で契約を結び、SHEINの商品を全力で生産したら、それ以降はSHEINの言いなりになるしかありません。
もし、SHEINからの注文がなくなったら、体力がない小規模工場は倒産するしかないのです。だから、SHEINはたくさんの小規模工場と提携しているものと思われます。
もちろん、小規模工場と提携することで、たくさんの種類の商品を少数作りやすいというメリットもあります。
SHEINが安い理由:闇や怪しい噂
SHEINが安い理由、次はSHEINの闇や怪しい噂に関するものをご紹介しています。SHEINには闇が安さに直結していると言われているんです。
SHEINの闇&怪しい噂①:ウイグルでの強制労働
SHEINは中国国内の新疆ウイグル自治区で強制労働をさせていると言われています。
同団体は、中国北西部のウイグル自治区にあるシーインのコットンサプライヤーの一部において、ウイグル民族が強制労働に使われていると主張している。
問題視されているのは、中国当局がウイグル族やその他のイスラム系少数民族を強制収容しているとされる新疆ウイグル自治区の下請けメーカーと、シーインが契約している可能性だ。
中国の新疆ウイグル自治区ではウイグル族などが強制収容所に入れられて、そこで強制労働をさせられていると言われています。SHEINは新疆ウイグル自治区の下請けメーカーと契約し、ウイグル族の強制労働によって商品を作っていると見られているのです。
強制収容所に入れられたウイグル族が無償で長時間、悪環境で働かされているから、SHEINは激安で商品を販売できているんですね。これは確固たる証拠はありませんが、イギリスの人権団体やアメリカの議員がSHEINとウイグルでの強制労働の関係を訴えています。
また、新疆ウイグル自治区だけではなく、広州など中国国内でSHEINの従業員が週75時間以上働いていて、イギリスの現代奴隷法やオーストラリアの奴隷禁止法に違反しているとされています。週75時間以上の労働ということは、休日なしで1日10~11時間は働かなくてはいけません。これは、奴隷ですよね。
強制収容所のウイグル族の人たちや従業員の人権を無視して、奴隷のように働かせているから、SHEINの商品や激安になっているのかもしれません。
SHEINの闇&怪しい噂②:デザインのパクリ疑惑
SHEINが安いのは、デザインをパクっているからと言われています。
大手ブランドからデザインをそのままパクって、安い値段で販売していると言われています。
ブランドのデザインを流用していれば、デザインを考える必要もなく、しかも確実に売れるものを作ることができますよね。しかも、SHEINですから、大手ブランドよりもずっと安価に販売できます。
・2018年:リーバイスから提訴
・2021年:ドクターマーチンから提訴
・2021年:ラルフローレンから提訴
また、これ以外にもSHEINは個人のデザイナー、イラストレーターや企業からも盗作で訴えられています。
SHEINを巡っては、人気アイスクリーム「たべる牧場ミルク」のイラストデザインを手がけるイラストレーター・しばたま氏も、盗作被害に。昨年11月、自身のツイッターで「SHEIN…堂々とやってくれてますな」と実態を訴え、物議を醸していた。
引用:人気イラストレーター「SHEIN」で盗作被害に「絶対に買わないでください」 同様の告発相次ぐ― スポニチ Sponichi Annex 社会
こんな風にSHEINはありとあらゆる人気コンテンツを盗作してパクっているから、人気のものを安く売ることができるんですね。
SHEINが危険な理由①:発がん性物質
SHEINは危険と言われることもあります。危険な理由の1つ目は、商品から発がん性物質が検出されたことです。
その結果、靴から非常に高いフタル酸エステル類が検出され、子ども用衣類には、発がん性のあるホルムアルデヒドが含まれていることがわかった。いずれも EU規制値を超える有害化学物質を検出したとしている。
引用:世界の若者をターゲットとする中国の衣料品ブランド「SHEIN」の「ウルトラファストファッション」製品に有害物質、労働環境も劣悪。グリーンピースが調査で摘発(RIEF) | 一般社団法人環境金融研究機構
また、カナダでは安全規制で許容される量の20倍の鉛が幼児用ジャケットから検出されています。健康に悪い成分が付着している服は危険ですよね。
SHEINが危険な理由②:顧客データ漏出
SHEINが危険な理由の2つ目は、個人情報が流出したことです。2018年にはユーザー642万人分のメールアドレスとパスワードが流出しました。この個人情報流出は、ハッキングによるものでした。
また、SHEINはアンドロイドのアプリで、ユーザーの同意なしでクリップボードの情報を取得し、外部へ送信していたこともわかっています。
SHEINはファッション通販Webサイトを運営している中国の企業。Androidユーザー向けとしてGoogle PlayストアでSHEINアプリが公開されており、これまで1億回以上のダウンロードが記録されている。このアプリにクリップボードの内容をリモートサーバに送信する機能が含まれたバージョンがあったことが、Microsoftの調査により判明している。
引用:SHEINのAndroidアプリがクリップボードの内容を窃取、Microsoftが注意喚起 | TECH+(テックプラス)
自分のスマホの情報が、勝手に外部に送信されていたなんて、とても恐ろしいですよね。
SHEINが危険な理由③:口コミでクレジットカード情報流出の噂あり
出典:wsj.com
SHEINが危険な理由の3つ目は、クレジットカードの情報が抜き取られている可能性があることです。
SNSでのSHEINの口コミには、「クレカ情報が抜き取られた」や「SHEINを使った後に、クレカの不正使用があった」などがあります。
SHIENで購入してから、海外でのクレジットカード不正利用された人がいた…
— kazkiti(本業Hacker/副業Bughunter,米国株投資家,億り人達成) (@kazkiti_ctf) December 18, 2023
SHIENって格安だけど、クレジットカード番号を抜かれるのね( ゚д゚)ハッ!
https://twitter.com/TjnpyGtghf6272/status/1735600609787822426
これらが本当にSHEINを使ったからクレジットカードを不正利用されたのかは不明です。でも、やはり怖いですよね。
SHEINの現在
SHEINは2024年現在、株式公開を目指していると言われています。アメリカのニューヨークやイギリスのロンドンで新規株行き公開(IPO)を目指していますが、前述の強制労働疑惑によって、なかなかうまく進んでいないようです。
英国を拠点に活動する人権団体「Stop Uyghur Genocide」が現地時間6月26日、「シーイン(SHEIN)」のロンドン証券取引所への上場計画に反対する法的キャンペーンを開始した。その一環として、イギリスの金融行動監視機構(FCA)に対し、シーインのIPOを拒否するよう求める文章を提出。
SHEINは株式公開をすることで、さらなる事業拡大を狙っていて、今までにもアメリカで3度IPOを試みましたが、アメリカ・中国の政治的摩擦によって延期になっていました。
今後はどうなっていくのか注目していきたいです。
SHEINのまとめ
激安通販サイトのSHEINの概要やどこの国なのか、公式サイトや支払い方法、安い理由を表向きと闇&怪しい噂に分けて説明しました。
SHEINは安くてかわいい服やアクセサリーが多いですが、強制労働の可能性や危険な噂などを見ると、利用するのは自分でよく考えてから判断したいですね。