世界的な人気ミュージシャンプリンスさんが、2016年4月21日逝去されました。
この記事では、プリンスさんの死因やトップアーティストたちから寄せられた追悼の声などをまとめています。
プリンスさんのプロフィール
芸名:Prince(プリンス)
本名:Prince Rogers Nelson
出身地:アメリカ合衆国 ミネソタ州 ミネアポリス
生年月日:1958年6月7日
没年月日:2016年4月21日(満57歳没)
身長:157cm
デビュー年:1978年
プリンスさんは、世界的ミュージシャンです。
1958年生まれで、デビューは1978年(20歳時)ですが、次々と話題曲・アルバムをリリースし、音楽界を牽引し、他の多くのミュージシャンにも影響を与えたカリスマとして知られています。
日本ではそのプリンスという名前から「殿下」と呼ぶファンもいます。
代表曲には、「Purple Rain」、「Batman」、「Let’s Go Crazy」など挙げ始めたらキリがないほどの名曲の数々を生み出しています。
Purple Rain
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=sfCvVDyoEkM]
名盤も、「Purple Lain」(アルバム)、「Around the World in a Day」、「Lovesexy」など、延々と続けられるほど。
プリンスさんのオリジナルアルバム制作は、1978年のデビュー以降、2015年まで精力的に作り続けられ、作詞・作曲だけではなく歌唱や演奏などトータル的なプロデュースも自身で行っていました。
アルバム・シングルの総売り上げは1億万枚以上にも及び、マドンナやマイケルジャクソンら(同年代)と並ぶ、トップアーティストです。
プリンスさんの私生活…2度の結婚と離婚
私生活では、二人の女性と結婚離婚を繰り返しています。
お相手は、バッグバンドのダンサー:マイテ・ガルシア (1996年 – 2000年)と、
マイテ・ガルシアさんとプリンスさん
自宅スタジオの「ペイズリー・パークスタジオ」のスタッフだったマニュエラ・テストリー二 (2001年 – 2006年)です。
身長157cmのプリンスさんと、マニュエラ・テストリーニさん。
その後は独身でした。
子供には、最初の妻マイテ・ガルシアとの間にグレゴリーくんを授かっていますが、障害があり、生まれてすぐに亡くなっています。
宗教は「エホバの証人」を信仰していました。
セクシュアルな曲やパフォーマンスをしてきたプリンスさんが、ガラッとそういったものをアピールしなくなったのも、この宗教が関連していると言われています。
2001年を境に、“演出”と“表現”が180度変わった。「エホバの証人」に改宗したのだ。そして、これまで彼が生み出した歌とは正反対の“道徳的な人生”を歩むことが、いかに美徳であるかということを唱道するようになった。
プリンスさんの死因とは?
数々の名曲とともに音楽界をリードしてきたプリンスさんは、2016年4月21日にミネソタ州ミネアポリスにある自宅で亡くなっているのが発見されました。
まだ57歳という若さでした。
自宅で死亡していたプリンスさんですが、遺書などが発見されていないため自殺の可能性も低く、かつ外傷もないことから他殺も考えられないようです。
最初の検死でプリンスの死因は特定されておらず、現在ミッドウエストの検死官は薬物検査の結果を待っている。捜査当局は、プリンスが数年悩まされていた慢性的な股関節痛の痛みを抑えるために、鎮痛剤に依存していたのではないかという疑いに対する捜査を進めている。米連邦検事事務所と麻薬取締局も、捜査に関わっている。
(追記)死因は鎮痛剤過剰投与と正式発表
米中西部ミネソタ州の検視官事務所は2日、4月に57歳で急死した人気歌手プリンスさんの死因について、強力な鎮痛剤であるフェンタニルの過剰投与による中毒死と断定する報告書を公表した。同剤を自ら投与したことによる「不慮の死」と判断した。
死亡する前の4月15日には、自家用ジェット機内での体調不良(※インフルエンザとされている)から救急搬送されていましたが、入院などはせずに帰宅しています。
医師は安静を勧めたが、個室がないことを理由にプリンスは入院を拒否、病を押して自宅へ戻った。そして16日にペイズリーパークにて開催されたダンスパーティに姿を現し、ファンに健在をアピールしていた。
プリンスさん、医療用麻薬を鎮痛剤として常用?
現在ではその死因が、薬の服用などに関連するのではないかという見方が強くなっています。
プリンスさんが死亡する前には、薬の過剰摂取や強い鎮痛剤の処方がなされているとの情報が多々あります。
長年患っていた関節の痛みを和らげるために、アセトアミノフェンとオキシコドンを成分とする中毒性の強いそのオピオイド系鎮痛薬に頼っていたようで、死の6日前にはその鎮静剤の効果を和らげる「セーブショット」を投与されていた
引用:芸能Posted on 2016年4月27日 5:59 PM プリンス、「自死の可能性はなし」も死の6日前に鎮痛剤を過剰摂取していた!
この「死の6日前」の「セーブショット」は、プリンスさんが体調不良(※インフルエンザとされている)のため救急搬送された病院で処方されたものです。
セーブショットとは、以下のようなものになります。
これは血流の中のヘロインや麻薬鎮静剤などのアヘン剤と闘うことを助ける作用がある。一般的には鎮痛剤の過剰摂取に対する対応としてよく使われる。インフルエンザとは関係のない薬剤が注射されていたのだ。
この救急搬送時には、他にもナルカンを注射されていたのではないかという記事もありますが、どちらにしろインフルエンザではなく、他の不調に対する処置として使用されるものです。
この時、プリンスにオピオイドの解毒薬であるナルカンが注射されたと報道されている。
つまり救急搬送も、以上のことから「オピオイド系鎮痛剤」に関連する処置だったと推察できます。
オピオイドはアヘンから抽出された化合物で、モルヒネ、オキシコドンなど医療用麻薬としても知られています。
がんの鎮痛剤としても使用できるほどの強力な薬ですが、依存性も高いとされています。
強力な鎮痛作用を持つオピオイドは、適正に使用されないと薬物乱用と依存の可能性があります。なぜなら、非がん性慢性(疼)痛では、がん性疼痛の治療期間より長期間続くからです。がんでオピオイドを内服する期間は、数週間から長くとも数か月。しかし、非がん性慢性(疼)痛では、何年も症状が続くため、長期間服用による副作用が出ることがあります。
プリンスさんはオピオイド鎮痛剤の常習性が疑われており、オピオイド依存症の病院へ行く予定だったとも報じられています。また警察による検死も、それにまつわる関連死での調査がおこなわれています。
プリンス、死の翌日に薬物依存症の専門医の診察を予定していたことが明らかに
アメリカにおいては、このオピオイド中毒者が増加中であるといいます。
米国では、慢性痛の治療に使われるオピオイド系の鎮痛剤が乱用されており、中毒状態になっている者は190万人。死亡者は1999年から2014年までで16万5,000人に上るとされる。
2015年にトヨタ自動車の役員が麻薬密輸容疑で逮捕されたニュースもありましたが、これもオピオイド系鎮痛剤でした。
日本ではかなりの重病患者が使用するのみですが、アメリカでは比較的身近な薬のようです。
長年苦しんだ股関節痛・・・治さなかったのはエホバの証人のため?
医療用麻薬を常用していたと見られるプリンスさん。
それは、股関節の痛みを和らげるためでした。
そんな股関節の痛みであれば現代医療の手術で改善をさせることも、可能だったのかもしれません。しかし、それをしなかったのは彼が信仰している宗教「エホバの証人」の教えがあったからではないかとされる説があります。
05年、プリンスは両股関節を痛めており、人工股関節手術を必要としていると報じられた。07年と08年には“極秘手術”を受けたと伝えられたが、実際には受けていないと見られている。なぜなら、エホバの証人は「血は神聖なものであり、身体に取り込んではならない」と説いており、この教えに沿い、輸血を受けてもならないと教えられている。つまり、エホバの証人である彼にとって、手術を受けることは輸血する可能性もあることであり、タブーになるからだ。
エホバの証人の禁止事項や芸能人リスト!10の危険な理由も総まとめ
つまり「エホバの証人」は輸血などの行為に反対する”教え”を持っているため、血を必要とする手術に踏み切れなかったということです。
結果、医療用麻薬という中毒性の高い薬を常用し、その痛みを誤魔化さざるを得なかった面も考えられます。
一説には、エイズを発症をしていて、この治療についても宗教上の理由より断っているとされる報道もあります。
体調面に危惧される事実も
また薬以外に関することでも、無茶をしていた面もあります。
プリンスの妹のタイカの夫であるモーリス・フィリップスは、プリンスが火葬された場所で執り行われた近親者のみによる葬儀の後、次のように語っている。「154時間連続で作業してたんだ。先週末は彼と一緒にいてね。彼は素晴らしい義理の兄だったんだよ」
154時間というと6日半程度になりますので、元気いっぱいの若者でも無理です。
どちらにしろ体は疲れきっていて、健康ではなかったことが伺えます。
世界的ミュージシャンたちからのプリンスさん追悼の声
かつて交際相手でもあった歌手のマドンナさんからも、悲しみをツイートしています。
He Changed The World!! A True Visionary. What a loss. I’m Devastated. This is Not A Love Song. pic.twitter.com/x4JaSxRraC
— Madonna (@Madonna) 2016年4月21日
6日に行われたロサンゼルしないでの一般追悼式に参加した、スティービー・ワンダーさんからは、
「プリンスは私たちに最高に素晴らしい人生、音楽、レガシーを与えてくれた。プリンスのスピリットで私たちにできる唯一のことは、お互いを心から愛し、一緒になること。口で言っているだけじゃなく、そうなるべきなんだ」
オバマ大統領からも、
「われわれの時代で最も素晴らしい才能を持った、多くの作品を残したミュージシャンだった」
エアロスミスのスティーヴン・タイラーからは、その死因とも見られている薬にも関連して、現代アメリカにおける薬事情についての側面を語ってくれています。
「俺もドラッグ中毒とアルコール中毒から回復してる時に処方薬を手にすることになったんだ。80年代はその中毒のために崩れ落ちて、膝をついてたよ」
そして、現在のアメリカの問題について触れている。「医者が新たな売人なんだよ。アメリカ人は皆ストリートの麻薬をやってるわけじゃないんだ。処方された薬の常習者なんだよ」
「あの夜、プリンスを病院に運んだのが誰だったとしても、何か言ってくれることを願ってる。もちろん、ドラッグが死因じゃないことを望んでいるけど、もしそうだったとしたら、あんなことが起こる必要はなかったんだ」
まとめ
■プリンスは”エホバの証人”の信者であった為、輸血が必要な人工股関節手術を拒否していたとみられ、鎮痛剤の乱用につながったといわれている。
プリンスさんの死因はいろいろと複雑な事情がありそうです。
しかし57歳という早すぎて急すぎる死に、全世界がショックを受けました。
また遺言すら残せずに亡くなってしまったプリンスさんには、その莫大な遺産に関する自称”相続人”も後を絶ちません。
プリンスのDNA鑑定、700人に及ぶ遺産相続を主張している人々に対応するため行われることに
偉大なるミュージシャンだからこその騒動かもしれませんが、せめて故人の眠りを妨げないようにお願いしたいですね。
ご冥福をお祈りいたします。