2019年に2歳の女児が死亡した「札幌2歳児衰弱死事件」の被害者の母親で犯人とされる池田莉菜が注目されています。
ここでは、池田莉菜の起こした事件を改めて振り返ると共に、生い立ちや両親などの家族の情報、出身中学や高校、別人だと話題になっているすっぴん画像、裁判と判決などについてをまとめました。
この記事の目次
池田莉菜は「札幌2歳児衰弱死事件」の母親
池田莉菜(事件発覚当時21歳)は、2019年6月に発覚した「札幌2歳児衰弱死事件」で死亡した当時2歳の女児・池田詩梨(ことり)ちゃんの母親です。
池田莉菜は実の娘である詩梨ちゃんを、交際相手の男・藤原一弥(事件発覚当時24歳)と共に虐待したとする傷害容疑、ならびに、満足な食事を与えないまま長期にわたって放置して衰弱死させたとする「保護責任者遺棄致死」の疑いで北海道警察に逮捕されています。
池田莉菜はその後起訴され、裁判を受けている最中です。一審判決はすでに出ていますが池田莉菜は判決を不服として控訴しており、今後の裁判の行方にも注目が集まっています。池田莉菜の裁判と判決については後半で改めて見ていきます。
今回はこの、「札幌2歳児衰弱死事件」を起こした母親・池田莉菜について、これまでに判明している内容をまとめます。
池田莉菜の起こした「札幌2歳児衰弱死事件」の概要
まず最初に、池田莉菜の起こした「札幌2歳児衰弱死事件」について改めて見ていきます。
事件発覚のきっかけは池田莉菜の119番通報
2019年6月5日の早朝午前5時頃、池田莉菜から「子供の様子がおかしい」と119番通報がありました。
この通報を受けた救急隊員が池田莉菜の札幌市中央区の自宅マンションに駆けつけたとき、池田詩梨ちゃんはすでに心肺停止の状態で、池田莉菜が心臓マッサージを行っていたようです。また、その時には池田莉菜の交際相手の男・藤原一弥も一緒にいたという事です。
その後、池田詩梨ちゃんはすぐに病院に搬送されましたが、午前5時40分に死亡が確認されました。
そして、死亡が確認されたこの時、池田詩梨ちゃんは痩せ細った状態で、体重は同年齢の平均の約半分である6kgしかなく、身体には頭部を含め複数の殴られたと見られるアザや、タバコを押し付けたと見られる火傷のような痕も確認され、当時の報道で捜査関係者からの情報として発表されています。
捜査関係者によると詩梨ちゃんは今月5日、池田容疑者の119番で消防が駆けつけ、搬送先の病院で死亡が確認された際は痩せ細った状態。複数の殴られたとみられるあざや、たばこの火を押しつけたやけどのような痕もあったという。
池田莉菜と交際相手の藤原一弥が傷害と保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕
病院からの通報を受けた北海道警察札幌南署は、2019年6月6日までに、まず池田莉菜と交際相手の藤原一弥を傷害の容疑で逮捕しています。
そして取り調べの後、同年6月27日に両容疑者を「保護責任者遺棄致死」の疑いで再逮捕しています。
事件の半年以上前から池田莉菜の虐待疑惑が児童相談所や警察に通報されていた
実は、「札幌2歳児衰弱死事件」が発覚する半年以上前の2018年9月頃から、児童相談所に池田莉菜が娘の池田詩梨ちゃんを虐待しているとする通報が何件も寄せられていました。また、北海道警察にも虐待の疑いが通報されていました。
通報を受けて、児童相談所も北海道警察も、それぞれ複数回、池田莉菜の自宅を訪問し、面会も行っていましたが、その度に池田莉菜は虐待の事実を否定しており、児童相談所も警察も「虐待はない」との判断を下してしまっています。
池田詩梨ちゃんが死亡する約2週間前の2019年5月19日には、北海道警察の職員が池田莉菜の自宅を訪問し、池田詩梨ちゃんの右の頬に小さな青痣があるのと、足の裏には火傷があり絆創膏が貼られている事を確認しています。
しかし、池田莉菜が「私のヘアアイロンを踏んで火傷した」と説明した事で、警察は虐待の可能性は低いと判断し、児童相談所にも「虐待は疑われない」と連絡しています。
もしこの時、警察と児童相談所が虐待と判断して介入していれば、池田詩梨ちゃんの命は救われた可能性が高いです。
2018年9月に児童相談所に通報したのは、池田莉菜が池田詩梨ちゃんを預けていた託児所で、池田莉菜が詩梨ちゃんを預けたまま何日も帰ってこないため、育児放棄ではないかと通報したようです。
この最初の通報後、池田莉菜は詩梨ちゃんを託児所に預けるのをやめ、なんと、自宅に1人で留守番させたまま外出するようになったようです。詩梨ちゃんは自宅に置き去りにされて1人泣き叫ぶようになり、その声を聞いた周辺住人から「虐待では?」との通報が複数回あったという事でした。
そして、この時に池田莉菜が託児所に詩梨ちゃんを預けるのをやめた事で、詩梨ちゃんはこの託児所で給食(仕出しのお弁当)を食べる機会すら奪われ、その後の栄養失調に直結したのではないかとする見方も出ています。
児相の介入で危機感を持った池田容疑者は、転居によって追っ手から逃れることを画策する。それが時間稼ぎだけだとわかっていても、「追われたから、逃げる」という単純な行動に出る。託児所にも通わなくなり、詩梨ちゃんはそこでの食事の機会すら奪われてしまう。
交際相手の藤原一弥が詩梨ちゃんの怪我の処置方法を電話で病院に尋ねていた
また、これは裁判で明らかになった事ですが、事件が発覚する少し前の2019年5月31日に、池田莉菜の交際相手の藤原一弥が病院に電話をかけ「2歳の子供が頭をぶつけて、頭がブヨブヨになっている。処置方法が知りたい」と尋ねていたようです。
この電話を受けた医師によれば、藤原一弥は、詩梨ちゃんを病院に受診させたくない理由があるのか半ば怒った様子で一方的に電話を切ったという事でした。
池田莉菜の生い立ち① 出身や実家は札幌市東区の可能性が高い
池田莉菜の生い立ちはほとんどわかっていないのですが、これまでの報道やインターネット上の情報などからある程度、生い立ちの推測は可能です。
まず、池田莉菜の実家は北海道札幌市東区にあると見られています。これは、通報を受けた児童相談所の職員が池田莉菜の札幌市東区にある自宅アパートを訪問した際に、池田莉菜が以下のように答えたと報じられているためです。
お金を払って託児所に預けるくらいなら(近所に住んでいる)母に預ける
そして、これは後で改めて書きますが、池田莉菜の出身中学は札幌市東区の「札幌市立明園中学校」である可能性が高く、これも池田莉菜が札幌市東区出身である可能性を高めています。
池田莉菜の中学時代の後輩が週刊文春の取材に応じており、その人物の証言によれば、池田莉菜は中学時代はバドミントン部に所属していたそうです。
池田莉菜の生い立ち② 中学卒業後程なくしてキャバクラで働き始めている
上述の中学時代の後輩の証言によると、池田莉菜は中学を卒業後、程なくして、札幌市中央区にある繁華街「ススキノ」のキャバクラで働き始めたようです。これは大手新聞を含む他の複数メディアも報じている情報のため間違いないと思われます。
池田莉菜のインスタグラムアカウントが特定されており、そのプロフィール欄には「Ocean Sky オーシャンスカイ」という店名と、「マリア」という源氏名が記載されており、これが池田莉菜が勤務していたキャバクラの名前だったと見られています。
池田莉菜の生い立ち③ 18歳で詩梨ちゃんを出産
池田莉菜は2016年12月、18歳の時に詩梨ちゃんを出産しています。しかし、この出産前に詩梨ちゃんの父親とは別れており、シングルマザーとして詩梨ちゃんを育てる事になっています。
池田莉菜には、子育てで頼れる人がほとんどいなかったようで、託児所に預けたり、自宅で詩梨ちゃんを1人留守番させたりして夜の仕事を続けていたようです。
池田莉菜は一度、中学時代の友人に詩梨ちゃんを預けていたようですが、池田莉菜の状況を見かねたこの友人が「育てられないなら詩梨ちゃんを私が引き取る」と提案すると、そのまま連絡が取れなくなってしまったという事でした。
過酷な状況で子育てをしていたと見られる池田莉菜ですが、少なくとも、「自分が引き取る」とまで言ってくれる友人がいたわけで、もしこの時、池田莉菜がこの友人を頼る事ができていたら詩梨ちゃんが亡くなる事はなかったでしょう。
池田莉菜の家族① 両親が離婚するなど複雑な家庭で育ったと見られている
これも池田莉菜の生い立ちに関連しますが、池田莉菜は複雑な家庭環境で育ったと見られています。
池田莉菜の中学時代の後輩は、週刊文春の取材に以下のように答えています。
「家族の話は聞いたことがないし、したがらないんですよ。両親が離婚したとか、親と仲が悪かったとか、なんかあったのかもしれないですね」
あくまでもこの後輩の推測という形ですが、池田莉菜の両親は離婚したのかもしれない、池田莉菜と両親との仲は悪かったのかもしれないと証言しています。
池田莉菜は2016年12月に詩梨ちゃんを出産し、シングルマザーとなっていますが、当初は母親が育児を手伝っていたとの情報も出ています。
しかし、藤原一弥と交際を開始した頃(2018年4月頃)には母親は育児に関わらなくなっており、連絡も取れない状態が続いていたようです。
そして、母親が育児に関わらなくなった頃から詩梨ちゃんへの虐待が加速したと見られています。
「莉菜は16年12月、18歳で詩梨ちゃんを出産しますが、未婚のシングルマザーとなりました。ツイッターには生後3、4カ月の娘の写真とともに『めんこい』と投稿したりしていた。一時期は莉菜の母親も子育てを手伝っていましたが、昨年4月頃から、キャバクラの客だった飲食店経営の藤原一弥被告(26)との同居を開始。以降、詩梨ちゃんへの虐待が加速するのです」
また、池田莉菜の両親のうち父親についての情報は全くないのですが、ネット上には職人やホストだったという情報があるようです。池田莉菜は自分の父親を「クズ」だとTwitterに投稿しており、父親との関係は良くなかったと思われます。
今までのこと思い返してみて思うけど本当くそみてーな人生だよな
— りったん。 (@rinaaoi0427) December 16, 2016
友達だと思ってた奴は皆彼氏寝取るようなゴミだし元彼は自分の父親みたいなクズばっかだし子供できてやっと落ち着くかな思ったら今のこの現実な
見る目なさすぎ自分
こんな感じで気付いたら死んでんだろーな
あーもう死ぬ程だりー
池田莉菜の家族② 弟がいる可能性が高い
池田莉菜は、2017年1月に、Twitterに弟の高校受験料を振り込んだとツイートしています。この事から池田莉菜には3歳くらい年下の弟がいたと見られます。
弟の受験料の振り込みに行ったのいいけど、名前書くとこに弟の名前書かなきゃいけないのに全然自分の名前書いた😅おわった😅だる😅
— りったん。 (@rinaaoi0427) January 17, 2017
しかし、両親ではなく池田莉菜が弟の高校受験料を支払っているという事が気になります。
この事からは、池田莉菜とその弟と両親との関係が疎遠になっていた、あるいは池田莉菜が弟の受験料を支払わなければならないほど実家の家計が逼迫していたといった推測がされます。
池田莉菜の出身中学は「札幌市立明園中学校」か
池田莉菜の出身中学は、札幌市東区の「札幌市立明園中学校」ではないかと見られています。
これは、この中学出身のあるTwitterユーザーが、当時の池田莉菜について取材させてほしいと、週刊文春から依頼を受けたとのツイートをしていた事から出てきた情報です。
このツイートは既に削除されていますが。以下のような内容でした。
元明園中の今年21歳の人へ 札幌市の事件で 週刊文春から連絡くるかもしれません 妹に連絡来ました、大変困っています
出典:https://koku-byakunews.com/
池田莉菜の中学時代の卒業アルバムの写真(見出し冒頭の画像)もメディアで公開されており、この制服が「札幌市立明園中学校」のものと一致する事からも間違いないと思われます。
池田莉菜は高校へは進学していない可能性が高い
池田莉菜は、高校へは進学していない可能性が高いです。池田莉菜の中学の後輩の証言で、中学を卒業後、程なくしてススキノのキャバクラで働き始めたとの情報が出ているためです。
そして、中学校を卒業後、早い時期からススキノで働きだしたようだ。
「チョー有名で高級なクラブでホステスとして働いているって聞きました」
インターネット上には、池田莉菜が通信制の高校に通っていたとの情報も出ていますが、これは具体的な高校の名前なども出ておらず、あまり信憑性の高い情報とは言えないようです。
池田莉菜のすっぴん画像も話題に
池田莉菜の逮捕時、すっぴん画像がテレビのニュース番組で公開され、これもネット上で話題になっています。
池田莉菜のSNSで公開されている自撮り画像と、すっぴん画像があまりにも別人のため、整形疑惑も浮上しているようです。
ただ、池田莉菜のSNSに投稿されている自撮り画像はかなりの加工が施されている様子なので、濃いメイクと合わせて考えて、まぁすっぴんはこんなものだろうといった冷静な声も多く上がっています。
池田莉菜の現在…「札幌2歳児衰弱死事件」の裁判と判決
出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/
池田莉菜は、詩梨ちゃんに満足な食事を与えずに衰弱死させたとして「保護責任者遺棄致死」の疑いで起訴されましたが、池田莉菜は、詩梨ちゃんの死因は窒息死で衰弱死ではないとして無罪を主張しました。
池田莉菜は裁判で、詩梨ちゃんが痩せたのは交際相手の藤原一弥の暴力が関係したと思う、詩梨ちゃんは藤原一弥の暴力が原因で窒息死したと、詩梨ちゃんの死は全て藤原一弥の責任だとして無罪を主張しています。
一方、交際相手の藤原一弥も「虐待をしていたのはあっちだ」と、責任のなすりつけ合いをしており、醜い争いが繰り広げられました。
2人は公判でそれぞれ無罪を訴えていた。藤原側は「一切やっていない」、莉菜側は「元気な状態から急に亡くなった。死因はのどを詰まらせた窒息死」と主張。藤原が「暴行したのは莉菜だ」と矛先を向ける一方、莉菜も詩梨ちゃんが痩せたのは「藤原の暴力が影響したと思う」と激しく責任を押し付け合った。
2020年11月20日、札幌地裁から「懲役9年」の実刑判決(第一審判決)が下されています。
札幌市中央区で昨年6月、池田詩梨ちゃん=当時(2)=が衰弱死した事件で、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の池田莉菜被告(22)の裁判員裁判で、札幌地裁(石田寿一裁判長)は20日、懲役9年(求刑懲役14年)の判決を言い渡した。
池田莉菜はこの判決を不服とし控訴しています。今後は控訴審にて有罪無罪が争われる事になります。
裁判で池田被告は、娘は窒息死だとして無罪を主張しましたが札幌地裁は20日、詩梨ちゃんの死因を「衰弱死」と認定し懲役9年の判決を言い渡しました。 池田被告は判決を不服として札幌高裁に控訴しました。
なお、交際相手の藤原一弥にも懲役13年の実刑判決が下されています。しかし、こちらも判決を不服として控訴しています。
まとめ
今回は、2019年に発覚した「札幌2歳児衰弱死事件」の犯人として逮捕起訴されている池田莉菜についてまとめてみました。
池田莉菜は、18歳で出産した娘の詩梨ちゃん(当時2歳)に満足な食事を与えずに衰弱死させたとして、「保護責任者遺棄致死」の容疑で起訴されています。また、交際相手の藤原一弥と共に、詩梨ちゃんに対して暴行するなどの虐待を行なっていた疑いも持たれています。
池田莉菜の生い立ちについてはほとんどわかっていませんが、複雑な家族に育ち、両親との関係は良くなかった事などが、現在までの報道から推測されています。
また、池田莉菜の出身中学は「札幌市立明園中学校」である事が判明していますが、中学卒業後はすぐにキャバクラで働き始め、高校には進学していない可能性が高いとみられています。一部では通信制高校に通っていたとの情報もありますが、真偽不明です。
池田莉菜は現在裁判を受けており、第一審判決では「懲役9年」の判決が下されています。池田莉菜はこの判決を不服として控訴しており、裁判は控訴審へと進む事になります。
今後の展開にも注目していきたいと思います。