「いきなりステーキ」などを経営する会社の元社長・一瀬邦夫さんは、度々言動が炎上することがあった人物でもあります。
この記事では一瀬邦夫さんのいきなりステーキ創業までの経歴や個人資産、結婚した嫁や息子、自宅の場所や炎上騒動、社長を辞任した現在の様子などについてまとめました。
この記事の目次
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)のプロフィール
一瀬邦夫のプロフィール
生年月日:1942年10月2日
出生地 :静岡県静岡市
出身地 :東京都墨田区
一瀬邦夫さんはステーキチェーン「いきなりステーキ」などを展開する「株式会社ペッパーフードサービス」の創業者です。
一瀬邦夫さんは一代で「ペッパーフードサービス」を大企業に成長させた一流の経営者ではありますが、かなり個性的なキャラクターの持ち主でワンマン社長的な言動でインターネット上で度々炎上騒動を起こしネタにされている人物でもあります。
この記事ではこの一瀬邦夫さんについてまとめていきます。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の経歴
一瀬邦夫さんの経歴を見ていきます。
一瀬邦夫さんは1942年に静岡県静岡市で生まれ、東京都墨田区で育ちました。日出学園高校を卒業後、浅草の洋食屋「キッチンナポリ」、上野のレストラン「聚楽台」、赤坂の旧山王ホテル(当時)などで料理人の修行を積み、27歳だった1970年に東京向島で「キッチンくに」を開業して独立。1985年には「有限会社くに」を設立し店舗数を増やしています。
1994年には、低価格が売りのステーキチェーン「ペッパーランチ」を創業し、1995年に現在の「株式会社ペッパーフードサービス」に会社名を変更。(ペッパーランチは2020年にペッパーフードサービス傘下から離脱)
一瀬邦夫さんは、ペッパーランチの展開で大成功を収め、2006年に当時史上最年少64歳で、同社の東証マザーズ上場を果たしています。
2013年に立ち食いステーキハウス「いきなりステーキ」を創業して大きな話題になり、一躍時の人となりました。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の資産
一瀬邦夫さんの総資産はネット上では約20億円と推測されています。
ペッパーフードサービスの令和3年の有価証券報告書によれば、同社の取締役の報酬は1億500万円という事なので、一瀬邦夫さんもこの額の報酬を受け取っていたと思われます。
また、一瀬邦夫さんは2022年3月の時点で「ペッパーフードサービス」の株式を340万9千株保有されています。同社の株価は300円前後で推移しているため、この保有株式のだけで10億円以上の資産価値があります。
以上のデータからも、一瀬邦夫さんの個人資産が約20億円と推測されているようです。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の結婚と嫁
一瀬邦夫さんは「キッチンくに」をオープンして独立する1ヶ月前の1970年1月に1人目の嫁と結婚されています。結婚当時、一瀬邦夫さんは27歳、嫁は26歳だったとのこと。
また、「キッチンくに」は最初、一瀬邦夫さんと嫁の2人で切り盛りされていたという事でした。
仕事に集中するため身を固めようと思い、「キッチンくに」のオープンの1カ月前に結婚しました。僕は27歳、妻は26歳。2人で店を切り盛りしました。
この一瀬邦夫さんの最初の嫁は48歳の時に亡くなられています。
妻は48歳で亡くなりました。細やかな気遣いができる女性で、妻に会いたくてやってくるお客さまも多かった。ただ、けんかも多かった。訪れた葬儀会社の担当者が彼女の体を軽々と抱きかかえたとき、「もっと優しくしてやればよかった」との思いがこみ上げ、涙が止めどなくあふれました。ひつぎにしがみついて男泣きしました。
その後、一瀬邦夫さんは再婚されており現在はこの嫁とマンションに2人で暮らしで、毎朝嫁に頭皮マッサージをしてもらっている事などを明かされています。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の息子は一瀬健作
出典:https://lh3.googleusercontent.com/
一瀬邦夫さんの子供は、最初の嫁との間に1972年6月26日に生まれた息子の一瀬健作さんです。
一瀬邦夫さんの息子の健作さんは、小学校低学年頃から父と母が経営する「キッチンくに」の仕込みなどを手伝われていたのだそうです。
一瀬邦夫さんの息子の一瀬健作さんは、1999年に「ペッパーフードサービス」に入社し、2000年にフランチャイズ店のスーパーバイザー(SV)と直営店の新規開店業務担当を兼務、2003年に営業本部長に就任し、2019年に代表取締役副社長管理本部長兼CFOに就任されています。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の自宅は隅田川の花火が見られる場所
2017年に、一瀬邦夫さんの自宅がバラエティ番組「誰だって波瀾爆笑」で公開された事がありましたが、その自宅マンションの間取りは「2LDK」と、とても大会社の社長だとは思えないほど質素なものでした。
また、一瀬邦夫さんの自宅の正確な場所は不明ながら、自宅屋上のバルコニーから東京スカイツリーや隅田川の花火を眺める事ができると紹介されていたため、自宅は東京都内のどこかだという事は間違い無いようです。
一瀬邦夫さんはこの自宅によく社員や関係者を招いて屋上バルコニーでバーベキューなどをされていたそうです。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)のキレる映像がネットで炎上
出典:https://lh3.googleusercontent.com/
一瀬邦夫さんはその個性の強いキャラクターによってネットで話題になる事が多かった人物でもあります。
2017年には「いきなりステーキ」の公式YouTubeチャンネルに投稿された動画に登場した一瀬邦夫さんが突然従業員に対してキレる姿を見せ炎上騒動になりました。
動画の中で、一瀬邦夫さんは「いきなりステーキ」の店舗を訪れてオーダーカットで約500gを注文し、レジには「ミドルリブロース」と表示されます。
その後、店員が「お待たせしました。ミドルリブ、500gレアです」と焼き上がったステーキを持ってきますが、なぜか一瀬邦夫さんは「ミドルリブじゃないじゃん!ミドルリブじゃないだろこれ!」と、突然キレる姿を見せました。
店員は困惑する様子を見せますが、一瀬邦夫さんは「こんな怒ってるとこ撮られたらどうするんだよ」とさらにキレる姿を見せ、何事かを察した店員は「失礼しました。リブロース、レアです」と言い直します。
動画からは、一瀬邦夫さんは「ミドルリブ」を注文しているように見え、店舗側もそのように対応しているように見えましたが、突然、一瀬邦夫さんがキレる姿を見せたため、動画を見た視聴者が「意味がわからない」と騒ぎになり炎上に発展しました。
一瀬邦夫さんは他にも度々公式チャンネルに出演していましたが、一瀬邦夫さんが出演する回は低評価も多かったようで、現在では動画は全て削除され、2022年1月に新たな「いきなりステーキ」の公式チャンネルが開設されました。新しい公式チャンネルには一瀬邦夫さんは一切出演していません。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)は過去にも度々炎上を起こしている
一瀬邦夫さんは、上で紹介した炎上以外にも、過去に何度も炎上騒動を起こして話題になっています。
一瀬邦夫さんの過去の炎上騒動のうち代表的なものをいくつか紹介していきます。
ペッパーランチ事件や食中毒事件などブログが炎上
出典:https://d3r9gu8s6gcn6b.cloudfront.net/
2007年に「ペッパーランチ心斎橋店」で発生した店長と店員による女性客に対する拉致監禁強姦事件(通称・ペッパーランチ事件)や、2009年に起きたペッパーランチで食事をした客の集団食中毒事件など、ステーキチェーン「ペッパーランチ」は次々と不祥事を起こしましたが、当時の一瀬邦夫さんはブログでこの事件には一切触れずに平常運転を貫いてたため、ブログのコメント欄が大炎上する騒動へと発展しています。
『ペッパーランチ』の場合は不祥事が2回目ということもあり、世間の厳しい声が普通以上に強いようです。そのため、社長が書いていたブログ『一瀬邦夫ブログ』も大炎上。
朝礼点呼制度がブラックすぎると炎上
「いきなりステーキ」の会社朝礼では、一瀬邦夫さんが「番号!」と号令をかけ、100人もの社員が順番に「1!、2!」と答えていく点呼制度があったようで、ビシッと決まって一瀬邦夫さんが満足するまで何度もやり直しさせられたのだそうです。
同社の朝礼では、一瀬邦夫社長が「番号!」と号令をかけると、社員は一人ずつ「1!」「2!」と点呼しなくてはいけない。しかも、一瀬社長が満足しない限り何度でもやり直しを命じられる。100人を超すような大人数が集う際には、うまくできるまでかなり時間がかかるが、できるまで繰り返すという。
この謎の朝礼点呼制度が2018年7月に放送されたテレビ番組「坂上&指原のつぶれない店」で紹介され、「なぜ点呼を何度もやり直しさせるのか?」との質問に一瀬邦夫さんが「ピシッと決まれば気持ちいいから」と爽やかな笑顔で答えるシーンが放送され、これに「社長の自己満足で意味不明な事を繰り返しさせられるとか、典型的なブラック」といった批判が殺到し、ネット上で炎上騒動に発展しました。
18年7月29日の『坂上&指原のつぶれない店』(TBS)という番組で、この”点呼朝礼”の様子と、なぜ何度もやり直しをさせるのかという質問に、「ピシッと決まれば気持ちいいから」と答える一瀬社長の屈託のない笑顔が放映されるや、SNS上で「ブラックすぎる」と批判が殺到したのだ。
一瀬邦夫社長直筆の張り紙メッセージが上から目線だと炎上
2019年12月、「いきなりステーキ」の経営状況が急激に悪化した事を受けて、一瀬邦夫さんは「いきなりステーキ」の全店舗の店頭に直筆の「お願い文」を貼り出すという行動に打って出ました。
一瀬邦夫社長の直筆「お願い文」は以下のような内容でした。
社長からのお願いでございます 従業員、皆元気よく笑顔でお迎えいたします
いきなりステーキは日本初の格安高級牛肉の厚切りステーキを気軽に召しあがれる食文化を発明、大繁盛させて頂きました。今では店舗の急拡大により、いつでも、どこでもいきなりステーキを食べることができるようになりました。
しかし、お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります。
従業員一同は明るく元気に頑張っております。
お店も皆様のご希望にお応えしてほぼ全店を着席できるようにしました。メニューも定量化150g、200gからでも注文できオーダーカットも選べます。創業者一瀬邦夫からのお願いです。ぜひ皆様のご来店を心よりお待ちしております
引用:一瀬邦夫直筆「お願い文」
ネット上ではこの張り紙の内容が、「なんか偉そう」、「上から目線だ」と炎上に発展してしまいました。
この文章が「上から目線だ!」とネット上で炎上しています。本来は「頑張っているので、ぜひ食べに来てください」とお客さまに伝えたかったのだと思うのですが、この張り紙を見た人には「客が来ないなら、近くの店舗を閉めるぞ!」と、高圧的なメッセージとして伝わってしまったようです。
いきなりステーキ渋谷店。
— 株式投資犬♂タロー (@happy_taro6) December 8, 2019
もう、これは末期症状、ヤバいです‼️😡⚡
「俺達はすごく努力してるぜ~。
でも客が来なくなって赤字だから、このままだと店を畳むぞ~。だから、肉を食べに来いよ~」
ふざけるな‼️
すげー上から目線、何様だ。
こんな事が続けば、マジ上場廃止あり得ますよ🐶💢 pic.twitter.com/0kZLSeCNZj
一瀬邦夫さんはこの張り紙の後も、2020年2月までに追加で2度張り紙を店頭に張り出しています。
2020年1月に張り出された2枚目の張り紙は「悪い口コミが店を台無しにします」と、あたかも不振の原因は客側にあるような内容だったため炎上。
2020年2月に張り出された3枚目の張り紙は他チェーンやステーキ店に比べて、高い原価率である事をアピールしたものの、客が求めているのはそんな事ではないといった批判が集まり炎上と、全ての直筆メッセージが炎上に発展するという結果となりました。
一瀬邦夫(いきなりステーキ創業者)の現在~業績不振の責任を取り社長を辞任
いきなりステーキの業績悪化が続く
2019年頃に急激に悪化している事が判明した「いきなりステーキ」の業績は、新型コロナウイルスの影響などもあって、店舗数が最盛期の半分以下にまで減少するなど、現在も厳しい状況が続いています。
しばらくメディアに出ていなかった一瀬邦夫さんでしたが、2021年に入って再びメディア取材を受けるようになり、2019年までの「いきなりステーキ」の過剰な出店を現在は後悔しているといった内容の発言されています。
そんな中、ペッパーフードサービスの社内報(2022年1月24日号)での、一瀬邦夫さんの社員へのメッセージがまたしても炎上する事態に発展しました。
「どうやらこのネガティヴ従業員によって大部分のクレームが起こっているようです。『店舗では作業するだけで給料をもらえると思うのは大間違いです。』」(太字は原文ママ)
さらに、「ネガティヴな従業員をゆるすことは、到底できません」、「ネガティヴな人は、この社長の年初の言葉をきっかけとして『自己改革』してください」と強烈な批判を展開しているのだ。
瀬邦夫さんは、社員に向けて熱いメッセージを送ったということのようですが、クレームの原因となる従業員を「ネガティヴ従業員」と呼び批判したことに対し、「経営側の責任を従業員に押し付けすぎ」「社内報に書くことではない」などと非難が集まることとなりました。
社長を辞任・後任は長男の一瀬健作
そんな一瀬邦夫さんですが、2022年8月12日付けでペッパーフードサービスの代表取締役社長CEOを辞任することが明らかになりました。
ペッパーフードサービスは、8月12日の取締役会で一瀬邦夫さんから「近年の業績不振の経営責任を明確にする」として社長辞任の申し出があり、これを受理したと発表しています。
一瀬邦夫さんの後任は、一瀬邦夫さんの長男で副社長を務めていた一瀬健作さんとのことです。
出典:https://d3ukgu32nhw07o.cloudfront.net/
2020年にはペッパーランチの事業を売却し再建を目指したものの、赤字が続き苦境に陥っているペッパーフードサービス。
一瀬邦夫さんが辞任した8月12日には、2022年12月期の最終損益予想を従来の黒字から一転、10億9000万円の赤字へと下方修正し、株主優待の廃止も発表。
おととしには、比較的業績が堅調だった「ペッパーランチ」事業を売却し経営の立て直しを目指してきましたが、会社が12日、発表したことし6月までの半年間の決算は8億円余りの最終赤字となり、ことし1年間の業績も最終黒字の予想を下方修正し、2年ぶりの最終赤字となる見通しを公表しました。
このような状況からどこまで立て直しを図ることができるのか、一瀬邦夫さんの長男・一瀬健作さんの経営手腕に期待が寄せられています。
まとめ
今回はステーキチェーン「いきなりステーキ」などを展開する「ペッパーフードサービス」の代表取締役社長を務められていた一瀬邦夫さんについてまとめてみました。
一瀬邦夫さんは、高校卒業後に料理人として修行した後、1970年に独立し1994年にステーキチェーン「ペッパーランチ」を創業して成功を収め、2013年に「いきなりステーキ」の展開をスタートさせて大ブームを引き起こした経歴を持ちます。
一瀬邦夫さんの個人資産は約20億円ほどと推測されていますが、自宅は間取り「2LDK」の質素なマンションだそうです。
一瀬邦夫さんは、27歳だった1970年に結婚をされ、1972年には息子の一瀬健作さんが誕生されています。この最初の嫁は48歳の時に亡くなられ、現在は再婚されて都内の自宅マンションで一緒に暮らされているようです。
そんな一瀬邦夫さんですが、2017年に「いきなりステーキ」の公式YouTubeチャンネルに投稿された動画で、突然キレる様子を見せて炎上したほか、これまでにもワンマンな行動を批判される形で度々炎上騒動を起こしてきました。
一瀬邦夫さんは2022年8月に、業績不振の責任を取る形で代表取締役を辞任されましたが、新社長となった長男の一瀬健作さんの活躍や「ペッパーフードサービス」の行方を今後も見守っていきたいですね。