2018年に父と弟を殺害した疑いで逮捕され起訴されている足立朱美被告が注目されています。
この記事では足立朱美被告の母親や弟など家族、生い立ちや経歴、経営していた会社、事件を起こした動機や保険金目当てと推測する声、裁判での判決や現在などについてまとめました。
この記事の目次
- 足立朱美は大阪府堺市の父弟殺害事件の被告
- 足立朱美の家族① 父親の富夫さん(事件被害者)
- 足立朱美の家族② 母親は裁判で証言台に立っている
- 足立朱美の家族③ 弟の聖光さん(事件被害者)
- 足立朱美の家族④ 過去に結婚歴があるが離婚しており子供が2人いる
- 足立朱美の生い立ち① 小・中学生時代
- 足立朱美の生い立ち② 羽衣学園高校を経て羽衣学園短期大学卒業
- 足立朱美の経歴① 短大卒業後は外国産車代理店で勤務し通信大学も受講
- 足立朱美の経歴② 様々な仕事や事業に手を出すもどれも長続きせず
- 足立朱美が起こしたとされる大阪府堺市の父弟殺害事件の内容
- 足立朱美の犯行動機は保険金目当てとの推測もあるが警察は否定的な見解
- 足立朱美の現在…検察が死刑を求刑し第一審判決は2022年11月29日
- まとめ
足立朱美は大阪府堺市の父弟殺害事件の被告
出典:https://zaitakudemamawork.com/
足立朱美被告は、2018年に大阪府堺市で起きた父弟殺害事件の被告です。
足立朱美被告は、糖尿病を患っていた父親の富夫さんに大阪府堺市中区の実家で多量のインスリンを注射し低血糖脳症や誤嚥性肺炎を引き起こさせて死亡させた疑いと、弟の聖光さんを睡眠薬で眠らせた上で実家のトイレ内で練炭自殺に見せかけて一酸化炭素中毒で殺害した疑いで逮捕され現在裁判を受けてます。
ここではこの足立朱美被告についてまとめていきます。
足立朱美の家族① 父親の富夫さん(事件被害者)
足立朱美被告によって殺害された疑いが持たれている父親の富夫さんは事件当時67歳で、事件の以前から糖尿病とステージ4の大腸癌を患っていた事が裁判などで明らかにされています。
事件の前には大腸癌の切除手術を受けていますが、肺や肝臓への転移が見つかっており、放射線治療を受けていたという事です。
また、足立朱美被告の父親の富夫さんは、大一水道株式会社という水道会社を創業しており、事件の3年前の2015年に足立被告はこの会社を継承し代表になっています。
足立朱美の家族② 母親は裁判で証言台に立っている
足立朱美被告の母親は被告と被害者両方の家族という立場にありますが、足立被告の裁判で証言台に立っています。
傍聴人からも「証人で出廷した母親が『罪を背負うのは当然だが、私には被告しかいない。なぜあんなことをしたのか2人で話したい』と話して、足立被告が泣いていたので最後に何か言うかと期待したけど、それもなかった。動機が全く分からないからモヤモヤする」との声が聞かれた。
足立朱美被告の弟が実家のトイレ内で一酸化炭素中毒の状態で発見された時、この母親も実家におり、足立被告が作った抹茶オレを飲んだ後に意識が朦朧とした。気がついたら聖光さん(足立被告弟)が死んでいたなどと説明しています。
事件当時、足立被告の母親は2階リビングで横たわっており、呂律が回っていなかったという。母親はのちに大阪府警に対し「朱美が作った抹茶オレを飲んだ直後に意識がもうろうとなり、気付いたら聖光が死んでいた」と説明している。
足立朱美被告はこの母親に頼んで、弟の聖光さんを実家に呼び出し、睡眠薬入りの飲み物を飲ませ、練炭自殺を偽装したとの情報も出ています。
足立朱美の家族③ 弟の聖光さん(事件被害者)
足立朱美被告の弟の聖光(まさみつ)さんは事件当時40歳で、検察側は聖光さんが足立被告に睡眠薬を飲まされて練炭自殺に見せかけた一酸化炭素中毒で殺害されたとみています。
足立朱美被告と弟の聖光さんの間には、父親の富夫さんが経営していた水道工事会社「大一水道株式会社」の継承を巡ってトラブルがあったとの情報も出ています。
弟の聖光さんは父の会社を継承せずに独自の建築会社を設立し、足立朱美被告は後継者のいなかった大一水道株式会社の継承を父の富夫さんに頼み込まれて、本意ではなかったが後を継いだと見られています。
足立被告の父親である富夫さんが創業した水道工事会社の継承を巡っては姉弟間でトラブルになっていたともいわれる。本来の後継者と目されていた聖光さんは別の建築会社を設立し、足立被告が2015年頃に父親の会社を継いだというが、売上高は2年間で半減していた。
引用:Yahoo!知恵袋では“父親の余命”を質問…弟を実家で殺害した姉48歳の“ケータイ検索履歴”〈大阪・堺市練炭偽装殺人〉
足立朱美の家族④ 過去に結婚歴があるが離婚しており子供が2人いる
足立朱美被告は短大生時代に10歳年上の郵便局員の男性と結婚し、2人の子供を儲けたものの、うまくいかずに離婚しているようです。
しかも足立朱美被告はこの離婚時にある問題行動を起こして新聞沙汰になっています。
学生結婚で、相手はかなり年上と聞いたけどね」
と話す。その郵便局員の夫との間に息子を2人もうけたが、旦那のギャンブル狂いに愛想を尽かし、別離を決意。そこで彼女の取った行動は新聞沙汰になった。
足立朱美被告は、離婚調停を有利にして子供の親権を得るために、夫の定期入れに大麻を入れて通報するという偽装工作を行なっていたという事です。
【夫の定期入れに大麻、通報「離婚有利」妻、容疑で書類送検】(2006年9月20日付、朝日新聞)
と見出しにあるが、記者の苦心の跡が垣間見える。記事では、「夫が大麻所持で捕まれば離婚調停が有利になり、子供の親権が得られると思った」などと供述内容が紹介されている。結果、旦那とは離婚。
足立朱美と元夫との間の子供は2人とも男性で現在は2人とも成人しており、足立被告のブログの内容から長男は「関西外国語大学」に通っていた事がわかっています。
この足立被告の子供2人はメディアの取材にも応じており、母親の無実を訴えています。
足立朱美の生い立ち① 小・中学生時代
出典:https://www.dailyshincho.com/
足立朱美被告の子供時代の生い立ちについては詳しい内容は明かされていないものの、「週刊新潮」2018年7月5日号が、足立被告の小・中学生時代の同級生の証言を掲載しています。
それによると、足立朱美被告は地元の小中学校を卒業しており、当時はクラスのマドンナのような存在だったという事です。
スポーツも勉強もできて男子からも人気があり、小学生時代はバレー部、中学生時代は陸上部に所属していたとの事です。
地元の小中高大を卒(お)えている彼女は中学生時代、「クラスのマドンナだった」という。 同級生のひとりは、「スポーツも勉強もでき、男子にも人気がありましたから。小学校ではバレー部、中学時代は陸上部で足も速い
足立朱美の生い立ち② 羽衣学園高校を経て羽衣学園短期大学卒業
足立朱美被告は、旧姓の「児玉朱美」の名前でフェイスブックアカウントを持っており、ここから出身高校や大学などの学歴が判明しています。
このフェイスブックのプロフィール情報によると、児玉朱美被告は羽衣学園高校を卒業後、系列の羽衣学園短期大学の国文学科を卒業しているようです。
羽衣学園高校は、大阪府高石市にある私立の高校で足立朱美被告が通っていた当時は女子校でした。羽衣学園短期大学は2007年に廃止になっています。
足立朱美の経歴① 短大卒業後は外国産車代理店で勤務し通信大学も受講
足立朱美被告は、羽衣学園短期大学卒業後は、外国産車代理店(BMW)に勤務しながら、通信制の星槎大学を受講して教員免許を取得しているようです。
私も、短大を卒業したあと、このオンライン大学を受講しながら、BMWの会社で働いてましたねぇ。。
「週刊女性」2018年7月17日号では、この外国産車代理店時代の足立朱美被告の同僚が当時の足立被告の印象を語っています。小・中学時代はマドンナ的存在だったという足立朱美被告ですが、当時も男性からの人気が高かったようです。
以前、外国産車の代理店で一緒に働いていたという男性もその変貌ぶりに、「捕まったときにテレビを見て、わからなかったんです。イメージが全然違う」と驚いたという。
「最初、入社してきたときに、化粧ののりがよくて可愛らしい顔の子が入ってきたなと同僚と盛り上がりましたね。当時結婚していたと思いますが、色気が漂っていたし、明るくて愛想のいい子でしたよ」
足立朱美の経歴② 様々な仕事や事業に手を出すもどれも長続きせず
出典:https://cldx.friday.kodansha.co.jp/
足立朱美被告は、離婚した夫と結婚していた頃には花屋を経営しており、離婚後はキャバクラ嬢、中古車ディーラー、個室エステ店員など様々な職業を転々とし、その後にバーやホストクラブなどの飲食店を経営していたという事です。
当時は花屋を経営していたが、その他、キャバ嬢、中古車ディーラー業、個室エステ嬢など自分探しを続けるなかで不惑を迎え、最近はバーの経営にも携わっていた。
経歴の詳細な時系列は不明ですが、1990年代の終わり頃には、ラウンジやホストクラブを経営していたようです。ただ、いずれも長続きしなかったという事でした。
20年ほど前、ラウンジやホストクラブをオープンするなど手広くやっていたが、どれも長続きしていない。
さらに、足立朱美被告は2017年5月に大阪府高石市で学習塾を開業していますが年末には廃業。
父親から受け継いだ建設会社『大一水道』を経営する傍ら、昨年5月ごろ、同府高石市内で学習塾を開いた。
朱美さんは体調を崩して入院をしたりしていたから、主に長男が教えていてね。昨年末には看板を下ろしました。結局、人が集まらんかったんやと思うよ。
2017年9月には大阪府堺市内に「One Love」というバーを開店させたという事ですが、ここも立地の悪さから経営がうまく行っていなかったとの近隣住民からの証言が出ています。
昨年9月には、堺市内でバー『One Love』をオープンさせたが、最寄り駅から車で約10分という不便な立地。
また、足立朱美被告はこうした事業の傍らで保護犬を預かるボランティア活動も行なっていたとの情報も出ています。
「自分のところでフレンチブルドッグを6匹も飼っていたが、さらに保護犬を預かって面倒を見ていた。お金がなかったらそんなことせんやろ。ただ偽善者やって言われたと落ち込んでいた」(別の知人)
足立朱美が起こしたとされる大阪府堺市の父弟殺害事件の内容
足立朱美被告が被疑者として逮捕された大阪府堺市の父弟殺害事件の内容についても紹介しておきます。
父親の富夫さん殺害の内容
起訴状によると、足立朱美被告は2018年1月の下旬、大阪府堺市の実家にて、父親の富夫さんに多量なインスリンを注射しました。富夫さんは低血糖状態になって倒れ救急搬送されましたが、この時は病院での治療によって回復し数日後に退院しています。
ところが退院翌日、足立朱美被告はまたしてもインスリンを注射して低血糖状態に陥らせ、救急搬送された富夫さんは今度は意識が戻る事なく同年6月に亡くなりました。
弟の聖光さん殺害の内容
富夫さんが入院先の病院で亡くなる3ヶ月前の同年3月、足立朱美被告は、実家に呼び出した弟の聖光さんに睡眠薬入りの飲み物を飲ませて眠らせた後、トイレに座らせて室内で練炭を焚き、一酸化炭素中毒で死亡させました。
足立朱美被告は、聖光さんを自殺に見せかけるために、「自分が(父親の富夫さんに)インスリンを打った」などと富夫さん殺害を仄めかす内容の遺書を作成して、事件後に聖光さんの妻に手渡しています。この遺書を作成した形跡が足立被告のパソコンから見つかっています。
さらに、聖光さんのカバンに富夫さんのインスリンの注射器を入れるなど、弟の聖光さんが父親の富夫さんを殺害したかのように見せかける工作も行なっています。
また、事件前に足立朱美被告は携帯電話で練炭自殺に関する検索を行なっていました。
他にもずさんな点が目立ち、聖光さんが見つかったトイレは接着剤で目張りがされているのに、接着剤の容器は別の部屋から見つかり、トイレ内で焚かれていた練炭に火をつけるための道具もトイレの中には置かれていませんでした。
足立朱美が逮捕
大阪府警は足立朱美が弟の聖光さんを殺害した疑いが強いとみて2018年6月20日に逮捕。その後足立朱美は殺人罪で起訴されました。
足立朱美の犯行動機は保険金目当てとの推測もあるが警察は否定的な見解
足立朱美被告は取り調べや裁判で一貫して冤罪を主張しており犯行の動機は一切語っていません。とはいえ、証拠の数々から足立朱美の犯行である事に疑いの余地はほとんどありません。
その犯行の動機については保険金目当てではないかとの推測も出ています。
ただ、大阪府警察は状況から見て保険金殺人の線はないだろうとの見解を示しているようです。
「会社の保険金について、仮に掛け金の額が日記にある通りだとしても、契約のうえでは、それが下りるのは4月1日以降に死亡した場合だったようです。弟が亡くなったのは3月27日。受取人と推察される番頭が社長を殺すメリットはまるでない。仮に朱美容疑者が受取人だったとしても、日付の関係で受け取ることはできない。だから府警も“保険金殺人の線はないだろう”としています」(社会部デスク)
検察は、足立朱美被告が父親の富夫さんの死後に富夫さんの銀行口座から預金が引き出されていた事などを挙げて、犯行の動機は金銭目的の可能性が高いと主張しています。
ここまで被告人質問にも応じてこなかった足立被告。なぜ2人を殺害したのか動機が不明だった。 この点について検察側は、 「富夫さん死後に銀行から預金が引き出された」 などとし、金銭が動機である可能性が高いとした。
足立朱美の現在…検察が死刑を求刑し第一審判決は2022年11月29日
出典:https://news.tv-asahi.co.jp/
足立朱美被告の現在については、現在は大阪地裁で裁判員裁判が行われている状況です。
2022年11月7日に検察側が死刑を求刑しています。第一審判決は同年11月29日に言い渡される事になっています。
堺市で平成30年、インスリン製剤の過剰投与で父親を、練炭自殺を装って弟をそれぞれ殺害したとして、殺人罪などに問われた無職、足立朱美被告(48)に対する裁判員裁判の論告求刑公判が7日、大阪地裁(坂口裕俊裁判長)で開かれ、検察側は死刑を求刑した。弁護側は無罪を主張している。
どのような判決が言い渡されるかに注目が集まっていますが、仮に有罪判決が言い渡されたとしても、足立朱美被告は一貫して無罪を主張しているため控訴する可能性が高く、判決が確定するのはまだかなり先になると思われます。
まとめ
今回は、2018年に大阪府堺市で発生した父弟殺害事件の被疑者である足立朱美被告についてまとめてみました。
足立朱美被告は大阪府堺市の出身で地元の小・中学校を卒業後、大阪府高石市の羽衣学園高校を経て系列の羽衣学園短大を卒業した生い立ちを持ちます。
家族については、殺害された父親と弟の他、母親がおり、短大生時代に10歳年上の郵便局員と結婚し2人の子供を儲けるも、その後離婚しています。
短大卒業後の経歴については、外国車のディーラー業、花屋経営、キャバクラ嬢、個室エステ店員、ホストクラブなど飲食店経営、学習塾経営など様々な仕事をしていますが、何も長続きしなかったようです。2015年からは父親の立ち上げた水道工事会社を継いで経営していましたが、こちらの経営もうまくいかずに売り上げは半減していたという事です。
事件については足立朱美は無実を主張しており、犯行動機は不明のままです。保険金目当てが動機ではとの推測も出ていますが、警察はそれに否定的な見解を示しており、検察は動機は金銭の可能性が高いと主張しています。
現在は裁判が行われている真っ最中で、2022年11月7日に死刑が求刑され、同29日に一審判決が言い渡される予定です。