2016年9月12日に弟の竹内諒さんを殺害して遺体をバラバラに遺棄したとして、姉の竹内愛美が殺人や死体損壊・遺棄の罪に問われた事件がありました。
この記事では、竹内愛美の父親・母親・姉弟(弟・妹)など家族から、出身高校など学歴、事件から現在までのその後について詳しくまとめましたのでご紹介します。
この記事の目次
竹内愛美が弟・諒を殺害した「バラバラ殺人事件」とは
竹内愛美、弟・諒を殺害しバラバラにして遺棄
美人姉が弟にバラバラ殺人を犯し注目を集めた事件
2016年9月12日未明に、千葉県印旛郡酒々井町(しすいまち)の一軒家に住む姉・竹内愛美(たけうちえみ)が実弟である竹内諒(たけうちりょう)さんを殺害し、遺体をバラバラに損壊して遺棄した事件が起こりました。
初公判に行われた罪状認否によれば、両親から相続した実家にて2人暮らしをしていた竹内愛美と竹内諒さんは、亡くなった父親の遺産や生活費について争っていたようです。
竹内諒さんに暴力を受けた竹内愛美は向かってきた竹内諒さんに対抗するため、とっさに近くにあった刃物を取って向けたところ竹内諒さんの太ももに刺さってしまいました。
竹内愛美は逃げるように部屋を出ましたが、しばらくして戻ってみたところ竹内諒さんは出血多量により失血死していました。
そのため、竹内愛美の弁護側は正当防衛を主張していましたが、認められず過剰防衛や死体損壊などの罪により最終的に懲役7年の刑となりました。
竹内愛美、弟・諒の内臓をトイレに流していた
躊躇なく弟の遺体をバラバラにした竹内愛美
竹内愛美は竹内諒さんを殺害後、遺体をバラバラにするための道具として薬局やスーパーでごみ袋や軍手、ゴムハンマーなどを購入していました。
2016年9月12日に竹内諒さんと連絡が取れなくなっていた友人らが不審に思って家を訪れ、事件性を感じて110番通報したことから遺体が発見されました。
警察が家に踏み込むと、リビングには竹内諒さんの切断された遺体が入ったごみ袋が置かれており、冷蔵庫からも肉を剥いだ状態の骨が入れられたごみ袋が見つかりました。
殺人と遺体損壊の罪で逮捕された竹内愛美は、千葉県警の調べに対して内臓はトイレに流し、バラバラにした遺体をゴミの日にも出したことを供述しており、近所のごみ集積所からも竹内諒さんの遺体の一部が入ったごみ袋が発見されました。
竹内愛美、弟・諒を殺害後に焼き肉屋で外食
竹内愛美は竹内諒さん殺害後に焼き肉に行っていた
竹内愛美は竹内諒さんを殺害した日の午後5時頃に、アルバイト先のスーパーに出勤し、退社した後の午後9時過ぎに焼き肉屋で食事をしていました。
弟を解体する前に焼き肉を食べるなど、常人の感覚からすれば常軌を逸しているとしか言えませんが、竹内愛美は竹内諒さんを殺害したことに対する罪の意識は無かったのでしょう。
また、竹内愛美は事件が発覚するまでの約2週間の間に、竹内諒さん名義のクレジットカードにてフリーマーケットアプリ「メルカリ」にて花柄のブラウスなど4点、計3447円の買い物もしており、このことから電子計算機使用詐欺罪でも逮捕されました。
先週は竹内愛美の裁判員裁判を2回みた。弟殺したあと、スーパーのレジ打ちして焼肉食べて道具買ってバラバラにする。悪意はなく記憶曖昧で解離。被告のキャラだとつい納得してしまいそうになるんだけど、帰って「冷たい熱帯魚」の死体解体シーン観てたら、これやったか!と改めて怖くなった
— インベカヲリ★写真集同時発売 (@kaworikawori) February 28, 2018
竹内愛美、殺害動機は父親の遺産と音ゲー
竹内愛美は遺産を独り占めしていた
竹内愛美は父親の遺産を年金型で毎年150万円を受け取っていましたが、それを竹内諒さんに内緒にしていました。
それを知った竹内諒さんは、「知らなかった。本来なら折半だし、1人で受け取るなら家を出て1人で暮らしてほしい」と事件の数か月前に友人に愚痴っていました。
しかも、竹内愛美は竹内諒さんと2人暮らしで折半するはずの生活費も滞納しており、立て替えて貰っていました。
この背景には、竹内愛美が両親の離婚後に父親に変わって姉弟らを養っていたことが深く関係しているようで、大学を中退してスーパーのレジ打ちの仕事に就き、服やスマホを買い与えるなど面倒を見ていました。
その反動により竹内愛美は金遣いが荒くなっていったようで、竹内諒さんとの喧嘩になり殺害に至ってしまったとみられています。
なお、竹内諒さんは事件前に竹内愛美との関係をTwitterで投稿しており、「2人暮らしだけど冷蔵庫も掃除機もオーブンもベットも2つあります」「これだから姉は嫌なんだ」という内容からも2人暮らしは仕方がなかっただけで仲が悪かったことを示唆していました。
また、報道では竹内諒さんは「太鼓の達人」や「ビートマニア」などに代表される”音ゲー”オタクで、竹内愛美の隣の部屋が音ゲー部屋になっていたことから、騒音にストレスを感じていたとも報じられ確執を深める要因になっていたのかもしれません。
竹内愛美の生い立ちと家族~精神疾患持ちの父親と母親からの虐待
竹内愛美、父親の精神疾患と両親の離婚
竹内愛美の家族は機能不全状態だった
竹内愛美の父親は、2008年に精神疾患を理由に会社を休職。自宅療養をするようになったため家計は一気に苦しくなり、そうした中で父親が自殺未遂を図るなど家族は崩壊していきました。
2011年に両親が離婚して母親は家を出ていきましたが、最初は母親について行く姉弟はいなかったものの、2年後に三女が母親の元へ移り、2014年に父親が心筋梗塞で死亡してからは次女も家を出ていきました。
そのため、竹内愛美と竹内諒さんは必然的に2人暮らしとなり、それぞれが家電を別にして家庭内別居状態だったようです。
竹内愛美の父親は無能者だった
父性の欠如が竹内愛美を常軌を逸した行動に走らせた
母親が提供した調書によれば、父親は元々話をしない大人しい性格で、精神疾患になる以前から子育てに全く興味がなく、子供を抱きしめるなどコミュニケーションを取ることはおろか、名前を呼ぶことすらせずにいつも自室にこもっていたそうです。
凶悪犯罪者の背景にはよく父性の欠如がありますが、子供が社会性を身につけていくためには父性を欠かすことができないため、竹内愛美はこの無能者である父親のせいで殺人を犯すような人格になったとも言えるかもしれません。
竹内愛美、母親から虐待を受けて育つ
竹内諒さんは特に母親から虐待を受けていた
父親が会社を休職してからは経済状態は最悪となり、竹内愛美は大学を退学してスーパーのレジ打ちをして家計を支えていました。
母親が子供たちに虐待をしていたのは、父親が完全に社会人や父親としての機能をしていなかったことも要因としてあるのかもしれません。
しかし、竹内愛美の叔父でこの母親の弟が寄せた証言では、母親は子供の頃から非常に暴力的で粗野な性格だったことが明らかにされています。
「姉は愛美や諒くんなど子どもたちに対して、理由はよくわからないがよく怒っていた。次女と諒くんはよく怒られていて毎回ではないが頭をたたいたりしていた。自分の母は姉のことを『いちばん育てるのが大変だった。アイロンでいすを壊したり、タンスを壊したり、モノに当たって大変だった』と言っていた。子どもたちは姉を嫌っていたと思う。離婚した時も自分についてくると姉は思っていたらしいが、実際は誰もついて行かず、父のもとに残った。父親が亡くなっても子どもたちは姉に連絡することなく、葬儀の手続きを自分たちだけでやった。姉は『たまに電話しても出てもらえない』と言っていた」
竹内諒さんが生前交際していた元彼女の証言では、母親のことを「あの人」と呼んでおり心の距離を感じさせたようです。
法廷で読み上げられた母親の供述書の中で、子供たちへの虐待を認め、特に竹内諒さんに対しては特にひどい扱いをしていたことを認めていました。
「小さい頃から諒は口答えが多いと思っていた。体操服は下の妹や弟に順番にお下がりとして着せていた。男女兼用で着せており諒には破れた体操服を縫って着てもらっていた。裕福ではなく夫も会社を休みがちだった。子どもが多い家はこういうことをどこでもやっている。諒の高校時代、私との関係は冷え切っていた。妹をいじめたり言うことを聞かないので、ビンタなどたたくしつけは、ほかの姉弟よりも多かった。わが家のルールとして自分で食器を洗うというものがあったが、諒はしばらくしてやらなくなったので、私はその皿を洗わず、前の食事の汚れがついたままの皿に食事を盛り付けていた。言うことを聞かないので、食事を抜いて2日程度諒だけ食べさせないこともあった」
竹内愛美、4人姉弟の長女だった
母親から虐待を受けていた4人の子供達
竹内愛美は長女として生まれ、次女、長男の竹内諒さん、三女の4人姉弟の長でした。
唯一男である竹内諒さんは特に母親からの虐待を受けていたと言われており、事件後に竹内愛美を精神鑑定をした際に姉弟全員が「機能不全家族で育ったサバイバー」と評していました。
姉弟全員が母親がから虐待を受けて育っていたため、離婚後は誰もが母親について行くことを拒んで家に残っていました。
竹内愛美の学歴~高校時代は明るく活発な女の子だった
酒々井中学校時代の竹内愛美
竹内愛美は酒々井町立酒々井小学校、酒々井町立酒々井中学校を卒業後、地元の公立高校へ進学しました。
高校時代は陸上部に所属し、当時を知る人物によると「高校時代は部活、勉強ともに一生懸命で明るく活発だった」と好印象で、彼女を悪く言う人物はいないそうです。
その一方で自宅の部屋は片付いておらず“汚部屋”状態だったそうで、竹内愛美の二面性がうかがえます。
竹内愛美が「かわいい」とネット上で話題に
マスコミでは学生時代のかわいい写真が使われた
「かわいい」と騒がれた竹内愛美
逮捕時の写真
出回っている写真と比べるとまるで別人…
竹内愛美の事件が報じられた時、ネット上では「かわいい」という声が多くあがっていたようです。
竹内愛美容疑者かわいいな。二人殺してるのに笑顔で過ごしてるし魅了される
— ★★★☆☆ハロウィンしょうたちゃん (@seiyuu_tenhou) September 13, 2016
【画像】バラバラにして弟を殺した竹内愛美容疑者かわいいぞwwwwww | あらまめ2ch https://t.co/y2uj8cIu2A
— 雪梟@10/26海ゆかば11艦隊06 (@GufoNeve) September 14, 2016
(´・v・)見るのあんまり推奨しないけど、興味有るならどうぞ。俺は無理だった。
【千葉バラバラ殺人】姉の竹内愛美&弟の竹内諒の最新画像!!犯人がかわいいと2chやTwitterで話題!!【酒々井切断遺体事件】https://t.co/IGZH3u1bRT pic.twitter.com/mNaeEa2Lbf
— ムササビあんてな (@musasabiant) September 14, 2016
竹内愛美の学生時代の写真から宴会時だと思われる満面の笑みをしている写真など、かわいい顔立ちをしているものが多く使われ、実弟をバラバラにした殺人事件という猟奇性とのギャップが話題になっていました。
竹内愛美のその後と現在~過剰防衛認め懲役7年に減刑される
竹内愛美、裁判では”正当防衛”による無罪を主張
竹内愛美の初公判は事件から2年後の2018年2月に千葉地裁にて開かれました。
竹内愛美は弁護士を通して一貫して殺意の無い正当防衛を主張していましたが、公判中は「覚えていない」の一点張りで詳しい事件の状況を本人から聞くことはできなかったようです。
正当防衛であり殺意はないと主張した。殺すつもりがなかったというのだ。しかも、被告人質問では一貫して“記憶がない”という趣旨の供述を繰り返した。
「あっ、はっきり覚えてないです」
「はっきり覚えてないです、すみません」
「あっ、えーっと、えとー、あっ、座って、何してたか忘れてしまったんですけど、はっきり覚えてないです」
「異世界に急に飛んだような……カーテンっていうか、離れているような、薄い膜のようなものが張られているみたいな……」
終始このような調子で、愛美被告から事件についてはっきりとした話は出ることがなかった。
この竹内愛美の精神的におぼつかない様子は弁護士と打ち合わせたキャラクターではなく、素の性格だとみられています。
竹内愛美、現在は懲役7年の判決で服役中
竹内愛美が出所するのは2023年頃?
千葉地裁で開かれた一審の裁判員裁判では、竹内愛美に殺意を認められないとして傷害致死罪を適用し懲役10年の判決としていましたが、弁護側は正当防衛による無罪を勝ち取るためにこれも控訴したためにわかに驚きが生まれていました。
しかし、2019年2月8日に東京高裁で開かれた二審裁判では、第一審の懲役10年の判決を破棄し、殺害直前に竹内諒さんから暴行を受けた事実を鑑みて過剰防衛の成立を認め、懲役7年に減刑しました。
ちなみに出所予定は2023年頃になるようです。
竹内愛美についてまとめると…
・竹内愛美は虐待をする母親と、子供に全く無関心の父親に育てられた
・竹内愛美は高校時代に陸上部に所属、明るく活発な女の子と評判だった
・竹内愛美がかわいいとネット上で話題となった
・竹内愛美は現在、懲役7年の実刑判決により刑務所で服役中である
実弟を殺害しバラバラに遺棄するという猟奇的殺人を犯した竹内愛美についてご紹介してきました。
異常な家庭環境で育った竹内愛美には同情の声もあるようですが、刑務所でしっかりと罪を償って更生してほしいですね。