野球賭博で一度解雇された高木京介さんですが、同じく賭博をしていた笠原将生さんら3人とは違い、巨人に復帰しています。
今回は高木京介さんの経歴や結婚した嫁や子供、なぜ引退ではなく謹慎から復帰できたのか、現在をまとめました。
この記事の目次
高木京介は巨人所属のプロ野球選手
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高木京介
生年月日:1989年9月5日
出身:石川県能美市
身長:183cm
体重:90kg
所属:読売ジャイアンツ
投打:左投左打
ポジション:投手
高木京介さんは読売巨人軍所属のプロ野球選手です。
「1軍公式戦戦初登板から139登板試合連続無敗」というNPB記録を打ち立てましたが、2016年シーズン前に野球賭博が発覚して1年間謹慎処分(失格処分)を受けています。
しかし、ほかの野球賭博の選手とは異なり、1年後には巨人に復帰しました。
高木京介の経歴
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高木京介さんは1989年に石川県能美市で生まれました。
小学3年生のころから野球を始め、松井秀喜の母校である星稜高校に進学。3年生の時に夏の甲子園に出場しましたが、初戦で敗退しています。
高校卒業後は國學院大學に進学し、2011年のドラフト会議で巨人から4位指名を受けて、プロ入りが決まりました。
ルーキーイヤーの2012年シーズンは開幕1軍入りを果たします。
中継ぎとしての1年目は防御率0.57と素晴らしい成績でしたが、2年目以降は防御率4点台になるなどそこまで突出した成績とは言えませんでした。
しかし、初登板から負けがつくことはなく、2015年には「1軍公式戦初登板から117登板連続無敗」というNPB記録を打ちたて、この記録を139試合まで伸ばしています。
しかし、2016年シーズン開幕前の3月8日に野球賭博事件に関与していたことが発覚し、記者会見を開きました。
それから、1年間の有期失格処分となり、巨人を解雇されました。
1年後に謹慎が明けると、巨人と育成選手として再契約し、再びプロ野球選手としてマウンドに上がることができるようになりました。
高木京介の結婚や嫁と子供
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高木京介さんは2014年に同級生の女性と結婚しています。
来季4年目の巨人・高木京が、家事手伝いの洲崎友希子さん(24)=石川県在住の会社員、招義さん(49)の長女=と結婚すると明かした。すでに都内で同居。年内に婚姻届を提出し、挙式する予定だ。
石川県在住とのことですので、高校時代の同級生になりますね。
ただ、高校時代から交際していたというわけではないようです。高校時代は顔見知り程度でしたが、高木京介さんが國學院大學の1年生の時に知人に紹介されて、連絡先を交換したそうです。
この時に高木京介さんは一目惚れをしますが、実際に2人が交際を始めたのは大学4年の冬とのこと。それから3年間交際して、結婚に至りました。
嫁の友希子さんは料理上手で、高木京介さんが苦手な野菜を食べられるようにいろいろと試行錯誤しながら、料理を作ってくれるそうです。
また、フードマイスターの資格試験を受けたとのことですので、プロ野球選手の高木京介さんをしっかり支えてくれているんですね。
嫁の友希子さんは高木京介さんが野球賭博事件に関与していたことが発覚した後も、離婚することなくしっかり高木さんを支えています。
高木京介さんに野球賭博のことを「正直に話したほうが良い」と説得したのは、両親と嫁の友希子さんでした。
だが高木投手は7日の事情聴取後、妻や両親と話し合いを行い、「正直に話したほうがいい」と言われ、告白を決意した。
野球賭博というとんでもないことに手を出した夫を見捨てることなく、しっかりと支え、更生の道に導いた嫁。確実に良妻ですよね。
また、高木京介さんには娘が1人います。謹慎中に誕生しました。
娘が生まれたんですけど、そのことによってこのまま終わってしまうと、賭博をしていまい(野球を)辞めてしまったという風に終わってしまうので、娘が生まれたことでもう一度、野球界に復帰して、一度は過ちを犯してしまったかもしれないですけど、そこからもう一度はい上がって野球界に復帰したという姿を娘に見せたいという気持ちになりました
娘さんが生まれたことが、高木京介さんのNPB復帰のモチベーションになったようですね。
高木京介は野球賭博で失格処分
2015年のシーズン終盤に、日本プロ野球界を揺るがせる大事件が発覚しました。
巨人の3選手が野球賭博に関与していたというのです。
巨人選手の野球賭博が発覚
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2015年9月30日の巨人の2軍本拠地に、ピッチャーの福田聡志さんへの借金の取り立てが来たことで大騒ぎとなりました。
そして、10月5日に福田聡志が野球賭博に関与していたことが球団から発表されます。
同時に同僚の笠原将生さんが仲介役となっていたことがわかり、さらにメールなどを解析した結果、松本竜也さんも野球賭博をしていたことが発覚しました。
・笠原将生:野球賭博に誘う。プロ野球10~20試合と高校野球で賭博
・福田聡志:高校野球やプロ野球、MLBで賭博
・松本竜也:プロ野球十数試合で賭博
この3人は無期失格処分となり、巨人はこの3選手との契約を解除しています。
この3選手は無期失格処分なので、NPBからこの処分を解除されない限り、NPBはもちろんメジャーリーグや韓国プロ野球、台湾プロ野球、中国ではプレーすることができません。
また、笠原将生さんが福田聡志さん・松本竜也さんの2人を野球賭博に誘ったことがわかり、笠原将生さんの罪の重さ・闇深さが大きな話題になりました。
なお、笠原将生さんは2016年に賭博開帳図利幇助容疑で逮捕され、懲役1年2ヶ月執行猶予4年の有罪判決を言い渡されています。
高木京介は笠原将生に誘われて野球賭博を行う
2015年秋に福田聡志さん・笠原将生さん・松本竜也さんの野球賭博が発覚して大問題になりましたが、この時は高木京介さんが野球賭博に関与していることは発覚していませんでした。
そして2016年3月、3選手の処分が下されて、問題が落ち着き、2016年シーズンが新たな気持ちで始まる!と思っていた。高木京介さんが野球賭博にかかわっていたことが発覚するのです。
2016年2月29日に『週刊文春』から「高木京介も野球賭博に関わっていたのでは?」という取材が巨人にありました。
球団が調査したところ、高木京介さんも野球賭博に関わっていたことがわかり、3月9日に記者会見を開いて、謝罪と事の経緯を説明しています。
この会見によると、高木京介さんは2014年4月下旬に笠原将生さんの誘いに乗って、3~4回(合計8~9試合・1試合で10~15万円)を賭けたそう。
そして50~60万円負けたため、それ以降は野球賭博はやめたとのことです。
ではなぜ、高木京介さんは2015年秋に野球賭博が発覚した時に自分も関与していたことを申し出なかったのか?それは、高木京介さんが嘘をついたからです。
高木京は「笠原(将生元投手)に名前を貸していただけで、笠原が自分の名前を使って野球賭博をしていた」と関与を否定していたが、これは笠原元投手と野球賭博常習者から持ちかけられた作り話であることをこの日認めた。
胴元たちに口裏合わせを打診されて、それに乗っかってやり過ごそうとしたということですね。
ただ、週刊誌にかぎつけられ、嘘をつき続けられなくなり、両親や嫁に相談。
「正直に話したほうが良い」と説得されて球団に正直に話したため、高木京介さんの野球賭博関与が発覚したというわけです。
この高木京介さんの野球賭博関与で、再びプロ野球界に激震が走り、さらに巨人では2012年から自チームの公式戦の勝敗で、1軍選手の間で現金のやり取りがあったことも発覚しています。
有期失格処分になる
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野球賭博に関与していたことが発覚した高木京介さんは、1年間の失格処分となりました。これによって、巨人との契約も解除になっています。
高木京介は謹慎後に巨人に復帰
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高木京介は1年間の失格処分を受け、2017年3月21日に失格処分が満了となりました。
3月22日に高木京介は球団に復帰申請書を提出、球団からコミッショナーに提出されました。
コミッショナーは復帰を正当と判断し、3月27日には高木京介さんは巨人と育成選手として再契約しています。
謹慎中は、母校である國學院大學のグラウンドを借りて練習をしていたそうです。
「練習を再開したのは、大学の恩師と会って、謝罪に行った時の次の日から練習を再開しました。この1年はできる限りの個人練習はやってきたつもりです」
しかし、心労もあったのか、謹慎中に体重は10kgも減ってしまったとのことです。
ただ、育成契約後は2軍の試合で登板し、徐々に実戦感覚を取り戻し、謹慎明け1年後の2018年3月には支配下登録となり、1軍の試合でも登板できるようになりました。
高木京介はなぜ引退せずに復帰できた?① 表向きは賭博の程度が軽いから
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高木京介さんは一度は巨人との契約を解除されましたが、1年の失格処分だったために、2017年3月には育成契約ながらNPBに復帰することができました。
それに対し、笠原将生さんや福田聡志さん、松本竜也さんは無期失格処分となっていて、巨人との契約解除→即引退となりました。
失格処分が解除されれば、復帰の道は残ってはいますが、事実上の永久失格のようなものです。
また、プロ野球選手が数年間実戦から離れていたら、たとえ謹慎が解除されたとしても、プロのマウンドに立つのは不可能と思われます。
高木京介さんは1年後に復帰できた。でも、笠原将生さんら3人は即引退。なぜこのような対応の差が出たのでしょうか?
表向きの理由は野球賭博にかかわった程度の差です。
高木京介さんは野球賭博にかかわった期間・程度・回数・関わった後の対応が、ほかの3選手とは違ったために、無期失格ではなく1年の失格処分になりました。
確かに、高木京介さんは野球賭博をやったのは3~4回(8~9試合)だけとのことですので、笠原将生さんらよりは野球賭博への関わりは軽度です。
また、自分から野球賭博をすっぱり止めています。
つまり、「高木京介さんは、野球賭博にはちょっとだけしか関わっていないから、1年の失格処分で良い」ということですね。
胴元に近い笠原将生さんはともかく、松本竜也さんは十数試合だったとされています。
しつこいようですが、高木京介さんは8~9試合、松本竜也さんは十数試合・・・。
数試合の違いで、高木京介さんは1年の失格処分、松本竜也さんは無期失格処分になったということでしょうか。何か腑に落ちない気がします。
高木京介はなぜ引退せずに復帰できた?② 巨人が守った?
高木京介さんは確かに、野球賭博をした回数(試合数)は少ないです。
でも2015年10月に巨人が全選手・職員に対して、野球賭博関連の聞き取り調査をした時には関わりを黙っていて、球団に嘘をついていました。自分だけこのまま逃げようとしていたんです。
でも、『週刊文春』に野球賭博を嗅ぎつけられ、観念したから、球団に本当のことを告白して、高木京介さんの野球賭博が発覚したんですよね。
これ、よくよく考えてみると、なかなか悪質のように見えます。
胴元のような笠原将生さんはともかく、最初の時点で正直に話した(というか隠せない状況になった)福田聡志さんや松本竜也さんよりも、高木京介さんのほうがたちが悪いとも言えます。
では、なぜ高木京介さんは1年間の謹慎処分で済んだのか?それは巨人の思惑が働いていたのでは?という噂があります。
笠原将生さんはさすがに罪が重すぎるので例外として、福田聡志さんは1軍で投げてもいまいちで年齢的にもそろそろ戦力外かな?という選手でした。
松本竜也さんは若かったものの、1軍での登板はありませんでした。
そのような成績で、しかも賭博をやっていて、普段から素行不良という噂があるなら、「これを機会に解雇してしまえ!」と球団が思うのは当然のことです。
それに対し、高木京介さんは無敗記録を続けていたピッチャーで、1軍の戦力。
1年のブランクならまだまだ戦力になれるし、ここで高木京介さんに恩を売っておけば、酷使しても文句は言わないだろうという思惑があったのかなと疑ってしまいます。
つまり、球団にとって役に立つ選手かどうかで、処分が違ったのではないでしょうか。
もちろん、処分を決めるのはコミッショナーですが、巨人からコミッショナー・NPBにそのような打診があったとしてもおかしくはありませんよね。
高木京介を笠原将生が守った?
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高木京介さんは、2015年秋に笠原将生さんらの野球賭博が発覚した時には賭博をしたことを黙っていたのでバレませんでした。その後に『週刊文春』に嗅ぎつけられて白状しています。
この流れ、少し不思議に思いませんか?
2015年秋の時点で、笠原将生さんたちが「高木京介も野球賭博をやっていた」とバラしてしまえば、高木京介さんの野球賭博関与はその時点でバレていたはずです。
笠原将生さんは自分が悪いことに誘ってしまったから、高木京介さんを守ったと話していました。
「最悪でも京介さんだけは守りたかった。(連続登板機会無敗の)日本記録も伸び続けていたし、結婚もされていた。なんとか3人で食い止めようというのは、あった。京介さんの人生を狂わせるのが怖くて黙っていたんですが、野球賭博に誘った時点で狂わせてるんですよね」
ただ、高木京介さんだけが謝罪会見を開いたことには納得がいっていないようです。確かに、高木京介さんだけに復帰の道が残されているというのは、納得できないかもしれません。
高木京介の現在:引退せずに現役続行中
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高木京介さんは、現在も巨人所属のプロ野球選手です。
2017年3月に巨人に育成選手として復帰して、2018年3月には支配下登録を勝ち取りました。
2019年5月2日には1307日ぶりの勝利投手となり、2019年シーズンオフには2500万円増の3000万円で契約更改をしています。
その後、ケガの影響で再び育成契約になりましたが、2021年には再度支配下登録。
ただ、2022年オフには3度目の育成契約となりました。年齢的にも2023年シーズンが勝負の年となると言われていますが、2023年6月時点で、まだ支配下登録はされていません。
高木京介のまとめ
高木京介さんの経歴や結婚した嫁や子供、野球賭博と笠原将生さんとの関係、なぜ謹慎から復帰できたのかや現在をまとめました。
高木京介さんは2023年で34歳。2023年シーズンで結果を残さないと、戦力外が見えてくるころです。
野球賭博が発覚しても応援してくれた嫁や子供、周りの人たちのために、少しでも長くプレーしてもらいたいですね。