2006年に起きた東大阪集団リンチ殺人事件は残酷な集団リンチ+生き埋め殺人事件ですが、犯人の小林竜司は漢気があると評価されることもあります。
今回は事件の詳細、被害者の藤本翔士と岩上哲也、判決と現在をまとめました。
この記事の目次
- 東大阪集団リンチ殺人事件は被害者2人が生き埋めにされた事件
- 東大阪集団リンチ殺人事件の登場人物まとめ① 藤本翔士・岩上哲也など被害者3人
- 東大阪集団リンチ殺人事件の登場人物まとめ② 小林竜司など加害者ら
- 東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:事件の発端
- 東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:報復リンチの実行
- 東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:事件の発覚と逮捕
- 東大阪集団リンチ殺人事件の被害者・藤本翔士と岩上哲也は自業自得か?
- 東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司の生い立ち
- 東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司は漢気があったと評価される理由とは?
- 東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司らの判決とは?
- 東大阪集団リンチ殺人事件の犯人たちの現在
- 東大阪集団リンチ殺人事件のまとめ
東大阪集団リンチ殺人事件は被害者2人が生き埋めにされた事件
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東大阪集団リンチ殺人事件
発生日時:2006年6月19日
被害者:2名(藤本翔士と岩上哲也)
犯行:集団リンチ殺人(生き埋め)
逮捕された犯人:小林竜司など合計8名
判決:死刑や無期懲役など
東大阪集団リンチ殺人事件は、2006年6月19日に起こった集団リンチ殺人事件です。
この事件は些細な争い事がきっかけでリンチが起こります。そして、最初にリンチされた側が報復をするために、リンチし返して殺害してしまいました。
つまり、最初の加害者が報復によって被害者になり、最初にリンチされた被害者側だった人達が報復リンチによって加害者になるという、被害者と加害者が入れ替わった事件でもあるんです。
まとめると、
・事件のきっかけは些細な争い事だった
・被害者が最初にリンチをした加害者という側面がある
・集団心理・群集心理が働いた
これらの要因で注目を集めた事件でした。
東大阪集団リンチ殺人事件の登場人物まとめ① 藤本翔士・岩上哲也など被害者3人
東大阪集団リンチ殺人事件は登場人物が多く、さらに立場が入れ替わるためわかりにくくなっています。
ここでは、事件の詳細を説明する前にこの事件に関わった人物たちを被害者側と加害者側に分けて説明していきます。
まずは被害者3人を見ていきましょう。年齢は事件当時のものになります。
被害者側
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・岩上哲也:21歳(無職)→死亡
・会社員A:21歳
藤本翔士は東大阪大学の4年生、岩上哲也は東大阪大学系列の短大を卒業していて、事件当時は無職です。2人は仲間同士でした。
そして、21歳の会社員Aは藤本らの仲間の1人であり、事件が起こった6月19日には運転手役を務めていました。
最初は被害者の藤本らの仲間でしたが、事件の流れ上、自分の命を守るためにリンチに加わるしかなかったという状況だったようです。
東大阪集団リンチ殺人事件の登場人物まとめ② 小林竜司など加害者ら
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続いて、加害者側の登場人物です。
・佐藤勇樹:21歳(東大阪大学3年生)
・小林竜司:21歳(無職)→主犯&実行犯
・広畑智規:22歳(大阪府立大学3年生)→首謀者
・岡田浩次:32歳(暴力団関係者)
・白銀資大:22歳(大阪商業大4年生)
・佐山大志:21歳(無職)
この事件の主犯・実行犯は小林竜司です。そして、首謀したのは広畑智規です。
徳満がこの事件の発端のトラブルを起こした人物で、そのほかは従犯と考えて良いでしょう。
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:事件の発端
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細を、事件の発端から見ていきます。
この東大阪集団リンチ殺人事件の発端は、女性の取り合いでした。
2人の若者が1人の女性を巡ってケンカをしたことが、東大阪集団リンチ事件の始まりなんです。
①:女性を取り合ってもめる
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1人の女性を取り合ったのは、 藤本翔士と徳満優多です。藤本翔士と徳満はもともとサッカーサークルの友達で仲良しでした。
そして、藤本翔士は18歳の女性(東大阪短大1年)と交際していました。そこに横やりを入れてきたのが徳満です。
2006年5月頃から、徳満は藤本翔士の彼女に好意を抱き、友達の藤本翔士と付き合っていることを知りながらも、メールで「俺と付き合ってくれ!」的な猛アタックをするようになりました。
そのうち、その女性は藤本翔士ではなく、徳満の方に気持ちが傾き始め、サッカーサークルでも仲良くする姿が見られるようになりました。
ただ、女性は彼氏の藤本翔士を裏切ったわけでもありません。女性と徳満は2人でデートすらしていない状態でした。
ただ、藤本翔士としては自分の彼女が自分の友達と仲良くしていて、自分から気持ちが離れているらしいという状態は当然面白くありません。
そこで、2006年6月15日に藤本翔士と徳満はケンカになりました。この時、藤本翔士が徳満をボコボコにしています。
徳満は「自分が藤本翔士の彼女を盗ろうとしている」という引け目を感じていたため、やられてしまったのかもしれません。
加害者(暴力した側) | 被害者(やられた側) |
・藤本翔士 | ・徳満優多 |
そして、藤本翔士はボコボコにした徳満に対して、「これで終わったと思うな!明日、ケリをつけてやる!」と言い、翌日の6月16日も会う約束を取り付けたのです。
②:リンチを受けて50万円要求
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徳満はボコボコにされたのに、翌日も呼び出されたことに恐怖を感じ、友人の佐藤勇樹に相談しました。
ボコボコにされた徳満の顔を見た佐藤は、翌日の藤本翔士からの呼び出しに、徳満と一緒に出向いています。
約束の場所である東大阪市内の公園に徳満と佐藤が2人で現れると、藤本翔士は1人ではなく5人で待ち受けていました。
加害者(暴力した側) | 被害者(やられた側) |
・藤本翔士 ・岩上哲也 ・男A ・男B ・男C | ・徳満優多 ・佐藤勇樹 |
そして、まず徳満が一方的にボコボコにリンチされます。そして、それを止めようとした佐藤もリンチを受けることになりました。
5人 VS 2人のケンカなので、ほぼ一方的に徳満と佐藤がやられてしまったのです。
動けなくなるまで暴行を受けた徳満と佐藤は、車に乗せられます。
そして、藤本翔士と岩上哲也たちは、徳満と佐藤を5時間ほど連れまわし、車の中やファミリーレストランなどで脅しをかけています。
藤本翔士は「6月19日までに慰謝料として50万円を持ってこい!」と要求しました。
さらに、岩上哲也は「こっちは山口組系のヤクザを知っている。50万円を払わなかったら殺す!海に沈めるか?生き埋めにしてやるか?」のように脅したようです。
ボコボコにリンチされて、このように脅された徳満と佐藤は、5時間後にようやく解放されました。しかも、この時ガソリン代として5,000円を奪われています。
③:小林竜司に相談
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大学生にとって50万円というのは超大金です。
3日後には50万円を支払わないとヤクザに殺されてしまうと思った徳満と佐藤は、中学の同級生の小林竜司に電話で「10万円貸してくれ!ヤクザに埋められる!」と相談しました。
さらに、小林竜司は友人の広畑智規に電話して、事の顛末を話して相談したところ、広畑は徳満と佐藤の2人に、警察に被害届出すように指示しました。
そして、徳満と佐藤は言われた通り、警察に被害届を出します。
ここまでは良かったんです。小林竜司と広畑智規の対応は間違っていませんでした。
そして、集団リンチを受けたのは徳満と佐藤であり、2人は被害者です。加害者は藤本翔士と岩上哲也の2人が暴行の加害者でした。
ただこの後、小林竜司と広畑の2人の提案によって、事件は思わぬ方向に向かい始めるのです。
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:報復リンチの実行
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細、次は報復リンチの計画から実行までを見ていきます。
④:小林竜司は広畑と相談し報復を計画
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集団リンチを受けた徳満と佐藤、さらに相談を受けた小林竜司と広畑は喫茶店で作戦会議を始めました。
徳満と佐藤は「藤本翔士と岩上哲也にはヤクザがついている」と恐れていましたが、小林竜司は「相手の連れがヤクザ?向こうがその気なら、こっちもやってやる!」と意気込みます。
それを「ヤクザなら慎重にやらないとダメだ」広畑がなだめました。
広畑は「暴力が苦手だから自分は手出しはしない」としながらも、藤本翔士と岩上哲也に報復する計画を広畑主導で練り始め、小林竜司が実行犯になるという役割がここで決まりました。
そして、最終的には「徳満と佐藤を守るには、あいつらを殺すしかない」という結論になり、藤本翔士と岩上哲也をだまして拉致し、袋叩きにすることを計画しました。
この報復計画を実行するにあたり、徳満と佐藤は警察への被害届を取り下げています。
⑤:岡山で集団リンチ&産廃処理場へ拉致
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2006年6月18日の深夜、徳満と佐藤は藤本翔士に電話をして次のように伝えます。
藤本翔士と岩上哲也は、仲間の会社員Aに運転させた車に徳満と佐藤を乗せ、東大阪から岡山に向かいます。
そして、岡山の目的地に近いインターチェンジを降りたところで、佐藤が「トイレに行きたいから、車を停めてくれ」と言い出しました。
そのため、車はインターチェンジ近くの深山公園に停まりました。そして、「トイレ」と言った佐藤だけでなく、全員が長時間ドライブの疲れを癒すために、いったん車外に出ました。
実はその深山公園には、小林竜司や広畑ら7人が3台の車に分かれて待ち伏せしていたのです。
そして、藤本翔士と岩上哲也が車外に出たのを見て、小林竜司や広畑たちは警棒や金属バット、金づち、鉄パイプなどを持って、一斉に藤本翔士・岩上哲也に襲い掛かりました。
加害者(暴力した側) | 被害者(やられた側) |
・小林竜司 ・広畑智規 | ・藤本翔士 ・会社員A
|
9人 VS 3人なので、形勢は一気に逆転しました。
小林竜司や白銀資大などが中心になり、藤本翔士と岩上哲也をリンチし始めました。
最初のうち、徳満と佐藤は手を出さずに恐々と様子を見守っていましたが、小林竜司にけしかけられて、リンチに参加しています。
藤本翔士と岩上哲也をボッコボコにしていたところ、通行人の女性がリンチ現場を目撃し叫び声を上げました。
目撃者が警察に通報したらマズイと思った広畑は「場所を変えるぞ!」と言って、藤本翔士と岩上哲也を車のトランクに押し込め、深山公園を後にしました。
⑥:ユンボで生き埋め
その後に小林竜司らが向かったのは、深山公園から5kmほど離れた山奥にある産廃処理場でした。
この産廃処理場は、以前に小林竜司が働いていた会社のものです。夜には誰も来ないため、この場所を選んだようです。
そして、ここでもリンチは続きました。藤本翔士と岩上哲也の顔面は腫れあがり、血まみれ状態で立っていられなくなった頃、小林竜司が仲間の1人に「ユンボで穴を掘れ」と命じます。
ちなみに、ユンボとは掘削用建設機械、いわゆるパワーショベルと言われる重機です。
さすがにこの命令には、徳満や佐藤、さらには広畑もドン引きしますが、広畑は遺体はしっかり始末した方が良いと思ったため、見張り役などの役割分担を指示しました。
そして、深さ1.5mの穴が掘られた後、藤本翔士がその穴の前に連れてこられます。
そして、会社員Aに対し、小林竜司らが「藤本を殴れ。そして、穴に落とせ。そうしないと、お前を埋めるぞ」と脅して、会社員が藤本翔士を穴に突き落としました。
加害者(暴力した側) | 被害者(やられた側) |
・小林竜司 ・広畑智規 | ・藤本翔士
|
穴に落ちた藤本翔士に対して、みんなで石などを投げつけた後、藤本翔士がまだ生きている状態で、上から土をかぶせて埋めてしまいます。
一方、岩上哲也は殺さずに闇金で借金させて借金漬けにしてやろうと考えた小林達は、息も絶え絶えの岩上哲也を小林竜司のマンションに連れて帰りました。
そして、知り合いのヤクザである岡田浩次に電話をします。
岡田は岩上哲也が瀕死の状態で闇金に歩いていくことができないと知ると、「借金漬けにできないから連れてこなくて良い」と言いました。
そのため、小林竜司は岩上哲也も藤本翔士と同様に、産廃処理場で生き埋めにして殺害したのです。
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細:事件の発覚と逮捕
6月19日未明、藤本翔士と岩上哲也が生き埋めにされて殺害されました。そこから逮捕までを見ていきましょう。
⑦:1人だけ解放された会社員Aが警察に駆け込む
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藤本翔士と岩上哲也が産廃処理場で生き埋めにされて殺害されましたが、ここで気になるのは、運転手役だったのに、脅されて殺害に加担した会社員Aの行方です。
会社員Aは小林竜司らにしばらく監禁され、「絶対に警察に言わない」ということを約束させられて、ようやく解放されました。
小林竜司や広畑は会社員Aを殺害に加担させたことで、共犯関係を作り、警察行くことを阻止しようとしたようです。
しかし、会社員Aは6月22日に東大阪市の布施警察署に行って、事件の詳細を打ち明けました。
⑧:犯人の小林竜司は母親に電話
会社員Aが警察に駆け込んだことで、東大阪集団リンチ殺人事件は明るみに出ました。そして、小林竜司は指名手配されます。
そして6月23日午後に小林竜司は母親に電話をして、「友達を助けるつもりだったけれど、殺人をしてしまった」と打ち明けました。
それを聞いた母親は「それなら自首しなさい」と小林竜司を諭します。
小林竜司はその時電話を切り、いったん音信不通になりますが、6月24日にまた母親に「自首するから一緒に来て欲しい」と電話をし、6月25日に玉野署に母親に連れられて出頭しました。
⑨:みんなで出頭
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小林竜司が母親と一緒に出頭する前日である6月24日朝、加害者9人が集まって、自首を協議しました。
そして、6月24日の午前中に加害者3人(徳満と佐藤、佐山)がそろって岡山南署に出頭して逮捕されました。
6月27日には藤本翔士と岩上哲也の遺体が発見され、6月29日には9人全員が逮捕されました。
東大阪集団リンチ殺人事件の被害者・藤本翔士と岩上哲也は自業自得か?
東大阪集団リンチ殺人事件の被害者は藤本翔士と岩上哲也です。この2人の被害者は、集団リンチされて、生き埋めにされるという残酷な方法で殺害されました。
「集団リンチからの生き埋め」というひどい殺され方をしたのに、インターネット上では「自業自得」という声が挙がっているんです。
最初は被害者のは藤本翔士と岩上哲也が加害者だった
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被害者の藤本翔士と岩上哲也は、リンチされて生き埋めにされました。しかし、この事件の前半は藤本翔士と岩上哲也が加害者でした。
しかも、藤本翔士と岩上哲也は徳満と佐藤をリンチしただけでなく、「ヤクザがバックにいる」と嘘をついて、慰謝料50万円を奪おうとしていました。
「藤本翔士と岩上哲也がそんなことをしなければ、この東大阪集団リンチ殺人事件は起こらなかった。だから、自業自得である」と、インターネット上で言われているんです。
ただ、いくらリンチして50万円を奪おうとしても、生き埋めにされていいということには絶対になりません。
東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司の生い立ち
東大阪集団リンチ殺人事件の犯人は小林竜司です。
被害者の2人をリンチして、さらにユンボを使って生き埋めにすることを提案し、それを実行に移した極悪非道の犯罪者ですが、不幸な生い立ちを持つ人物でした。
不幸な生い立ち&前科あり
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東大阪集団リンチ殺人事件の犯人の小林竜司は、ギャンブル好きの両親の間に生まれています。
ギャンブル狂の両親はほとんど家におらず、兄弟の面倒は小林竜司が見ていたとも言われています。小中学生の頃はいじめられていました。
父親からは虐待を受け、母親からは育児放棄に近いことをされていましたが、小林竜司は母親を慕っていて、前述のように出頭前には電話をし、一緒についてきてほしいと頼んでいます。
また、母親に「母さんの子で幸せでした」とメールしたり、「死刑にならんかったら出てこれるから。長生きしてな」と言っています。
母親に対しては優しい面を持つ青年でしたが、一方で凶悪な一面も持っていたようです。
定時制高校を中退後はパチンコ屋の店員をしていましたが、同僚に集団リンチをして、お店を首になっています。
少年時代に前科があることが裁判で明らかになりましたが、その前科とはおそらくこのパチンコ店員時代の集団リンチでしょう。
両親ともギャンブル好きで、子供の頃はいじめられていたら、性格が歪んでしまうのはなんとなくわかるような気がします。
東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司は漢気があったと評価される理由とは?
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小林竜司は藤本翔士と岩上哲也を集団でリンチして、生き埋めにした実行犯で、凶悪な犯罪者であることは間違いありません。
でも、インターネット上では「漢気がある奴」とも言われているんです。
17 :名無番長:2007/03/29(木) 12:32:36 0
小林は男の中の男ぶりだわな。自分の友達を虐めた馬鹿2人を
退治したんだから。遺族も「全員を死刑にして」とか言える立場でなかろうに
なぜ、このように言われているのか?それは、小林竜司は事件発覚後に犯人9人が集まって自首を協議する時に、次のように発言したからです。
佐藤勇樹(21)、アルバイト徳満優多(21)の両容疑者と、徳満容疑者と親しい佐山大志容疑者(21)の計3人については、真っ先に疑われることから、小林容疑者が
「わしが主導して4人でやったことにせい」と「自首」を指示。
小林容疑者の元同僚の少年3人と、同容疑者の小中学時代の同級生だった大阪府立大3年広畑智規(21)、大阪商業大4年白銀資大(22)の両容疑者の計5人については「将来がある」などの理由で、事件への関与を隠すことにした。
「わしが主導して4人でやったことにせい」、「将来があるから事件への関与を隠すことに」と仲間のことを思い、仲間のために自分が犠牲になる精神が小林竜司にはあるようです。
普段から、そのような人物だったから、50万円を要求された徳満と佐藤は真っ先に小林竜司を頼ったのかもしれません。
ただ、本当にそのような漢気がある人物なら、集団リンチ+生き埋め殺人はしないとは思いますが。
この東大阪集団リンチ殺人事件では、殺された被害者2人が「自業自得」と言われることもあるので、余計に小林竜司の漢気が目立ってしまったのかもしれません。
東大阪集団リンチ殺人事件の犯人・小林竜司らの判決とは?
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ここでは、東大阪集団リンチ殺人事件の犯人たちについて、裁判での判決を確認しておきましょう。
・広畑智規(首謀者)→無期懲役
・徳満優多(最初のトラブルを起こした張本人)→懲役11年
・佐藤勇樹(被害者からリンチを受けた)→懲役9年
・岡田浩次(暴力団関係者)→懲役17年
・白銀資大→懲役18年
・佐山大志→懲役7年
・少年A(ユンボ運転者)→懲役15年
・少年B→家庭裁判所送致
・少年C→家庭裁判所送致
小林竜司は第一審で死刑判決を言い渡され、刑が重すぎるとして控訴していますが、第二審でも死刑判決となっています。
さらに最高裁でも裁判官は上告を棄却して、死刑判決を支持しています。
被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても, 被告人の刑事責任は極めて重大であり,原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑 は,やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。
小林竜司は2011年3月25日、死刑が確定しました。
また、少年B・少年C・徳満優多・佐藤勇樹・佐山大志は、藤本翔士殺害後に帰宅しているので、岩上哲也の殺人罪には問われておらず、比較的軽い判決となっています。
東大阪集団リンチ殺人事件の犯人たちの現在
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東大阪集団リンチ殺人事件を起こした犯人は、現在どうなっているでしょうか?
死刑判決が確定している小林竜司は、2021年時点でまだ死刑が執行されていませんので、大阪拘置所にいます。
死刑確定からすでに10年が経過しているので、いつ死刑が執行されてもおかしくないと言われています。
また、以下の犯人たちも現在でも刑務所に服役していると見られています。
・岡田浩次(暴力団関係者)→懲役17年
・白銀資大→懲役18年
・少年A(ユンボ運転者)→懲役15年
ただ、少年Aはそろそろ出所になりますね。服役中の状況によっては、すでに仮出所している可能性はあります。
また、次の犯人たちは現在出所しているはずです。
・佐藤勇樹(被害者からリンチを受けた)
・佐山大志
・少年B
・少年C
フルネームがバレてしまっている人は、支援者と養子縁組などをして、名字を変えているかもしれませんね。
東大阪集団リンチ殺人事件のまとめ
東大阪集団リンチ殺人事件の詳細や被害者の藤本翔士・岩上哲也は自業自得なのか?また、犯人の小林竜司の生い立ちや評価される理由、裁判の判決と現在をまとめました。
東大阪集団リンチ殺人事件は本当に残酷で恐ろしい事件です。
ただ、被害者たちが行った最初のリンチ+50万円請求がなければ、起こらなかった事件とも言えるでしょう。