「漂流教室」や「まことちゃん」などの大ヒット作で知られるホラー漫画家・楳図かずおさんが話題です。
ここでは楳図かずおさんの経歴を振り返り、病気で大手術をした事や、死亡説のデマ情報、結婚情報、自宅「まことちゃんハウス」が現在廃墟化している事などについてまとめました。
この記事の目次
楳図かずおのプロフィール
楳図かずおのプロフィール
生年月日:1936年9月25日
出生地 :和歌山県伊都郡高野町
出身地 :奈良県五條市
身長 :169cm
血液型 :O型
楳図かずおさんは、1955年から活動を続ける超大御所漫画家です。ジャンルはホラーをはじめとし、SF、ギャグ、時代劇まで幅広く、「漂流教室」、「まことちゃん」、「わたしは真悟」、「14歳」などの代表作がよく知られています。
赤と白のボーダーシャツ姿がトレードマークで「赤と白のボーダーがもっとも似合う芸術家」とも言われています。
その奇抜なルックスと個性的なキャラクターも人気で、タレントとしても活躍しています。
さらに、楳図かずおさんは、2014年公開の映画「マザー」にて映画監督としてもデビューされています。
宮崎駿監督の大ファンで、「自分の作品を宮崎駿監督に映画化してほしい」と公言されているほどです。自分の漫画キャラ以外で最も好きなキャラクターは「風の谷ナウシカ」のナウシカだとも語られています。
楳図かずおの経歴① 生い立ち
続けて、楳図かずおさんの経歴を紹介します。
楳図かずおさんは、1936年に和歌山県で誕生しました。父親は小学校の教諭だった公雄さんで、幼い日の楳図かずおさんは父の仕事の都合で奈良県の山間部の村を転々としながら成長したそうです。
楳図かずおさんは幼少期から絵を描く事に非凡な才能を示し、小学4年生の頃に漫画を描き始め、小学5年生の時に手塚治虫さんの「新宝島」を読んで衝撃を受けたのをきっかけにプロの漫画家を志望したそうです。処女作は「まほうのつぼ」というタイトルの作品でした。
楳図かずおさんは、漫画を描き始めた当初は手塚治虫さんの画風を模倣して絵を描いていましたが、中学時代には自分のオリジナルの画風を模索し、「漫画少年」や「少年少女 譚海」「漫画と読み物」などに作品を投稿していましたがなかなか採用されなかったそうです。
楳図かずおさんは、中学卒業後は「奈良県立五條高等学校」へと進学しています。音楽と美術の授業以外には全く興味を持てず授業中はずっと漫画を描いていたのだとか。
楳図かずおの経歴② 貸本漫画家としてデビュー
楳図かずおさんは1955年に「奈良県立五條高等学校」を卒業後、「奈良学芸大学(現在の奈良教育大学)」を受験しますが失敗しています。
しかしその年の6月に、14歳の頃に描いた「森の兄妹」が、9月に高校2年生の頃に描いた「別世界」という作品がそれぞれ出版され、楳図かずおさんは貸本漫画家としてプロデビューを果たしました。
楳図かずおさんはそれ以降も多数の貸本漫画を発表し、人気作家の仲間入りを果たしています。
1961年には貸本短編誌「虹」で「口が耳までさける時」を発表し、「恐怖漫画」という言葉を生み出しました。
楳図かずおの経歴③ 漫画家としてブレイク「漂流教室」や「まことちゃん」などを発表
楳図かずおさんは1966年に少女漫画雑誌「少女フレンド」にて恐怖漫画「ねこ目の少女」「へび少女」などを連載し、これがヒットし知名度を上昇させます。
さらにその後、「週刊少年マガジン」でウルトラマンのコミカライズ版、「少年画報」で「猫目小僧」、「少年サンデー」にて「おろち」、「アゲイン」など、少年漫画雑誌でSFやホラー作品を次々と発表し、楳図かずおさんは全国的に知られる漫画家になりました。
そして、1972年から1974年にかけては、楳図かずおさんの代表作とも言える「漂流教室」を「少年サンデー」で連載。さらに、1976年かは「少年サンデー」にて「まことちゃん」の連載がスタートしています。「まことちゃん」は大ヒット作となり、アニメ映画化もされています。
その後、楳図かずおさんは、SF漫画「わたしは真悟」、ホラー漫画「神の左手悪魔の右手」、漂流教室の続編的位置付けのSF漫画「14歳」などを発表(いずれも「ビッグコミックスピリッツ」にて連載)しています。
楳図かずおの経歴④ 漫画休筆後、映画監督デビューやフランスの漫画賞を獲得
「14歳」の連載終了以降、楳図かずおさんは漫画の執筆を休止されています。休筆の理由は持病の腱鞘炎の悪化と「小学館の編集者の数々の不遜な行為で、精神的に憔悴」した事だと説明されています。
「小学館の編集者の数々な不遜な行為」云々については、楳図かずおさんが「自らが育てたアシスタントを小学館の編集者に次々引き抜かれてやる気をなくした」とある対談の中で語っていた事があるため、小学館との関係が悪化したのが漫画を描かなくなった理由として大きかったと思われます。
楳図かずおさんは漫画としての活動を休止した後は、その個性的なキャラクターを活かしてタレントとして精力的に活動しテレビや雑誌などを中心に活躍されています。
また、2014年9月公開の映画「マザー」にて映画監督としてもデビュー話題になりました。楳図かずおさんはこの映画で原案と脚本も手がけ、自伝的作品となっています。本作の主人公「漫画家・楳図かずお」は人気歌舞伎俳優の片岡愛之助さんが演じています。
2018年1月、フランスのアングレームで開催されたバンド・デシネイベント「アングレーム国際漫画フェスティバル」にて、楳図かずおさんの代表作の一つ「わたしは真悟」が遺産賞を受賞しました。
こうした楳図かずおさんの長年の文化的功績は高く評価されており、2019年には文化庁長官表彰も受けました。
楳図かずおが病気で大手術を受けていた事を告白
2014年9月、自身初の映画監督作品「マザー」の完成披露試写会に登場した楳図かずおさんは、病気「慢性硬膜下血腫」を患い、同年8月下旬と9月下旬の2度にわたって、頭部の血腫を取り除く大手術を受けていた事を告白しファンを驚かせました。
楳図かずおさんは、右頭部から190cc、左頭部から250ccもの血を抜いたという大変な手術であった事も明かしました。
イベントに同席した歌舞伎役者の片岡愛之助さんは、事前に楳図かずおさんの手術のことを聞いていたそうで、「今回は、無理かな」と思ったと冗談交じりに本音を明かすと、続けて「奇跡的な復活をされて」と喜ばれていました。
これに楳図かずおさんは「担当医にも立派な脳だと褒められました」と切り返し、会場に笑いを誘っていました。
ちなみに楳図かずおさんがこの病気「慢性硬膜下血腫」になったきっかけは、前の年(2013年)に転倒して頭部を強打した事だったそうです。
楳図かずおの現在① 死亡説はデマ
楳図かずおさんが病気で手術を受けた事を告白した事や、ここ数年はテレビへの露出なども減っている事などからか、楳図かずお死亡説がネット上で囁かれているようです。
楳図かずおさんが2020年7月時点で年齢83歳の高齢という事も死亡説には関係しているのでしょう。
また、2020年6月に「週刊女性」が楳図かずおさんの自宅の近隣住人に取材したところ「以前より街で見かける事が少なくなっていて、体調が悪いのではないかと近所の人と話していた。」「以前より足取りがゆっくりになっていた」との証言が得られたようです。
さらに、「週刊女性」の取材記者は、マンションから赤白ボーダーの衣服にマスクを着用して外に出てくる楳図かずおさんを目撃しています。また、楳図かずおさんの自宅マンションの住人への取材で「以前より出歩く事は少なくなっているけど、お元気ですよ」という証言が得られたようです。
これらの情報から楳図かずおさんは現在も健在であり、死亡説はデマだと断定できます。
楳図かずおの現在② 自宅「まことちゃんハウス」が廃墟化
そんな楳図かずおさんの自宅は、東京武蔵野市の吉祥寺にある事が知られています。
この楳図かずおさんの自宅は、外壁が楳図かずおさんのトレードマークでもある赤と白のボーダー柄に塗装されています。この派手な外観が2007年の改築中から話題になり、ファンが記念撮影をしにひっきりなしに訪れるほどでした。
楳図かずおさんの自宅は、「まことちゃんハウス」の通称で呼ばれており、一時はワイドショーやバラエティ番組で取り上げられるほど話題だったのですが、近隣住民2名から「色彩の暴力」「周囲の景観を無視した奇っ怪な建物」「景観を損ねる」などとクレームがつき、建築工事差し止めを求める訴訟が起こされました。
東京地裁はこの請求を却下しますが、再び原告側は、外壁が撤去されるまで毎月10万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。しかし、東京地裁はこれも「景観の調和を乱すとまでは認められない」として棄却しています。
そんな楳図かずおさんの自宅の「まことちゃんハウス」ですが、実は現在は楳図まことさんは暮らしておらず、近くの事務所兼自宅のマンションで生活されているようです。
しかも現在、「まことちゃんハウス」はずっとほったらかしにされており、庭の草木は伸び放題で廃墟のようになっているという事でした。
楳図かずおの現在③ 結婚は?
楳図かずおさんの結婚情報が注目されていますが、現在も独身となっています。
2004年頃にテレビ番組で「生まれてこの方一度も女性とお付き合いしたことがない」とも発言しており、自宅も廃墟のようになっているので、交際相手もいないとみられています。
まとめ
今回は「漂流教室」や「まことちゃん」などの大ヒット作を持ち、ホラー漫画の第一人者とも言われる大御所漫画家・楳図かずおさんについてまとめてみました。
楳図かずおさんは小学生時代から漫画家を志し、高校卒業後に貸本漫画家としてデビューした経歴を持ち、その後は「少年サンデー」や「ビッグコミックスピリッツ」などを中心に次々とヒット作を連載し、大人気漫画家となりました。
楳図かずおさんは、2014年に病気を患って頭部を切開する大手術を受けたことを発表し、現在は死亡説なども出ていますたが、現在も楳図かずおさんは健在であり、死亡説はデマ情報です。
これからも楳図かずおさんには元気に活躍を続けて欲しいと思います。