博多駅前で川野美樹さんが殺害された事件で逮捕された寺内進が注目されています。
この記事では寺内進の生い立ちや実家の親などの家族、これまでの経歴と身長、イケメンという声、結婚歴、川野美樹さん殺害事件の概要や犯行動機、判決が確定した現在などについてまとめました。
この記事の目次
寺内進は博多駅前で川野美樹さんが刺殺されたストーカー殺人事件の犯人
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2023年1月16日に福岡市博多区のJR博多駅近くの路上で福岡県那珂川市に住む会社員・川野美樹さん(当時38歳)が刃物で滅多刺しにされて殺害された事件で、18日、福岡県警察は川野美樹さんの元交際相手で、福岡市博多区冷泉町に住む飲食店従業員・寺内進(逮捕当時31歳)という男を殺人の容疑で逮捕しました。
報道によれば、寺内進は2022年4月頃から被害者の川野美樹さんと交際しており、10月頃に別れ話をされた事に激怒し、川野美樹さんに付きまとうようになったようです。
川野美樹さんは福岡県警に複数回相談しており、11月26日にはストーカー規制法に基づく禁止命令が寺内進に対して出されていました。
ここでは、この博多駅前の川野美樹さんストーカー殺人事件の犯人である寺内進について現在までに判明している内容をまとめていきます。
寺内進の生い立ち
寺内進の生い立ちについては大阪府大阪市福島区の出身である事が明らかにされています。
寺内容疑者は大阪市福島区の出身だ。
寺内進の生い立ちについては、中学時代の同級生がメディアの取材に応じ、当時は結構真面目なタイプで、仲間の万引きをたしなめるような一面もあった事を明かしています。
寺内容疑者の中学時代の同級生もこう絶句する。
「けっこうまじめ。仲間が万引きをすると、『やめとけ』とたしなめるような少年でした。進があんな事件を起こしたなんて、今でも信じられません」
引用:<博多刺殺事件>元交際相手を数十か所刺した寺内進容疑者。「仲間の万引きをたしなめるほどマジメ」だった男を凶暴化させた「2つのトリガー」と「1杯1万円ぼったくりバー」営業の過去
また、寺内進は中学時代にボクシングを習い始めたようです。
寺内進の高校時代の同級生は、当時の寺内進について「ずっとシャドーボクシングしてた」、「相手が血みどろになっても暴力を加える印象」などと話しており、当時から落ち着きがない上に暴力的な一面を見せていた事がわかっています。
寺内容疑者は中学時代からボクシングを習っていたといいます。
容疑者の高校の同級生
「自分を大きく見せたいのか、すぐにでも人を殴りたかったのか、分からないが、ずっとシャドーボクシングしてた。相手が血みどろになっても、さらに暴力を加えるっていう印象はある」
引用:「暴力的」「女性への執着心」博多女性刺殺 容疑者の男の素顔「行為止まったときが一番危険」元ストーカーの専門家が警鐘【news23】
さらに、高校時代の寺内進は道端の自転車をなぎ倒したり、通りすがりの人を突然殴ったりする異常な行動を取っていたようです。
大阪の高校時代の同級生は・・・
容疑者の高校の同級生
「道端で歩いていると、自転車をなぎ倒していったりとか、通り過ぎる人を殴っていったり、意味もなく殴って喧嘩売ってという人」
引用:「暴力的」「女性への執着心」博多女性刺殺 容疑者の男の素顔「行為止まったときが一番危険」元ストーカーの専門家が警鐘【news23】
高校時代の同級生は、「場を盛り上げるのは上手」、「海に行った時は他人にケンカを売る」など、寺内進の陽気な性格と暴力的な性格の両面性を持つ印象も明かしています。
高校時代の同級生は「一言で言えば暴力的、乱暴」と人物像を語った。この同級生もまた、気さくで明るい面と気性の荒い面の両方の人柄が印象に残っているという。
同級生「場を盛り上げるのは上手でしたよ。力は強い方でした。自分を大きく見せたいのかずっとシャドーボクシングしていましたね。(Qいつ?)授業中もずっとです。海に行った時は他人に喧嘩を売ることもありました」
そして、寺内進は正確な時期は不明ながら高校を中退しており、その後は東京の六本木や大阪のミナミの飲食店で働きながら生活していたという事です。
高校中退後、東京・六本木や大坂・ミナミの飲食店で働き1年ほど前に福岡へ。
寺内進の出身中学や中退した高校は現在のところ特定されていません。
寺内進の実家の親や家族
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寺内進の実家や親などの家族については、寺内進は母親との2人家族で母子家庭で育った事が明らかになっています。
寺内進の高校時代の同級生は、当時の寺内進が、母子家庭で寂しい思いをした反動で夜遊びや深夜徘徊をしていたとも話していました。
母親と2人暮らしだったという寺内容疑者。知人にこんな思いを明かしたことも・・・
容疑者の高校の同級生
「母子家庭の中で育っていて、結構寂しい思いをしていたと相談を受けた。その反動でか、夜遊びがあったり深夜徘徊があったり」
引用:「暴力的」「女性への執着心」博多女性刺殺 容疑者の男の素顔「行為止まったときが一番危険」元ストーカーの専門家が警鐘【news23】
実家については、生い立ちのところで触れたように大阪府大阪市福島区の出身である事から、現在も実家は大阪府大阪市にある可能性が高いと思われます。
寺内進の実家の母親は、テレビメディアの電話取材に応じています。寺内進の母親はこのインタビューの途中、息子が殺人事件を起こした事に動揺し「どうしたらいいんだろう」と号泣しています。
寺内容疑者の母親を電話取材した音声を放送した。その中で母親は寺内容疑者を「気は短いと思う」と明かした。どういう時に気が短いと思いました?と聞かれ「自分の思うようにいかない時や思いがうまく伝わらないとかそういう感じかな。人は殴らないけどモノにあたるかな。壁に拳をあてるとか」と話した。 その後、母親は「どうしよう…どうしたらいいんだろう」と号泣しながら激しい動揺をあらわにしていた。
寺内進の家族でわかっているのは母親のみで、おそらく兄弟はおらず一人っ子の可能性が高いものとみられています。
また、父親については、2016年頃に癌で亡くなったことを寺内進自身が裁判の中で明かしていました。
寺内進の経歴① 2014年頃まで東京都六本木の飲食店などで勤務し生活
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寺内進の経歴についてもみていきます。
生い立ちのところでも触れましたが、寺内進は高校を中退後は東京都や大阪の繁華街の飲食店で働きながら生活していたようです。
この頃の経歴で具体的にわかっているのが、2013年2月から4月末まで東京都六本木のサパークラブで勤務していた事と、その前はこのサパークラブの大阪の系列店で勤務していた事です。
このサパークラブは芸能人やその業界人がやってくるお店だという事ですが、具体的な店名などは明かされていません。
寺内容疑者がトオルさんと働いていたのは東京・六本木のサパークラブ。お忍びでやってくる芸能人が多いことで、業界関係者にはよく知られた店だったという。
「進がいたのは’13年2月から4月末くらいまでの2か月ほどだったと思います。アイツは大阪の系列店で働いてから、東京にやって来ました。
特定されている寺内進のfacebookの投稿内容によると、六本木には少なくとも2014年1月頃まで住んでいたようです。
寺内進の経歴② 実家のある大阪府で数年間生活
その後、少なくとも2015年からは実家のある大阪府へと戻っていたようです。これもfacebookへの投稿内容から判明しています。
そして、2019年頃に大阪府内で知人と飲食店を経営し始めています。
寺内容疑者は2019年頃から大阪府内でいかついと評判の知人と飲食店を営んでいたが、その営業ぶりはアルコールの勢いもあってか、とんでもないものだったという。
引用:<博多刺殺事件>元交際相手を数十か所刺した寺内進容疑者。「仲間の万引きをたしなめるほどマジメ」だった男を凶暴化させた「2つのトリガー」と「1杯1万円ぼったくりバー」営業の過去
この飲食店ではまるでぼったくりバーのような営業をしていたようで、評判はすこぶる悪く、わずか1ヶ月程で潰れたという事でした。
「寺内の店に遊びに行ったのですが、1杯、2杯しか飲んでないのに会計が1万円。高いと文句を言うと逆ギレされ、請求額を5万円に上乗せされる始末。あの人とはもう2度と関わりたくありません。店はコロナが流行る少し前、わずか1か月で潰れました」
引用:<博多刺殺事件>元交際相手を数十か所刺した寺内進容疑者。「仲間の万引きをたしなめるほどマジメ」だった男を凶暴化させた「2つのトリガー」と「1杯1万円ぼったくりバー」営業の過去
寺内進の経歴③ 少なくとも2022年1月には博多の歓楽街中洲へ移住
寺内進はその後、少なくとも2022年1月には福岡県福岡市博多区の歓楽街である中洲へと移住しています。
寺内進は2022年1月、事件の被害者の川野美樹さんが勤務していたという中洲の高級ラウンジの系列のバーで働き始めた事がわかっています。
川野さんは博多駅近くの会社で事務職として働くかたわら、中洲の高級ラウンジにも時折出勤していた。同じ系列のバーに寺内容疑者が転がりこんできたのは昨年1月ごろのことだった。
引用:《博多刺殺事件》「同じグループの女性に手を出すのはご法度。それが中洲のルールです」元交際相手の女性(38)を刺した男(31)が裏切った”店長の信頼”
寺内進は中洲から徒歩圏内(報道によると福岡市博多区冷泉町)の家賃4万2000円のアパートに1人で住んでいたという事です。
寺内容疑者は大阪府出身だが、東京、大阪、宮崎などの繁華街を拠点にした後に、福岡・中洲に移ってきたという。中洲から徒歩圏内に家賃4万2000円(住宅情報サイトより)のアパートを借りて生活していた。
引用:《博多刺殺事件》「同じグループの女性に手を出すのはご法度。それが中洲のルールです」元交際相手の女性(38)を刺した男(31)が裏切った”店長の信頼”
寺内進は2022年はじめに川野美樹さんと知り合い、春頃に交際するようになって、10月に別れを切り出されるも納得せずに川野美樹さんにストーカー行為をするようになり、11月にストーカー規制法に基づく禁止命令を出されるに至り、2023年1月16日に川野美樹さんを殺害、同18日に逮捕され現在に至ります。
寺内進がイケメンだという声も
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寺内進の関係者へのインタビューでは「イケメンだったが酒癖が悪かった」、「イケメンでモテていたが暴力的だったので嫌気がさして離れていく女性が多かった」などの証言が見られ、少なくとも周囲からはイケメンと認識されていたようです。
Twitterでも寺内進がイケメンだという声が一部確認できます。
寺内進
— 自分も他人も許す1日よい日 (@aiueo4141sill) January 21, 2023
普通にイケメンだろ笑
でも、宅間守みたいに女じゃなくて全く別のとこに殺意がいってたら、ちょっとすきだったけど
寺内進は結構イケメンなのに頭おかしくて勿体ない。。。
— しょーへー (@No_7na7na) January 21, 2023
割とカッコいいから、自分が振られるのが気に入らなくてとかそんな理由だろ。たぶん。
一方で、「寺内進がイケメンだとかいっている人は病院に行った方が良い」、「イケメンではなく単なる顔面凶器」、「アヒル口が気持ち悪い」、「ゴリラ」などと、異常性と凶暴性が滲み出ているようなその顔立ちや表情に嫌悪感を抱く人も多いようです。
マジで寺内進みたいな奴がイケメンとか言ってる連中、病院でいろんなところを診てもらった方がいいと思う
— 二虎 (@niko252529) January 21, 2023
寺内 進はイケメンか?私には分かりません、ただの顔面凶器…
— サウナ&フィッシングとビーチコーミング(冬季限定?)… (@bwk130) January 20, 2023
寺内進は低身長でイケメンではない?
寺内進の身長についてネット上では159cmや165cmなどと情報が錯綜していますが、全身写真からは170cmもなさそうだと話題になっています。
寺内進身長165らしくて草
— 若病死苦 (@peeping_taro) January 22, 2023
2023/01/18(水) 20:26:23.79ID:xBgWaAhI0
福岡美人OL惨殺人犯
犯人 寺内進
年齢 31歳
出身地 大阪府
身長165センチ
寺内進の身長って170センチないんだね、最初大柄な男って言われてたのは顔がいかついから大柄にみえたのかな?
引用:https://twitter.com/blogganbaru/status/1616708331082747904
寺内進の159cmや165cm説については本人が公表したわけではなく、上の写真からのネット上の憶測となっています。
上の写真の寺内進は姿勢をだいぶ崩しており、背筋を伸ばしたら隣の男性より10cmほど身長が高いようにも見えます。隣の男性が160cmだとしても寺内進は170cmほどありそうです。
また、寺内進について事件当時は大柄な男と報道されており、低身長説の信ぴょう性はあまり高くありません。
寺内進の結婚歴
寺内進は結婚はしておらず、これまでに結婚歴があるといった報道は出ていません。本人のfacebookを見ても、過去に結婚をしていたという事実はないと思われます。
なお、事件の被害者である川野美樹さんは過去に結婚歴があり、子供が1人いるシングルマザーだった事が明らかにされています。
寺内進が起こした博多駅前の川野美樹さん刺殺事件の概要
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寺内進が起こした博多駅前での川野美樹さんストーカー刺殺事件についても改めて見ていきます。
博多駅の退勤ラッシュの雑踏の中で寺内進が川野美樹さんをメッタ刺しにして殺害
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事件の発生は2023年1月16日の18時14分頃で、現場は、博多駅の出口の1つ「博多口」から北西方向へ約150メートルの朝日新聞社ビル裏側の路上でした。当時は雨が降っていました。
寺内進は川野美樹さんに馬乗りの状態になり、少なくとも10数回にわたって、川野美樹さんの顔や胸、腹部などをナイフでメッタ刺しにしました。
18時15分には目撃者による複数の110番通報があり、18時21分に福岡県警博多署員が現場に駆けつけたところ、川野美樹さんが血だらけの状態で仰向けに倒れており、既に寺内進は現場から逃走していました。
川野美樹さんはすぐに病院に救急搬送されましたが、搬送先の病院で18時57分に死亡が確認されました。17日には司法解剖も行われ、川野美樹さんの死因は「失血死」と発表されています。
事件2日後の18日に路上にいた寺内進が逮捕される
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事件から2日後の1月18日の午前、福岡県警は博多区内の路上に1人でいた寺内進を発見して任意同行し、その日の夜に川野美樹さんを殺害した容疑で逮捕しています。
寺内進は川野美樹さんを殺害した後、1度自宅へと戻って着替えた後、すぐに外出して17日の午前1時半から13時半にかけて、福岡市内のネットカフェに「寺本信一」という偽名を名乗って滞在していました。
その後は所持金が尽きてネットカフェを出て、博多区内の路上にいたところを逮捕されたという流れでした。
川野美樹さんは寺内進からストーカー被害を受け警察に相談していた
博多駅前のストーカー殺人事件の報道では、殺害された川野美樹さんが事件の数ヶ月前から元交際相手の寺内進からの付き纏い行為を福岡県警察に複数回相談し、警察も対応を取っていた事が明らかにされています。
警察の発表によると、2022年10月21日に川野美樹さんは「寺内進にスマホを取り上げられた。取り返して別れたい」などと警察署に相談していたという事です。
寺内進は川野美樹さんのスマホに位置情報アプリをインストールさせており、その機能を使って川野美樹さんの職場(川野美樹さんはラウンジとは別に昼間は別の会社で働いていた)を特定していました。
寺内進は川野美樹さんに対して「別れていない!許さんぞ」などと脅すようなメールも送っています。
そして、寺内進は川野美樹さんが警察に相談した事に逆ギレして川野美樹さんの職場をアポなしで訪れ、「なんで警察に行ったんだ、仕事をクビになるだろう!」などと激昂して騒いだという事です。
川野美樹さんは11月21日に、「寺内進が職場に来た。職場に来られると困るからどうにかしてほしい」と再び警察署を訪れて相談しています。
当該の警察署は、川野美樹さんに職場を変える提案や、自宅周辺の見回り、ボタンを押すと110番通報できる緊急通報装置の貸し出し、電話による安否確認などの対応を行っていました。
11月26日にはストーカー規制法に基づく禁止命令が寺内進に出され、これをきっかけにして、一旦は寺内進は川野美樹さんへの接触を止めていたようです。
当初、寺内進は2023年1月16日に川野美樹さんの勤務先周辺で待ち伏せをし、退勤して職場から出てきた川野美樹さんに接触して復縁を迫ったとされていました。
川野美樹さんがそれを拒否すると寺内進は激昂し、所持していたナイフで川野美樹さんをメッタ刺しにして殺害したと報じられていました。
寺内進が博多駅前で川野美樹さんを刺殺した事件の動機
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寺内進は2023年2月に拘置所内でFNNの取材に応じ、川野美樹さんとの破局後、川野美樹さんにストーカー呼ばわりされ腹が立っていた事を明かしています。
事件当日は、待ち伏せをしていたわけではなく、携帯の代金を支払うため博多駅に行ったところ川野美樹さんと偶然出会い、口論になった末にかっとなり、持ち歩いていた包丁で記憶が飛ぶくらいメッタ刺しにしてしまったと語っていました。
このとき、寺内被告は川野さんにこう迫ったという。
「お前、なんじゃこりゃ。おちょくっとるんか。警察、警察言いやがって、俺に謝罪もない」
引用:【独自】「記憶が飛ぶくらい刺した」福岡女性殺害 寺内被告が語った“衝動的感情” 「夢に被害者が出てきて名前を叫んだことも」
寺内進の現在~懲役20年の判決が確定する
裁判で殺害を認めるもストーカー行為は否認
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殺人とストーカー規制法違反などの罪に問われた寺内進の裁判が、2024年6月に始まりました。
寺内進は裁判で、「刺したことは間違いないですが、待ち伏せしたことは違います」と証言し、川野美樹さんの殺害を認めた一方で、待ち伏せなどのストーカー行為については否認しました。
弁護側も殺人罪については認めたうえで、「被害者に対する恋愛感情は既に失っていた」「ストーカー規制法については無罪」と主張し、寺内進の生活苦や川野美樹さんと博多駅で会った事などいろいろな偶然が重なって起こった事件であると述べています。
弁護側は冒頭陳述で、事件前、寺内被告は自宅のガスや電気が止められるほど生活が苦しかったと主張した。「事件当日は博多駅まで携帯料金の支払いに行った。明日からの生活をどうするか迷って立ち止まった。支払うのをやめようと思って引き返したところ被害者が目にとまった。被害者が警察に相談したことなどでカッとなった」としたうえで「いろいろな偶然が重なって起こった事件」と述べ、犯行当時「待ち伏せの事実はない」と反論した。
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寺内進は結婚を考えるほど川野美樹さんを愛していたとの事ですが、別れを告げられてからも、川野美樹さんの勤務先に押しかけたり電話をかけたりしたほか、複数のメッセージを送りつけるなど嫌がらせを続けていました。
川野美樹さんにストーカーと言われショックだったという寺内進は、川野美樹さんに対し憎たらしいとの思いも抱いたといいます。
ただ、愛していた女性を殺害した事をどう思うか問われると、後悔と謝罪の言葉を述べました。
■第2回公判 検察側被告人質問
検察側「捜査段階で川野さんのことを『一番愛した女性』と?」
寺内被告「はい」
検察側「愛していた女性を殺害したことをどう思う?」
寺内被告「ショックと後悔と申し訳ないという気持ち」
寺内進は最終陳述でも「幸せな家族の時間を奪ってしまい申し訳ありません。全てにおいて僕が悪いと思っています」と述べ反省している様子を見せました。
また、寺内進は川野美樹さんと交際していた2022年8月に、川野美樹さんに声をかけた男性を殴り、顔の骨折など全治7か月の重傷を負わせる傷害事件を起こしていたことも明らかになっています。
傷害事件後、寺内進は被害者からの報復を恐れ常に包丁をバッグに入れて持ち歩くようになったとの事で、このことが偶然出会った川野美樹さんを刺殺するという事件に繋がってしまったと説明していました。
懲役20年の判決が言い渡される
2024年6月28日、寺内進に懲役20年の判決が言い渡されました。
裁判長は、待ち伏せについて「合理的な疑いが残る」として認めなかったものの、つきまといについては認定し「ストーカー規制法違反にあたる」と指摘しています。
「被告人は、被害者がうつぶせに倒れた後もなお、刺すことをやめておらず、強固な殺意に基づく執拗(しつよう)かつ残忍な犯行と言える」「被告人の犯行は短絡的かつ身勝手と言わざるを得ず、厳しい非難は免れない」と断罪し、寺内被告に懲役20年の判決を言い渡した。そして、裁判長は「寺内さんの反省の言葉は表面的なものでした。どうして罪を犯したのかという考えが十分に至っているとは思いませんでした。生涯をかけて事件に向き合い被害者へ償いをしてください」と寺内被告に言葉を掛けた。これを聞いた寺内被告は「はい」と返事し、法廷を後にした。
2024年7月12日の控訴期限までに検察・弁護側双方が控訴しなかったため、寺内進の懲役20年の判決が確定しています。
まとめ
今回は、2023年1月16日に博多駅前の路上で発生した、川野美樹さん殺害事件の犯人として逮捕された寺内進についてまとめてみました。
寺内進の生い立ちについては、大阪府大阪市福島区の出身で、中学時代は万引きを注意するような真面目な一面もあったものの、高校に進学してからは乱暴な行動が目立つようになったようです。
家族は母親と2人暮らしの母子家庭だった事が明らかにされています。実家の母親は事件後にメディアの電話取材に応じ、息子が殺人を起こした事に狼狽して号泣する音声も放送されています。
寺内進は高校を中退し、東京都六本木や大阪ミナミの繁華街の飲食店で働きながら生活をし、2022年初め頃に福岡の博多区の中洲のバーで働き始めた経歴を持ちます。
被害者の川野美樹さんは寺内進が働いていたバーの系列のラウンジで勤務しており、この事に知り合い、春頃に交際するようになったようです。
しかし、10月頃に川野美樹さんが別れを切り出すとストーカー化し、川野美樹さんが警察に相談すると、それに逆ギレして職場に押しかけるなどし、11月には禁止命令が出されています。
そして、2023年1月16日に寺内進は川野美樹さんを博多駅前でナイフでメッタ刺しにして殺害しました。
当初、寺内進は川野美樹さんを待ち伏せして犯行に及んだと言われていましたが、寺内進は待ち伏せについては否定し偶然会ったと主張しています。
寺内進には一審で懲役20年の判決が言い渡されており、控訴しなかったため2024年7月にこの判決が確定しています。最後になりましたが、残忍な犯行により命を落とすことになった川野美樹さんのご冥福を心よりお祈りいたします。