離島留学制度で壱岐島に滞在していた高校生・椎名隼都さんが行方不明になり遺体で発見され騒動になっています。
この記事では椎名隼都さんの茨城県の実家や両親などの家族、これまでの経歴、週刊文春の虐待疑惑記事の内容、行方不明事件の真相や死因などについてまとめました。
この記事の目次
椎名隼都さんは壱岐市に離島留学中行方不明になり遺体で見つかった高校生
2023年3月20日に長崎県壱岐市の海岸で見つかった男性の遺体が、3月1日から行方不明になっていた、長崎県立壱岐高校2年生・椎名隼都（しいな・はやと）さん（行方不明当時17歳）である事が判明しました。
長崎県警は２１日、壱岐市郷ノ浦町原島の海岸で２０日に見つかった男性の遺体が、１日から行方不明となっていた県立壱岐高２年の椎名隼都さん（１７）と確認したと発表した。県警によると、ＤＮＡ型鑑定で身元が判明。遺体は一部白骨化しており、死因を調べている。
椎名隼都さんは「離島留学制度」で壱岐島に4年もホームステイしていた
椎名隼都さんは、長崎県の「離島留学制度」（椎名隼都さんが利用したのは、壱岐市いきっこ留学制度）を使い、中学2年生の時に実家の家族の元を離れて壱岐島に渡り、里親のAさん（ネット上では既にこの里親夫妻も特定されている）の下で、他の留学生達と共同生活を送っていました。
椎名隼都さんは原則として1年区切りである離島留学を、何度も延長し行方不明になるまで4年間も壱岐島での生活を続けており、現地の県立壱岐高校に通っていました。
椎名隼都さんが行方不明になった時の経緯
テレビメディアや週刊誌などの報道によると、2023年3月1日の壱岐高校の卒業式の日、椎名隼都さんは、3年生の離島留学生が最終のフェリーで本土へ帰るの見送るため、里親のAさんや他の留学生達とともにフェリーの停泊する郷ノ浦港へと向かいました。
ところが、椎名隼都さんは「傘とマスクを忘れた」と言って、1人でホームステイ先へと帰宅。16時25分頃にホームステイ先で確認されたのを最後に再び外出後に行方不明になりました。
里親A氏が明かした情報によると、行方不明になった時の椎名隼都さんの所持金は1000円程度、スマートホンはホームステイ先のAさん宅に置いたまま（取り上げられていたとの情報も）でした。また、服装は白と紺のボーダーニットとジャージのズボンと軽装でした。
その日の20時頃、里親のAさんは壱岐高校に連絡し、その1時間後には地元警察による捜索が開始されています。行方不明になった1日午後、壱岐島では大雨が降り、2日は気温がかなり下がりましたが、椎名隼都さんは見つからず、心配する声もネット上で上がっていました。（当時は情報公開されていなかったが、一部の関係者が独自に情報を発信していた）
4日から5日にかけては、捜索範囲を山間部にまで広げ、警察犬も投入され、海上保安庁に沿岸部の捜索を依頼するなど島全域を捜索しています。
しかしその後も椎名隼都さんの行方はわからず、3月15日には「週刊文春」（2023年3月23日号）がこの行方不明事件に関するある疑惑を報道（後述）。17日には警察は家族の意向も踏まえて公開捜査に踏み切り、椎名隼都さんの顔写真や身長、特徴などを公開しました。
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椎名隼都さんが壱岐島から約4km離れた原島の海岸で遺体で発見される
椎名隼都さんが行方不明になってから19日後の3月20日、壱岐島から海を隔てて約4km離れた壱岐市郷ノ浦町原島の原島神社近くの海岸の岩場で男性の遺体が発見されました。
その後、警察によるDNA型鑑定や特徴や服装などから遺体が椎名隼都さんのものである事が判明しました。
遺体の一部は白骨化していたとの事で、何らかの理由で椎名隼都さんが海に落ちて亡くなり、遺体が海流に流される形で原島の海岸に流れ着いた可能性が高いと見られています。
椎名隼都さんの実家は茨城県
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椎名隼都さんは離島留学制度を使って長崎県壱岐市に移住し、里親のもとにホームステイして4年間も生活していましたが、椎名隼都さんの実家は茨城県である事が報道されています。
壱岐高によると、椎名さんは茨城県出身。中学２年の時、留学制度で壱岐島に移り、里親家族や他の留学生と暮らしていた。
椎名隼都さんの実家が茨城県のどの地域かまでは現在の時点では情報が出ておらず不明です。
ただ、これまでに出ている報道によると、椎名隼都さんは自分の意思で離島留学に来たのではなく、家族の意向によって離島留学していたようです。
この事から、ネット上では、本人の意思ではないにも関わらず4年間も実家から遠く離れた離島でホームステイさせられていたのは、何か実家に帰れない事情があったのではないかと疑うような声も多く見られます。
椎名隼都さんの両親や家族…父親の存在のみ判明し母親や兄弟の有無は不明
椎名隼都さんの実家の家族については、父親がNHKの取材に応じています。
椎名隼都さんの父親は、椎名隼都さんを離島留学させた理由について「おとなしくて自分に自信が無かった隼都と変えたいと思って離島留学に参加させた。壱岐から家に戻って来る時には明るくなっていた。1人で飛行機にも乗れるようになって、お兄ちゃんらしさも出ていた」などと話しています。
また、椎名隼都さんの性格については父親は「自分の事よりも他人に優しい子。優しすぎるっていうのはまさにそんな感じ。」と話していました。
この父親のインタビュー取材は椎名隼都さんの遺体が発見される前に行われたもので、この時には「出てきたら俺が守る。俺が守るから怖がらないで勇気を出して出てきて欲しい。出て来たら抱きしめてもう離さない。優しく包んであげたい」などと話していました。
また、父親は壱岐島を訪れて椎名隼都さんの捜索にも参加しています。この時には週刊文春の取材に対して「（里親の）Aさんには隼都をここまで育ててもらって感謝している。」、「（噂されているAさんからの）虐待については聞いていない」、「隼都を見つけたら抱きしめて、頑張らなくていい、隼都は俺の宝物だよと言いたい」と、涙ながらに答えていたとの事です。
この父親以外に椎名隼都さんの家族の情報は出ておらず、両親のうち母親や兄弟については存在の有無を含めて不明です。ただ、父親は「お兄ちゃんらしさも出ていた」と話している事から、下に兄弟がいるのではないかとの推測も出ています。
「週刊文春」（2023年3月23日号）や「NEWSポストセブン」などに掲載された椎名隼都さんに関する記事では、椎名隼都さんが以前から「死にたい」などと言ったり、「僕なんていなくていいんだ」、「僕はどうせ1人ぼっち」などと言って自傷行為をしたり、家出をしたりしていた事が明らかにされています。
このように不安定な状態の子供を実家の家族から遠く離れた場所へと離島留学させるなどというのは、家族自体に何か深刻な事情があったのではと勘繰る声も多く上がっています。
そうした声の中でも多く見られるのが、椎名隼都さんの実の母親は離婚するか死別するかしておらず、その後父親が再婚してその再婚相手との間に子供が生まれたため、椎名隼都さんが邪魔者扱いされて、まるで島流しや子捨て山のように離島留学させられたのではないかとするものです。
ネット上では、こうした椎名隼都さんの家族に何らかの問題があったとする説があたかも真相のように拡散されていますが、椎名隼都さんの父親が再婚した事を示す信頼度の高い情報源は現在の時点では1つも確認できず、100パーセント憶測による妄想のようです。
椎名隼都さんの経歴
椎名隼都さんの経歴については、中学2年生の時に実家の家族のもとを離れて1人で壱岐島に離島留学し、中学卒業後は現地の県立壱岐高校に進学したという事だけです。
離島留学以前の椎名隼都さんの経歴については何の情報も出ておらず不明です。
その他、経歴については、椎名隼都さんは高校では、ソフトテニス部に所属していた事などが明かされています。
椎名隼都さんはソフトテニス部の先輩が引退する時に泣いていたとの証言が友人から出ており、現在わかっている情報を見る限り高校でいじめられていたといった事はないようです。
椎名隼都さんが里親に虐待されていた疑惑を週刊文春が報道
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椎名隼都さんが行方不明になってから2週間後の2023年3月15日に、「文春オンライン」および「週刊文春」（2023年3月23日号）が、椎名隼都さんが里親のAさん夫妻に虐待を受けていたとする疑惑を報じる記事を掲載しました。
椎名君はなぜ、姿を消してしまったのか。椎名君の知人が打ち明ける。
「実は、椎名君は普段からAさん夫妻から叩かれたり、大声で罵倒されたりしており、失踪当日も叱責されたようなのです。同居する他の留学生たちも同じようにされていたと聞いています」
文春オンラインの無料公開記事では、椎名隼都さんの友人や以前の留学生らが証言した虐待の詳しい内容については伏せられていますが、週刊文春電子版の有料記事および、週刊文春雑誌版の記事ではかなり具体的にその内容が書かれているので、簡単にですが要約して紹介していきます。
週刊文春の記事では、以前にAさんの家で離島留学のホームステイをしていた留学生（男性）が取材に応じており、以下の内容を告発しています。
「毎朝、Aさん夫妻に挨拶するルールがあり、『挨拶の声が小さい』という理由でAさん夫妻に平手で叩かれる事があった」
「食事は、Aさんの家族（夫妻と5人の子供）と留学生のテーブルが分かれていて、留学生の食事の量が明らかに少なかった」
「留学生はお風呂の湯船に浸かる事が許されておらず、シャワーを5分くらいしか使わせてもらえなかった」
また、別の留学生は、週刊文春に対して以下の内容を証言しています。
「去年（2022年）の夏に、留学生達が夜遅くまでゲームをしていた罰で、台風の暴風雨の中、外に出されて正座をさせられた」
「鼻をすすると、Aさんに『すするな！』と怒鳴られた。その中には椎名隼都さんもいた」
「椎名隼都さんのスマホは入居してからずっとAさんに取り上げられていた」
「椎名隼都さんがノートに『死にたい』と書いていたのをAさん夫妻が見つけて『何を書いているんだ！』と怒り、ノートをビリビリに破り捨てた」
さらにこの留学生は、このスマホに関連して椎名隼都さんがAさんに虐待を受けたとする内容を証言しています。
この証言者によると、椎名隼都さんは行方不明になる数日前、没収されていたスマホを取り戻そうと、立ち入りを禁止されていたAさん夫妻の寝室へ入ったのだそうです。
しかしそれがAさんの妻にバレてしまい、30分ほど「キモい」、「怖い」などと怒鳴られながら、叩かれたのだそうです。また、失踪した日（3月1日）の昼間にもAさん夫妻の寝室に入ったのがバレていた事も証言しています。
また、週刊文春の記事には、捜査関係者の証言として、Aさんの自宅には椎名隼都さんのスマホが残されていましたが、警察立ち会いのもとでこのスマホのロックを解除したところ、LINEのメモ機能に2月22日付で「死にたい死にたい」と書かれていた事なども明かされています。
週刊文春の記事では、Aさんに直撃取材した内容も公開されています。
Aさんは週刊文春の取材に対して、「胸倉を掴んだり叩いたりした事は一度だけありますけど、それ以外はやっていません。」と暴力行為があった事を認めています。
また、Aさんの家族と留学生で食事の量が違った事については「ああ。でも、そういう風には思ったりもするかもですねえ」と肯定とも否定とも取れない微妙な回答をしています。
「NEWSポストセブン」の取材に対しては「週刊文春」の報道内容を否定
しかしAさんは、週刊文春の報道後に「NEWSポストセブン」の取材にも応じており、こちらでは週刊文春の記事の内容を否定しています。
まず、スマホを取り上げていたという件については、椎名隼都さんが「依存してしまう」という理由から自主的にAさんに預けており、21時までは使用できるというルールもあったとの事です。
もともと隼都さんは「依存してしまうから」とスマホをAさん夫妻に自主的に預けており、21時までの使用というルールになっていた。しかしスマホ依存の傾向が強くなり、2月には話し合いの場を設けた。「それまでの隼都くんは話し合いが終われば気持ちをリセットできていたのに、引きずってしまっているような印象を受けました。『そんなに落ち込むな』と伝えながら様子を見ていたのが、ここ1か月ほどの話です」
また、暴力行為については、日常的な体罰については「ありません」と否定したものの、椎名隼都さんに対しては1度だけ手を挙げた事があると話しています。
これは、椎名隼都さんが自傷行為をしたり、自殺を仄めかすような発言をしたりしたために、思わずビンタをしてしまったと説明しています。
「隼都くんは中3のときに不安定な状態になり、『僕はどうせひとりぼっち』のようなことを言ったり、自分の頭を叩くなど自傷行為をするようになりました。ついに『自殺したい』とまで言い出したので、『そんなことを言うな。目を覚ませ』と両肩をつかみビンタしたことがあります。でもその一度だけで、ほかの子に対しても日常的に手を上げていたようなことはありません」
Aさんは「週刊文春」に書かれていた他の虐待疑惑も否定していますが、少なくとも椎名隼都さんは周囲にAさんの家での出来事を友人に愚痴っていたのは事実のようなので離島留学での生活に嫌気がさしていたのは間違いないようです。
死人に口なしで、周りは好き放題言えるため、何が真相かはわかりませんが、少なくとも精神的にダメージを負っていたと思しき未成年の少年が行方不明になった挙句に死亡している事は事実なので、保護責任者であるAさんや、4年間も本人の意思を尊重せずに離島留学させていた両親のそれぞれ一定の責任がある事は間違いないでしょう。
離島留学制度を利用している子供達を守るためにも、真相の解明や何が悪かったのかの炙り出しが望まれるところです。
椎名隼都さんの壱岐市行方不明死亡事件での死因…遺体発見後は続報なし
椎名隼都さんの死因については、2023年3月21日の発表の時点で「調査中」とされています。
死因はまだ調査中とされていますが、警察からは「遺体の状況などから事件性は低い」、「死亡推定日時は3月上旬」との情報が公開されています。
遺体の状況などから事件性は低いとみられ、死亡推定日時は３月上旬だという。
遺体発見後、その後のニュースは報道されていない状況となっています。
椎名隼都さんの壱岐市行方不明死亡事件の真相
椎名隼都さんがなぜ行方不明になり、遺体となって発見されたのかの真相は未だ明らかにされていません。
ネット上ではこの事件の真相を考察する材料として、壱岐市の関係者のfacebookへの投稿が注目されています。
東京出身で壱岐市に移住してイルカのテーマパークを運営している高田佳岳さんという方が、椎名隼都さんが行方不明になってから4日後の2023年3月5日に、facebookで椎名隼都さんの情報求める投稿をしました。
これは、週刊文春の記事が出る10日前、公開捜査となる12日前で、まだ椎名隼都さんの行方不明事件が周知される前でした。
そしてこの高田佳岳さんは、この投稿の中で、椎名隼都さんが行方不明になる約2ヶ月前に、同じAさんの元にホームステイしていた離島留学生（高校1年生男子）が「もう家（ホームステイ先）に帰りたくない、壱岐から出たい」と訴えてきた事を明かしました。
この男子生徒は、Aさん宅に帰りたくない一心で夜中まで学校に立て籠ったりもしていたそうです。
高田佳岳さんはこの子を心配し、親御さんに連絡とって事情を話し、「自分のところにおいで」と話して、この子を引っ越しをさせたのだそうです。これをきっかけに高田佳岳さんも離島留学制度の里親をする事になったようです。
また、高田佳岳さんは、椎名隼都さんが行方不明になった時に、一刻も早く見つかってほしいとの思いからFacebookの「壱岐」というグループに、情報提供を呼びかける投稿を行ったそうです。
ところが、その投稿に対してどういうわけか、知らない人から「高校の許可を取ったのか！情報の取り扱い注意だ！」などとクレームがあり、1日も経たないうちに投稿自体を消されてしまったのだそうです。
高田佳岳さんは、これについて、島ぐるみで不祥事を隠蔽しようとしているのではないかといった疑問を抱いたよう疑問を呈されていました。
高田佳岳さんのfacebookでの一連の投稿内容を読むと、週刊文春の記事で書かれていたAさんの虐待疑惑が事実なのではないかと思えてきます。
一連の投稿は、高田佳岳さんのfacebookに現在も残されているため、真相が気になるという方は1度読んでみると良いかもしれません。
まとめ
今回は、2023年3月1日に離島留学制度で滞在していた壱岐島で行方不明になり、3月20日に遺体で発見された当時17歳の高校2年生だった椎名隼都さんについてまとめてみました。
椎名隼都さんは中学2年生の時に茨城県の実家の家族のもとを離れ、離島留学制度を利用して壱岐島へと移住し、里親のAさんの元で他の留学生らと共同生活を送っていました。
椎名隼都さんの家族は両親のうち父親がメディアの取材に応じていますが、母親や兄弟については存在の有無を含めて不明です。
椎名隼都さんの経歴についても、中学2年生の時に壱岐島に移住し、現地の県立壱岐高校に進学してソフトテニス部に所属していたという事しか明らかにされておらず、壱岐市に来る前の経歴は不明です。
この事件について、「週刊文春」（2023年3月23日号）が、椎名隼都さんが里親のAさんから日常的に虐待を受けていたとする疑惑記事を掲載し物議を醸してます。
椎名隼都さんの死因は2023年3月21日の発表の時点で調査中だということで、現在も死因は特定されていません。ただし、遺体の状況から事件性は低いという事です。
椎名隼都さんが行方不明になった事やなぜ遺体で発見されたのかの真相は現在の時点ではまだ明らかにされていません。
