板橋区の踏切にて元従業員の高野修さんを自殺に見せかけて殺害したとする容疑で塗装会社「エムエー建装」社長の佐々木学容疑者が逮捕されました。
この記事では犯人とされる佐々木学容疑者の野球に打ち込んだ生い立ちや経歴、実家の家族、結婚と嫁、子供、自殺偽装事件の動機と現在についてまとめました。
この記事の目次
佐々木学は板橋区踏切の高野修さん自殺偽装殺害事件の犯人として逮捕の男
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佐々木学容疑者(逮捕当時39歳)は、2023年12月3日午前0時7分過ぎに東京都板橋区徳丸にある東武東上線で、高野修さん(事件当時56歳)が踏切内に遮断機をくぐって侵入し電車に撥ねられて死亡した事件で、自殺に見せかけて高野秀さんを殺害したとして殺人と監禁の容疑で逮捕された男です。
佐々木学容疑者は東京都小平市の「エムエー建装」という塗装会社を経営しており、高野修さんはこの会社の元従業員でした。この事件では佐々木学容疑者の他に島畑明仁容疑者(事件当時34歳)、野崎俊太容疑者(事件当時39歳)、岩出篤哉容疑者(事件当時30歳)が逮捕されていて、いずれもエムエー建装の従業員でした。
佐々木学容疑者ら犯人として逮捕された4人が、少なくとも事件からみて3年前から、高野修さんに日常的に暴力やいじめをおこなっていた事がわかり、警察は犯人らが高野修さんを車内に監禁して電車に飛び込むしかない精神状態に陥らせて死に追いやったと判断して逮捕に踏み切ったという事です。
佐々木学の生い立ち…少年時代は野球をしていたが警察沙汰になり挫折
佐々木学容疑者の生い立ちについては2024年12月現在の時点では詳しくはわかっていませんが、「週刊文春」(2024年12月19日号)によると、佐々木学は中学までは野球少年で、「プロ野球選手を夢見る血気盛んな球児」だったという事です。
また、「週刊文春」(2024年12月19日号)によると、佐々木学容疑者は地元の東村山市(出身地も東村山市の可能性が高い)では、指折りの好投手として知られていたという事ですが、中学時代に地域の少年らが起こした喧嘩に加わって警察沙汰になり、それが原因で甲子園有力校への進学を断念しプロ野球選手への夢を諦めたようです。
その後は、都立の工業高校へ進学するも中退しています。
佐々木学の経歴…高校中退後にペンキ職人になり「エムエー建装」を設立
佐々木学容疑者の経歴についてですが、これも「週刊文春」(2024年12月19日号)が若干の情報を明らかにしています。
佐々木学容疑者は生い立ちのところでも触れたように都立工業高校を中退。その後。20代半ばからペンキ職人の仕事に就き、2013年頃に独立開業し塗装会社「エムエー建装」を設立し、2022年1月に法人化しています。
佐々木学容疑者については、別の塗装会社の社長が「デイリー新潮」の記事にて「業界内での評判は良くなかった」との証言をしています。
佐々木容疑者が独立して「エムエー建装」を起業したのは2013年頃のことだが、業界内では評判は良くなかったという。「縦や横のつながりを大事にしない会社と見られていました。昔はこの業界は徒弟制度で成り立っており、師匠の親方の元で我慢して10年くらい仕えて、親方がいいぞと言ってくれてようやく独立できる世界でした。佐々木君は、そうした後ろ盾となる親方がいないままポンと独立した印象がある。
引用:「逮捕の3か月前は『大丈夫です』と言っていました」板橋・踏切自殺強要事件“加害者グループと被害者を知る”塗装会社社長が独占告白
佐々木学の実家…東村山市内の可能性が高い
佐々木学容疑者の実家は不明ですが、「週刊文春」(2024年12月19日号)によると佐々木学容疑者の地元は東京都東村山市という事なので、現在も実家は東村山市にある可能性が最も高そうです。
佐々木学が監督と務めていた草野球チームは、東村山市軟式野球連盟1部に所属する「ビッグボーンズ」というチームだと見られており、佐々木学容疑者は地元密着型マイルドヤンキーとも言われています。
佐々木学の家族…母親が週刊文春の取材に応じている
佐々木学容疑者の実家の家族では、母親の存在が明らかにされています。
「週刊文春」(2024年12月19日号)では、佐々木学容疑者の母親が、佐々木学容疑者の会社「エムエー建装」の役員に名を連ねている事が明かされており、母親は取材にも応じています。
佐々木学容疑者の母親は文春の取材に対して、被害者の高野修さんの事を「コンビニとかで万引きする癖があった人」だったとし、佐々木学容疑者はそれをやめさせようと叱ったていただけで、佐々木学容疑者の嫁は高野修さんを「辞めさせた方がいい」とずっと言っていたが、佐々木学容疑者は「可哀そうだから」と、むしろ高野修さんを庇っていたと、息子である佐々木学容疑者を擁護するコメントをしていました。
小誌がM社の役員に名を連ねる佐々木の母親のもとを訪ねると取材に応じた。
「私は名前だけの役員なので会社のことは分かりませんけど、高野さんは知っていました。コンビニとかで万引きする癖があった人なんですよ……」
引用:“板橋踏切殺人”逮捕の社長・佐々木学(39)の母親が語った“信じがたい言い分” 50代被害者のことは「知っています。万引き癖があった人で…」
佐々木学容疑者の実家の家族のうち存在がわかっているのはこの母親のみで、父親や兄弟姉妹など他の家族構成は不明です。
佐々木学の結婚や嫁・子供
「週刊文春」(2024年12月19日号)によると、佐々木学容疑者は結婚していて嫁がおり、「プライベートでは、子煩悩な四児の父親だった。」との事です。
この子供のうち1人は小学生で少年野球チームに所属している事もわかっています。
佐々木学は草野球チームの監督で子供も少年野球チームに所属
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佐々木学容疑者は中学時代までは本格的に野球をしていて投手として活躍していましたが、中学時代の喧嘩で警察沙汰になったのが原因で甲子園有力校への進学がダメになり、プロ野球選手になる夢を諦めたという事でしたが、その後も野球は続けており、東村山市軟式野球連盟1部の草野球チーム「ビッグボーンズ」の選手兼監督をしていたという事です。
今回の高野修さん自殺偽装殺害事件の犯人だとして逮捕された、島畑明仁容疑者と岩出篤哉容疑者もこの草野球チームに所属していたという事です。
高野修さんの自殺偽装事件の後も、犯人とされる佐々木学容疑者らが草野球に興じていた事を「デイリー新潮」が記事にしています。
佐々木容疑者は小平市にあるBという草野球チームの監督で、島畑、岩出両容疑者もチームメイトとして名を連ねていた。
7月上旬には、東大和市の市営球場で軟式野球大会に出場していた。午前9時過ぎにグラウンドを訪れると赤と白のユニフォームをまとった佐々木、岩出両容疑者の姿が見つけられた。
引用:【独占撮】板橋「踏切自殺強要」事件 被害者の死後も“いじめ会社社長”は草野球を満喫…逮捕された従業員も「キャッチャー」で参加
特に岩出篤哉容疑者は都内の野球強豪校「東亜学園高校」の出身で、強肩強打の捕手として2012年のプロ野球ドラフト候補にも名を連ねていたとの事。
佐々木学容疑者は結婚していて嫁がおり4人の子供がいるという事ですが、その子供のうち少なくとも小学生の1人が少年野球チームに所属しており、佐々木学容疑者がその試合を観戦していた事も「デイリー新潮」は書いています。
この草野球大会が行われた前週も佐々木容疑者の姿は八王子市内のグラウンドにあった。この日は小学生の息子が所属する少年野球チームの応援。朝7時から妻に見送られながら1人真っ先に自宅を出て、待ち合わせ場所の小学校へタバコを吸いながら自転車に乗って向かった。 グラウンドでは他の保護者らと共に、朗らかな笑みを浮かべながら我が子が奮闘する姿を見守っていた。
引用:【独占撮】板橋「踏切自殺強要」事件 被害者の死後も“いじめ会社社長”は草野球を満喫…逮捕された従業員も「キャッチャー」で参加
佐々木学容疑者を知る別の塗装会社の社長の証言によれば、佐々木学容疑者は子供に野球熱心に教えていてプロ野球選手に育てたいなどと話していたのだそうです。
自分の子供にも熱心に教えている様子で、プロに育てたいくらいな感じでよく話していました
引用:「逮捕の3か月前は『大丈夫です』と言っていました」板橋・踏切自殺強要事件“加害者グループと被害者を知る”塗装会社社長が独占告白
佐々木学の会社「エムエー建装」
出典:https://www.dailyshincho.com/
佐々木学容疑者が経営している会社は塗装工事会社「エムエー建装」です。
塗装工事会社「エムエー建装」社長の佐々木学容疑者(39)=東京都小平市栄町=
経歴にところでも触れていますが、佐々木学容疑者は塗装工事会社「エムエー建装」を2013年頃設立して独立し、2022年1月に法人化しています。
今回の事件の被害者の高野修さんは2014年頃より「エムエー建装」で働き始め、2015年2月に正社員として雇用され、2020年8月に1度退社しています。高野修さんは生活保護を受給したり警備員の仕事をしたりした後、再び2021年2月から「エムエー建装」に正社員として入社しています。
しかし、今回の事件で死亡する2023年10月末で「エムエー建装」を解雇されたとみられ雇用保険を打ち切られています。しかしそれからも高野修さんは「エムエー建装」での仕事を個人事業主として請け負っていたようです。
そして、警察の発表によれば、高野修さんは2020年頃から、「エムエー建装」の社長である佐々木学や他の従業員ら(今回逮捕された4人)から激しい暴行を受けていたという事です。
警察は佐々木学容疑者ら犯人とされ逮捕された4人のスマートフォンを押収しており、そのスマートフォンから、犯人らが高野修さんに危険なプロレス技をかける様子や熱湯をかけで火傷を負わせる様子などが撮影した動画データなどが見つかったとの事です。
捜査関係者によると、高野さんは2020年には容疑者らから社内で暴行を受け始めていた。容疑者らのスマートフォンには、高野さんにプロレス技をかける様子や、高野さんが熱湯を注がれてやけどをしたとされるデータがあり、ある容疑者は事件直後の任意の調べに「仕事が遅いので教育のためにやった」などと供述したという。
佐々木学が高野修さん自殺偽装殺害事件を起こした動機
警察は、佐々木学容疑者ら犯人達が、暴力やいじめによって高野修さんを逃げたり抵抗したりできないほど精神的に追い込み、自ら踏切内に侵入せざるを得ない状態にしたとして、佐々木学容疑者らの殺人の容疑での逮捕に踏み切りました。
しかし、佐々木学容疑者らは高野修さんを車で送ったのみで、車を降りた高野修さんが自分から踏切に侵入した自殺であると主張しているようです。
佐々木学容疑者らをこのまま殺人の容疑で起訴するためには、佐々木学容疑者や他の犯人らが高野修さんを殺害したいと考えた事を立証するために動機を解明する必要があります。
しかし、高野修さんに保険金がかけられていたなどの事実がなく、偽装自殺殺人事件の判例でよくみられる金銭目的の動機である可能性は低いとみられています。
佐々木容疑者らの殺意を認定するには、動機の解明も必要だ。過去の判例では被害者に保険金が掛けられるなどしていたが、高野さんは保険金を掛けられておらず、同容疑者らの動機は今のところ明らかになっていない。
それでも警察が事件発生から1年もの時間をおいて殺人容疑での逮捕に踏み切ったという事はそれなりの証拠を揃えているのだと推測されますが、2024年12月17日現在のところ佐々木学容疑者らの動機は明らかになっていません。
佐々木学の現在
高野修さんを自殺に見せかけて殺害した犯人だとして逮捕された佐々木学容疑者や他の犯人達ですが、2024年12月17日の現在も勾留され取り調べを受けていると思われます。
逮捕は2024年12月8日なので勾留満期は12月28日になりますが、それまでに殺人の容疑で起訴するのは難しいとの見方が強いようです。
集英社オンラインでは暴行や傷害などで起訴される可能性があるとの見方が示され、文春やデイリー新潮も起訴時には罪状は殺人教唆や自殺幇助になる可能性があるとの見方を紹介しています。
しかし、殺人での立件はいまだに難しいとみられており、起訴段階で暴行や傷害など罪名が“格落ち”する可能性はある。
引用:「なんで疑ってんの?」板橋・自殺偽装殺人で逮捕された会社社長が記者に“さぐり”電話…被害男性には給料の代わりに弁当で現物支給、電車には恐怖からか側面から飛び込み?
着手前、こう話す捜査幹部もいたという。
「もしかしたら、起訴時には罪名が自殺教唆や自殺幇助に落ちる可能性がある」
引用:板橋踏切殺人・監禁事件 決め手を欠いた警視庁は「逮捕直前ラスト12時間の任意聴取」に勝負をかけた 起訴時に「罪名が軽くなる可能性がある」
まとめ
今回は、元従業員の高野修さんを踏切自殺に見せかけて殺害した疑いがあるとして監禁と殺人の容疑で逮捕された塗装工事会社「エムエー建装」の社長・佐々木学容疑者についてまとめてみました。
佐々木学容疑者と塗装工事会社「エムエー建装」の従業員3名が、2020年頃から高野修さんに対して苛烈な暴力やいじめを日常的に繰り返して自殺せざるを得ない状況に追い込んだと見て警察は犯人としてこの4人の逮捕に踏み切ったようです。
佐々木学容疑者の生い立ちについては、中学までは野球に打ち込んでいたが、中学時代に喧嘩騒動で警察沙汰になって甲子園有力校への進学ダメになり、野球の道で挫折した事などが明らかになっています。
佐々木学容疑者の経歴については、都内の工業高校を中退後、20代半ばからペンキ職人として修行し、2013年に「エムエー建装」を設立して独立。2022年に同会社を法人化しています。
佐々木学容疑者の実家は東京都東村山市の可能性が高く、家族は母親の存在が明らかになっています。また、佐々木学容疑者は結婚していて嫁がおり子供も4人いるという事です。
佐々木学容疑者らが高野修さんを自殺に見せかけて殺害したとする動機は2024年12月17日現在の時点では明らかにされていません。現在も佐々木学容疑者らは勾留され取り調べを受けています。勾留満期は12月28日です。